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第四章
世界で一番君が好き※
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どれだけ馬を走らせただろうか。といっても丸一日なんて重労働は課していない。精々一時間かそこらだが、人を二人乗せての全力疾走だから無理をさせてしまったことには違いない。けれど今は馬にかけてやれる余裕は一切なかった。
「二人。どこでもいい」
「え、あ、こ、この部屋ならっ」
今にも人を殺しそうな眼圧で睨まれた宿屋の店主はすっかり怯えて、震えながら鍵をカウンターに置いた。それを片手で掴んだアルフレッドはすぐさま移動する。店主は怯えつつも動向を伺い、アルフレッドが連れている人物を見て目を丸くした。
「あ、あの噂は間違いだったのか…?」
その声に答える者は誰もいない。遠くの方でバタンと強めに扉が閉まるの音を聞いて、店主はすごすごと仕事に戻った。
△▼△
「んんっ!」
扉が閉まった途端強くドアに身体を押し付けられてそのまま噛み付くように唇が重なった。呼吸すら奪うような激しさにくぐもった声が漏れるが久しぶりに感じる熱が愛おしくて自分から唇を開いて舌を出す。
両手を逞しい首に回して抱きつくとアルフレッドの手が後頭部を押さえて動きを固定する。熱い舌が絡まり合い、アルフレッドの舌がラファエルの敏感な場所を舌先で擦った。
「ん、ンぁ…っ、は、んんぅ」
たったそれだけの刺激なのに腰が砕けそうになる。
こんなキスだって初めてじゃないのに息が上がり、呼吸がうまくできない。
けれどそんなことをお構いなしにアルフレッドの舌は口内を蹂躙し、自らで育て上げたラファエルの性感帯を刺激していく。上顎の歯の付け根、舌の側面、アルフレッドが知らない性感帯なんてきっと存在しない。
「ふ…っ、ぁ、ンンぅっ」
足の間にアルフレッドの膝が割り込み、もう痛いくらい主張している熱を膝で押し上げられた途端堪えきれず唇を離して喘ぐ。けれどそれが不満だったのか片手でラファエルの顎を掴んでまた強引に唇が合わさった。
「ん、ぁ…、ま…っ、んんっ!」
「待たねえ」
薄く目を開けると情欲に濡れた赤い目と視線が絡まった。今にも獲物を喰い殺さんとする苛烈な瞳に腹の奥から恐怖にも似た感覚が競り上がりじわりと屹立から雫が溢れて服を濡らす。視線が絡まったまま再び口内を舌が這い、熱を押し上げていた膝が少し離れた代わりに顎を掴んでいた手が降りて裾を捲り肌を撫でる。
この手がこれから何をするのかラファエルは知っている。そしてそれを望んでもいる。
もう熱で潤んでしまった瞳でアルフレッドを見つめると近すぎて焦点が合わないのにその双眸が獰猛な光を宿すのがわかった。
発火しているのかと思うほど熱い手が肌を這う。いつもなら焦らしてくるその手も今日は余裕がないのか性急にラファエルの服を乱し、乱暴に下着をずり下げる。大きな手で熱を握られた途端強烈な快感が襲ってラファエルの身体は震える。
「~~っ、ぁ、あ…っ」
「エル」
アルフレッドの大きな手が熱を擦る。ちゅこちゅこと耳を塞ぎたくなるような音が聞こえて、それだけで自分がいかにこの状況に焦がれていたか思い知らされるようで羞恥に首筋まで赤くなる。
「エル、見ろ」
唇は離れていた。けれど額を合わせ、鼻先が触れ合うほどの距離にアルフレッドはいて、目を逸らすことを許さないと短く告げる声にまたゾクゾクとした感覚が背筋を走る。
