12 / 18
2、それはまるで夢の国
波の色は、どこも同じ
しおりを挟む
「ん、むぅ、ちゅぅ……っ」
口いっぱいに頬張った柿本くんのモノが、ピクピクと震えるのを感じる。濡れている先っぽの汁を舐めとると苦くてしょっぱくて、つい声が漏れてしまった。
「ん、ふ――――、」
声を抑えようとしている柿本くんがなんとなく可愛らしくて、つい口に入れたまま「ふふっ」って笑ったら、たまたま触れた舌で感じちゃったのかな、もっと身体の震えが大きくなってしまった。
「ちゅ、ちゅっ、ふふ、」
どうしてもそんな様子がおかしくて、少し蒸れたような臭いのするそれに舌を絡めたり、ヒクヒクしている鈴口の辺りに唾を入れてみたりしてしまう。
「っ、あぁ……っ、あ、有栖……?」
「ちゅ、ぢゅる……ぅ、ふぇ?」
戸惑ったような声で名前を呼ばれたところで、やっとわたしは自分が墓穴を掘っていることに気付いた。
よく考えてみたら、初めてデートした人のものをいきなり舐めるなんて――いくら頼まれたからって言ったって普通じゃない。普通は、たぶん慣らされるまではフェラしろって言われたってこんなことにならなかった。
いくら好きな人だからって、その気持ちを表す基準が求めに応じる度合いなんかじゃないってわかってるはずなのに。
ここはあの人の前でもないし、どこの誰か知らないエロい人たちと通話しているときの部屋でもないのに。
『頼めばこんなことまでしてくれるとか、俺のこと好き過ぎでしょ。ありえねぇ、思ってた以上にアリスって変態だよね』
頭上から降ってくる、バカにしているのを隠そうともしない声を聞きながら、ひたすら求めに応じていたのを思い出す。惨めだった、悔しかった、悲しかった。
それでも、彼以外にはいないと思っていたから、必死だった。どこかおかしいことなんてわかっていたはずなのに。
「――――――、」
どうしたらいいの?
わたしは柿本くんのことがこんなに好きなのに、それを伝えるために嫌われるようなことをしなきゃいけないの……? 嫌だよ、そんなの。
あの人のことなんて忘れたいのに、柿本くんなら忘れられるって思ってたのに、どうしてこんなにはっきり思い出しちゃうの……? 怖くて、わたしが崩れてしまいそうで、吐き気までしてくる。
「あ、あの、ごめ……」
「大丈夫だよ」
謝ろうとしたら、柿本くんはその言葉を遮ってわたしの前でしゃがみこんだ。屈んだ筋肉質な足の間に見えるモノから目を逸らそうとしたら、「ちゃんと見ていいから」と言われた。
「別に、この学年になったらお互い初めて同士だけじゃないでしょ? そういうことじゃなくて、有栖がこんなにフェラ上手かったんだな、って驚いただけだよ。すっげぇ、気持ちいい」
喋っているうちに、柿本くんのモノはどんどん大きくなっていって、赤黒くもなっていくのもわかった。
「え、じゃあ、え、なんか引いたかなとか、え、そういうんじゃ、」
「全然。むしろ……、なんかさ、さっきまでまだちょっと迷ってたんだけど、もう我慢できなくなってきた」
そう恥ずかしそうに言いながら、柿本くんはわたしをベッドに仰向けに寝かせた。
口いっぱいに頬張った柿本くんのモノが、ピクピクと震えるのを感じる。濡れている先っぽの汁を舐めとると苦くてしょっぱくて、つい声が漏れてしまった。
「ん、ふ――――、」
声を抑えようとしている柿本くんがなんとなく可愛らしくて、つい口に入れたまま「ふふっ」って笑ったら、たまたま触れた舌で感じちゃったのかな、もっと身体の震えが大きくなってしまった。
「ちゅ、ちゅっ、ふふ、」
どうしてもそんな様子がおかしくて、少し蒸れたような臭いのするそれに舌を絡めたり、ヒクヒクしている鈴口の辺りに唾を入れてみたりしてしまう。
「っ、あぁ……っ、あ、有栖……?」
「ちゅ、ぢゅる……ぅ、ふぇ?」
戸惑ったような声で名前を呼ばれたところで、やっとわたしは自分が墓穴を掘っていることに気付いた。
よく考えてみたら、初めてデートした人のものをいきなり舐めるなんて――いくら頼まれたからって言ったって普通じゃない。普通は、たぶん慣らされるまではフェラしろって言われたってこんなことにならなかった。
いくら好きな人だからって、その気持ちを表す基準が求めに応じる度合いなんかじゃないってわかってるはずなのに。
ここはあの人の前でもないし、どこの誰か知らないエロい人たちと通話しているときの部屋でもないのに。
『頼めばこんなことまでしてくれるとか、俺のこと好き過ぎでしょ。ありえねぇ、思ってた以上にアリスって変態だよね』
頭上から降ってくる、バカにしているのを隠そうともしない声を聞きながら、ひたすら求めに応じていたのを思い出す。惨めだった、悔しかった、悲しかった。
それでも、彼以外にはいないと思っていたから、必死だった。どこかおかしいことなんてわかっていたはずなのに。
「――――――、」
どうしたらいいの?
わたしは柿本くんのことがこんなに好きなのに、それを伝えるために嫌われるようなことをしなきゃいけないの……? 嫌だよ、そんなの。
あの人のことなんて忘れたいのに、柿本くんなら忘れられるって思ってたのに、どうしてこんなにはっきり思い出しちゃうの……? 怖くて、わたしが崩れてしまいそうで、吐き気までしてくる。
「あ、あの、ごめ……」
「大丈夫だよ」
謝ろうとしたら、柿本くんはその言葉を遮ってわたしの前でしゃがみこんだ。屈んだ筋肉質な足の間に見えるモノから目を逸らそうとしたら、「ちゃんと見ていいから」と言われた。
「別に、この学年になったらお互い初めて同士だけじゃないでしょ? そういうことじゃなくて、有栖がこんなにフェラ上手かったんだな、って驚いただけだよ。すっげぇ、気持ちいい」
喋っているうちに、柿本くんのモノはどんどん大きくなっていって、赤黒くもなっていくのもわかった。
「え、じゃあ、え、なんか引いたかなとか、え、そういうんじゃ、」
「全然。むしろ……、なんかさ、さっきまでまだちょっと迷ってたんだけど、もう我慢できなくなってきた」
そう恥ずかしそうに言いながら、柿本くんはわたしをベッドに仰向けに寝かせた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
上司は初恋の幼馴染です~社内での秘め事は控えめに~
けもこ
恋愛
高辻綾香はホテルグループの秘書課で働いている。先輩の退職に伴って、その後の仕事を引き継ぎ、専務秘書となったが、その専務は自分の幼馴染だった。
秘めた思いを抱えながら、オフィスで毎日ドキドキしながら過ごしていると、彼がアメリカ時代に一緒に暮らしていたという女性が現れ、心中は穏やかではない。
グイグイと距離を縮めようとする幼馴染に自分の思いをどうしていいかわからない日々。
初恋こじらせオフィスラブ
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
マッサージ
えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。
背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。
僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる