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第64話 小物のプライド
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「あんた・・・早くその子を解放しないと大変な事になるわよ?」
「ふん!うるせぇよ!さっさと跪付け!!抵抗したら・・・」
アンリルが目線を戻すと既にミハエルの姿がもうそこには無かった・・
・・もう遅いわね・・・
男はアンリルの警告を無視して腕に力を入れようとするが腕に力が入らない事に気付いた・・・ふと見ると今まで捕まえていたサーシャが消えていた・・・
「なっ?!」
・・どさっ・・
「んっ・・・?」
何かが足元に転がる・・・
な、なんだ?何故・・剣を持った腕がここに・・・
「これも返すよ・・・」
男の背後に現れたミハエルはサーシャの髪を掴んでいた腕を男に放り投げる・・・
・・・どさっ・・・
振り向いた男の足元に見覚えのある腕が転がった・・・そしてやっと気付く・・それが自分の腕だと言う事を・・・それと同時に激痛が男に襲い掛かる!!
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!俺の腕ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!俺の!俺の腕がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ミハエルはのたうち回る男を冷たい目で見下ろす。
「そんな人を傷つけるような腕なんて要らないよね。」
(なっ?!どうなったんだ?!見えなかったぞ?!)
(それより・・あの子供の魔力量・・凄くないか?!・・寒気がするぞ・・・)
「サーシャ。巻き込んでごめんね。すぐに片付けるからね。」
ミハエルが優しく微笑むとサーシャは恥ずかしさと嬉しさのあまり頬を赤らめて背を向ける。
「い、いいのよ・・そのおかげで・・こんな近くに・・ごにょ・・ごにょ・・・」
あらぁ・・あの子・・完全に落ちたわね・・
するとミハエルは表情を一変させて警備隊の男達を見据える。
「おじさん達!黙って僕らを行かせるならそれで良し。それでも捕縛したいなら・・・ああなるよ?どうする?」
ミハエルは両腕を斬り飛ばされた男を指差す。
男達は既に心が折れかけていた・・自分達の魔法は掻き消され、隊長は魔法も剣の腕も一流だと思っていたのだ。それが目の前で子供に両腕を斬り飛ばされたのだ。男達は隊長の無惨な姿を見ながら迷っていた・・・
「はぁ、決められないの?・・じゃあ5秒あげるから邪魔をしない人は跪いてね。いくよ!?」
(お、おい・・どうする・・?)
(どうするって・・それは・・・)
(決まってるだろう?!)
ミハエルのカウントダウンが始まる・・
「・・1・2・3・4・・」
くっ!ガキが調子に乗りやがって・・・さっきのはまぐれだ・・・そうに決まってる!来ると分かっていれば対処出来るはずだ!!
男は何の根拠もない思い込みで自分を奮い立たせた・・・
「そんな脅しに乗るかぁぁぁぁ!!来るなら来やがれ!!」
リーダーの男が剣を抜く!!
ざざざっ!!!!
背後で物音が揃う!
「うぇっ?!」
「5!」
ミハエルの姿が一瞬消える・・・そして一陣の風が吹き抜けて元の位置に戻って来た。
「馬鹿な男ね・・・くだらないプライドを守ったばっかりに・・・」
アンリルは哀れみの目で見ると静かに首を振る。
すると男の両腕が肩からずれて地面に転がった・・・
どさっ・・どさっ・・
リーダーの男は何が起こったか分からず茫然としていた。ゆっくりと振り向くと自分以外の全員が震えながら綺麗に跪いていた・・・
「お、お前等・・・・な・何故・・ぐっ!うがぁぁぁぁぁぁ!!!いでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!なんで俺だけがぁぁぁぁぁ!!!」
「さあ、あとは任せて僕達は行こう!」
「そうね。長居は無用ね。」
「うん。早く行きましょう。」
ミハエルは剣を収めるとアンリルとサーシャと歩き出す。
3人が野次馬達に近づくと自然に人垣が分かれて道が出来るのだった・・・
(お、おい!あれって賢者アンリルじねぇのか?!)
(あっ!そ、そうだ!じゃ、じぁあ・・あれは・・噂の息子か?!)
