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第12章  真理の行き先

132  真理の行き先Ⅴ

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「それで今日はどうだった?」


「相当ハードな訓練でしたよ。体中のあちこちが痛いです」


「そうか。他に何かわかったことはあるか?」


「今のところはありません。他の生徒尾しっかりと訓練を受けていますから……」


「分かった。引き続き明日も頼むぞ」


 デミトロフは、風呂場を後にしようとした時、


「ありがとうございます」


「何が……だ?」


「私の負担を考えて、その半分の負荷を自分が背負ったんですよね」


 シャワーの音で聞こえにくかったのか。デミトロフは、こう答えた。


「何のことだ? シャワーの音でよく聞こえなかった。とっととシャワーを浴びて、軽めに夕食を食ったら暖かくして寝ろよ」


 デミトロフは、そっと扉を閉めた。


 風呂場でシャワーを浴びていたエミリーは、少し顔を赤らめた。


 ――――あなたもらしくない事をしますね。


 ――――本当は体が重くて、今にも苦しそうなのに……。


 ――――分かりました。明日も出来るだけ探って見せますよ。


 エミリーは、シャワーを止め、タオルで自分の髪や体を吹いた。





「ふぅー……」


「どうした? そんなにダルそうな顔をして、彼女と何かあったのか?」


「いや、何もない。それよりも少しは進んだか?」


「まあ、片付けてからお前がここに来るまで半歩くらいは前に進んだぞ」


 ハウロックは床に座り、壁に寄りかかりながら大きな欠伸をした。


「ま、あと一日と少しも時間があるんだ。気楽にやるしかないだろ?」


「そうだな。俺も早く錬金術を解き明かして、間に合わせないといけないからな」


 デミトロフはさっそく資料を手にして、何も書かれてない紙にペンを走らせた。



     ×     ×     ×



 合同演習・三日目————


「ええ、ここで重要な話がある」


 と、教師が集められた生徒たちの前で口を開いた。


「偵察をしている偵察部隊からだ」
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