呼吸が上がる。アルフレッドの指が器用にラファエルの弱い場所ばかりを責め立ててくる。
「っ、ぁ、だめ、イきそ…っ、ぁ、うう」
パチパチと瞼の裏で火花が散るような感覚がする。腰に甘い熱が溜まって、早く出したいと無意識に腰が揺れて自分からアルフレッドの手に熱を擦り付ける。それにアルフレッドの喉から獣みたいな唸り声がしてまた唇が塞がれた。
「―っ、ん、んんっ!」
手の動きが激しくなり、アルフレッドの歯が舌を噛む。痛いくらいの刺激のはずなのにラファエルは腰を大きく跳ねさせながら絶頂を迎えてアルフレッドの手の中に白濁を吐き出した。
「っ、は…ぁ、あ…っ、アルフ」
ラファエルの乱れた呼吸と精の匂いが漂い、アルフレッドの呼吸も乱れる。
「うわっ」
少し身体が離れたと思ったら膝裏を掬い上げられて横抱きにされる。そのまま大股で寝室へと進み、ベッドが見えた途端ラファエルの身体はそこに投げられた。
追うようにアルフレッドもベッドに乗り上げ、あまり質の良くないベッドが悲鳴を上げる。
月明かりが窓から差し込んでいた。顔がよく見える。
「…アルフ」
名前を呼ぶだけで泣きそうになる。
「アルフ」
両手を伸ばして顔に触れた。声が震えて、それと一緒に指先まで震える。
アルフレッドの片手がラファエルの右手に重なり、ラファエルの手のひらに頬擦りするように顔を寄せる。そのまま手のひらにキスをされて、視界が滲んだ。
「エル」
優しい声が名前を呼んだ。アルフレッドだけが呼ぶ、特別な名前だ。
「エル、好きだ」
瞬きした拍子に目に溜まった雫が滑り落ちた。
「頑固で負けず嫌いで寂しがりで案外泣き虫なお前が好きだ」
「…泣き虫じゃない」
ずび、と鼻を鳴らしながらいうのだから説得力がない。それにアルフレッドは目を細めて微笑んだ。
「愛してる。…助けに来てくれてありがとう」
一度瞬きをした後ラファエルは笑った。
「どういたしまして」
ふ、と笑ったアルフレッドの背中に両腕を回して抱き締める。アルフレッドも同じように抱き締めてくれて、ベッドが二人分の体重を受けて深く沈む。
「お前は?」
吐息混じりの声がすぐ側で聞こえる。顔を見れば少し意地悪そうに笑っているアルフレッドがいた。
「お前は俺のことどう思ってる?」
「…もう言ったじゃん」
「何回でも聞きたいんだよ、ああいうのは」
今まで頑なに越えようとしなかった一線は一度越えてしまうと案外呆気ないもので、何を躊躇していたのだろうと不思議に思う。
アルフレッドが屋敷を出たあの日から、もうラファエルは自分の感情に見て見ぬ振りをすることは出来なくなっていた。
「好きだよ」
存外あっさりと告げたことに驚いたのはアルフレッドの方だった。
「アルフが好きだ。間違いなく、世界で一番君のことが好きだよ」
面食らったように目を丸くするアルフレッドにラファエルは笑い、滅多に見ることの出来ないアルフレッドの照れた顔を凝視しようと顔を覗き込む。それを避けようと大きな手がラファエルの顔を覆い、一旦休戦となる。
けれどラファエルはそこで引き下がる様な男ではなかった。
「…おい」
アルフレッドの低い声で唸る。原因は顔を覆うアルフレッドの手をラファエルが舐めたからだ。
思った通り手を引いたアルフレッドに勝ち気に口角を上げたラファエルを見て、アルフレッドはあからさまに息を吐いた。
「抱き潰すぞ」
今は二人きりでここはベッドの上、しかもたった今想いを確かめ合ったばかりのやることはやっている男が二人いて、そんな空気にならない方がおかしい。否今もその気でいるしそのつもりで宿に来たのだが、今日ばかりは優しくしようとアルフレッドは思っていた。
そんなアルフレッドの思いを知ってか知らずか、ラファエルは笑った。
「やってみなよ」
しばらく見ることの無かったラファエルの楽しそうな顔にアルフレッドは白旗を上げた。
「二人。どこでもいい」
「え、あ、こ、この部屋ならっ」
今にも人を殺しそうな眼圧で睨まれた宿屋の店主はすっかり怯えて、震えながら鍵をカウンターに置いた。それを片手で掴んだアルフレッドはすぐさま移動する。店主は怯えつつも動向を伺い、アルフレッドが連れている人物を見て目を丸くした。
「あ、あの噂は間違いだったのか…?」
その声に答える者は誰もいない。遠くの方でバタンと強めに扉が閉まるの音を聞いて、店主はすごすごと仕事に戻った。
△▼△
「んんっ!」
扉が閉まった途端強くドアに身体を押し付けられてそのまま噛み付くように唇が重なった。呼吸すら奪うような激しさにくぐもった声が漏れるが久しぶりに感じる熱が愛おしくて自分から唇を開いて舌を出す。
両手を逞しい首に回して抱きつくとアルフレッドの手が後頭部を押さえて動きを固定する。熱い舌が絡まり合い、アルフレッドの舌がラファエルの敏感な場所を舌先で擦った。
「ん、ンぁ…っ、は、んんぅ」
たったそれだけの刺激なのに腰が砕けそうになる。
こんなキスだって初めてじゃないのに息が上がり、呼吸がうまくできない。
けれどそんなことをお構いなしにアルフレッドの舌は口内を蹂躙し、自らで育て上げたラファエルの性感帯を刺激していく。上顎の歯の付け根、舌の側面、アルフレッドが知らない性感帯なんてきっと存在しない。
「ふ…っ、ぁ、ンンぅっ」
足の間にアルフレッドの膝が割り込み、もう痛いくらい主張している熱を膝で押し上げられた途端堪えきれず唇を離して喘ぐ。けれどそれが不満だったのか片手でラファエルの顎を掴んでまた強引に唇が合わさった。
「ん、ぁ…、ま…っ、んんっ!」
「待たねえ」
薄く目を開けると情欲に濡れた赤い目と視線が絡まった。今にも獲物を喰い殺さんとする苛烈な瞳に腹の奥から恐怖にも似た感覚が競り上がりじわりと屹立から雫が溢れて服を濡らす。視線が絡まったまま再び口内を舌が這い、熱を押し上げていた膝が少し離れた代わりに顎を掴んでいた手が降りて裾を捲り肌を撫でる。
この手がこれから何をするのかラファエルは知っている。そしてそれを望んでもいる。
もう熱で潤んでしまった瞳でアルフレッドを見つめると近すぎて焦点が合わないのにその双眸が獰猛な光を宿すのがわかった。
発火しているのかと思うほど熱い手が肌を這う。いつもなら焦らしてくるその手も今日は余裕がないのか性急にラファエルの服を乱し、乱暴に下着をずり下げる。大きな手で熱を握られた途端強烈な快感が襲ってラファエルの身体は震える。
「~~っ、ぁ、あ…っ」
「エル」
アルフレッドの大きな手が熱を擦る。ちゅこちゅこと耳を塞ぎたくなるような音が聞こえて、それだけで自分がいかにこの状況に焦がれていたか思い知らされるようで羞恥に首筋まで赤くなる。
「エル、見ろ」
唇は離れていた。けれど額を合わせ、鼻先が触れ合うほどの距離にアルフレッドはいて、目を逸らすことを許さないと短く告げる声にまたゾクゾクとした感覚が背筋を走る。
呼吸が上がる。アルフレッドの指が器用にラファエルの弱い場所ばかりを責め立ててくる。
「っ、ぁ、だめ、イきそ…っ、ぁ、うう」
パチパチと瞼の裏で火花が散るような感覚がする。腰に甘い熱が溜まって、早く出したいと無意識に腰が揺れて自分からアルフレッドの手に熱を擦り付ける。それにアルフレッドの喉から獣みたいな唸り声がしてまた唇が塞がれた。
「―っ、ん、んんっ!」
手の動きが激しくなり、アルフレッドの歯が舌を噛む。痛いくらいの刺激のはずなのにラファエルは腰を大きく跳ねさせながら絶頂を迎えてアルフレッドの手の中に白濁を吐き出した。
「っ、は…ぁ、あ…っ、アルフ」
ラファエルの乱れた呼吸と精の匂いが漂い、アルフレッドの呼吸も乱れる。
「うわっ」
少し身体が離れたと思ったら膝裏を掬い上げられて横抱きにされる。そのまま大股で寝室へと進み、ベッドが見えた途端ラファエルの身体はそこに投げられた。
追うようにアルフレッドもベッドに乗り上げ、あまり質の良くないベッドが悲鳴を上げる。
月明かりが窓から差し込んでいた。顔がよく見える。
「…アルフ」
名前を呼ぶだけで泣きそうになる。
「アルフ」
両手を伸ばして顔に触れた。声が震えて、それと一緒に指先まで震える。
アルフレッドの片手がラファエルの右手に重なり、ラファエルの手のひらに頬擦りするように顔を寄せる。そのまま手のひらにキスをされて、視界が滲んだ。
「エル」
優しい声が名前を呼んだ。アルフレッドだけが呼ぶ、特別な名前だ。
「エル、好きだ」
瞬きした拍子に目に溜まった雫が滑り落ちた。
「頑固で負けず嫌いで寂しがりで案外泣き虫なお前が好きだ」
「…泣き虫じゃない」
ずび、と鼻を鳴らしながらいうのだから説得力がない。それにアルフレッドは目を細めて微笑んだ。
「愛してる。…助けに来てくれてありがとう」
一度瞬きをした後ラファエルは笑った。
「どういたしまして」
ふ、と笑ったアルフレッドの背中に両腕を回して抱き締める。アルフレッドも同じように抱き締めてくれて、ベッドが二人分の体重を受けて深く沈む。
「お前は?」
吐息混じりの声がすぐ側で聞こえる。顔を見れば少し意地悪そうに笑っているアルフレッドがいた。
「お前は俺のことどう思ってる?」
「…もう言ったじゃん」
「何回でも聞きたいんだよ、ああいうのは」
今まで頑なに越えようとしなかった一線は一度越えてしまうと案外呆気ないもので、何を躊躇していたのだろうと不思議に思う。
アルフレッドが屋敷を出たあの日から、もうラファエルは自分の感情に見て見ぬ振りをすることは出来なくなっていた。
「好きだよ」
存外あっさりと告げたことに驚いたのはアルフレッドの方だった。
「アルフが好きだ。間違いなく、世界で一番君のことが好きだよ」
面食らったように目を丸くするアルフレッドにラファエルは笑い、滅多に見ることの出来ないアルフレッドの照れた顔を凝視しようと顔を覗き込む。それを避けようと大きな手がラファエルの顔を覆い、一旦休戦となる。
けれどラファエルはそこで引き下がる様な男ではなかった。
「…おい」
アルフレッドの低い声で唸る。原因は顔を覆うアルフレッドの手をラファエルが舐めたからだ。
思った通り手を引いたアルフレッドに勝ち気に口角を上げたラファエルを見て、アルフレッドはあからさまに息を吐いた。
「抱き潰すぞ」
今は二人きりでここはベッドの上、しかもたった今想いを確かめ合ったばかりのやることはやっている男が二人いて、そんな空気にならない方がおかしい。否今もその気でいるしそのつもりで宿に来たのだが、今日ばかりは優しくしようとアルフレッドは思っていた。
そんなアルフレッドの思いを知ってか知らずか、ラファエルは笑った。
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