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序章
あなたたちの名前は
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「…お前、名は」
魔王が目を覚まして三日程経ったある日、神殿から少し離れた場所にある湖でシーツや服を洗濯し、日当たりのいい場所で干していた時のことである。聖女のそば、といっても距離にして二歩ほど離れた場所にいた魔王が木に寄りかかりながら問い掛けてきた。
「…私に言っていますか?」
木の間に紐をかけてシーツを干し終え皺を伸ばしている時に聞こえた声に聖女は首を傾げた。
「お前以外に誰がいるんだ」
呆れ気味に言われた言葉にそれもそうかと頷き、聖女は少し冷えた指先を顎に当てて一瞬示唆する。それは別に魔王に名前を教えるのが嫌とかではなく、久しく声にすることがなかった自身の名前を確認するための行為だ。
「……ステラです。でもどうして?」
自分の名前のはずなのに自分のものではないような気がする。そう思うのはこの世に生を受けて二十年にもなるのに、この名で呼ばれたのがあまりに少ないことが原因だろう。
「…いつまでも聖女とは呼べないだろう」
『ヒトの子! お前ステラっていうのか!』
静かな魔王の声とは対照的な明るく元気な声が湖の方からして二人の視線がそちらに向く。そこにはパシャパシャと小鳥のように器用に水浴びをする精霊の姿があって魔王はともかく聖女改め、ステラの頬は緩んだ。
「はい、精霊様。どうかステラとお呼びください」
『もちろんだ!』
水浴びを終えたのかぴゅん、と舞い上がった体が太陽の光に照らされてキラキラと光っている。精霊という尊い存在なのにその気軽さと愛らしさにステラは思わず両手を差し出すと待ってましたと言わんばかりに精霊が手のひらの中に収まる。
顔に付いた水を短い手で拭っている姿にステラが人知れず心を射抜かれていると、その大きくてつぶらな目がステラを捉えた。
『なあステラ。他の精霊たちには名前ってあったのか?』
「そうですね、精霊様同士であだ名のように呼ばれ合っていたのは聞いたことがあります。私は精霊様とお呼びしていましたが、一緒に旅をしていた魔法使いはあだ名で呼んでいましたよ」
精霊には名前がない。彼らにとってそんなものは必要無いからだ。けれど悠久の時を生きてきた彼らの中には人間との親交が深いものも居て、そういう精霊たちは自らをあだ名で呼んでいた。中には人間に名を付けてもらった精霊もいたそうだ。
ステラは恐れ多くて彼らをあだ名で呼んだことはなかったが、勇者一行は気さくに呼んでいたのを思い出す。
『じゃあステラ、ボクにあだ名付けて!』
「ええ⁉︎」
突拍子もない提案にステラは目を丸くした。見るからに驚いているというのに精霊はそんなこと気にも止めずに翼をぱたぱたとはためかせた。
『ボクもあだ名で呼ばれたい! つけて! つーけーて!』
「そ、そんな、そんな恐れ多いこと私にはとても」
眉尻を下げ困り果てているステラに『やだ!』とてっぷりしたお腹を反らせて顔をぷいっと背けてしまった精霊に「あああ」と情けない声を上げる。聖女として十年以上神や精霊を崇めて来たステラにとって、それはあまりにも大それた行為だったのだ。
「つけてやれ」
呆れを多分に含んだ声が少し近い距離でした。距離にして一歩半、木から少し離れた魔王が声と同じ顔をしてスタラたちを見ていた。
「そいつは一度言い出したら聞かない。さっさと折れた方が身の為だ」
『そうだそうだ! ボクはそうやってこいつとも仲良くなったんだぞ!』
「威張るな」
まさかの援護射撃にステラはほとほと困り果ててしまった。けれど精霊は嘘を吐かないし、魔族である彼も嘘を吐くような人ではない。ステラは手のひらの中で今か今かと名付けられるのを待っている可愛らしい精霊を、そのてっぷりとしたお腹を見て、思わず呟いてしまったのだ。
「…てぷてぷ…」
『てぷ⁉︎』
「は!」
やってしまったという顔をするステラと「お前本気か?」という顔をする魔王。そして、
『ボク今日からてぷ! てぷだぞ! もう決めた! てぷ!』
