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番外編SS

いつまでも変わらないままでいて◇

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「私も、ロイみたいにお酒強くなりたいわ」
「シェリー酔ってますね。前もその話し聞いた気がします」
「酷い! 私は真剣に話しているっていうのに。だって、お酒飲んだら、眠くなっちゃって、記憶もなくなっちゃうのよ? ロイのこと覚えていなかったらどうしようって不安で」
「……大丈夫ですよ。俺が覚えているので」 


 よしよしと、子供をあやすように、私の頭を撫でるロイに私は身体を預けることしかできなかった。
 甘やかされている感じがして、ロイもようやく父親としての自覚が出てきたのかな? と思ったが、あやされているのは私で、いつもの糖度高めな、ズブズブロイ沼だったことを思い出した。
 いつものバーでお酒を飲んで、いつものように会話していた。ベリーニが生れてからは忙しく、彼女を公爵家の公女としてしっかり育てなければと躍起になっていた。ロイもロイで忙しくしていて、二人の時間が余り取れずにいた。ロイは寂しそうにしていたが、これは二人で決めた道で、子供が生れるということはそう言うことなんだと、私達は何度も言い聞かせてここまで頑張ってきた。最近は、私も母親として板についてきた気がして落ち着いてきたけれど、ロイと二人きりになると母親ではなく、女性としての一面が出てくるというか。つまりは、ロイに抱かれたい。


(性欲って……年を重ねればなくなるものだと思っていたけれど違うのね……)


 いや、相手がロイだからだと私は言い切りたかった。
 ロイだから、あの強烈で、熱烈なロイとの一夜を忘れられるはずがないのだ。たまに、お酒で記憶は無いけれど、それらを除外して。いや、ロイとしたら意識が飛ぶまで激しくされるけどそれも除外して。
 とにかく、ロイとまた忘れられない一夜を過ごしたかったのだ。


(でも、忙しいし……ロイにも無理させられないのよね)


 きっとロイは私が誘えば乗ってくれる。でも、彼の気持ちだって尊重したいし、求められたい。彼は、騎士としてますます成長していて、色んな面で活躍している。悪魔とのクォーターとか、そんなもの全てなぎ払えるくらいに強くなった。あの剣舞大会でもクリス様と毎年いい勝負をしているし。彼の成長は止らない、日々進化していっているのだ。
 だからこそ、私も置いていかれないようにと努力している。母親になったからといって、自分磨きは忘れないし、貴族の鏡として振る舞わなければならない。社交界に出て、公爵家の繁栄と、政治的面で公爵家を支えていく。
 それが、私の今の役割なのだ。彼の隣で歩んでいくために私は……


「シェリー?」
「……なに? ロイ」
「何考えていたんですか? それとも眠くなってしまったのですか?」
「……別に何も。ええ、まあ少し眠いけれど」


 なんだか、目の前にいるロイが遠くにいる気がしたのだ。私はわがままなのだろうか? いや、母親としては正しいはずだ……でも、心が追いついてこないのだ。ベリーニを産んでから数年経つけれど、変わっていった部分と変わらない部分があって。その変わらない部分が、変わっていく部分に追いつかなくて、苦しい。こうなることを分かっていて、覚悟を持って私はロイに子供を作ろうといったはずで、結婚しようって二人で決めて。
 でも、ロイと一緒にいたいとずっと……ずっと。あの時のように。


「今日はもう帰って寝ましょう。ベリーニも心配していると思うので」
「……そうね」


 貴方は凄いわ。ロイ……あれだけ不安がっていたのに、しっかりと父親になって、割り切って。

 幼いのは私の方。

 私の肩を抱いて、バーを出る。夜風は冷たく私の肌に吹き付け、ロイはそれに気づいて羽織っていたコートを私にかけた。この気遣いも、ずっと昔から……ロイも変わっていない部分はある、と私はそう言い聞かせて公爵邸に帰った。
 公爵邸つけば、使用人たちがベリーニのことを話してくれた。私達が帰ってくるのを待っていたらしいが、眠くなって寝てしまったらしい。今は、自室で眠っていると教えてくれた。
 顔だけでも見てから私も寝ようかとふらふらと歩けば、後ろからロイに抱きしめられた。


