88 / 92
第五章 領地の拡大
第88話 間話 ダークエルフの恩返し(前編)
しおりを挟む
――時間は少々さかのぼる。
ダークエルフのエクレールは、御婆様――ダークエルフの長老に呼ばれた。
時間は夜である。
長老の家の前には、たき火がたかれていた。
たき火の周りには、長老と四人のダークエルフが座っていた。
エクレールは、チラリと四人に目をやる。
エクレールの知っている男性が三人、女性が一人。
四人とも闇魔法【形態変化】の使い手である。
「御婆様。何の用だ? 王都行きの支度で、私は忙しいのだ」
エクレールは、つっけんどんな態度だが、長老はエクレールを咎めることなく話し出す。
「エクレール。王都行きの仕事は、この子たちを連れてお行き」
エクレールは反発した。
「御婆様! 私一人で仕事は出来る!」
領主のノエル・エトワールは、エクレールに仕事を依頼した。
自分の暗殺を手配した者を消せ。
そして遺体と暗殺者の首を、黒幕である宰相の屋敷に放り込めと。
エクレールは、ノエルに大きな恩義を感じている。
ノエルの命を狙ったエクレールを許し、魔法薬エリクサーを与えてくれた。
おかげで妹のショコラは病から救われた。
ノエルに受けた恩を返そうと思っていたら、横から御婆様たちが入って来たと感じ、エクレールは面白くない。
御婆様は、そんなエクレールの気持ちを察して、優しくエクレールを諭す。
「エクレールや。オマエさんが、ノエル坊やに恩を返したい気持ちはわかる。けどね。ダークエルフの一族みんなも、オマエさんと同じようにノエル坊やに恩を感じているのさ」
「……」
「だからね。エクレール。この四人と一緒に王都へ行っておくれ」
エクレールは、長老の言うことを理解した。
なるほど。確かにダークエルフの一族はノエルに恩義があると。
王領を追い出されたダークエルフに良い居場所を提供してくれた。
暖かい海、足の速い船、広々とした家。
ノエルに与えられた恩は大きい。
たき火を囲む四人のダークエルフは、いずれもエクレールより年上だった。
中年の男が二人。若い男が一人。若い女が一人。
四人は、エクレールに自らの思いを語る。
「エクレール。アンタの仕事をとろうってワケじゃない」
「私たちも手伝わせて欲しいんだ」
「そうだ。領主のノエル殿には、ダークエルフの一族みんなが恩義を感じているのだ」
「エクレール一人が背負い込むものではない。我らにも領主の為に働く機会をくれ」
やがてエクレールが折れた。
「わかった。兄様や姉様が、そういう思いなら一緒にやろう」
長老はエクレールが納得してくれたことを嬉しく感じた。
(この娘も成長したね。これなら王都でも大丈夫さね)
長老にとって一族の者は自分の孫やひ孫のようなものである。
一人一人が可愛い。
「オマエさんたち、今回の仕事はノエル坊やへの恩返しさ。必ず成し遂げるんだよ」
一番年上の男が、長老に答えた。
「わかっている。それに我らを追い出した国王や宰相への意趣返しにもなる」
「うむ!」
「そうね!」
「思い知らせてやろう!」
年上のダークエルフが発した言葉に、三人が同調する。
長老は手を上げて四人を抑えた。
「まあ、みんなお聞きよ。今回の仕事はね。我らダークエルフの将来にも関わるのさ」
エクレールは、たき火のそばに座りながら長老に質問する。
「将来? 御婆様、どういうことだ? 我らは、この地を得た。将来は安泰だと思うが……」
「そうさね。このエトワール伯爵領は平和で、暖かくて、ノエル坊やもよく面倒を見てくれる。ありがたいことさ。けどね……」
長老が何を言うのか?
エクレールと四人のダークエルフは固唾をのむ。
「他の者がどう思うかはわからない。だからダークエルフの価値を高めることが大切なのさ」
長老の言葉にダークエルフの四人が議論を始めた。
「ダークエルフの価値? 我らは漁に出て魚を捕る。領主も人族も喜んでいるぞ?」
「漁はマーマンもやっているな。それに他所では漁をする人族もいるぞ」
「では、我らに価値はないと?」
「そうは言わぬ。御婆様が言いたいのは、代りが効くということではないか?」
エクレールと四人のダークエルフは、長老の顔を見る。
長老は、宿題を解こうとする孫を見るような暖かい目をしていた。
「エルフは上等な家具をこさえ、ドワーフは鍛冶……。我らダークエルフとしても、もうひと頑張りして得意を見せておきたいところさね」
「得意……なるほど……」
年上のダークエルフが深くうなずく。
老婆は、エクレールと四人のダークエルフに優しく諭す。
「ノエル坊やが優しくても、貴族で領主だということを忘れちゃいけないよ。我らはノエル坊やの庇護を受けているのさ。ノエル坊やに『ダークエルフが有用な種族』と思わせることが、一族の未来を買うことになる。だから、今回の仕事は気張っておくれ」
エクレールは長老の話を聞いて考えを改めた。
これは自分個人の感情に任せてやって良い仕事ではない。
一族の者と連携して確実に成し遂げねばならない仕事なのだと認識した。
「御婆様。わかった。兄様、姉様と協力して王都で仕事をする」
「頼んだよ。そうそう、これを持ってお行き」
長老は茶色い革製の肩掛け鞄を差し出した。
エクレールは肩掛け鞄を受け取る。
「御婆様。これは?」
「執事のセバスチャンからさ。軍資金や取引で使えそうな物が入っているそうだよ。さあ、お行き。頼んだよ」
「「「「「おう!」」」」」
翌朝、エクレールたちダークエルフ五人は、高速船で出発した。
目的地は王都――薔薇の都パリシィ。
南部のエトワール伯爵領から北を目指す。
(次話に続きます)
ダークエルフのエクレールは、御婆様――ダークエルフの長老に呼ばれた。
時間は夜である。
長老の家の前には、たき火がたかれていた。
たき火の周りには、長老と四人のダークエルフが座っていた。
エクレールは、チラリと四人に目をやる。
エクレールの知っている男性が三人、女性が一人。
四人とも闇魔法【形態変化】の使い手である。
「御婆様。何の用だ? 王都行きの支度で、私は忙しいのだ」
エクレールは、つっけんどんな態度だが、長老はエクレールを咎めることなく話し出す。
「エクレール。王都行きの仕事は、この子たちを連れてお行き」
エクレールは反発した。
「御婆様! 私一人で仕事は出来る!」
領主のノエル・エトワールは、エクレールに仕事を依頼した。
自分の暗殺を手配した者を消せ。
そして遺体と暗殺者の首を、黒幕である宰相の屋敷に放り込めと。
エクレールは、ノエルに大きな恩義を感じている。
ノエルの命を狙ったエクレールを許し、魔法薬エリクサーを与えてくれた。
おかげで妹のショコラは病から救われた。
ノエルに受けた恩を返そうと思っていたら、横から御婆様たちが入って来たと感じ、エクレールは面白くない。
御婆様は、そんなエクレールの気持ちを察して、優しくエクレールを諭す。
「エクレールや。オマエさんが、ノエル坊やに恩を返したい気持ちはわかる。けどね。ダークエルフの一族みんなも、オマエさんと同じようにノエル坊やに恩を感じているのさ」
「……」
「だからね。エクレール。この四人と一緒に王都へ行っておくれ」
エクレールは、長老の言うことを理解した。
なるほど。確かにダークエルフの一族はノエルに恩義があると。
王領を追い出されたダークエルフに良い居場所を提供してくれた。
暖かい海、足の速い船、広々とした家。
ノエルに与えられた恩は大きい。
たき火を囲む四人のダークエルフは、いずれもエクレールより年上だった。
中年の男が二人。若い男が一人。若い女が一人。
四人は、エクレールに自らの思いを語る。
「エクレール。アンタの仕事をとろうってワケじゃない」
「私たちも手伝わせて欲しいんだ」
「そうだ。領主のノエル殿には、ダークエルフの一族みんなが恩義を感じているのだ」
「エクレール一人が背負い込むものではない。我らにも領主の為に働く機会をくれ」
やがてエクレールが折れた。
「わかった。兄様や姉様が、そういう思いなら一緒にやろう」
長老はエクレールが納得してくれたことを嬉しく感じた。
(この娘も成長したね。これなら王都でも大丈夫さね)
長老にとって一族の者は自分の孫やひ孫のようなものである。
一人一人が可愛い。
「オマエさんたち、今回の仕事はノエル坊やへの恩返しさ。必ず成し遂げるんだよ」
一番年上の男が、長老に答えた。
「わかっている。それに我らを追い出した国王や宰相への意趣返しにもなる」
「うむ!」
「そうね!」
「思い知らせてやろう!」
年上のダークエルフが発した言葉に、三人が同調する。
長老は手を上げて四人を抑えた。
「まあ、みんなお聞きよ。今回の仕事はね。我らダークエルフの将来にも関わるのさ」
エクレールは、たき火のそばに座りながら長老に質問する。
「将来? 御婆様、どういうことだ? 我らは、この地を得た。将来は安泰だと思うが……」
「そうさね。このエトワール伯爵領は平和で、暖かくて、ノエル坊やもよく面倒を見てくれる。ありがたいことさ。けどね……」
長老が何を言うのか?
エクレールと四人のダークエルフは固唾をのむ。
「他の者がどう思うかはわからない。だからダークエルフの価値を高めることが大切なのさ」
長老の言葉にダークエルフの四人が議論を始めた。
「ダークエルフの価値? 我らは漁に出て魚を捕る。領主も人族も喜んでいるぞ?」
「漁はマーマンもやっているな。それに他所では漁をする人族もいるぞ」
「では、我らに価値はないと?」
「そうは言わぬ。御婆様が言いたいのは、代りが効くということではないか?」
エクレールと四人のダークエルフは、長老の顔を見る。
長老は、宿題を解こうとする孫を見るような暖かい目をしていた。
「エルフは上等な家具をこさえ、ドワーフは鍛冶……。我らダークエルフとしても、もうひと頑張りして得意を見せておきたいところさね」
「得意……なるほど……」
年上のダークエルフが深くうなずく。
老婆は、エクレールと四人のダークエルフに優しく諭す。
「ノエル坊やが優しくても、貴族で領主だということを忘れちゃいけないよ。我らはノエル坊やの庇護を受けているのさ。ノエル坊やに『ダークエルフが有用な種族』と思わせることが、一族の未来を買うことになる。だから、今回の仕事は気張っておくれ」
エクレールは長老の話を聞いて考えを改めた。
これは自分個人の感情に任せてやって良い仕事ではない。
一族の者と連携して確実に成し遂げねばならない仕事なのだと認識した。
「御婆様。わかった。兄様、姉様と協力して王都で仕事をする」
「頼んだよ。そうそう、これを持ってお行き」
長老は茶色い革製の肩掛け鞄を差し出した。
エクレールは肩掛け鞄を受け取る。
「御婆様。これは?」
「執事のセバスチャンからさ。軍資金や取引で使えそうな物が入っているそうだよ。さあ、お行き。頼んだよ」
「「「「「おう!」」」」」
翌朝、エクレールたちダークエルフ五人は、高速船で出発した。
目的地は王都――薔薇の都パリシィ。
南部のエトワール伯爵領から北を目指す。
(次話に続きます)
184
お気に入りに追加
3,526
あなたにおすすめの小説
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
生臭坊主の異世界転生 死霊術師はスローライフを送れない
しめさば
ファンタジー
急遽異世界へと転生することになった九条颯馬(30)
小さな村に厄介になるも、生活の為に冒険者に。
ギルドに騙され、与えられたのは最低ランクのカッパープレート。
それに挫けることなく日々の雑務をこなしながらも、不慣れな異世界生活を送っていた。
そんな九条を優しく癒してくれるのは、ギルドの担当職員であるミア(10)と、森で助けた狐のカガリ(モフモフ)。
とは言えそんな日常も長くは続かず、ある日を境に九条は人生の転機を迎えることとなる。
ダンジョンで手に入れた魔法書。村を襲う盗賊団に、新たなる出会い。そして見直された九条の評価。
冒険者ギルドの最高ランクであるプラチナを手にし、目標であるスローライフに一歩前進したかのようにも見えたのだが、現実はそう甘くない。
今度はそれを利用しようと擦り寄って来る者達の手により、日常は非日常へと変化していく……。
「俺は田舎でモフモフに囲まれ、ミアと一緒にのんびり暮らしていたいんだ!!」
降りかかる火の粉は魔獣達と死霊術でズバッと解決!
面倒臭がりの生臭坊主は死霊術師として成り上がり、残念ながらスローライフは送れない。
これは、いずれ魔王と呼ばれる男と、勇者の少女の物語である。
ある化学者転生 記憶を駆使した錬成品は、規格外の良品です
黄舞
ファンタジー
祝書籍化ヾ(●´∇`●)ノ
3月25日発売日です!!
「嫌なら辞めろ。ただし、お前みたいな無能を使ってくれるところなんて他にない」
何回聞いたか分からないその言葉を聞いた俺の心は、ある日ポッキリ折れてしまった。
「分かりました。辞めます」
そう言って文字通り育ててもらった最大手ギルドを辞めた俺に、突然前世の記憶が襲う。
前世の俺は異世界で化学者《ケミスト》と呼ばれていた。
「なるほど。俺の独自の錬成方法は、無意識に前世の記憶を使っていたのか」
通常とは異なる手法で、普通の錬金術師《アルケミスト》では到底及ばぬ技能を身に付けていた俺。
さらに鮮明となった知識を駆使して様々な規格外の良品を作り上げていく。
ついでに『ホワイト』なギルドの経営者となり、これまで虐げられた鬱憤を晴らすことを決めた。
これはある化学者が錬金術師に転生して、前世の知識を使い絶品を作り出し、その高待遇から様々な優秀なメンバーが集うギルドを成り上がらせるお話。
お気に入り5000です!!
ありがとうございますヾ(●´∇`●)ノ
よろしければお気に入り登録お願いします!!
他のサイトでも掲載しています
※2月末にアルファポリスオンリーになります
2章まで完結済みです
3章からは不定期更新になります。
引き続きよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる