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第十章 レッドアラート!

第304話 五月革命~フルシチョフの最期

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 ――五月!

「「「「待て~!」」」」

「待たないッス~♪」

 例によって例のごとく。
 ル○ンと銭○警部のごとく。

 ブンゴ隊長たちは、ギガランドの赤軍守備隊と追いかけっこをしていた。
 やがて赤軍守備隊の馬が疲労してしまいブンゴ隊の追跡が出来なくなってしまう。

「あ~ばよ~ッス!」

 ブンゴ隊長はケッテンクラートの荷台から白いハンカチーフを振って、赤軍守備隊に別れを告げた。

 砂漠を三十分ほど走り抜けると、上空から異世界飛行機グースが降りてきた。

「ブンゴ隊長! 至急の指令書です!」

 ブンゴ隊長は、リス族のパイロットから指令書を受け取り、目を通す。

「至急!? 首都タランティへ行け!? って、これどういう意味ッスか?」

「さあ? 私は指令書を届けろと、コーゼン伯爵から言われたので急いで飛んできたのです。では、私はこれで!」

 リス族のパイロットは、きれいな敬礼をするとグースで空へと舞い上がり、キャランフィールドへ向け飛んでいった。

 タランティはギガランドの首都であり、ギガランド共産党の本拠地である。
 ブンゴ隊長たちにとって、首都は敵地だ。

 ブンゴ隊長は、ベテラン兵士である副長に相談した。

「これ、どうッスかねえ……」

「首都へ行けと……。まあ、行けばわかるでしょ!」

「ええっ!?」

 副長の軽いノリにブンゴ隊長は困惑したが、副長は気軽な口調で話を続けた。

「いえね。これコーゼン伯爵の指令ですよね? あの人のことだから、また何か仕込んでいるじゃないですか? 情報漏洩を警戒して、詳しくこの指令書に書いてないだけじゃないですかね?」

「ああ! きっとそうッス! そうと分かれば……、ブンゴ隊出発ッス!」

 ブンゴ隊長たちブンゴ隊は、ギガランドの首都タランティへと向かった。
 三台のケッテンクラートが、野を越え、山を越え、砂漠を越える。

 夜になってもケッテンクラートは走り続けた。
 ブンゴ隊の隊員は、狭い荷台に横たわり交代で休みを取る。

 ――翌日の昼過ぎ。

 ブンゴ隊は首都タランティを望む丘の上に到着した。
 すると首都の様子が騒がしい。

「何かおかしいッスね……」

 ブンゴ隊長のつぶやきに、副長が答える。

「隊長! 煙が上がってますぜ!」

「本当ッス! あれは……街の中心ッスね……。一体何が……」

 ブンゴ隊長たちが、丘の上で困惑していると、地元民と同じ服装をしたエルキュール族――グンマー連合王国情報部の工作員が姿を現した。

「ブンゴ隊長! コーゼン伯爵から指示書をお預かりしております」

 ブンゴ隊長は、エルキュール族の工作員から新たな指示書を受け取ると、すぐに目を通した。

「えっ!?」

「隊長? どうしたんですかい?」

 副長がブンゴ隊長の手元をのぞき込む。
 指示書には、『ブンゴ隊は、地元住民と協力し首都タランティを解放せよ』と記してあった。

「そりゃ無茶ッス! 戦力不足ッス!」
「いや~さすがにこの指令は……」

 ブンゴ隊長と副長は、そろって空を仰いだ。
 二人の様子をみていた工作員が、笑顔で首都タランティの情報を告げる。

「ご安心下さい! すでに蜂起した反政府組織が、首都タランティに突入しております。反政府組織の動きに呼応して民衆も蜂起しました! 戦力は足りてます!」

「じゃあ、あの煙は……」

「民衆が赤軍の拠点を襲っているのです! ブンゴ隊もすぐに首都に突入して下さい! 民衆の支援をお願いします!」

「了解ッス! ブンゴ隊! 行くッスヨ!」

 ブンゴ隊は、首都タランティに突入した。
 ケッテンクラートに同乗した工作員が道案内をすると、蜂起した反政府組織の一団に出会った。

 工作員は、声を張り上げる。

「みなさん! ブンゴ隊長が参陣しました!」

「おお! ブンゴ隊長!」
「ブンゴ様!」
「独立解放の志士!」
「烈士ブンゴ!」
「結婚して下さい!」

 ブンゴ隊が合流した反政府組織は地方から出てきた連中で、ブンゴ隊に炊き出しをしてもらった平民たちだ。
 いわばブンゴファンクラブである。

 ブンゴ隊長に声援が飛び、中にはどさくさ紛れで求婚する不届き者も現れた。

「なんか、変な盛り上がり方ッスねえ……」

 戸惑うブンゴ隊長をよそに、ブンゴ隊の隊員は『俺たち人気あるじゃん!』と集まった大勢の民衆に手を振る。

 中には、女性に抱きつかれたり、頬にキスをされたり、花束を渡されたりと大歓迎を受けた。
 これまでにないくらい鼻の下を伸ばしている。

 隊員のだらしない姿に、ブンゴ隊長は頭を抱えた。

「副長! 副長!」

「えへへ、なんですか~隊長~?」

 副長は、両腕に娘ほどの年齢の女性を抱えていた。
 普段の強面が嘘のようで、溶けたスライムのようにだらしない顔になっていた。

「ダメだ……使い物にならないッス……。誰か状況を教えて欲しいッス!」

 すると民衆の中から、別の工作員が現れた。

「ブンゴ隊長! 既に反政府組織によって、首都は制圧されました!」

「おお! 良かったッス! 犠牲者は?」

「怪我人が何人かおりますが、この新兵器のおかげで制圧は順調でした」

 工作員の手には、魔銃が握られていた。
 コーゼン伯爵の手配で、工作員に配布されたのだ。

 反政府組織は、首都タランティの王宮の門を魔銃で木っ端みじんに破壊し、王宮に立てこもっていた共産党の政治将校たちを引きずり出したのだ。

 ブンゴ隊長が一通り報告を受けホッとしていると、王宮の方から民衆の歓声とおっさんの悲鳴が聞こえてきた。

「ソイヤ! ソイヤ! ソイヤ! ソイヤ!」

「違う! 違うのだ~!」

 ソイヤ! ソイヤ! のかけ声と共に運ばれているのは、ギガランド共産党トップのフルシチョフである。
 続いて共産党の政治将校たちが続く。

 ――皆、フルチン状態である。

 民衆たちが共産党の政治将校たちを素っ裸で縛り上げ、神輿のように担ぎ上げているのだ。

 ブンゴ隊長が笑いを堪えながら、工作員に聞いた。

「あれは?」

「この地で圧政をしいた共産党幹部です」

「ああ……」

 ブンゴ隊長は、これから何が行われるのか察しがついた。

 彼らは民衆に殺されるだろう。
 戦場以外で血を流すのは本意ではない。
 だが、彼らのやったことを考えれば、それも仕方ない。

