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第12章  真理の行き先

129  真理の行き先Ⅱ

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「例えば、燃やしてみる。他にはページを並び替えたり、破ってみたり、折り曲げてみたりと色々と方法はある」


「まあ、錬金術にはそういったことはあるが、魔法にもそういうものがあるのか?」


「ある」


 ハウロックは、紙を束ねてある紐を解きながら話す。


「魔法でも錬金術と同じように解読法は似ている。なら、これも同じようにすればいいんじゃないのか」


「分かった。それでやってみよう」


「まずはそれぞれ、錬金術の所と魔法の所が書かれたある個所を並べてみるか……」


「そうだな」


 二人は他の方法で解読し始める。



     ×     ×     ×



 一方、デミトロフの格好をしたエミリーは、錬金術の合同練習で連携の確認を行っていた。


 ――――はぁ、はぁ、はぁ……。


 ――――意外ときついですね。錬金術を使うたびに少しずつ痛みが走りますが、前よりそれほど強い痛みを感じません。


 エミリーは、デミトロフの錬金術を使いながら錬成陣なしで錬成し続ける。


 ――――でも、おかしいですね。


 ――――あれほど、錬金術を使っているのにこれほど疲れが出てこないって……。


 ――――まさか……。いえ、そんな事があるはずありません。


 ――――彼がそんな器用なことができたなら今頃、こんなに面倒にはなりませんしね。


 エミリーは、指示を受ける前に周りの状況と自分の間隔を信じて、錬金術を発動させ、動き回る。


「デミトロフ、休んでいいぞ‼」


「はい‼」


 エミリーは、大声で返事をして近くの給水所に行く。


 手袋を外し、ポケットにいれ、水道の蛇口を捻り、水を飲む。


 ――――それにしてもこの訓練、何か裏があるような気がしますね。


 ――――ちょっと探ってみますか……。


 エミリーは、胸の奥に決意を抱きどこかへと消え去った。


「あれ? さっきまでここにデミトロフいなかったか?」


 と、休みに来た男子生徒が休んでいる生徒に訊いた。
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