「ロイ?」
「シェリー……俺達の部屋に行きましょう」
「え、え、ええと、ベリーニの顔を見なきゃ。ほら、私達のこと待っていたみたいだし」
「そうですね。でも、今俺はシェリーをはなしたくありません」


と、珍しく甘えるような、懇願するような声を出すものだから、私の心臓はビクンと跳ねた。

 その声が、あの時のような私を求めてくる声だったからだろうか。
 後ろから抱きしめてきたロイの手に触れれば、彼の手は熱く火傷してしまいそうだった。もしかして、ロイも――そう思うと、アルコールが再度まわってきたように身体が熱くなり、本能的に彼を求め始めた。


「ロイ……貴方も、甘えてるの?」
「シェリーが構ってくれないからですよ」
「……っ、そうはいっても、ベリーニが優先でしょ? あの子は待っててくれたんだから。ね?」
「……いいじゃないですか。父親になったって俺は俺で。貴女にこうして甘えてもいい男のままなんですよ」


と、彼は私に言いたげに告げてきて、まるで幼子のように頬をすり寄せて甘えてきた。


(な、なにこれ……!)


 なんだか凄く庇護に駆られ、彼も同じ気持ちなんだと安堵感を覚える。それと同時に、求めてもいいんだと嬉しくて。私はそのまま彼に連れられるまま部屋に入った。
 部屋に入るとすぐ、彼は部屋の鍵を閉め、私の肩に顔を埋めた。


「ロイ……待って、シャワー」
「すみません。シェリーの匂いを嗅ぎたくて堪らなかったんです。ああ、本当に、外で飲むのはやめてください」
「だって……んっ!」


 言い訳をしようと思ったが、次の瞬間にはその口を塞がれた。息ができなくて口を開けていれば、その間から舌がにゅるっと侵入してきて私の舌に絡みつくように撫でまわしてきた。はふはふとお互いの吐息が交じり合って、そしてキスの合間に着ていたドレスを脱がされていく。慣れた手つきで。それは、昔のままだった。


「貴方が何を求めているかなんてすぐ分かります。何が欲しいのか、何をして欲しいのか。俺は、貴方をずっと見てきたから」
「……ロイっ」
「俺も、寂しかったです。貴方を抱きたかった。ずっと、ずっと……忙しいなんて理由にしたくなかった」


 ボフンと、ベッドに押し倒されると、私の最後の砦の下着が取り払われる。ロイも全て脱いで、お互いの肌が重なり合うと彼の体温を直に感じて顔が熱くなるのを感じた。


「シェリー……愛しています」
「……っ!」
「それは、父親になっても変わりませんよ。貴方への愛は特別で、重い」


 その言葉だけで私は胸が高鳴り、そして膣奥から熱い愛液があふれ出てくるのが分かった。今の状態でその甘い言葉を言われたら、私おかしくなりそう。我慢しようと思っていたのにもうそんなの忘れていたように彼と快楽を求めて自然と脚を開いていく。それを見ていたロイは嬉しそうに微笑み、私の秘裂を愛撫し始めた。久しぶりの彼の指も、私の中はすんなりと受け入れた。彼の指の形を覚えている。何も変わっていない。あの頃と。


「あ、ああっ!」
「可愛い……シェリー」


 ちゅぱちゅぱと厭らしい水音が室内に響き渡る。何度も何度も愛撫された私の膣はトロトロでもうそれだけで達しそうになるくらいだった。それを知っているはずのロイはそこには触れず、ひたすらに性感帯だけを攻めている。ぴちゃぴちゃとまるで子犬のように舐めたり吸い付いたりして、私の口からは甘くて甲高い声が漏れる。


「うあっ、ああ……もう、だめ」
「イくんですか?」
「んんんっ!」 


 こんな意地悪な質問してこなくてもいいのにと私はロイを涙目で見るが彼はうっとりした目で私を見ていた。その表情も優しくて堪らない。私を何度も高みへと誘う愛撫だが、まだ足りなくて腰を動かしておねだりするが、それでも彼は決定打を与えてくれることはなかった。


(意地悪っ)


 そう思っても、私の中を暴く彼の指は気持ち良すぎて頭がバカになっていく。膣の中から何度も甘イキしてしまうし、だけど決定打がなくずっと生殺し状態だ。早く達したいのに、イけない。


「んっ、ロイ……意地悪しないで」
「シェリーは、意地悪されるのが好きだって、俺の記憶にはあるんですが」
「そ、そんなことっ」
「ああ、でも激しくされるのも好きですね。羞恥心すらもなくなるくらい、恥ずかしくて、気持ちいいのが」


 ロイはそういって微笑んだかと私を一度ひっくり返すと腰を高くあげさせた。それは恥ずかしくて抵抗すれば、ロイは強引に秘裂を割ってその間から舌を這わせた。
 彼はことあるごとに、犬のように私のことを舐め回していたから、それも覚えている。


「んうう~~っ!」


 ざらりとロイの舌が私の秘部を舐めあげる。それだけで、私の身体がビクビクと震えてしまう。そして彼が求めているであろう行動を予測してお尻を突き出せば、そこに彼の唇が吸い付いた。そのままちゅっちゅとキスをするように舐めては愛液を啜られる。それがあまりにも気持ちよくて、私はその快感から逃げたいと言わんばかりに腰を揺らしたけれどがっちりホールドされているせいで逃げれなかった。


「っ~~~~!」


 ひくひくと膣が痙攣している。そして、ロイは容赦なく舌の動きを加速させる。ナカからぐちゅりと愛液が流れ出してきて、もうとっくに堕ちているのに彼はやめてくれない。


「だ、だめっ……も、ああっ!」


 私が達しそうになる間際に、彼から解放されると彼はすぐ私のことを見た。それがたまらなくて恥ずかしいはずなのにロイに見られてしまったという高揚感の方が強い。自分でも秘部がひくついているのが分かったし、それ以上に太い彼のものを求めていた。


「これだけほぐせば、大丈夫ですかね」
「ろ、ロイ……もう」
「久しぶりなので、ゆっくりさせてください。傷付けたくない」
「あ……っ」


 ぐっと私の腰を下におろし、その怒張した熱い塊を私の秘裂に擦り付ける。それは一度達しているせいかどろどろとしたものが絡みつき、ぐちゅりと水音を立てた。それにいちいち反応してしまうほど、私の身体は敏感でロイもそれが分かっているから執拗にそれを繰り返す。ぬるぬると何度も擦り付けられて、子宮が疼くのを感じる。あの質量を挿れてほしいと思っているはずなのに一向に当てないで私に期待だけ煽るような意地の悪い攻め方をする。
 もう我慢できないのに! と私はロイの方を振り返れば、彼は優しい微笑みを浮かべながら私を抱きしめた。


「シェリー」
「ろ、い……っん!」


 我慢しきれず私が自分で腰を動かして当てようとするが、しっかりと腰を固定されているためそれは叶わない。私の膣に彼の熱い塊をぬるぬると擦り付けて、焦らすばかり。でも我慢できないのは私も同じで早く来てほしくて仕方がなかった。それなのに、まだ受け入れようとしないなんて意地悪にもほどがある。だけどそれでも求めてしまうくらい彼に私は、堕ちて、酔わされている。


「――あげましょう。そんなに欲しいなら。俺もシェリーが欲しい!」
「~~~~ッ!?」


 先ほどまで、焦らしていたくせに一気に質量のある熱い塊が私の中に入り込んでくる。
散々焦らされたせいで、その刺激だけで頭が真っ白になり達してしまった。腰を震わせて愛液を溢せば、ロイはうっと息を詰まらせた。