 いや、それとも捕虜として、グンマー連合王国に連れ帰った方が良いのだろうか?
 ブンゴ隊長は、思案を巡らしていた。

「オイ! おまえ! その武器で私を助けろ!」

 ブンゴ隊長の思考は、フルシチョフの威張り散らした声で霧散してしまう。

「素っ裸でフン縛られた状態で、それだけ偉そうに出来るって凄いッスね……」

 ブンゴ隊長の呆れ声に、隊員たちが追従する。

「無駄な才能だな」
「根性がねじ曲がっているんだろ」
「自分たちの立場をわかってる?」
「ほっとけ。あいつら、どうせ死ぬんだ」

 全裸がまぶしいフルシチョフは、顔を真っ赤にして怒鳴り散らした。

「貴様らー! 勝手なことを言うな! さあ、今すぐにその武器でコイツらを打ち倒し、私を助けろ!」

 後ろに続く政治将校たちも強い口調で命令を発した。

「すぐに行動せよ!」
「民衆を鎮圧せよ!」
「反乱者を捕らえよ!」
「これは命令だ!」

 ブンゴ隊長は拒絶した。

「お断りッス!」

 ブンゴ隊長がキッパリと断ると、フルシチョフは全裸で縛られているのも忘れて一層エキサイトした。

「貴様ら! どこの部隊だ! スターリン閣下に報告して厳しく処分してやる!」

 フルシチョフの問いに、副長が答えた。

「俺たちゃ、グンマー連合王国のブンゴ隊だよ! 汚えモノ振り回してんじゃねえぞ!」

「な……なに……グ……グンマー……」

 口をパクパクと開くフルシチョフに、ブンゴ隊長が追い打ちをかけた。

「アンタたち、自分が何をしたか思い返してみたらどうッスか? ギガランドの人たちから食料を取り上げ、商人から財産を取り上げ、貴族を処刑して――」

「貴族など死んで当然だ!」

「いや、女子供まで無差別に処刑することはないッショ!」

「そ……それは……」

「あげくの果てに、隣のベロイア国まで侵略して、全部アンタたちがやったことッス!」

 ブンゴ隊長の糾弾に、共産党幹部たちは口をつぐんだ。
 何よりも周りの民衆たちが殺気立ってきたのだ。

 ブンゴ隊長が共産党の悪事を口にするごとに、民衆から野次が増え厳しい視線が共産党幹部たちに注がれた。

 だが、フルシチョフは黙らない。
 縛られながらも傲然と胸を反らす。

「共産主義の理想をこの地に樹立するためだ! 目的はあらゆる手段を正当化するのだ! 何万人死のうとも、共産主義の理想を達成すれば、全ての人々が幸せになるのだ! 犠牲を恐れては、理想を実現出来ぬ!」

「その理想とやらの為に、赤ん坊を人質にとって一家丸ごと自爆攻撃をさせたんスか!」

「いや……それは……我々でなく、ミスルの……」

「私は忘れてないッスよ……。親を失った子供たちが、必死で私の領地に逃げてきた日のことを……。あの子たちは、どれだけ辛かっただろうか……、どれだけ怖かっただろうか……」

 ブンゴ隊長とブンゴ隊の隊員たちは、思い出していた。
 親を亡くし、泣きながら『おかあさん』と母親を呼ぶ女の子を。

 荷台で泣く子を慰めることも出来ずに、ただひたすらにケッテンクラートを走らせることしかできなかった。

 ブンゴ隊の隊員たちの目も厳しくなり、中には腰のナイフに手をかける者も出始めた。

 だが、フルシチョフは、悪い意味で空気を読まなかった。
 決定的な一言を口にしてしまった。

「そ、そんなモノは! センチメンタリズムに過ぎん! 理想の実現! これこそが正しいのだ! 犠牲がいくら出ようが、知ったことか!」

「「「「「……」」」」」

 皆言葉を失い、あたりは異様な静けさに包まれた。
 憎悪のこもった視線が、その場に溢れていた。

 視線の先にいるのは、もちろんフルシチョフであり共産党の政治将校たちである。

 ブンゴ隊長は激発しそうになったが、腕を組み、爪を自らに食い込ませることで耐えた。

 やがて、ブンゴ隊の副長が、ため息を一つつくと最後の言葉を口にした。

「あんたは、自分自身で死刑執行書にサインをしたんだ。あばよ!」

 ブンゴ隊は、フルシチョフたちに背を向けて王宮へと進み出した。

 憎悪の渦の中に置き去りにされた、フルシチョフたちは絶望に顔をゆがめた。

「ま、待ってくれ! 違うのだ! 違うのだ! 助けてくれ! 助けて――」

 民衆が次々に手を下し、フルシチョフら共産党の政治将校たちは、むごたらしい最期を遂げた。

 こうして、ギガランドにおける共産党の支配は終った。
 ソビエト連邦に残っているのは、旧ミスル王国だけとなった。
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