断片にも等しい書簡

鏡上 怜

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 以前――たぶん数週間くらい前だったでしょうか、あなたからのリクエスト(と私は思うことにしています)にお答えして、ようやく書けました。
 もしかしたら「遅い」などとお小言を頂くことになるかも知れませんね。

 まぁ、伊達にあなたとのやり取りをしていませんから、今更その辺りの言葉では気持ちなど挫けません。というか、そもそも小説に対して頂けた感想で私の気持ちが折れることはたぶんないでしょうけれど(その辺りもおわかりかと思います)。

 ――などと偉そうなことを言っておいてなんですが、早速私はあなたに謝ることがあります。

 前にも何度か申し上げた覚えがありますが、あなたと私の作風は少し違いますよね。去年の夏などは、あなたの作品のそういったところに対して「私には書けない作品だ!」などと心からの賛辞を送ったこともありました(思い返すと年甲斐もなく興奮し過ぎていたなと恥じ入ることもありますが)。
 ……現在はそちらの作品も気軽に更新できる状況ではないのでしょうが(むしろポンポン更新していたらそれはそれで心配してしまいますね)、案外今でもしぶとく続きを楽しみにしている作品が多々あるので何卒……。

 話が脱線しましたね。

 私には、あなたのようにストレートに心情を吐露するような形式の作品が書けない……ということは前にも申し上げましたが、今作もそういう風になりそうです。
 やはりある程度、文章としての体裁を気にした文体になってしまいます。

 あれやこれや書こうとするとなかなか長くなってしまいますので、書き出しはここで切り上げておこうと思います。何だかんだいったところで、この節はプロローグに当たる部分ですからね。

 それでは、失礼いたします。
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