「シェリー……入れただけでイきましたか?」
「だって……」


 久しぶりの彼のもので身体が疼いて仕方なかったのだから仕方ないだろう。確かに敏感だったから少しは触られたけれどもそれでもだ。私から溢れた愛液がロイの下生えを濡らしていくのを見てしまったら余計にダメだ。少し動いただけで愛液と彼のものから溢れる液が混ざり合ってぬちゅ、ぐちゃっという水音が室内に響き渡る。


「はあっ……シェリーのナカは熱いですね」
「んううっ!」


 ゆっくりと味わうように奥へと突き入れられるとそれだけで腰が砕けてしまうほどの快感を覚えてしまう。まだ全部入っていないというのに奥まで届いているような気がする。子宮口に押し当てられたそれは、ぐりぐりと強く押し上げてきたり小刻みに揺らしたりしながら意地悪をしてくるのだ。久しぶりなのに、こんなに強烈で。でも、それがよくて。
 ああ、ダメだ。気持ちいい、良すぎる。


「んああっ、だ、だめっ……あ」
「こんなに、締め付けてきてるのに? ここはダメじゃないみたいですね。もっとって言ってるようにしか思えないんですが」


 ほらっとまた一度押し当てられればそれだけでビクビクと身体が震える。ギュッと彼のものを締め付ければ形を改めて感じてしまうしで身体は全然言う事を聞いてくれない。腰を軽く揺すられながら最奥を突き上げられてしまえばもう駄目だ。奥が勝手にちゅうちゅうとロイのものに吸い付いていて早く熱が欲しい。中に――


「また、子供できちゃうかも知れないですね。俺はそれでも良いですけど」
「ふたり、め……? ロイとの子供なら」
「ええ、シェリーとの子供なら……クッ、シェリー、そろそろ出しますよ」


 ラストスパートといわんばかりに動きが激しさを増す。ガクガクと腰が揺れて、何も考えられなくなる。もう目の前がチカチカし始めて、私はロイの背中に爪を立てた。


「中にっ……シェリー!」
「~~ッ!!」


 びゅるっと勢いよく熱いものが吐き出されるのを感じて、私の身体はそれにすら感じてしまってまた軽く達してしまった。それでもまだ奥を突くように動かれてしまえば快楽からは逃れられない。ビクリビクリと身体が痙攣しているのが分かるし、声も掠れてしまっている気がするけれどそれを気にする余裕はなかった。
 久しぶりに見た、彼の顔が幼く、あの頃に戻った見たいに見えたから。必死で、縋るような、どうしようもなく泥臭くて、執着に滲んだ顔。
 私はそんなロイの顔を見て彼の唇に自分の唇を押し当てた。それに応えるよう彼も優しく唇を突き出した。
 幾つになっても変わらない。子供が生れても、私達の愛の形は変わらないんだ。


「ロイ、好きよ。愛してる」
「はい。俺も、シェリーを愛してます」


 不安になる事なんてなかった。だって、こんなにも満たされているんだから。
 それからもう一度私達は交わって、眠りについた。あの頃のように、起きたら彼が隣にいて、彼の腕の中で、私は朝を迎えるのであった。

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感想 2

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みんなの感想(2件)

HIRO
2024.01.10 HIRO

妹、おめでたい頭してるね😮‍💨
姉から大事な物や人を奪ったって、すぐに飽きるくせに😒
結局最後は1人寂しい人生が待ってるよ😏

兎束作哉
2024.01.10 兎束作哉

HIRO様

昨日に引き続き、感想ありがとうございます^^
妹おめでたい頭してます。そうですよね、このタイプはすぐに飽きますよね……
引き続きお楽しみ下さい。

解除
HIRO
2024.01.09 HIRO

妹、馬鹿なの!?
姉から何もから奪った先に何があるの?
何も無いよ!
姉は幸せになってはいけない!?
誰がが決めたんだよ??
妹のお前にどうこう言われる筋合いは無い!!
何ならお前が地獄に堕ちろ!!!

兎束作哉
2024.01.09 兎束作哉

HIRO様

感想ありがとうございます^^
姉のもの奪っちゃう系妹ですね……
引き続きお楽しみ下さい。

解除

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