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66 店作り開始
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次の日から大忙しだった。サクラは、みんなの分のお弁当を作ったり水筒の準備。朝早くからクロモ達は山に行き店作りや道の整備。村からも出られる人達が来て手伝ってくれている。
桃は、クロモに頼まれたからと張り切って歌い、家にいる動物達も大合唱。庭の木や近くの山は花が咲き乱れ、小川の石ころは宝石に変わり、果物や野菜がぐんぐん育ち、山に元々いた野うさぎや小鳥達が集まり一緒に歌い出し、村まで声が響いていた。
店作りをしながら村人やクロ達も歌い、村の人達も畑仕事や洗濯などをしながら歌った。
村も植物がぐんぐん育ち、鶏は卵を沢山産んだ。
昼過ぎにクロモが家に戻り、鳩の様子を見ると、一回り大きくなり、見事に話せるようになっていた。朝と昼にも林檎を食べているからか、かなりスラスラ話していた。
「おぉ、山神~!俺は何処に何を運ぶんだ?」
「私は、早く大空を飛びたいわ~。」
「嫁の歌は凄いな!元気が出てくる。」
「わはははは、歌も歌えるぞ~!!ポッポッポーー、ポポっのポーーあぁーー、らららららーー!!」
「ちょっと、うるさい!!静かにしてちょうだい。」
「山神、林檎美味いから、もう少し食べたい。嫁がすりおろしてくれたのが美味しかったな~!!」
「……………しゃべり過ぎだ………。」
4羽づつ、それぞれの山神の所に連れて行く事になった。
今日は、白狐と大熊の所に連れて行って、ちゃんとここまで帰って来るか確かめる事になった。
クロモはまず白狐の所まで行き、4羽預けて、店の話しなどをしてから大熊の所に行き、同じように話してから家に戻った。
家に戻ると早速、白狐の所から鳩が帰って来ていて、伝言を伝えてくれる。
「黒蜘蛛様、鳩はしっかりと伝言を伝えられたでしょうか?足に手紙も付けてあります。手紙の内容を鳩に伝えて送り返してください。…だってさ!俺って天才!!完璧だぜ!!」
「………。そ、そうだな。手紙は、これか。」
「よし、しっかりと聞けよ。狐は気高く美しい。次の山神も狐で決まり。ほほほほほ。……と伝えてくれ。………なんなんだ、この文章は……はぁー。」
「OK!じゃあ行ってくる。また伝言あったら、来る。ご褒美は林檎で良いぞ!」
「………ほれ、林檎だ。持って帰れるか?」
「林檎一つなら、背中に乗せてくれたらそのまま飛べる。」
「よし、じゃあこれでどうだ?」
「じゃあ、またね~!!」
「あぁ、頼んだぞ~」
入れ違いに、大熊の所からも鳩が飛んできた。
「大熊から伝言~。うちには出せる商品がない。どうしよう。だってさ。ついでに、ふうちゃんから、おじいちゃん私に何か売れる物作れるかなぁ?考えてポーちゃんに伝言してね!」
「おい、なんで声真似まで出来るんだ?しかも、ポーちゃん??」
「凄いだろう?ちょっと練習したら出来た!俺って天才!ポーちゃんは、ふぅちゃんがつけてくれた名前だぞ!」
「………そうか、良かったな。」
「ふふん、俺は完璧な鳩だからな!」
「…………はぁ~。桃ー!!風香の作れそうな物ないか?」
「んー??どうしたの?」
「大熊様の所は特に売れるような品物がないから困ってるらしい。風香も、自分で何か作れないか考えてほしいらしいぞ。」
「んーーー、大熊様の所は木の食器とか凄く素敵だったよね?前に貰った木のマグカップも軽くて使いやすいし、気に入ってるんだ。確か、風香は編み物とか裁縫が得意だったから小物作りしたらいいんじゃないかな?」
「なるほどな!よし、ポーちゃん、そう伝えてくれ!」
「オッケー!!任せて!」
「ポーちゃん、これを持って行って!布の端切れや、糸や毛糸が入ってるから、風香に渡してね!」
「それと、これはおまえの分の林檎だ。背中に乗せてやる。」
「おぉ、俺は完璧だからな、完璧に優雅に任務をこなすぜ!じゃあな!!」
次に、白狐の所の別の鳩が「バッチリ届きました。」と連絡しに来たり、大熊の所からも別の鳩が伝わったと報告に来たりした。
桃は、クロモに頼まれたからと張り切って歌い、家にいる動物達も大合唱。庭の木や近くの山は花が咲き乱れ、小川の石ころは宝石に変わり、果物や野菜がぐんぐん育ち、山に元々いた野うさぎや小鳥達が集まり一緒に歌い出し、村まで声が響いていた。
店作りをしながら村人やクロ達も歌い、村の人達も畑仕事や洗濯などをしながら歌った。
村も植物がぐんぐん育ち、鶏は卵を沢山産んだ。
昼過ぎにクロモが家に戻り、鳩の様子を見ると、一回り大きくなり、見事に話せるようになっていた。朝と昼にも林檎を食べているからか、かなりスラスラ話していた。
「おぉ、山神~!俺は何処に何を運ぶんだ?」
「私は、早く大空を飛びたいわ~。」
「嫁の歌は凄いな!元気が出てくる。」
「わはははは、歌も歌えるぞ~!!ポッポッポーー、ポポっのポーーあぁーー、らららららーー!!」
「ちょっと、うるさい!!静かにしてちょうだい。」
「山神、林檎美味いから、もう少し食べたい。嫁がすりおろしてくれたのが美味しかったな~!!」
「……………しゃべり過ぎだ………。」
4羽づつ、それぞれの山神の所に連れて行く事になった。
今日は、白狐と大熊の所に連れて行って、ちゃんとここまで帰って来るか確かめる事になった。
クロモはまず白狐の所まで行き、4羽預けて、店の話しなどをしてから大熊の所に行き、同じように話してから家に戻った。
家に戻ると早速、白狐の所から鳩が帰って来ていて、伝言を伝えてくれる。
「黒蜘蛛様、鳩はしっかりと伝言を伝えられたでしょうか?足に手紙も付けてあります。手紙の内容を鳩に伝えて送り返してください。…だってさ!俺って天才!!完璧だぜ!!」
「………。そ、そうだな。手紙は、これか。」
「よし、しっかりと聞けよ。狐は気高く美しい。次の山神も狐で決まり。ほほほほほ。……と伝えてくれ。………なんなんだ、この文章は……はぁー。」
「OK!じゃあ行ってくる。また伝言あったら、来る。ご褒美は林檎で良いぞ!」
「………ほれ、林檎だ。持って帰れるか?」
「林檎一つなら、背中に乗せてくれたらそのまま飛べる。」
「よし、じゃあこれでどうだ?」
「じゃあ、またね~!!」
「あぁ、頼んだぞ~」
入れ違いに、大熊の所からも鳩が飛んできた。
「大熊から伝言~。うちには出せる商品がない。どうしよう。だってさ。ついでに、ふうちゃんから、おじいちゃん私に何か売れる物作れるかなぁ?考えてポーちゃんに伝言してね!」
「おい、なんで声真似まで出来るんだ?しかも、ポーちゃん??」
「凄いだろう?ちょっと練習したら出来た!俺って天才!ポーちゃんは、ふぅちゃんがつけてくれた名前だぞ!」
「………そうか、良かったな。」
「ふふん、俺は完璧な鳩だからな!」
「…………はぁ~。桃ー!!風香の作れそうな物ないか?」
「んー??どうしたの?」
「大熊様の所は特に売れるような品物がないから困ってるらしい。風香も、自分で何か作れないか考えてほしいらしいぞ。」
「んーーー、大熊様の所は木の食器とか凄く素敵だったよね?前に貰った木のマグカップも軽くて使いやすいし、気に入ってるんだ。確か、風香は編み物とか裁縫が得意だったから小物作りしたらいいんじゃないかな?」
「なるほどな!よし、ポーちゃん、そう伝えてくれ!」
「オッケー!!任せて!」
「ポーちゃん、これを持って行って!布の端切れや、糸や毛糸が入ってるから、風香に渡してね!」
「それと、これはおまえの分の林檎だ。背中に乗せてやる。」
「おぉ、俺は完璧だからな、完璧に優雅に任務をこなすぜ!じゃあな!!」
次に、白狐の所の別の鳩が「バッチリ届きました。」と連絡しに来たり、大熊の所からも別の鳩が伝わったと報告に来たりした。
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