昇り出した朝日よりも眩しいきらきらと輝く目をした闇の精霊改めてぷに見つめられ、ステラはなす術も無く白旗を上げた。完全降伏である。
『ボクはこの名前が気に入ったぞ! ステラ呼んでみて!』
「…てぷ様」
『なんだ!』
ぱあっと全身で嬉しさを表現し、尻尾も羽もパタパタと動かす様子にステラは内心身悶えた。聖女としての訓練を受けていなかったらきっとこの場でごろごろと転がっていただろう。
『お前も呼んでみろ!』
魔王がなんとも言えない顔をしている。「お前正気か」という顔だ。この人は思いがけず表情が豊かだ、こう、嫌な顔に関しては。
その魔王の目が、てぷのてっぷりとしたお腹に向けられて、そして顔に向けられる。それまでの呆れ顔が一転どこか嘲りと煽りを含んだように片側の口角が吊り上がる。
「てぷ」
『お前に言われるとなんかムカつくな⁉︎』
てぷの由来がそのてっぷりとしたお腹来ていると理解しているが故の煽り顔だった。気付かれやしないかとステラは内心焦っていたがどうやらてぷは気がついていないらしくほっと胸を撫で下ろす。
「俺に名を呼ばれているんだぞ、喜べ」
『その言い方がムカつくんだよお前―!』
二人の気軽な言い合いにも随分慣れたな、と思った時にふと気がつく。
(そういえばこの人の名前を知らない)
てぷも魔王のことをずっと「こいつ」「お前」と呼んでいるし、ステラも魔王という名称しか知らない。けれど精霊と違い魔族には名前があるのをステラは経験から知っていた。
「あの」
まるで子供のように言い争っていた二人の視線がステラに集まる。
「あなたの名前はなんですか?」
その問いに魔王は表情を一切変えないまま口を開いた。
「無い」
「え」
「俺には魔王という名称以外存在しない。魔界には俺以上の強者はいなかったからな。それ以外は呼び名が必要だから名があったが、俺には無い」
「なんと…」
つまり魔王という存在も広義で言えば精霊と同じなのかとステラは目をぱちぱちとさせた。ステラは眉を寄せ「うーん」と唸った。首を傾げた表紙に肩までに切り揃えた髪が揺れる。
「なんだ」
「いえ、ならなんと呼べば良いのかなぁ、と。魔王というわけにもいきませんし」
ステラとてぷは目線を交わしながら深く頷いた。別に誰に会うという訳でもないけれどこのまま闇の神殿で三人で過ごす訳にもいかないだろうし、ステラとてぷは名前で呼び合っているいるのに一人だけ「魔王」なんていうのはなんというか座りが悪い。
「それならお前が付けろ」
「え」
「お前が付けろ、俺の名を」
「ええ⁉︎」
本日二度目の驚愕にステラは目を見開いて大声を上げた。
「それに付けるのと俺に付ける作業量は変わらんだろ」
「そんな簡単な作業みたいに言わないでください…!」
「簡単だろう、何を悩む。それを名付けた時を思い出せ」
「あれはまた違うと言いますか…!」
てぷがてぷなのはあまりにも可愛らしいチャームポイントのてっぷりとしたお腹があったからだ。だから安易に、そして不本意ながらサクッと名付けられてしまったが、対魔王となるとまた勝手が違って来る。
のだが、どうも精霊といい魔王といい名前というものに対する価値観が人間とは違うようで関心がまるでない。てぷも魔王も早くしろと言わんばかりの視線でステラを見てくるものだからステラは観念してじっと魔王を見た。
ステラには名付けの才能なんてない。見た目の情報から得た単語しか浮かんでこないのだが、そうなるとやはり、と難しい顔で頷いた。
「…リヴィウス、というのはいかがでしょうか?」
「ほう」
「その、やはりあなたは目が綺麗なのでそのままルビウスでもと思ったのですが、それでは捻りがないし、そのままだと宝石の名前になってしまうので。…それなら少し工夫を加えて、リヴィウスは、どう、かなーと…」
説明を続けるにつれて声が小さくなり目線を逸らしたが、それからすぐに魔王の「ふむ」と納得したような相槌が聞こえてまた目線を上げる。
『いいじゃん! でも長いからボクはリヴィって呼ぶ!』
「それでいい。お前もそう呼べ」
「…お気に召したんですか?」
「……悪くはない」
憮然とした態度で腕を組み、顔を逸らしながら答えた魔王改めリヴィウスの表情はステラからは見えない。けれどなんとなく喜んでくれている気がしたので、ステラはくすりと息を漏らすように微笑ったのだった。
