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第二部 絆ぐ伝説
第八話一章 結婚式
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その日――。
タラの島はかつてないざわめきと興奮、そして、戸惑いに包まれていた。
この日、タラの島において歴史上、はじめての出来事が行われようとしていたのである。
結婚式、である。
それも、若き島長であるトウナが結婚する。
相手は自由の国の遊撃船団長たるプリンス。ローラシアでの戦いを終えて生還したプリンスは出陣前の約束通り、トウナと結婚することになったのだ。
それだけでもたしかに騒ぎになるには充分だが、島中に戸惑いが広がっているのはそのためではない。『結婚式』という耳慣れない儀式が行われることそのものについてだ。
タラの島はもともとが小さな漁村であり、規模は小さく、人口も少ない。そのタラの島にとって『結婚』とはあくまでも島の人口を維持し、村社会を保っていくための手段。子どもを生み、育てるための便宜に過ぎない。都会とちがい『恋愛』という文化そのものがないのだ。
タラの島においては結婚はあくまでも家同士の取り決めであり、本人の意思など関係ない。時がくれば決められたままに結婚し、子どもを生み、育てる。
それが当たり前であったので、その風習に関して抗議の声をあげるものなどひとりもいなかった。わざわざ結婚を祝うような風習もなく、両家のものが集まり、島長の立ち会いのもと、夫婦となることが宣言される。
それで終わり。
あとは、いつも通りの暮らしがまっている。ただ、それだけのこと。
もともとが小さな漁村ということで村人は全員、顔見知り。ひとつの村が島長のもと、ひとつの巨大な家族のように暮らしている。『結婚』して一緒に住むことになったからと言って、なにか特別な変化があるわけではない。住む家がかわるだけで、それまでの関係はとくにかわりはしない。
なにもかわらない。
特別なことなどなにもない。
それが当たり前だったタラの島で歴史上はじめて、結婚式が行われるのだ。戸惑いが広まるのも当然だった。
主役であるトウナは当然と言うべきか、結婚式など挙げる気はなかった。島の風習に従い、島長――トウナ自身が島長なので、今回の場合は先代の島長である祖父――の立ち会いのもと、夫婦になると宣言してそれで終わり。
そのつもりだった。
それを、ロウワンが熱心に主張したのである。
「せっかくの結婚なのに式も挙げないなんてもったいないじゃないか! なにより、プリンスに悪い」
ロウワンはゴンドワナの出身。ゴンドワナは商人の国であり、結婚とは自らの晴れ姿を人々に披露し、顔を売り、新たな人脈を築くための舞台でもある。それだけにできうる限り盛大に、三日三晩ぐらいかけて執り行われるのが普通である。そんな文化のなかで生まれ育ったロウワンにとって『結婚式を挙げない』というのは到底、考えられないことだったのだ。
「いや、おれは別に……」
プリンスはそう口ごもった。プリンスもまた『元奴隷』という立場なだけあって『結婚式を挙げる』という発想がない。むしろ、主人の家族が結婚式を挙げるとなれば普段にもまして仕事量が増えたので、結婚式には悪い印象しかない。
そもそも、プリンスにしてみれば『トウナと結婚できる』というだけで充分だった。
――奴隷だったおれが結婚して家庭をもてる。妻と子に囲まれた暮らしを手に入れることができるんだ。
その思いに拳を握りしめた。胸がいっぱいになった。それだけでもう充分すぎるほどに幸福だったのだ。
なので、トウナ同様、結婚式など挙げるつもりはなかったのだがロウワンは一言、
「あなたの意見は聞いていない」
と、当事者の意見を一刀両断にした。
「とにかく、式を挙げよう。ご両親はもちろん、なるべく多くの人に来てもらうために漁に出ていない時期に。知り合いもひとりでも多く呼ぼう」
ロウワンは当事者の意見を封殺して、そう熱烈に主張した。ロウワンにしてみれば大切な友人であるトウナの、一生に一度の晴れ舞台。できるだけ多くの人に参列してもらい、祝ってもらいたかったのだ。
ローラシアの貴族令嬢であるセシリアや、自由の国の料理長兼参謀であるミッキー、ドク・フィドロの妻であるマーサなども熱烈に支持した。また、プリンスの部下である元海賊たちも負けじと式を挙げることを要求した。
「式を挙げなかったら、式にかこつけて飲むことができねえじゃねえか!」
と言うことで。
別にかこつけるような出来事などなにもなくても、浴びるように酒を飲んでいる元海賊たちだがやはり、祝いの場での酒は格別らしい。何がなんでも結婚式を挙げて自分たちを招待するよう、大挙してプリンスのもとに押しかけ、要求した。
それらのことが重なり結局、当事者の意向など関係なしに結婚式が執り行われることになったのだった。
場所はどこにするか、衣装はどうする、式のご馳走は等々、当事者そっちのけでロウワンたちだけで盛りあがった。自分たちこそが主役であるはずなのに、その主役そっちのけで話がどんどん進んでいくことにトウナとプリンスが顔を見合わせ、戸惑いの表情を浮かべたのは言うまでもない。
結局、場所はやはりトウナの地元で、と言うことでタラの島に決まった。タラの島はもともと天帰教を国教とするパンゲアの居留地。一応、小さいながらも教会はある。と言っても、村が作られたときにおまけのようにして作られた小さなものでその後、誰にも省みられることはなかったので風雨に打たれてどこもかしこもボロボロ。見る影もなありさまだった。
それでも『式場としてふさわしいのはやはり、教会だろう』ということで急遽、修復して式場として使うことになった。そうなればやはり、漁村ということで船の建造や修理といった大工仕事に慣れている住人たち。資材を運び、手際よく修復を進めた。とは言え、やはり、いまだかつて経験したことのない事態に戸惑いの声は多く、
「なあ、結婚式ってなんなんだ?」
金槌で釘をトンカンやる音に混じりながら、そんな声があちこちから聞こえてきた。
「さあ? よくわからんが、結婚を祝うために知り合いが集まるらしいぞ」
「なんで、わざわざ結婚の祝いなんてするんだ?」
「それがよくわからん」
「う~ん、不思議だ」
「不思議だな」
そう言って腕を組み、首をひねる。
「しかし、とにかく、酒が出て、ご馳走も並ぶらしい。飲み放題、食い放題だってよ」
「おう、つまりは祭りか! なら、大歓迎だ。せいぜい立派に修復して飲むとしようぜ」
「おう!」
ロウワンがやってきて以来、コーヒーハウスの経営などですっかり豊かになったタラの島だがもともとは貧しい漁村。盛大に飲み食いできるのは、年に一度の祭りのときぐらい。そんな暮らしを知るだけに祭りとなればやはり、胸が高鳴る。飲み放題、食い放題のありさまを想像して喉をグビリと鳴らしつつ、教会の修復に励んだ。
「そんな思いで教会の修復を執り行うとは! 神に奉仕するための場所をなんと心得る!」
と、その筋からは怒られそうな動機ではあったが。
ともかく、準備は進められ、そのときはやってきた。漁に出ていない時期の開催だけあって、島の住人はほとんど全員、集まっている。また、大陸からも知り合いを大勢、招いた。
同盟国であるゴンドワナからは、評議会議長ヘイダールの名代たる『砂漠の王子さま』ロスタム。そして、ロウワンの両親であるムスタファとアーミナがやってきていた。
アーミナはロウワンに会った途端、溜め息交じりに言ったものである。
「まったく。トウナちゃんとはいい関係だとばかり思っていたのに、他の男にとられるなんてね。情けないったらないわ。グズグズしているからそんなことになるのよ。せめて、メリッサさんは他の男にとられたりしないようがんばりなさいよ。さっさと結婚して孫を見せなさい」
妻の言葉に、父ムスタファも重々しくうなずいた。
「うむ。それこそ長子たるものの役目。聞けば、きょうだい分であるビーブどのはすでに結婚し、子どももできているそうではないか。お前も見習えよ」
「あ、まちなさい、ロウワン! 話は終わってないわよ」
両親そろって雨期の雨のような勢いでそう迫られ、ロウワンはすっかり辟易して逃げまわる羽目になった。さしものロウワンも、このときばかりは結婚式を挙げることを熱心に主張したことを後悔したかも知れない。
さらに、同じく同盟国であるレムリア伯爵領からは、あきれたことに支配者である伯爵クナイスルと、その妻ソーニャが自ら出席してきていた。ふたりとも、いかにも陽気でお祭り好きなレムリア人らしい派手な色彩の服装。『道化師染みた』と言いたくなるような遊び心にあふれた意匠の服で、まさにお祭り騒ぎにはピッタリ。
同じく、色彩豊かな、見ているだけで目がチカチカしてくるような派手な衣装に身を固めた楽団も引き連れてやってきて、港に船を着けたとたん、楽団を総動員して楽曲をかき鳴らし、夫婦そろって踊りながら上陸してきたものである。
その愉快な夫婦はロウワンたちを見つけた途端、一国の主権者とは思えない気さくな態度とニコニコ顔で言ったものである。
「いやあ、めでたい! ロウワンどののご友人が結婚とは! どうか、末永く、我らのように幸せな夫婦となってほしいものだ」
「ええ、本当にその通りですね、クナイスル。わたしたちのような夫婦になれば一生、幸福に決まっていますもの」
「ああ、そうとも。ソーニャ」
と、互いの顔を見つめあい、いつも通り自分たちの世界に入り込む愛情過多な夫婦であった。
ともあれ、小さな島に各地からの招待客が集まり、タラの島はじまって以来の出来事である結婚式開催のときが迫っていた。
タラの島はかつてないざわめきと興奮、そして、戸惑いに包まれていた。
この日、タラの島において歴史上、はじめての出来事が行われようとしていたのである。
結婚式、である。
それも、若き島長であるトウナが結婚する。
相手は自由の国の遊撃船団長たるプリンス。ローラシアでの戦いを終えて生還したプリンスは出陣前の約束通り、トウナと結婚することになったのだ。
それだけでもたしかに騒ぎになるには充分だが、島中に戸惑いが広がっているのはそのためではない。『結婚式』という耳慣れない儀式が行われることそのものについてだ。
タラの島はもともとが小さな漁村であり、規模は小さく、人口も少ない。そのタラの島にとって『結婚』とはあくまでも島の人口を維持し、村社会を保っていくための手段。子どもを生み、育てるための便宜に過ぎない。都会とちがい『恋愛』という文化そのものがないのだ。
タラの島においては結婚はあくまでも家同士の取り決めであり、本人の意思など関係ない。時がくれば決められたままに結婚し、子どもを生み、育てる。
それが当たり前であったので、その風習に関して抗議の声をあげるものなどひとりもいなかった。わざわざ結婚を祝うような風習もなく、両家のものが集まり、島長の立ち会いのもと、夫婦となることが宣言される。
それで終わり。
あとは、いつも通りの暮らしがまっている。ただ、それだけのこと。
もともとが小さな漁村ということで村人は全員、顔見知り。ひとつの村が島長のもと、ひとつの巨大な家族のように暮らしている。『結婚』して一緒に住むことになったからと言って、なにか特別な変化があるわけではない。住む家がかわるだけで、それまでの関係はとくにかわりはしない。
なにもかわらない。
特別なことなどなにもない。
それが当たり前だったタラの島で歴史上はじめて、結婚式が行われるのだ。戸惑いが広まるのも当然だった。
主役であるトウナは当然と言うべきか、結婚式など挙げる気はなかった。島の風習に従い、島長――トウナ自身が島長なので、今回の場合は先代の島長である祖父――の立ち会いのもと、夫婦になると宣言してそれで終わり。
そのつもりだった。
それを、ロウワンが熱心に主張したのである。
「せっかくの結婚なのに式も挙げないなんてもったいないじゃないか! なにより、プリンスに悪い」
ロウワンはゴンドワナの出身。ゴンドワナは商人の国であり、結婚とは自らの晴れ姿を人々に披露し、顔を売り、新たな人脈を築くための舞台でもある。それだけにできうる限り盛大に、三日三晩ぐらいかけて執り行われるのが普通である。そんな文化のなかで生まれ育ったロウワンにとって『結婚式を挙げない』というのは到底、考えられないことだったのだ。
「いや、おれは別に……」
プリンスはそう口ごもった。プリンスもまた『元奴隷』という立場なだけあって『結婚式を挙げる』という発想がない。むしろ、主人の家族が結婚式を挙げるとなれば普段にもまして仕事量が増えたので、結婚式には悪い印象しかない。
そもそも、プリンスにしてみれば『トウナと結婚できる』というだけで充分だった。
――奴隷だったおれが結婚して家庭をもてる。妻と子に囲まれた暮らしを手に入れることができるんだ。
その思いに拳を握りしめた。胸がいっぱいになった。それだけでもう充分すぎるほどに幸福だったのだ。
なので、トウナ同様、結婚式など挙げるつもりはなかったのだがロウワンは一言、
「あなたの意見は聞いていない」
と、当事者の意見を一刀両断にした。
「とにかく、式を挙げよう。ご両親はもちろん、なるべく多くの人に来てもらうために漁に出ていない時期に。知り合いもひとりでも多く呼ぼう」
ロウワンは当事者の意見を封殺して、そう熱烈に主張した。ロウワンにしてみれば大切な友人であるトウナの、一生に一度の晴れ舞台。できるだけ多くの人に参列してもらい、祝ってもらいたかったのだ。
ローラシアの貴族令嬢であるセシリアや、自由の国の料理長兼参謀であるミッキー、ドク・フィドロの妻であるマーサなども熱烈に支持した。また、プリンスの部下である元海賊たちも負けじと式を挙げることを要求した。
「式を挙げなかったら、式にかこつけて飲むことができねえじゃねえか!」
と言うことで。
別にかこつけるような出来事などなにもなくても、浴びるように酒を飲んでいる元海賊たちだがやはり、祝いの場での酒は格別らしい。何がなんでも結婚式を挙げて自分たちを招待するよう、大挙してプリンスのもとに押しかけ、要求した。
それらのことが重なり結局、当事者の意向など関係なしに結婚式が執り行われることになったのだった。
場所はどこにするか、衣装はどうする、式のご馳走は等々、当事者そっちのけでロウワンたちだけで盛りあがった。自分たちこそが主役であるはずなのに、その主役そっちのけで話がどんどん進んでいくことにトウナとプリンスが顔を見合わせ、戸惑いの表情を浮かべたのは言うまでもない。
結局、場所はやはりトウナの地元で、と言うことでタラの島に決まった。タラの島はもともと天帰教を国教とするパンゲアの居留地。一応、小さいながらも教会はある。と言っても、村が作られたときにおまけのようにして作られた小さなものでその後、誰にも省みられることはなかったので風雨に打たれてどこもかしこもボロボロ。見る影もなありさまだった。
それでも『式場としてふさわしいのはやはり、教会だろう』ということで急遽、修復して式場として使うことになった。そうなればやはり、漁村ということで船の建造や修理といった大工仕事に慣れている住人たち。資材を運び、手際よく修復を進めた。とは言え、やはり、いまだかつて経験したことのない事態に戸惑いの声は多く、
「なあ、結婚式ってなんなんだ?」
金槌で釘をトンカンやる音に混じりながら、そんな声があちこちから聞こえてきた。
「さあ? よくわからんが、結婚を祝うために知り合いが集まるらしいぞ」
「なんで、わざわざ結婚の祝いなんてするんだ?」
「それがよくわからん」
「う~ん、不思議だ」
「不思議だな」
そう言って腕を組み、首をひねる。
「しかし、とにかく、酒が出て、ご馳走も並ぶらしい。飲み放題、食い放題だってよ」
「おう、つまりは祭りか! なら、大歓迎だ。せいぜい立派に修復して飲むとしようぜ」
「おう!」
ロウワンがやってきて以来、コーヒーハウスの経営などですっかり豊かになったタラの島だがもともとは貧しい漁村。盛大に飲み食いできるのは、年に一度の祭りのときぐらい。そんな暮らしを知るだけに祭りとなればやはり、胸が高鳴る。飲み放題、食い放題のありさまを想像して喉をグビリと鳴らしつつ、教会の修復に励んだ。
「そんな思いで教会の修復を執り行うとは! 神に奉仕するための場所をなんと心得る!」
と、その筋からは怒られそうな動機ではあったが。
ともかく、準備は進められ、そのときはやってきた。漁に出ていない時期の開催だけあって、島の住人はほとんど全員、集まっている。また、大陸からも知り合いを大勢、招いた。
同盟国であるゴンドワナからは、評議会議長ヘイダールの名代たる『砂漠の王子さま』ロスタム。そして、ロウワンの両親であるムスタファとアーミナがやってきていた。
アーミナはロウワンに会った途端、溜め息交じりに言ったものである。
「まったく。トウナちゃんとはいい関係だとばかり思っていたのに、他の男にとられるなんてね。情けないったらないわ。グズグズしているからそんなことになるのよ。せめて、メリッサさんは他の男にとられたりしないようがんばりなさいよ。さっさと結婚して孫を見せなさい」
妻の言葉に、父ムスタファも重々しくうなずいた。
「うむ。それこそ長子たるものの役目。聞けば、きょうだい分であるビーブどのはすでに結婚し、子どももできているそうではないか。お前も見習えよ」
「あ、まちなさい、ロウワン! 話は終わってないわよ」
両親そろって雨期の雨のような勢いでそう迫られ、ロウワンはすっかり辟易して逃げまわる羽目になった。さしものロウワンも、このときばかりは結婚式を挙げることを熱心に主張したことを後悔したかも知れない。
さらに、同じく同盟国であるレムリア伯爵領からは、あきれたことに支配者である伯爵クナイスルと、その妻ソーニャが自ら出席してきていた。ふたりとも、いかにも陽気でお祭り好きなレムリア人らしい派手な色彩の服装。『道化師染みた』と言いたくなるような遊び心にあふれた意匠の服で、まさにお祭り騒ぎにはピッタリ。
同じく、色彩豊かな、見ているだけで目がチカチカしてくるような派手な衣装に身を固めた楽団も引き連れてやってきて、港に船を着けたとたん、楽団を総動員して楽曲をかき鳴らし、夫婦そろって踊りながら上陸してきたものである。
その愉快な夫婦はロウワンたちを見つけた途端、一国の主権者とは思えない気さくな態度とニコニコ顔で言ったものである。
「いやあ、めでたい! ロウワンどののご友人が結婚とは! どうか、末永く、我らのように幸せな夫婦となってほしいものだ」
「ええ、本当にその通りですね、クナイスル。わたしたちのような夫婦になれば一生、幸福に決まっていますもの」
「ああ、そうとも。ソーニャ」
と、互いの顔を見つめあい、いつも通り自分たちの世界に入り込む愛情過多な夫婦であった。
ともあれ、小さな島に各地からの招待客が集まり、タラの島はじまって以来の出来事である結婚式開催のときが迫っていた。
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