(おいおい・・・親子揃って化け物かよ・・・)
あっ・・・ここではまだ誤解が解けて無かった・・・サーシャにも後で言わないと・・
「ふん!うるせぇよ!さっさと跪付け!!抵抗したら・・・」
アンリルが目線を戻すと既にミハエルの姿がもうそこには無かった・・
・・もう遅いわね・・・
男はアンリルの警告を無視して腕に力を入れようとするが腕に力が入らない事に気付いた・・・ふと見ると今まで捕まえていたサーシャが消えていた・・・
「なっ?!」
・・どさっ・・
「んっ・・・?」
何かが足元に転がる・・・
な、なんだ?何故・・剣を持った腕がここに・・・
「これも返すよ・・・」
男の背後に現れたミハエルはサーシャの髪を掴んでいた腕を男に放り投げる・・・
・・・どさっ・・・
振り向いた男の足元に見覚えのある腕が転がった・・・そしてやっと気付く・・それが自分の腕だと言う事を・・・それと同時に激痛が男に襲い掛かる!!
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!俺の腕ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!俺の!俺の腕がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ミハエルはのたうち回る男を冷たい目で見下ろす。
「そんな人を傷つけるような腕なんて要らないよね。」
(なっ?!どうなったんだ?!見えなかったぞ?!)
(それより・・あの子供の魔力量・・凄くないか?!・・寒気がするぞ・・・)
「サーシャ。巻き込んでごめんね。すぐに片付けるからね。」
ミハエルが優しく微笑むとサーシャは恥ずかしさと嬉しさのあまり頬を赤らめて背を向ける。
「い、いいのよ・・そのおかげで・・こんな近くに・・ごにょ・・ごにょ・・・」
あらぁ・・あの子・・完全に落ちたわね・・
するとミハエルは表情を一変させて警備隊の男達を見据える。
「おじさん達!黙って僕らを行かせるならそれで良し。それでも捕縛したいなら・・・ああなるよ?どうする?」
ミハエルは両腕を斬り飛ばされた男を指差す。
男達は既に心が折れかけていた・・自分達の魔法は掻き消され、隊長は魔法も剣の腕も一流だと思っていたのだ。それが目の前で子供に両腕を斬り飛ばされたのだ。男達は隊長の無惨な姿を見ながら迷っていた・・・
「はぁ、決められないの?・・じゃあ5秒あげるから邪魔をしない人は跪いてね。いくよ!?」
(お、おい・・どうする・・?)
(どうするって・・それは・・・)
(決まってるだろう?!)
ミハエルのカウントダウンが始まる・・
「・・1・2・3・4・・」
くっ!ガキが調子に乗りやがって・・・さっきのはまぐれだ・・・そうに決まってる!来ると分かっていれば対処出来るはずだ!!
男は何の根拠もない思い込みで自分を奮い立たせた・・・
「そんな脅しに乗るかぁぁぁぁ!!来るなら来やがれ!!」
リーダーの男が剣を抜く!!
ざざざっ!!!!
背後で物音が揃う!
「うぇっ?!」
「5!」
ミハエルの姿が一瞬消える・・・そして一陣の風が吹き抜けて元の位置に戻って来た。
「馬鹿な男ね・・・くだらないプライドを守ったばっかりに・・・」
アンリルは哀れみの目で見ると静かに首を振る。
すると男の両腕が肩からずれて地面に転がった・・・
どさっ・・どさっ・・
リーダーの男は何が起こったか分からず茫然としていた。ゆっくりと振り向くと自分以外の全員が震えながら綺麗に跪いていた・・・
「お、お前等・・・・な・何故・・ぐっ!うがぁぁぁぁぁぁ!!!いでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!なんで俺だけがぁぁぁぁぁ!!!」
「さあ、あとは任せて僕達は行こう!」
「そうね。長居は無用ね。」
「うん。早く行きましょう。」
ミハエルは剣を収めるとアンリルとサーシャと歩き出す。
3人が野次馬達に近づくと自然に人垣が分かれて道が出来るのだった・・・
(お、おい!あれって賢者アンリルじねぇのか?!)
(あっ!そ、そうだ!じゃ、じぁあ・・あれは・・噂の息子か?!)
(おいおい・・・親子揃って化け物かよ・・・)
あっ・・・ここではまだ誤解が解けて無かった・・・サーシャにも後で言わないと・・
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