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第三部 終わりの伝説
四章 集いしものたち
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わしとマークスⅢはリョキによって、ひとつの島へと連れてこられた。
そこにはすでに無数と言っていいほどの人間が集まっており、島の中央にある平原では野外会場の設立が進められておった。その場にいるすべての人間の顔には等しく断固たる覚悟と未来への希望、そして、強靱な意思があった。すべての人間がその意思のもと、自らの成すべきことを黙々と為している。
そう。すべては亡道の司と戦うために。
――この島が今代の拠点なのだな?
わしの問いに――。
マークスⅢは力強くうなずいた。
「そうです。この島こそは、亡道の司との戦いに備え、この千年の間に人類が作りあげた島。戦いを指揮するための司令部であり、戦士たちを亡道の島へと運ぶための船であり、戦いの本陣となる要塞でもあります」
マークスⅢは限りない誇りを込めてそう語りおった。
自分たちの成し遂げたことに対する率直な誇りがそこにはあった。
そして、もちろん、わしにはこの島がただの建造物などではないことがわかっておった。
――この島……ダンテじゃな?
ダンテ。
それはかつて、賢者と呼ばれていた頃のわしが提唱した理論上の存在。複数の天命をひとつに束ね、まったく新しい天命をもつ存在を生み出す技術。
わしの時代では理論だけで実用化に至ることは出来なかった。しかし、わしの後につづいた人間たちは見事にその理論を完成させ、こうして実用化に至った。
「そうです」
マークスⅢはうなずいた。
「この島はダンテ。考え得る限り最強の兵器と、可能な限り強靱な構造。そこに、人間の知性と戦う意思とを加えた存在。亡道の司との戦いを望みながら、それまで生きることのできなかった人間たちが自ら、その魂を融合させた存在なのです」
――そうか。まさに、この島は人類の生み出した最高傑作というわけじゃな。
「けっ、なに言ってやがる。最高傑作はこのリョキさまに決まってるだろ」
わしとマークスⅢをこの島まで運んできたダンテのリョキが、いつも通りのやんちゃな口調で言いおった。その口調は威張っていたが、どこか拗ねたような響きがあった。まるで、他人が褒められるのを見てヘソを曲げる幼児のように。
――わしが、この島を『最高傑作』と呼んだのがよほど気に入らなかったようじゃな。
「な、なに言ってやがる……! そんなんじゃねえよ。おれさまはただ、事実を言っているだけだ。なにしろ、このリョキさまこそは、この世界のすべての生命の天命を束ねた『生命の集大成』なんだからな」
――ふふ。可愛いやつじゃて。
「……ふん」
「マークスⅡ。あれを見てください」
マークスⅢが空を指さした。
「この島に集まっているのは、現代の人間たちだけではありません」
おおっ。
わしは空を見て声をあげた。そこには幾つもの『鏡』が浮いておった。そして、その鏡一つひとつのなかに覚えのある姿があった。
そのうちのひとつはとくに忘れられないものじゃった。黒光りする外骨格と玉虫色の甲羅。二本の長い触覚にステンドグラスのように明滅する平たい顔面。
はじまりの種族ゼッヴォーカーの導師。
――ゼッヴォーカーの導師よ。あなたもすでにおいででしたか。
――説明しよう、マークスⅡ。あのときよりすでに千を越える月日が立っている。『久しぶり』と呼ぶにふさわしい時間だ。
――はい。その節は本当にお世話になりました。あなたから授けられた知識と経験。それなくして私の旅ははじまりませんでした。
――説明しよう、マークスⅡ。礼を言うのはこちらの方だ。君は我々の期待を越えて多くのことを成し遂げた。人の世を作り替え、新しい文明を生み出し、人と人の争いをおさめ、亡道の司との戦いに備えられるようにした。
――説明しよう、マークスⅡ。それは実に偉大な業績だ。我々は君に対し最大級の敬意を払っている。
――説明しよう、マークスⅡ。我々はこの『鏡』によってこの世界に存在できるようになった。君たちと共に戦えるようになった。これもまた、君の生み出した技術。そのことに対し心より感謝している。
――いいえ、導師よ。私はただ基礎となる理論を提唱しただけ。その理論を発展させ、実用化させたのは私につづいた人間たち。どうか、感謝の念はその人々に贈ってください。
――説明しよう、マークスⅡ。君のその謙虚さは敬服に値する。そして、これだけの文明を生み出すに至った人類に対し、最大限の配意を払おう。あえて言おう、人類こそはこの世界に生まれた最も偉大なる種族であると。
――当然です。
導師の言葉に――。
わしは胸を張ってそう答えた。
――我々、人類はあなた方、先行種族の意思と英知とを受け継いでいるのですから。
――説明しよう、マークスⅡ。君のその言葉、嬉しく思っている。見よ。君の言う先行種族たちも集っている。共に戦うために。
おおっ。
第二の種族、メルデリオ。
第三の種族、イルキュルス。
第四の種族、カーバッソ。
第五の種族、ゴルゼクウォ。
第六の種族、ハイシュリオス。
第七の種族、ミスルセス。
第八の種族、カーンゼリッツ。
そして――。
人類の滅びと引き替えに生まれるはずじゃったふたつの新たなる種族。
ここにはかつての歴史のなかに生まれ、世界と共に滅び去り、それでも、亡道の司と戦うために死力を尽くして生き残った多くの種族がおった。そして、未来に生まれるはずじゃったふたつの種族も。
まさに、過去・現代・未来、そのすべてが一堂に会しておったのじゃ。
「時を超えた種族たちだけではない。我々もいる」
――おおっ、おぬしたちは。
声と共に現れたのはふたりの男。
ひとりは東洋風の衣装に身を包んだ少年。もうひとりはやはり、東洋風の衣装に身を包み、巨大な太刀を佩いた男。漆黒の長髪をたなびかせた美丈夫の青年じゃった。
――空狩りの行者に、鬼を殺すものか。おぬしたちも健在であったのだな。
「もちろん」
と、少年――空狩りの行者がうなずいた。
「故郷を呑み干した空を見つけるまで、僕は死ぬわけにはいかない。あの空を呼び出し、故郷を呑ませてしまったのはこの僕、未熟な子供であった頃の僕自身なのだから」
「この身を作る妖怪たちが言っている。『よそ者にデカい面させとったら、わしらの名折れ。かましたるわい』とな」
漆黒長髪の美丈夫、鬼を殺すものもそう言った。
――そうか。おぬしたちも再び、この戦いに参加してくれるのじゃな。
千年前のあの戦い。あのとき、肩を並べ、共に戦った仲間たちが千年の時を超えて再び、集まっておる。そのことにわしは感無量じゃった。
ザザザアッ、と、海を割る音がして巨大な雌牛が海のなかから姿を現わした。そして、その雌牛によりそうにして浮かぶ一隻の幽霊船。
――おおっ、騎士マークス。そして……。
わしは幽霊船によりそう巨大な雌牛、『万の子を宿せし海の雌牛』に目をやった。
――サライサ殿下。
――ふふ。千年ぶりですね、マークスⅡ。いえ、厳密には千年と数十年ぶりですけど。
――サライサ殿下。なにやら、雰囲気がかわられたご様子。ずいぶんと物腰が柔らかくなられたような。
――わたくしももう二千歳を越えたおばあちゃんですもの。丸くもなりますわ。
――なにを仰います。あの頃もすでに千歳を越えるお歳であったというのに、二〇代の頃の情熱をそのままおもちであったではないですか。
――そう言うな、マークスⅡ。すべては私の不徳のいたすところだ。
――騎士マークス……。
――サライサ殿下。あなたには本来、会わせる顔もありません。私が至らないばかりに二千年もの間、あなたをまたせてしまった。しかも、そのような姿にさせてしまった……。
――もう良いのですよ、マークスさま。かつては、戦いに赴くあなたを見送ることしか出来なかった。ですが、此度は共に戦うことが出来るのですから。……わたしの子らと一緒に。
――サライサ殿下……。
――ふふ。かわりませんね、あなたは。いったい、いつになったら、わたしを妻として扱ってくださるのです?
――……サライサ。
――……マークス。
騎士マークスと王女サライサ。
二千年の時を超えてついに結ばれたふたりは見つめ合う。その姿に――。
わしは満足してうなずいた。
――そう。騎士マークス。サライサ殿下。共に戦いましょう。今度こそ、亡道の世界との戦いを終わらせるために。そして……。
わしは気付いた。あまりにも聞き慣れた音色が流れてくることを。
野外会場の中央。そこに、ひとりの若く、美しい女性が運ばれてきた。その女性は身動きひとつすることなく、ただひたすらにハープを奏でている。
二千年の長きにわたり天命の曲を奏でつづけ、この世界を守りつづけている聖女、この世界で最初の『運命を選びしもの』、天命の巫女さま。
わしと騎士マークス、そして、サライサ殿下。三者の声が一致した。
――……今度こそ、天命の巫女さまを人間に戻す。
そこにはすでに無数と言っていいほどの人間が集まっており、島の中央にある平原では野外会場の設立が進められておった。その場にいるすべての人間の顔には等しく断固たる覚悟と未来への希望、そして、強靱な意思があった。すべての人間がその意思のもと、自らの成すべきことを黙々と為している。
そう。すべては亡道の司と戦うために。
――この島が今代の拠点なのだな?
わしの問いに――。
マークスⅢは力強くうなずいた。
「そうです。この島こそは、亡道の司との戦いに備え、この千年の間に人類が作りあげた島。戦いを指揮するための司令部であり、戦士たちを亡道の島へと運ぶための船であり、戦いの本陣となる要塞でもあります」
マークスⅢは限りない誇りを込めてそう語りおった。
自分たちの成し遂げたことに対する率直な誇りがそこにはあった。
そして、もちろん、わしにはこの島がただの建造物などではないことがわかっておった。
――この島……ダンテじゃな?
ダンテ。
それはかつて、賢者と呼ばれていた頃のわしが提唱した理論上の存在。複数の天命をひとつに束ね、まったく新しい天命をもつ存在を生み出す技術。
わしの時代では理論だけで実用化に至ることは出来なかった。しかし、わしの後につづいた人間たちは見事にその理論を完成させ、こうして実用化に至った。
「そうです」
マークスⅢはうなずいた。
「この島はダンテ。考え得る限り最強の兵器と、可能な限り強靱な構造。そこに、人間の知性と戦う意思とを加えた存在。亡道の司との戦いを望みながら、それまで生きることのできなかった人間たちが自ら、その魂を融合させた存在なのです」
――そうか。まさに、この島は人類の生み出した最高傑作というわけじゃな。
「けっ、なに言ってやがる。最高傑作はこのリョキさまに決まってるだろ」
わしとマークスⅢをこの島まで運んできたダンテのリョキが、いつも通りのやんちゃな口調で言いおった。その口調は威張っていたが、どこか拗ねたような響きがあった。まるで、他人が褒められるのを見てヘソを曲げる幼児のように。
――わしが、この島を『最高傑作』と呼んだのがよほど気に入らなかったようじゃな。
「な、なに言ってやがる……! そんなんじゃねえよ。おれさまはただ、事実を言っているだけだ。なにしろ、このリョキさまこそは、この世界のすべての生命の天命を束ねた『生命の集大成』なんだからな」
――ふふ。可愛いやつじゃて。
「……ふん」
「マークスⅡ。あれを見てください」
マークスⅢが空を指さした。
「この島に集まっているのは、現代の人間たちだけではありません」
おおっ。
わしは空を見て声をあげた。そこには幾つもの『鏡』が浮いておった。そして、その鏡一つひとつのなかに覚えのある姿があった。
そのうちのひとつはとくに忘れられないものじゃった。黒光りする外骨格と玉虫色の甲羅。二本の長い触覚にステンドグラスのように明滅する平たい顔面。
はじまりの種族ゼッヴォーカーの導師。
――ゼッヴォーカーの導師よ。あなたもすでにおいででしたか。
――説明しよう、マークスⅡ。あのときよりすでに千を越える月日が立っている。『久しぶり』と呼ぶにふさわしい時間だ。
――はい。その節は本当にお世話になりました。あなたから授けられた知識と経験。それなくして私の旅ははじまりませんでした。
――説明しよう、マークスⅡ。礼を言うのはこちらの方だ。君は我々の期待を越えて多くのことを成し遂げた。人の世を作り替え、新しい文明を生み出し、人と人の争いをおさめ、亡道の司との戦いに備えられるようにした。
――説明しよう、マークスⅡ。それは実に偉大な業績だ。我々は君に対し最大級の敬意を払っている。
――説明しよう、マークスⅡ。我々はこの『鏡』によってこの世界に存在できるようになった。君たちと共に戦えるようになった。これもまた、君の生み出した技術。そのことに対し心より感謝している。
――いいえ、導師よ。私はただ基礎となる理論を提唱しただけ。その理論を発展させ、実用化させたのは私につづいた人間たち。どうか、感謝の念はその人々に贈ってください。
――説明しよう、マークスⅡ。君のその謙虚さは敬服に値する。そして、これだけの文明を生み出すに至った人類に対し、最大限の配意を払おう。あえて言おう、人類こそはこの世界に生まれた最も偉大なる種族であると。
――当然です。
導師の言葉に――。
わしは胸を張ってそう答えた。
――我々、人類はあなた方、先行種族の意思と英知とを受け継いでいるのですから。
――説明しよう、マークスⅡ。君のその言葉、嬉しく思っている。見よ。君の言う先行種族たちも集っている。共に戦うために。
おおっ。
第二の種族、メルデリオ。
第三の種族、イルキュルス。
第四の種族、カーバッソ。
第五の種族、ゴルゼクウォ。
第六の種族、ハイシュリオス。
第七の種族、ミスルセス。
第八の種族、カーンゼリッツ。
そして――。
人類の滅びと引き替えに生まれるはずじゃったふたつの新たなる種族。
ここにはかつての歴史のなかに生まれ、世界と共に滅び去り、それでも、亡道の司と戦うために死力を尽くして生き残った多くの種族がおった。そして、未来に生まれるはずじゃったふたつの種族も。
まさに、過去・現代・未来、そのすべてが一堂に会しておったのじゃ。
「時を超えた種族たちだけではない。我々もいる」
――おおっ、おぬしたちは。
声と共に現れたのはふたりの男。
ひとりは東洋風の衣装に身を包んだ少年。もうひとりはやはり、東洋風の衣装に身を包み、巨大な太刀を佩いた男。漆黒の長髪をたなびかせた美丈夫の青年じゃった。
――空狩りの行者に、鬼を殺すものか。おぬしたちも健在であったのだな。
「もちろん」
と、少年――空狩りの行者がうなずいた。
「故郷を呑み干した空を見つけるまで、僕は死ぬわけにはいかない。あの空を呼び出し、故郷を呑ませてしまったのはこの僕、未熟な子供であった頃の僕自身なのだから」
「この身を作る妖怪たちが言っている。『よそ者にデカい面させとったら、わしらの名折れ。かましたるわい』とな」
漆黒長髪の美丈夫、鬼を殺すものもそう言った。
――そうか。おぬしたちも再び、この戦いに参加してくれるのじゃな。
千年前のあの戦い。あのとき、肩を並べ、共に戦った仲間たちが千年の時を超えて再び、集まっておる。そのことにわしは感無量じゃった。
ザザザアッ、と、海を割る音がして巨大な雌牛が海のなかから姿を現わした。そして、その雌牛によりそうにして浮かぶ一隻の幽霊船。
――おおっ、騎士マークス。そして……。
わしは幽霊船によりそう巨大な雌牛、『万の子を宿せし海の雌牛』に目をやった。
――サライサ殿下。
――ふふ。千年ぶりですね、マークスⅡ。いえ、厳密には千年と数十年ぶりですけど。
――サライサ殿下。なにやら、雰囲気がかわられたご様子。ずいぶんと物腰が柔らかくなられたような。
――わたくしももう二千歳を越えたおばあちゃんですもの。丸くもなりますわ。
――なにを仰います。あの頃もすでに千歳を越えるお歳であったというのに、二〇代の頃の情熱をそのままおもちであったではないですか。
――そう言うな、マークスⅡ。すべては私の不徳のいたすところだ。
――騎士マークス……。
――サライサ殿下。あなたには本来、会わせる顔もありません。私が至らないばかりに二千年もの間、あなたをまたせてしまった。しかも、そのような姿にさせてしまった……。
――もう良いのですよ、マークスさま。かつては、戦いに赴くあなたを見送ることしか出来なかった。ですが、此度は共に戦うことが出来るのですから。……わたしの子らと一緒に。
――サライサ殿下……。
――ふふ。かわりませんね、あなたは。いったい、いつになったら、わたしを妻として扱ってくださるのです?
――……サライサ。
――……マークス。
騎士マークスと王女サライサ。
二千年の時を超えてついに結ばれたふたりは見つめ合う。その姿に――。
わしは満足してうなずいた。
――そう。騎士マークス。サライサ殿下。共に戦いましょう。今度こそ、亡道の世界との戦いを終わらせるために。そして……。
わしは気付いた。あまりにも聞き慣れた音色が流れてくることを。
野外会場の中央。そこに、ひとりの若く、美しい女性が運ばれてきた。その女性は身動きひとつすることなく、ただひたすらにハープを奏でている。
二千年の長きにわたり天命の曲を奏でつづけ、この世界を守りつづけている聖女、この世界で最初の『運命を選びしもの』、天命の巫女さま。
わしと騎士マークス、そして、サライサ殿下。三者の声が一致した。
――……今度こそ、天命の巫女さまを人間に戻す。
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