23 / 128
第1部3章
02 狩猟大会の報酬
しおりを挟む
驚いた。
狩猟大会なんてとっくに中止になったものだと思っていたが、あの後、一日経って殿下が狩猟大会を続行すると強行したらしく、例年通り最後まで執り行われたのだとか。殿下も酷い目に遭っているのに、相変わらずというか、強引で、でもそんなところが殿下らしいと思った。
(――っていうことは、私三日ほど眠っていたってこと?)
「ああの、殿下つかぬ事をお聞きしますが、殿下の傷は、その……」
「つかぬ事でも別にないだろう。ああ、そういえば公女は俺の肉体が気に入っていたらしいな。触ると良い。先ほども言ったが痛くないからな」
「そ、そういうことではなく!」
ほれほれと、わざと私が触りやすいように身体を近づけてくる殿下から逃げるように顔を背ける。
そういうことを言って欲しいわけじゃ無いのだ。結局、傷は残るみたいだし。いや、そうじゃない。私は一度目を伏せてから大きく息を吐いた。そして決心し、口を開こうとすれば殿下が先に言葉を発した。
「まあ、最近傷の治りは遅いがな。痛みは感じないのに、傷は残る。呪いのせいで治りが遅くなっているのかも知れないな」
「それって、その……殿下が受けた、真実の愛を知らないと解けない呪いですか」
「ん? そうだな。真実の愛なんて馬鹿馬鹿しいが」
「そうですよね……」
そう言っているということは、殿下は別に私に興味がないのではないかと思った。まあ、それは置いておいても、どんなふうに朽ちていくのか。ロルベーアの死に方と、殿下の死に方はまた違うのだろう。痛々しい傷がこれ以上残るところを私は見たくなかった。だったら、殿下にはさっさと呪いを解いて貰って、一年という寿命の縛りから解放されて欲しいと思った。それができるのは自分じゃないからどうしようもないけれど。
(私じゃダメなら、やっぱり、イーリスしかダメなのかしら)
殿下を救うには、ヒロインとくっつけるほかない。きっとそれが殿下のためにもなると思った。
「公女」
「な、何ですか」
「考え事か? せっかく、狩猟大会での俺の雄志について語ろうと思ったのに、俺の話を聞かないのは感心しないな」
「狩猟大会での雄志……ですか?」
「ああ。俺を貶めようとしていた奴らを逆に貶めたりだな」
と、ニヤリと笑う殿下に私は思わず頭を抱えそうになった。まず、何故それを私に伝えるのかが謎だし、怖いからやめて欲しい。というか、罠は不正ではないのか、と疑問さえ上がってくる。
「罠は不正なのでは?」
「よく覚えていたな、公女。その通りだ。今のは嘘だ」
「嘘なんですか」
「だが、一位を取ったのは嘘じゃない。その証拠に――」
殿下はそう言うとパチンと指を鳴らし私の手の上に両手のひらにのるくらい小さい白い兎を乗せた。どこから出現したのか分からないが、多分転移魔法を使ったのだろう。皇宮内にいたから簡単に移動させられたとか何とかだろう。そこはいいのだが、私の腕の中でくしくしと、後ろ足で耳をかき、その丸い瞳を私に向けた白兎は、白い毛玉のようで、愛らしく私の心を一発で射止めた。
「可愛い……」
「だろ? 公女が好くと思ってな。ちゃんと生け捕りにしてきただろ?」
「生け捕りって……でも、こんな小さな兎、ポイントになるんですか? その、狩猟大会において」
「ああ、その兎は珍しいからな。身体のサイズもさることながら、見て見ろその瞳を」
と、指さされたので私は兎の目に着目してみる。その瞳はまるで宝石を埋め込んだように美しく、私の瞳の色と同じアメジストで。
「瞳の色?」
「そうだ。この兎の瞳は希少でな。紫の色の瞳を持っている。中にはその兎の目玉だけをくりぬいて売りさばくヤツもいるが……おおっと、公女はこんな話は好きじゃなかったな。まあ、なんだ、公女の瞳の色と同じだったからな……」
「殿下?」
何だか言い訳しているように感じた。頬も心なしか赤い。しかし、それは兎が可愛いからだろう。そうに違いないと私は一人納得した。
腕の中では兎が私の手に頬ずりしてきていて、その短くも主張してきている耳をピンと動かしていた。何をしても可愛いなんてずるい、と私は思いながら兎を撫でる。
「……ありがとうございます」
「気に入ってくれたのなら、何よりだ」
「ええ。とても可愛いです」
正直、生き物は得意じゃなかったけれど、こんなに愛らしく可愛い姿を見せられると、自然と頬が緩む。小さい身体をふるふると揺らし前足を動かす姿が愛らしい。
大切にしようと心に決め、私はもう一度、殿下にお礼を言った。
「ありがとうございます、殿下。大切にします。それと、狩猟大会一位、おめでとうございます」
「……っ、全く。それが先だろう、公女。だが、公女からの感謝の言葉は素直に受け取るとしよう」
「そうしてください」
そういって見つめ合えば、自然に同調するように笑えて、何だかいい雰囲気だった。
けれど、心の中で引っかかるモヤモヤは消えてくれなくて、これは、恋人同士ではなく、もはや友達同士の関係なのでは? と思い始めていた。そんなことないと言いきりたいのに、言い切らせてくれない自分がいる。
「それで、私はどうすればいいんですか?」
「どうすればとは? ああ、そうだな。また公女を狙ってくる可能性もあるわけだ、暫くのうちは皇宮にいるといい。その許可は取ってある」
「殿下を、皇太子を危険な目に遭わせた女なのにですか?」
「だからそこまで気にしていないと言っているだろう。公女はしつこいな……そもそも番は一緒にいるべきものなんだ。つべこべ言わず、ここにいろ」
「……殿下、都合が悪くなると当たるのやめて貰っていいですか。それに、番ってわざわざ言わなくても……」
「公女の癖が移ったんだな。お互い様だ」
と、殿下は笑いながら部屋を出ていった。
「何よ、癖って……」
番であるから、なんて理由が通じるのは私達だけなのではないかと思った。他の番同士は、一年という寿命の制約がないから、離れていても、繋がっているのだから、みたいな感覚はあるのだろうが、私達は違う。一年と限られた中で愛し合い、愛が生れなければ死ぬ運命。
番には、愛が不可欠なのだ。なのに私達は、契約上番なだけであって、心から番に慣れたわけではないのだと思う。
彼が出ていった後の部屋は妙に広く寂しく感じ、私は手の中に収まっている白兎をもう一度優しく撫でた。
「ここにいろっか……」
まるで、離れて欲しくないみたいな。
思い込みすぎか、と私は軽く笑って、もう一眠りしようと、白兎を枕元に寝かせてあげた。
狩猟大会なんてとっくに中止になったものだと思っていたが、あの後、一日経って殿下が狩猟大会を続行すると強行したらしく、例年通り最後まで執り行われたのだとか。殿下も酷い目に遭っているのに、相変わらずというか、強引で、でもそんなところが殿下らしいと思った。
(――っていうことは、私三日ほど眠っていたってこと?)
「ああの、殿下つかぬ事をお聞きしますが、殿下の傷は、その……」
「つかぬ事でも別にないだろう。ああ、そういえば公女は俺の肉体が気に入っていたらしいな。触ると良い。先ほども言ったが痛くないからな」
「そ、そういうことではなく!」
ほれほれと、わざと私が触りやすいように身体を近づけてくる殿下から逃げるように顔を背ける。
そういうことを言って欲しいわけじゃ無いのだ。結局、傷は残るみたいだし。いや、そうじゃない。私は一度目を伏せてから大きく息を吐いた。そして決心し、口を開こうとすれば殿下が先に言葉を発した。
「まあ、最近傷の治りは遅いがな。痛みは感じないのに、傷は残る。呪いのせいで治りが遅くなっているのかも知れないな」
「それって、その……殿下が受けた、真実の愛を知らないと解けない呪いですか」
「ん? そうだな。真実の愛なんて馬鹿馬鹿しいが」
「そうですよね……」
そう言っているということは、殿下は別に私に興味がないのではないかと思った。まあ、それは置いておいても、どんなふうに朽ちていくのか。ロルベーアの死に方と、殿下の死に方はまた違うのだろう。痛々しい傷がこれ以上残るところを私は見たくなかった。だったら、殿下にはさっさと呪いを解いて貰って、一年という寿命の縛りから解放されて欲しいと思った。それができるのは自分じゃないからどうしようもないけれど。
(私じゃダメなら、やっぱり、イーリスしかダメなのかしら)
殿下を救うには、ヒロインとくっつけるほかない。きっとそれが殿下のためにもなると思った。
「公女」
「な、何ですか」
「考え事か? せっかく、狩猟大会での俺の雄志について語ろうと思ったのに、俺の話を聞かないのは感心しないな」
「狩猟大会での雄志……ですか?」
「ああ。俺を貶めようとしていた奴らを逆に貶めたりだな」
と、ニヤリと笑う殿下に私は思わず頭を抱えそうになった。まず、何故それを私に伝えるのかが謎だし、怖いからやめて欲しい。というか、罠は不正ではないのか、と疑問さえ上がってくる。
「罠は不正なのでは?」
「よく覚えていたな、公女。その通りだ。今のは嘘だ」
「嘘なんですか」
「だが、一位を取ったのは嘘じゃない。その証拠に――」
殿下はそう言うとパチンと指を鳴らし私の手の上に両手のひらにのるくらい小さい白い兎を乗せた。どこから出現したのか分からないが、多分転移魔法を使ったのだろう。皇宮内にいたから簡単に移動させられたとか何とかだろう。そこはいいのだが、私の腕の中でくしくしと、後ろ足で耳をかき、その丸い瞳を私に向けた白兎は、白い毛玉のようで、愛らしく私の心を一発で射止めた。
「可愛い……」
「だろ? 公女が好くと思ってな。ちゃんと生け捕りにしてきただろ?」
「生け捕りって……でも、こんな小さな兎、ポイントになるんですか? その、狩猟大会において」
「ああ、その兎は珍しいからな。身体のサイズもさることながら、見て見ろその瞳を」
と、指さされたので私は兎の目に着目してみる。その瞳はまるで宝石を埋め込んだように美しく、私の瞳の色と同じアメジストで。
「瞳の色?」
「そうだ。この兎の瞳は希少でな。紫の色の瞳を持っている。中にはその兎の目玉だけをくりぬいて売りさばくヤツもいるが……おおっと、公女はこんな話は好きじゃなかったな。まあ、なんだ、公女の瞳の色と同じだったからな……」
「殿下?」
何だか言い訳しているように感じた。頬も心なしか赤い。しかし、それは兎が可愛いからだろう。そうに違いないと私は一人納得した。
腕の中では兎が私の手に頬ずりしてきていて、その短くも主張してきている耳をピンと動かしていた。何をしても可愛いなんてずるい、と私は思いながら兎を撫でる。
「……ありがとうございます」
「気に入ってくれたのなら、何よりだ」
「ええ。とても可愛いです」
正直、生き物は得意じゃなかったけれど、こんなに愛らしく可愛い姿を見せられると、自然と頬が緩む。小さい身体をふるふると揺らし前足を動かす姿が愛らしい。
大切にしようと心に決め、私はもう一度、殿下にお礼を言った。
「ありがとうございます、殿下。大切にします。それと、狩猟大会一位、おめでとうございます」
「……っ、全く。それが先だろう、公女。だが、公女からの感謝の言葉は素直に受け取るとしよう」
「そうしてください」
そういって見つめ合えば、自然に同調するように笑えて、何だかいい雰囲気だった。
けれど、心の中で引っかかるモヤモヤは消えてくれなくて、これは、恋人同士ではなく、もはや友達同士の関係なのでは? と思い始めていた。そんなことないと言いきりたいのに、言い切らせてくれない自分がいる。
「それで、私はどうすればいいんですか?」
「どうすればとは? ああ、そうだな。また公女を狙ってくる可能性もあるわけだ、暫くのうちは皇宮にいるといい。その許可は取ってある」
「殿下を、皇太子を危険な目に遭わせた女なのにですか?」
「だからそこまで気にしていないと言っているだろう。公女はしつこいな……そもそも番は一緒にいるべきものなんだ。つべこべ言わず、ここにいろ」
「……殿下、都合が悪くなると当たるのやめて貰っていいですか。それに、番ってわざわざ言わなくても……」
「公女の癖が移ったんだな。お互い様だ」
と、殿下は笑いながら部屋を出ていった。
「何よ、癖って……」
番であるから、なんて理由が通じるのは私達だけなのではないかと思った。他の番同士は、一年という寿命の制約がないから、離れていても、繋がっているのだから、みたいな感覚はあるのだろうが、私達は違う。一年と限られた中で愛し合い、愛が生れなければ死ぬ運命。
番には、愛が不可欠なのだ。なのに私達は、契約上番なだけであって、心から番に慣れたわけではないのだと思う。
彼が出ていった後の部屋は妙に広く寂しく感じ、私は手の中に収まっている白兎をもう一度優しく撫でた。
「ここにいろっか……」
まるで、離れて欲しくないみたいな。
思い込みすぎか、と私は軽く笑って、もう一眠りしようと、白兎を枕元に寝かせてあげた。
27
お気に入りに追加
952
あなたにおすすめの小説
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
稚拙ながらも投稿初日(11/21)から📝HOTランキングに入れて頂き、本当にありがとうございます🤗 今回初めてHOTランキングの5位(11/23)を頂き感無量です🥲 そうは言いつつも間違ってランキング入りしてしまった感が否めないのも確かです💦 それでも目に留めてくれた読者様には感謝致します✨
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜
みおな
恋愛
伯爵令嬢のジュエルは、王太子であるシリウスから求婚され、王太子妃になるべく日々努力していた。
そんなある日、ジュエルはシリウスが一人の女性と抱き合っているのを見てしまう。
その日以来、何度も何度も彼女との逢瀬を重ねるシリウス。
そんなに彼女が好きなのなら、彼女を王太子妃にすれば良い。
ジュエルが何度そう言っても、シリウスは「彼女は友人だよ」と繰り返すばかり。
堂々と嘘をつくシリウスにジュエルは・・・
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
前世軍医だった傷物令嬢は、幸せな花嫁を夢見る
花雨宮琵
恋愛
侯爵令嬢のローズは、10歳のある日、背中に刀傷を負い生死の境をさまよう。
その時に見た夢で、軍医として生き、結婚式の直前に婚約者を亡くした前世が蘇る。
何とか一命を取り留めたものの、ローズの背中には大きな傷が残った。
“傷物令嬢”として揶揄される中、ローズは早々に貴族女性として生きることを諦め、隣国の帝国医学校へ入学する。
背中の傷を理由に六回も婚約を破棄されるも、18歳で隣国の医師資格を取得。自立しようとした矢先に王命による7回目の婚約が結ばれ、帰国を余儀なくされる。
7人目となる婚約者は、弱冠25歳で東の将軍となった、ヴァンドゥール公爵家次男のフェルディナンだった。
長年行方不明の想い人がいるフェルディナンと、義務ではなく愛ある結婚を夢見るローズ。そんな二人は、期間限定の条件付き婚約関係を結ぶことに同意する。
守られるだけの存在でいたくない! と思うローズは、一人の医師として自立し、同時に、今世こそは愛する人と結ばれて幸せな家庭を築きたいと願うのであったが――。
この小説は、人生の理不尽さ・不条理さに傷つき悩みながらも、幸せを求めて奮闘する女性の物語です。
※この作品は2年前に掲載していたものを大幅に改稿したものです。
(C)Elegance 2025 All Rights Reserved.無断転載・無断翻訳を固く禁じます。
タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒―
私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。
「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」
その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。
※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる