58 / 67
§ 貴方の傍にいるだけで
07 ※
しおりを挟む
角度を変え幾度も啄まれる唇。下唇、上唇、と、甘噛みされ、息を吐く間も無く熱い舌があわいを割り込んできては口腔を埋め尽くす。肩の下から回り込んだ手に頭を抑えられ、容赦のない口づけから逃れる術もない。
「ん……はぁ……」
息継ぎの代わりに口から溢れるのは甘い吐息だけ。舌が絡められ吸い上げられるたび、頭が痺れ、身体の中央が熱く疼く。
亮の手がゆっくりと身体を這い回る。腕から肩へ、温かいはずの手のひらが通る傍から皮膚がぞくぞくと粟立つ。指先で耳朶の輪郭を擽り、首筋を滑り鎖骨を通り過ぎて胸の中央を辿る。臍まで下りて脇腹を撫で上がり、ついには胸を包み込んだ。
くるくると円を描くように揉み上げられる。時折、頂を掠める指先の僅かな刺激にぴくりと全身が収縮し、洩れそうになる声をぐっと堪えた。
話が違う。部屋が暖まるまで抱き締めていてくれるんじゃなかったのか。
「は、んあっっ」
そんな恨み節は、突然与えられた花蕾への熱い快感にかき消された。指は花蕾を押し潰したまま動かない。無意識に閉じていた瞼を開けると、反応を確かめるように顔を覗き込んでいた亮が薄く笑った。
「どうした? なにか言いたいことでもあるのかな?」
「べ、べつに……」
上気した頬をごまかすように視線を逸らすと、亮は笑みを深め、指の腹で滑る花瓣の奥を探り出した。閉じていた膝が自然に緩み、指の動きに合わせて腰が揺れる。
「ここ、気持ちいい?」
「……ん、あ」
蜜壺に指を沈められた衝撃で、呻き声を上げた。なかで蠢く指が浅いところをとんとんと叩いたと思えば奥をかき混ぜ抜き差しされる。
「あ、あ、いゃ……」
蜜をたっぷりと纏った指で撫でられる花蕾は火が点いたように熱い。逃げるように腰を上下させても快感は容赦なく追いかけてくる。
意地悪だ。こんなにされて返事なんてできるわけがないじゃない。そもそも、反応見ればわかるでしょうに。
「嫌じゃないでしょう? ちゃんと言わないとわからないよ?」
「……もうっ! いじ、わ……あ、あっ」
ついつい閉じてしまう瞼を必死に持ち上げ亮を睨みつけると、面白そうに笑う亮の指の動きがいっそう速くなり、仕上げとばかりに責め立てられた。
しっとりと全身が汗ばむほどに熱い。ふたりで被っているコンフォーターの中はまるで蒸し風呂のようだ。
「あ……つぃ——う、あ、あ、ぁ……だめ、い、っちゃ……あアっ」
ぎゅっと凝縮された火花が散って全身を覆い尽くし、指の先から頭の芯までが甘く痺れる。ぐったりと弛緩した身体を宥めるように私の頬に口づけたあと、亮はコンフォーターをめくり身体を起こした。
「まだ寒い?」
「ううん」
暑さから解放されほっと息を吐いた私は首を横に振る。
「膝は痛くないか?」
「うん、大丈夫」
耳元で囁く声に小さく頷く。
「よかった。じゃあ、続きをしよう。後ろを向いて」
続き、って……。
内心小首を傾げながら、ふたたび横になった亮に促されるまま寝返りを打ち背を向けた。すかさず抱き竦められる。顔にかかる髪を指で後ろへ梳きながら、頬から耳へ、ちゅっちゅっと音を立てて唇が移動していく。いつもなら擽ったく感じる軽い愛撫も、逃がしきれない熱の籠もったいまは、吐息と一緒に声が洩れてしまうほどに気持ちがいい。
背後から回り込んでいる手にふたつの膨らみを揉みしだかれる。時折、ゴツゴツした指の関節に挟み込まれた頂をきゅうと締め上げられるたびに微弱な痺れが走り全身を満たしていく。絡みつけられた亮の足が作り出した太腿のあわいに、後ろから熱い塊が擦り付けられた。
「んぁ、あぁ、あ、あっ」
「ほら、暴れないで……そう、いい子だ」
両胸の頂を同時に摘ままれた痛みと花瓣を割るようにゆるゆると擦り付けられる熱に意識が囚われる。絡みつく足に抑えられ、背後から抱き込まれるようにホールドされた身体から快感を逃す術もなく。苦しくて涙が出てくる。ただただ上り詰めるでもない責めに喘いだ。
「ん……はぁ……」
息継ぎの代わりに口から溢れるのは甘い吐息だけ。舌が絡められ吸い上げられるたび、頭が痺れ、身体の中央が熱く疼く。
亮の手がゆっくりと身体を這い回る。腕から肩へ、温かいはずの手のひらが通る傍から皮膚がぞくぞくと粟立つ。指先で耳朶の輪郭を擽り、首筋を滑り鎖骨を通り過ぎて胸の中央を辿る。臍まで下りて脇腹を撫で上がり、ついには胸を包み込んだ。
くるくると円を描くように揉み上げられる。時折、頂を掠める指先の僅かな刺激にぴくりと全身が収縮し、洩れそうになる声をぐっと堪えた。
話が違う。部屋が暖まるまで抱き締めていてくれるんじゃなかったのか。
「は、んあっっ」
そんな恨み節は、突然与えられた花蕾への熱い快感にかき消された。指は花蕾を押し潰したまま動かない。無意識に閉じていた瞼を開けると、反応を確かめるように顔を覗き込んでいた亮が薄く笑った。
「どうした? なにか言いたいことでもあるのかな?」
「べ、べつに……」
上気した頬をごまかすように視線を逸らすと、亮は笑みを深め、指の腹で滑る花瓣の奥を探り出した。閉じていた膝が自然に緩み、指の動きに合わせて腰が揺れる。
「ここ、気持ちいい?」
「……ん、あ」
蜜壺に指を沈められた衝撃で、呻き声を上げた。なかで蠢く指が浅いところをとんとんと叩いたと思えば奥をかき混ぜ抜き差しされる。
「あ、あ、いゃ……」
蜜をたっぷりと纏った指で撫でられる花蕾は火が点いたように熱い。逃げるように腰を上下させても快感は容赦なく追いかけてくる。
意地悪だ。こんなにされて返事なんてできるわけがないじゃない。そもそも、反応見ればわかるでしょうに。
「嫌じゃないでしょう? ちゃんと言わないとわからないよ?」
「……もうっ! いじ、わ……あ、あっ」
ついつい閉じてしまう瞼を必死に持ち上げ亮を睨みつけると、面白そうに笑う亮の指の動きがいっそう速くなり、仕上げとばかりに責め立てられた。
しっとりと全身が汗ばむほどに熱い。ふたりで被っているコンフォーターの中はまるで蒸し風呂のようだ。
「あ……つぃ——う、あ、あ、ぁ……だめ、い、っちゃ……あアっ」
ぎゅっと凝縮された火花が散って全身を覆い尽くし、指の先から頭の芯までが甘く痺れる。ぐったりと弛緩した身体を宥めるように私の頬に口づけたあと、亮はコンフォーターをめくり身体を起こした。
「まだ寒い?」
「ううん」
暑さから解放されほっと息を吐いた私は首を横に振る。
「膝は痛くないか?」
「うん、大丈夫」
耳元で囁く声に小さく頷く。
「よかった。じゃあ、続きをしよう。後ろを向いて」
続き、って……。
内心小首を傾げながら、ふたたび横になった亮に促されるまま寝返りを打ち背を向けた。すかさず抱き竦められる。顔にかかる髪を指で後ろへ梳きながら、頬から耳へ、ちゅっちゅっと音を立てて唇が移動していく。いつもなら擽ったく感じる軽い愛撫も、逃がしきれない熱の籠もったいまは、吐息と一緒に声が洩れてしまうほどに気持ちがいい。
背後から回り込んでいる手にふたつの膨らみを揉みしだかれる。時折、ゴツゴツした指の関節に挟み込まれた頂をきゅうと締め上げられるたびに微弱な痺れが走り全身を満たしていく。絡みつけられた亮の足が作り出した太腿のあわいに、後ろから熱い塊が擦り付けられた。
「んぁ、あぁ、あ、あっ」
「ほら、暴れないで……そう、いい子だ」
両胸の頂を同時に摘ままれた痛みと花瓣を割るようにゆるゆると擦り付けられる熱に意識が囚われる。絡みつく足に抑えられ、背後から抱き込まれるようにホールドされた身体から快感を逃す術もなく。苦しくて涙が出てくる。ただただ上り詰めるでもない責めに喘いだ。
0
お気に入りに追加
578
あなたにおすすめの小説
BLゲームで裏技を使って推しを攻略しようとしたら風紀委員にお仕置きエッチされるなんて聞いていません
ルルオカ
BL
どんなに難しいゲームでも華麗にクリアする彼に、たちはだかる難関BLゲーム。
敵のような風紀委員を裏技的テクニックで目をくらまそうとしたものの、そうはいかず、彼らに自分の体が・・・。
1000時前後のアダルトなBLショーとショートです。R18。
一週間限定公開。
竜皇帝陛下の寵愛~役立たずの治癒師は暗黒竜に今日も餌付けされ中!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリリアーナ・アンシーは社交界でも醜い容姿故にアザラシ姫と呼ばれていた。
そんな折、敵対する竜の国との平和条約の為に生贄を差し出すことになった。
その相手は純白の聖女と呼ばれるサンドラだったが国の聖女を差し出すわけにも行かず、リリアーナが身代わりを務めることになった。
辺境伯爵令嬢ならば国の為に働くべきだと泣く泣く苦渋の選択をした婚約者だったが体よくリリアーナを国から追い出し、始末する魂胆が丸見えだった。
王も苦渋の選択だったがリリアーナはある条件を付け了承したのだ。
そして決死の覚悟で敵国に迎えられたはずが。
「君が僕のお嫁さんかい?とりあえず僕の手料理を食べてくれないかな」
暗黒竜と恐れられた竜皇帝陛下は何故か料理を振る舞い始めた。
「なるほどコロコロ太らせて食べるのか」
頓珍漢な勘違いをしたリリアーナは殺されるまで美味しい物を食べようと誓ったのだが、何故か食べられる気配はなかった。
その頃祖国では、聖女が結界を敷くことができなくなり危機的状況になっていた。
世界樹も聖女を拒絶し、サンドラは聖女の地位を剥奪されそうになっていたのだった…
私が悪役令嬢? 喜んで!!
星野日菜
恋愛
つり目縦ロールのお嬢様、伊集院彩香に転生させられた私。
神様曰く、『悪女を高校三年間続ければ『私』が死んだことを無かったことにできる』らしい。
だったら悪女を演じてやろうではありませんか!
世界一の悪女はこの私よ! ……私ですわ!
愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす
リオール
恋愛
「俺はお前を妻と思わないし愛する事もない」
夫となったバジルはそう言って部屋を出て行った。妻となったアルビナは、初夜を一人で過ごすこととなる。
後に夫から聞かされた衝撃の事実。
アルビナは夫への復讐に、静かに心を燃やすのだった。
※シリアスです。
※ざまあが行き過ぎ・過剰だといったご意見を頂戴しております。年齢制限は設定しておりませんが、お読みになる場合は自己責任でお願い致します。
悪役令息を引き継いだら、愛が重めの婚約者が付いてきました
ぽんちゃん
BL
双子が忌み嫌われる国で生まれたアデル・グランデは、辺鄙な田舎でひっそりと暮らしていた。
そして、双子の兄――アダムは、格上の公爵子息と婚約中。
この婚約が白紙になれば、公爵家と共同事業を始めたグランデ侯爵家はおしまいである。
だが、アダムは自身のメイドと愛を育んでいた。
そこでアダムから、人生を入れ替えないかと持ちかけられることに。
両親にも会いたいアデルは、アダム・グランデとして生きていくことを決めた。
しかし、約束の日に会ったアダムは、体はバキバキに鍛えており、肌はこんがりと日に焼けていた。
幼少期は瓜二つだったが、ベッドで生活していた色白で病弱なアデルとは、あまり似ていなかったのだ。
そのため、化粧でなんとか誤魔化したアデルは、アダムになりきり、両親のために王都へ向かった。
アダムとして平和に暮らしたいアデルだが、婚約者のヴィンセントは塩対応。
初めてのデート(アデルにとって)では、いきなり店前に置き去りにされてしまい――!?
同性婚が可能な世界です。
女性も登場しますが、恋愛には発展しません。
※ 感想欄はネタバレを含みますので、お気をつけください‼︎(><)
異世界ゲームへモブ転生! 俺の中身が、育てあげた主人公の初期設定だった件!
東導 号
ファンタジー
雑魚モブキャラだって負けない! 俺は絶対!前世より1億倍!幸せになる!
俺、ケン・アキヤマ25歳は、某・ダークサイド企業に勤める貧乏リーマン。
絶対的支配者のようにふるまう超ワンマン社長、コバンザメのような超ごますり部長に、
あごでこきつかわれながら、いつか幸せになりたいと夢見ていた。
社長と部長は、100倍くらい盛りに盛った昔の自分自慢語りをさく裂させ、
1日働きづめで疲れ切った俺に対して、意味のない精神論に終始していた。
そして、ふたり揃って、具体的な施策も提示せず、最後には
「全社員、足で稼げ! 知恵を絞り、営業数字を上げろ!」
と言うばかり。
社員達の先頭を切って戦いへ挑む、重い責任を背負う役職者のはずなのに、
完全に口先だけ、自分の部屋へ閉じこもり『外部の評論家』と化していた。
そんな状況で、社長、部長とも「業務成績、V字回復だ!」
「営業売上の前年比プラス150%目標だ!」とか抜かすから、
何をか言わんや……
そんな過酷な状況に生きる俺は、転職活動をしながら、
超シビアでリアルな地獄の現実から逃避しようと、
ヴァーチャル世界へ癒しを求めていた。
中でも最近は、世界で最高峰とうたわれる恋愛ファンタジーアクションRPG、
『ステディ・リインカネーション』に、はまっていた。
日々の激務の疲れから、ある日、俺は寝落ちし、
……『寝落ち』から目が覚め、気が付いたら、何と何と!!
16歳の、ど平民少年ロイク・アルシェとなり、
中世西洋風の異世界へ転生していた……
その異世界こそが、熱中していたアクションRPG、
『ステディ・リインカネーション』の世界だった。
もう元の世界には戻れそうもない。
覚悟を決めた俺は、数多のラノベ、アニメ、ゲームで積み重ねたおたく知識。
そして『ステディ・リインカネーション』をやり込んだプレイ経験、攻略知識を使って、
絶対! 前世より1億倍! 幸せになる!
と固く決意。
素晴らしきゲーム世界で、新生活を始めたのである。
カクヨム様でも連載中です!
【R18】鬼上司は今日も私に甘くない
白波瀬 綾音
恋愛
見た目も中身も怖くて、仕事にストイックなハイスペ上司、高濱暁人(35)の右腕として働く私、鈴木梨沙(28)。接待で終電を逃した日から秘密の関係が始まる───。
逆ハーレムのチームで刺激的な日々を過ごすオフィスラブストーリー
法人営業部メンバー
鈴木梨沙:28歳
高濱暁人:35歳、法人営業部部長
相良くん:25歳、唯一の年下くん
久野さん:29歳、一個上の優しい先輩
藍沢さん:31歳、チーフ
武田さん:36歳、課長
加藤さん:30歳、法人営業部事務
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる