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第二部 絆ぐ伝説
第六話七章 ローラシア壊滅
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パンゲアの刻がとまり、そのすべてが外の世界に知られなくなっていた頃――。
それにとってかわるかのように、千年の隠匿を打ち破り、その姿を現わしたものたちがいた。
〝賢者〟。
自らをそう名乗るローラシアの創設者。天命の理をあやつり、歴史の闇に隠れ潜んできた千年前の亡霊たち。その亡霊たちがついに、その姿を表したのだ。
その日、ローラシアの空に輝いたものは太陽ではなかった。幾人もの老人の顔。ローラシア国民の誰も見たことのない老人たちの顔が空一面に広がり、国中を覆っていたのだ。 誰もが驚き、空を見上げ、指さし、おののいた。ただでさえ、国の支配者である六公爵が〝鬼〟によって皆殺しとされ、国全体を取りまとめるものがいなくなり、混迷を極めていたときのことである。
そこに来て、この現象。常識ではとうてい考えられない、信仰心などさしてないローラシアの民にとってさえ『神の怒りだ!』と叫びたくなる出来事が起きたのだ。怖れ、おののき、恐慌に駆られるのが当然だった。
あるものは『この世の終わりだ!』と叫んで己の不運を呪い、またあるものはこの怪異から逃れようと、とにかく空に浮かぶ顔の見えない場所を求めて走りまわった。酒に逃げるもの、警護兵を雇って要塞化した自宅に立てこもり、怪異をやり過ごそうとしたもの、様々だった。
なかには恐怖から逃れたい一心で自ら命を絶つものもいた。そんな混乱のなか、空に浮かんだ老人はローラシア全土に語りかけた。いや、命令した。
「全世界の愚民どもに告ぐ。我らは〝賢者〟。千年の時を閲せし天命の博士である」
その声はローラシア全土に響き渡り、富めるものの上にも、貧しきものの上にも等しく降り注いだ。まるで、誰の上にも等しく降り注ぐ雨のように。決定的にちがうのは、雨が万物を生かし、育むための現象であるのに対し、この声はただただ、他者を支配し、服従させるためのものだと言うことだった。
「聞け、愚民ども。我ら、天命の博士は千年前の亡道の司との戦いのなかで世界を救った。我らの生みだした技術によって亡道の司は打ち倒され、世界は生きのこることができた。我らこそはすべての人間の恩人であり、世界の救い主なのだ。
にもかかわらず、愚民どもよ。きさまらはその恩を忘れた。我らを崇めたてまつり、敬うことをやめた。それどころか、亡道の世界がこの世界からはなれ、我らの力が弱まると途端に手のひらを返し、我らを迫害した。この世界から排除しようとした。そして、『科学』なる邪道に頼り、我らなき世界を作りあげようとした。
かかる忘恩を我らは見逃すことはできぬ。許すことはできぬ。きさまら愚民どもの忘恩の行いには相応の報いをくれてやらなければならぬ。そしていま、我らは往年の力を取り戻した。亡道の世界が再び接近したことにより、かつての力をいま再び、取り戻した。
屈辱の時は終わったのだ!
愚民どもよ。
忘恩の徒どもよ。
我らはきさまらに命ずる。
ひれ伏せ、崇めよ、服従せよ!
きさまらの命のすべては、かつてこの世界を救った我らのもの。我らの持ち物なのだ。きさまらの生き死にはすべて我らの決めること。逆らうことは許さぬ。ただただ我らにひれ伏し、服従することだけがきさまらに許された道なのだ。それこそが、かつてこの世界を救った我らに対する当然の礼儀なのだ」
空一面に広がった巨大な老人の顔は、ローラシア全土に向けてそう言い放った。一方的に命令した。そして、『服従すべき掟』を並べ立てた。
「ひとつ。万民は我らを絶対者として崇め、我らを頂点とする絶対神権国家を設立せよ。
ふたつ。万民は我らへの恩を思い出し、我らの命を繋ぐために毎年、相応の数の生け贄を献上せよ。
三つ。万民は天命の理ただひとつを真理と認め、他の一切の業を捨てよ。
四つ。万民は『科学』なる邪道を捨て去り、天命の理を軽んじた罪を悔い改めよ。
五つ……」
『服従すべき掟』は延々と並べ立てられる。
その数はとてもではないが一度や二度、口で言われたからと言って覚えられるようなものではなかったし、理解できるものでもなかった。そもそも、話の前提からして意味がわからない。
千年前の戦い。
天命の理。
亡道の司。
亡道の世界。
そんなことをいきなり言われたところで、理解できない。そんな言葉ははじめて聞いた、と言う人間がほとんどなのだ。説明もなしに、はじめて聞く言葉を並べ立てられて理解できる人間などいるはずがなかった。
そして、そうしたのは他ならぬ〝賢者〟たちなのである。ローラシアの歴史を通じて千年前の戦いを、亡道の司という存在を、人々の記憶から消し、人々の目から隠してきたのは他ならぬ〝賢者〟たちなのだ。自分たちの力が失われる間、歴史の闇に隠れ潜み、身の安全を守るために。
千年前の天命の博士たち。
その存在を忘れたことが『忘恩』だというのならそれはまぎれもなく、当の天命の博士たち自身が招いたこと。
しかし、〝賢者〟たちにとってそんなことはどうでもいい。この千年前の亡霊たちにとって、『世界を救った自分たちと、その自分たちを裏切った愚民ども』という物語は絶対の真実なのだ。
ローラシア国民にとって理解できたことはたったふたつ。
見たことも、聞いたこともない連中がいきなり現われ、自分たちを支配しようとしていると言うこと。
従わないものはすべて、殺し尽くそうとしていると言うこと。
その二点だった。
ローラシア国民もそれだけはわかった。
いや、わからせられたのだ。
突然の命令のあと、首都ユリウスからあふれ出した何万という化け物どもによって。
ドクドクと脈打つ心臓のような頭部。
血管が浮きあがったむき出しの筋肉のような肉体。
鎌となった両腕。
そんな、おぞましい姿をした化け物どもがあふれだし、誰彼かまわず襲いはじめた。殺しはじめたのだ。それはまさに、
無差別。
そう呼ぶのがふさわしい殺し方だった。
軍人もない。民間人もない。男もない。女もない。おとなもない。子どももない。目につく人間すべてを襲い、すべてを殺す。いかなる基準であれ、殺すべき相手と殺すべきでない相手を選んでいるようには見えなかった。
見せしめ。
そう呼ぶしかない殺し方。
我々に逆らえばこうなるぞ。
そう思い知らせ、隷従させる。ただ、それだけを目的とした無差別の殺戮。野伏がロウワンに対して語った警告、
『過ぎた力をもったガキ大将の行い』
が、まさにいま、ローラシアにおいて起こったのだ。
考えようによっては途方もなく公平な行いではあった。大貴族の当主であろうと、下町で盗みを働いて生きている子供であろうと皆、等しく殺されたのだから。
そう。公平だったのだ。
富めるものの上にも、貧しきものの上にも、等しく降りそそぐ雨のように。
ローラシアの民に為す術はなかった。悲鳴をあげ、逃げ惑い、追い詰められ、殺される。それがすべて。それ以外、なにができたというのか。強靱な肉体をもつ化け物の殺戮者。剣や槍はおろか、銃弾すらも跳ね返し、大砲の直撃を受けても一発や二発で死ぬことはない。
パンゲア最強の剣士にして最高の指揮官、あのルキフェルでさえ手に負えなかった化け物たち。最高指導者を失い、統一された行動もとれず、六つある公国ごとに目先の事態に対処するのが精一杯。そんな状況にあるローラシアが太刀打ちできるはずがなかった。
数日にわたって殺戮の宴がつづき、ローラシアの大地が国民の血で深紅の海にかわった頃、ローラシア国民の多くが悟った。
空に浮かんだ顔、やつが何者なのかは知らない。しかし、やつは本気だ。本気で我々を完全支配し、従わないものはひとり残らず殺そうとしている。
そのことを、わからせられたのだ。
殺戮の嵐が過ぎ去ったとき、生きのこった多くのものたちが武器を捨てた。両手をあげて、名も知らぬ相手への服従を誓った。生き残るためにはそれがもっとも合理的な判断だった。
もとより、ローラシアは厳格な身分制度の国。ローラシア人は支配する・されるの関係に慣れている。相手が誰であろうと強いものには黙って従う。そういう習性が身についているのだ。
とくに、奴隷階級の人間たちはそうだった。日々、主人の鞭に打たれ、従うことを強制されている身。そんな奴隷身分の人間たちにしてみれば、自分に振りおろされるものが主人の鞭から化け物の鎌にかわったところでなにほどのこともない。痛めつけられることのないよう、相手に隷従し、相手の意のままに働く。それだけだった。
奴隷根性と言えば、これ以上の奴隷根性はない。しかし、かの人たちは実際に奴隷身分なのだし、生まれたときからそう思い込むよう仕向けられてきたのだ。主人がかわったからと言って、命を懸けて反抗する理由などどこにもなかった。だが――。
すべてのローラシア人が従ったわけではない。
少数ながら自らの名誉と尊厳をかけて、かかる理不尽に立ち向かったものたちがいた。
その代表となったのがルドヴィクス。
かつて、ロウワンと共にメルクリウスの乱で戦った衛兵隊の隊長である。
それにとってかわるかのように、千年の隠匿を打ち破り、その姿を現わしたものたちがいた。
〝賢者〟。
自らをそう名乗るローラシアの創設者。天命の理をあやつり、歴史の闇に隠れ潜んできた千年前の亡霊たち。その亡霊たちがついに、その姿を表したのだ。
その日、ローラシアの空に輝いたものは太陽ではなかった。幾人もの老人の顔。ローラシア国民の誰も見たことのない老人たちの顔が空一面に広がり、国中を覆っていたのだ。 誰もが驚き、空を見上げ、指さし、おののいた。ただでさえ、国の支配者である六公爵が〝鬼〟によって皆殺しとされ、国全体を取りまとめるものがいなくなり、混迷を極めていたときのことである。
そこに来て、この現象。常識ではとうてい考えられない、信仰心などさしてないローラシアの民にとってさえ『神の怒りだ!』と叫びたくなる出来事が起きたのだ。怖れ、おののき、恐慌に駆られるのが当然だった。
あるものは『この世の終わりだ!』と叫んで己の不運を呪い、またあるものはこの怪異から逃れようと、とにかく空に浮かぶ顔の見えない場所を求めて走りまわった。酒に逃げるもの、警護兵を雇って要塞化した自宅に立てこもり、怪異をやり過ごそうとしたもの、様々だった。
なかには恐怖から逃れたい一心で自ら命を絶つものもいた。そんな混乱のなか、空に浮かんだ老人はローラシア全土に語りかけた。いや、命令した。
「全世界の愚民どもに告ぐ。我らは〝賢者〟。千年の時を閲せし天命の博士である」
その声はローラシア全土に響き渡り、富めるものの上にも、貧しきものの上にも等しく降り注いだ。まるで、誰の上にも等しく降り注ぐ雨のように。決定的にちがうのは、雨が万物を生かし、育むための現象であるのに対し、この声はただただ、他者を支配し、服従させるためのものだと言うことだった。
「聞け、愚民ども。我ら、天命の博士は千年前の亡道の司との戦いのなかで世界を救った。我らの生みだした技術によって亡道の司は打ち倒され、世界は生きのこることができた。我らこそはすべての人間の恩人であり、世界の救い主なのだ。
にもかかわらず、愚民どもよ。きさまらはその恩を忘れた。我らを崇めたてまつり、敬うことをやめた。それどころか、亡道の世界がこの世界からはなれ、我らの力が弱まると途端に手のひらを返し、我らを迫害した。この世界から排除しようとした。そして、『科学』なる邪道に頼り、我らなき世界を作りあげようとした。
かかる忘恩を我らは見逃すことはできぬ。許すことはできぬ。きさまら愚民どもの忘恩の行いには相応の報いをくれてやらなければならぬ。そしていま、我らは往年の力を取り戻した。亡道の世界が再び接近したことにより、かつての力をいま再び、取り戻した。
屈辱の時は終わったのだ!
愚民どもよ。
忘恩の徒どもよ。
我らはきさまらに命ずる。
ひれ伏せ、崇めよ、服従せよ!
きさまらの命のすべては、かつてこの世界を救った我らのもの。我らの持ち物なのだ。きさまらの生き死にはすべて我らの決めること。逆らうことは許さぬ。ただただ我らにひれ伏し、服従することだけがきさまらに許された道なのだ。それこそが、かつてこの世界を救った我らに対する当然の礼儀なのだ」
空一面に広がった巨大な老人の顔は、ローラシア全土に向けてそう言い放った。一方的に命令した。そして、『服従すべき掟』を並べ立てた。
「ひとつ。万民は我らを絶対者として崇め、我らを頂点とする絶対神権国家を設立せよ。
ふたつ。万民は我らへの恩を思い出し、我らの命を繋ぐために毎年、相応の数の生け贄を献上せよ。
三つ。万民は天命の理ただひとつを真理と認め、他の一切の業を捨てよ。
四つ。万民は『科学』なる邪道を捨て去り、天命の理を軽んじた罪を悔い改めよ。
五つ……」
『服従すべき掟』は延々と並べ立てられる。
その数はとてもではないが一度や二度、口で言われたからと言って覚えられるようなものではなかったし、理解できるものでもなかった。そもそも、話の前提からして意味がわからない。
千年前の戦い。
天命の理。
亡道の司。
亡道の世界。
そんなことをいきなり言われたところで、理解できない。そんな言葉ははじめて聞いた、と言う人間がほとんどなのだ。説明もなしに、はじめて聞く言葉を並べ立てられて理解できる人間などいるはずがなかった。
そして、そうしたのは他ならぬ〝賢者〟たちなのである。ローラシアの歴史を通じて千年前の戦いを、亡道の司という存在を、人々の記憶から消し、人々の目から隠してきたのは他ならぬ〝賢者〟たちなのだ。自分たちの力が失われる間、歴史の闇に隠れ潜み、身の安全を守るために。
千年前の天命の博士たち。
その存在を忘れたことが『忘恩』だというのならそれはまぎれもなく、当の天命の博士たち自身が招いたこと。
しかし、〝賢者〟たちにとってそんなことはどうでもいい。この千年前の亡霊たちにとって、『世界を救った自分たちと、その自分たちを裏切った愚民ども』という物語は絶対の真実なのだ。
ローラシア国民にとって理解できたことはたったふたつ。
見たことも、聞いたこともない連中がいきなり現われ、自分たちを支配しようとしていると言うこと。
従わないものはすべて、殺し尽くそうとしていると言うこと。
その二点だった。
ローラシア国民もそれだけはわかった。
いや、わからせられたのだ。
突然の命令のあと、首都ユリウスからあふれ出した何万という化け物どもによって。
ドクドクと脈打つ心臓のような頭部。
血管が浮きあがったむき出しの筋肉のような肉体。
鎌となった両腕。
そんな、おぞましい姿をした化け物どもがあふれだし、誰彼かまわず襲いはじめた。殺しはじめたのだ。それはまさに、
無差別。
そう呼ぶのがふさわしい殺し方だった。
軍人もない。民間人もない。男もない。女もない。おとなもない。子どももない。目につく人間すべてを襲い、すべてを殺す。いかなる基準であれ、殺すべき相手と殺すべきでない相手を選んでいるようには見えなかった。
見せしめ。
そう呼ぶしかない殺し方。
我々に逆らえばこうなるぞ。
そう思い知らせ、隷従させる。ただ、それだけを目的とした無差別の殺戮。野伏がロウワンに対して語った警告、
『過ぎた力をもったガキ大将の行い』
が、まさにいま、ローラシアにおいて起こったのだ。
考えようによっては途方もなく公平な行いではあった。大貴族の当主であろうと、下町で盗みを働いて生きている子供であろうと皆、等しく殺されたのだから。
そう。公平だったのだ。
富めるものの上にも、貧しきものの上にも、等しく降りそそぐ雨のように。
ローラシアの民に為す術はなかった。悲鳴をあげ、逃げ惑い、追い詰められ、殺される。それがすべて。それ以外、なにができたというのか。強靱な肉体をもつ化け物の殺戮者。剣や槍はおろか、銃弾すらも跳ね返し、大砲の直撃を受けても一発や二発で死ぬことはない。
パンゲア最強の剣士にして最高の指揮官、あのルキフェルでさえ手に負えなかった化け物たち。最高指導者を失い、統一された行動もとれず、六つある公国ごとに目先の事態に対処するのが精一杯。そんな状況にあるローラシアが太刀打ちできるはずがなかった。
数日にわたって殺戮の宴がつづき、ローラシアの大地が国民の血で深紅の海にかわった頃、ローラシア国民の多くが悟った。
空に浮かんだ顔、やつが何者なのかは知らない。しかし、やつは本気だ。本気で我々を完全支配し、従わないものはひとり残らず殺そうとしている。
そのことを、わからせられたのだ。
殺戮の嵐が過ぎ去ったとき、生きのこった多くのものたちが武器を捨てた。両手をあげて、名も知らぬ相手への服従を誓った。生き残るためにはそれがもっとも合理的な判断だった。
もとより、ローラシアは厳格な身分制度の国。ローラシア人は支配する・されるの関係に慣れている。相手が誰であろうと強いものには黙って従う。そういう習性が身についているのだ。
とくに、奴隷階級の人間たちはそうだった。日々、主人の鞭に打たれ、従うことを強制されている身。そんな奴隷身分の人間たちにしてみれば、自分に振りおろされるものが主人の鞭から化け物の鎌にかわったところでなにほどのこともない。痛めつけられることのないよう、相手に隷従し、相手の意のままに働く。それだけだった。
奴隷根性と言えば、これ以上の奴隷根性はない。しかし、かの人たちは実際に奴隷身分なのだし、生まれたときからそう思い込むよう仕向けられてきたのだ。主人がかわったからと言って、命を懸けて反抗する理由などどこにもなかった。だが――。
すべてのローラシア人が従ったわけではない。
少数ながら自らの名誉と尊厳をかけて、かかる理不尽に立ち向かったものたちがいた。
その代表となったのがルドヴィクス。
かつて、ロウワンと共にメルクリウスの乱で戦った衛兵隊の隊長である。
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