裏表彼氏

じう

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本当のゆうき先輩

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かっこいい……

とか考えてたらいつの間にか倒されてる先輩達…

『ひなちゃん大丈夫?怪我してない?』
「大丈夫です!ゆうき先輩こそ、怪我してる…」

殴られたのか口の端が切れていた

『あぁ、これくらいなら慣れてるから平気』
「慣れてる……?」

『デートの約束してたのに、迎えに行けなくてごめんね』
「大丈夫ですよ!デートはいつでも出来ますし!」
『ありがとう。でも何で大学に?』
「先輩から連絡無かったから何かあったのかと思って探してたらコレが…」

千切れたブレスレットを渡すと

『拾っておいてくれたんだね、ありがとう』

ふにゃふにゃしたいつもの笑顔で頭を撫でてくれた

「ところで、あの……聞きたいことがありまして…」

さっきの喧嘩の原因や、あの喧嘩の強さの事…


聞こうと思ったけど、大学の門を出た所で…

〈あ!見つけた~~!けんと~~~!〉



『………けんと。』
〈あれ!怪我してるじゃん!何で?!〉
『おい。』
〈もしかして先輩達にやられた?!〉
『けんと。』
〈あれだけ喧嘩が強いゆうきが?!〉
『けんと。少し黙れ?』
〈だって!〉




『て言うか。お前が " 先輩達に何発か殴られれば許してもらえるよ! " とか言ったから我慢して殴られたのに許されるも何も無かったし』
〈え、そうだっけ……ごめん!〉
『……そろそろ本気でシメるよ?』
「いや、あの…、ゆうき先輩……」
『あ…』
〈え?何でひなちゃんがここに?〉


「え、今更?!」
『けんと。俺はひなちゃんと話あるから帰って』
〈ええ!心配してここまで来たのに?!〉
『ここまで、って…家すぐそこだろ。帰って』

ゆうき先輩は私と二人で話す為にやかましかったけんとさんを家に帰した



私の家までの道のりを二人並んで歩く

『…』
「…」

何から聞けばいいのかわからず無言。
多分ゆうき先輩も同じ。

「あ、の…」

意を決して声を出す

「どっちが本当のゆうき先輩ですか?」

聞きたい事は沢山あるけど、こうやって聞くのが一番正しいと思った


「私といた時の優しいゆうき先輩と、けんとさんの前で出してた喧嘩の強くて少しイケイケなゆうき先輩。どっちが本当のゆうき先輩なの…?」

__

〈イケイケって……他に表現無かったのかよ……〉

(ってけんとが居たら言ってる)



『どっちも本当の僕って言ったら……信じてくれる?』

「どっちも本当のゆうき先輩なの…?」

『元々喧嘩とか賭け事が強くて、それで先輩達に仲間に入る様言われて入ったんだ。悪い事ってわかってたけど、辞めようとも思わなかった。』



『けどあの日、ひなちゃんに逢った。名前も学年も知らない僕を心配してくれたでしょ?あの時キミが凄く綺麗に見えて、逆に自分が汚く思えた。』
「そんな事…」
『実際汚かったしね。これ以上ひなちゃんの傍に居るには僕も綺麗にならなきゃって思った。』

『だからデートの前に先輩達と決着つけようと思ったんだけど、手間取っちゃって…。デートできなくてごめんね』

そう言って頭をポンポンと撫でてくれた

「私、もっとゆうき先輩の事が知りたい…」
『…え?』
「教えてください。先輩のこと…」



『怒ったり、軽蔑したりしないの?』
「しませんよ?だって、私とデートする前にちゃんとしようとしてくれたんですよね?ならゆうき先輩はとても心の綺麗な人です。」
『……ありがとう』
「さ!家に帰る前に次のデートの予定立てなきゃですよ!」












次で終わりです(;_;)




今日出して欲しいか明日出して欲しいかコメください!!
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