魔王が目を覚まして三日程経ったある日、神殿から少し離れた場所にある湖でシーツや服を洗濯し、日当たりのいい場所で干していた時のことである。聖女のそば、といっても距離にして二歩ほど離れた場所にいた魔王が木に寄りかかりながら問い掛けてきた。
「…私に言っていますか?」
木の間に紐をかけてシーツを干し終え皺を伸ばしている時に聞こえた声に聖女は首を傾げた。
「お前以外に誰がいるんだ」
呆れ気味に言われた言葉にそれもそうかと頷き、聖女は少し冷えた指先を顎に当てて一瞬示唆する。それは別に魔王に名前を教えるのが嫌とかではなく、久しく声にすることがなかった自身の名前を確認するための行為だ。
「……ステラです。でもどうして?」
自分の名前のはずなのに自分のものではないような気がする。そう思うのはこの世に生を受けて二十年にもなるのに、この名で呼ばれたのがあまりに少ないことが原因だろう。
「…いつまでも聖女とは呼べないだろう」
『ヒトの子! お前ステラっていうのか!』
静かな魔王の声とは対照的な明るく元気な声が湖の方からして二人の視線がそちらに向く。そこにはパシャパシャと小鳥のように器用に水浴びをする精霊の姿があって魔王はともかく聖女改め、ステラの頬は緩んだ。
「はい、精霊様。どうかステラとお呼びください」
『もちろんだ!』
水浴びを終えたのかぴゅん、と舞い上がった体が太陽の光に照らされてキラキラと光っている。精霊という尊い存在なのにその気軽さと愛らしさにステラは思わず両手を差し出すと待ってましたと言わんばかりに精霊が手のひらの中に収まる。
顔に付いた水を短い手で拭っている姿にステラが人知れず心を射抜かれていると、その大きくてつぶらな目がステラを捉えた。
『なあステラ。他の精霊たちには名前ってあったのか?』
「そうですね、精霊様同士であだ名のように呼ばれ合っていたのは聞いたことがあります。私は精霊様とお呼びしていましたが、一緒に旅をしていた魔法使いはあだ名で呼んでいましたよ」
精霊には名前がない。彼らにとってそんなものは必要無いからだ。けれど悠久の時を生きてきた彼らの中には人間との親交が深いものも居て、そういう精霊たちは自らをあだ名で呼んでいた。中には人間に名を付けてもらった精霊もいたそうだ。
ステラは恐れ多くて彼らをあだ名で呼んだことはなかったが、勇者一行は気さくに呼んでいたのを思い出す。
『じゃあステラ、ボクにあだ名付けて!』
「ええ⁉︎」
突拍子もない提案にステラは目を丸くした。見るからに驚いているというのに精霊はそんなこと気にも止めずに翼をぱたぱたとはためかせた。
『ボクもあだ名で呼ばれたい! つけて! つーけーて!』
「そ、そんな、そんな恐れ多いこと私にはとても」
眉尻を下げ困り果てているステラに『やだ!』とてっぷりしたお腹を反らせて顔をぷいっと背けてしまった精霊に「あああ」と情けない声を上げる。聖女として十年以上神や精霊を崇めて来たステラにとって、それはあまりにも大それた行為だったのだ。
「つけてやれ」
呆れを多分に含んだ声が少し近い距離でした。距離にして一歩半、木から少し離れた魔王が声と同じ顔をしてスタラたちを見ていた。
「そいつは一度言い出したら聞かない。さっさと折れた方が身の為だ」
『そうだそうだ! ボクはそうやってこいつとも仲良くなったんだぞ!』
「威張るな」
まさかの援護射撃にステラはほとほと困り果ててしまった。けれど精霊は嘘を吐かないし、魔族である彼も嘘を吐くような人ではない。ステラは手のひらの中で今か今かと名付けられるのを待っている可愛らしい精霊を、そのてっぷりとしたお腹を見て、思わず呟いてしまったのだ。
「…てぷてぷ…」
『てぷ⁉︎』
「は!」
やってしまったという顔をするステラと「お前本気か?」という顔をする魔王。そして、
『ボク今日からてぷ! てぷだぞ! もう決めた! てぷ!』
昇り出した朝日よりも眩しいきらきらと輝く目をした闇の精霊改めてぷに見つめられ、ステラはなす術も無く白旗を上げた。完全降伏である。
『ボクはこの名前が気に入ったぞ! ステラ呼んでみて!』
「…てぷ様」
『なんだ!』
ぱあっと全身で嬉しさを表現し、尻尾も羽もパタパタと動かす様子にステラは内心身悶えた。聖女としての訓練を受けていなかったらきっとこの場でごろごろと転がっていただろう。
『お前も呼んでみろ!』
魔王がなんとも言えない顔をしている。「お前正気か」という顔だ。この人は思いがけず表情が豊かだ、こう、嫌な顔に関しては。
その魔王の目が、てぷのてっぷりとしたお腹に向けられて、そして顔に向けられる。それまでの呆れ顔が一転どこか嘲りと煽りを含んだように片側の口角が吊り上がる。
「てぷ」
『お前に言われるとなんかムカつくな⁉︎』
てぷの由来がそのてっぷりとしたお腹来ていると理解しているが故の煽り顔だった。気付かれやしないかとステラは内心焦っていたがどうやらてぷは気がついていないらしくほっと胸を撫で下ろす。
「俺に名を呼ばれているんだぞ、喜べ」
『その言い方がムカつくんだよお前―!』
二人の気軽な言い合いにも随分慣れたな、と思った時にふと気がつく。
(そういえばこの人の名前を知らない)
てぷも魔王のことをずっと「こいつ」「お前」と呼んでいるし、ステラも魔王という名称しか知らない。けれど精霊と違い魔族には名前があるのをステラは経験から知っていた。
「あの」
まるで子供のように言い争っていた二人の視線がステラに集まる。
「あなたの名前はなんですか?」
その問いに魔王は表情を一切変えないまま口を開いた。
「無い」
「え」
「俺には魔王という名称以外存在しない。魔界には俺以上の強者はいなかったからな。それ以外は呼び名が必要だから名があったが、俺には無い」
「なんと…」
つまり魔王という存在も広義で言えば精霊と同じなのかとステラは目をぱちぱちとさせた。ステラは眉を寄せ「うーん」と唸った。首を傾げた表紙に肩までに切り揃えた髪が揺れる。
「なんだ」
「いえ、ならなんと呼べば良いのかなぁ、と。魔王というわけにもいきませんし」
ステラとてぷは目線を交わしながら深く頷いた。別に誰に会うという訳でもないけれどこのまま闇の神殿で三人で過ごす訳にもいかないだろうし、ステラとてぷは名前で呼び合っているいるのに一人だけ「魔王」なんていうのはなんというか座りが悪い。
「それならお前が付けろ」
「え」
「お前が付けろ、俺の名を」
「ええ⁉︎」
本日二度目の驚愕にステラは目を見開いて大声を上げた。
「それに付けるのと俺に付ける作業量は変わらんだろ」
「そんな簡単な作業みたいに言わないでください…!」
「簡単だろう、何を悩む。それを名付けた時を思い出せ」
「あれはまた違うと言いますか…!」
てぷがてぷなのはあまりにも可愛らしいチャームポイントのてっぷりとしたお腹があったからだ。だから安易に、そして不本意ながらサクッと名付けられてしまったが、対魔王となるとまた勝手が違って来る。
のだが、どうも精霊といい魔王といい名前というものに対する価値観が人間とは違うようで関心がまるでない。てぷも魔王も早くしろと言わんばかりの視線でステラを見てくるものだからステラは観念してじっと魔王を見た。
ステラには名付けの才能なんてない。見た目の情報から得た単語しか浮かんでこないのだが、そうなるとやはり、と難しい顔で頷いた。
「…リヴィウス、というのはいかがでしょうか?」
「ほう」
「その、やはりあなたは目が綺麗なのでそのままルビウスでもと思ったのですが、それでは捻りがないし、そのままだと宝石の名前になってしまうので。…それなら少し工夫を加えて、リヴィウスは、どう、かなーと…」
説明を続けるにつれて声が小さくなり目線を逸らしたが、それからすぐに魔王の「ふむ」と納得したような相槌が聞こえてまた目線を上げる。
『いいじゃん! でも長いからボクはリヴィって呼ぶ!』
「それでいい。お前もそう呼べ」
「…お気に召したんですか?」
「……悪くはない」
憮然とした態度で腕を組み、顔を逸らしながら答えた魔王改めリヴィウスの表情はステラからは見えない。けれどなんとなく喜んでくれている気がしたので、ステラはくすりと息を漏らすように微笑ったのだった。
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