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原田くんは、赤信号みたいな人だ
原田くんのことなんか3
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二月十三日、土曜日。バレンタイン前日の今日は朝から、美希ちゃんと美希ちゃんのお母さんに協力してもらって、チョコを作った。
「さすがお菓子作りが得意な美希ちゃんママ!おかげで超上手にできちゃった!」
わたしが美希ちゃんのお母さんの腕を褒める傍で、美希ちゃんは「わたしの茶道部の腕も見て~」と言って、お茶を淹れていた。
買い物に出かけた美希ちゃんのお母さんを玄関で見送ると、美希ちゃんはわたしの肩をつんつんと突つく。
「それにしても、エレン先生ひとり分にしては量が多くない?瑠夏ってば、やっぱり原田翔平にも──」
顔をずいと近付けて、聞いてくる美希ちゃん。わたしはこくんと頷いた。するとどうしてだか、彼女の顔に花が咲く。
「じゃあ、カップル誕生じゃん!」
「ええ!それはない!」
「なんでよ」
「だ、だって原田くんはわたしのことなんか好きじゃないし、それにわたしだって、原田くんのこと好きじゃないもん!」
その瞬間、咲いた花が萎れていった。
「だーかーらー。原田翔平は瑠夏のことが好きだって言ってるじゃんっ。第三者から見てればわかるって。そして瑠夏も、けっこう前から原田翔平のことが気になってる。これも、わたしから見たら明らかなの!」
そう言われて、カーッと熱を帯びてく頬。「ち、違うもんっ!」とわたしは否定した。「エレン先生にあげるのは本命チョコで、原田くんのは義理チョコだもん!」と。
そんなわたしには、「はいはいっ」と美希ちゃんが呆れ顔。ラッピングをするところまで手伝ってもらって、彼女の家をあとにした。
「さすがお菓子作りが得意な美希ちゃんママ!おかげで超上手にできちゃった!」
わたしが美希ちゃんのお母さんの腕を褒める傍で、美希ちゃんは「わたしの茶道部の腕も見て~」と言って、お茶を淹れていた。
買い物に出かけた美希ちゃんのお母さんを玄関で見送ると、美希ちゃんはわたしの肩をつんつんと突つく。
「それにしても、エレン先生ひとり分にしては量が多くない?瑠夏ってば、やっぱり原田翔平にも──」
顔をずいと近付けて、聞いてくる美希ちゃん。わたしはこくんと頷いた。するとどうしてだか、彼女の顔に花が咲く。
「じゃあ、カップル誕生じゃん!」
「ええ!それはない!」
「なんでよ」
「だ、だって原田くんはわたしのことなんか好きじゃないし、それにわたしだって、原田くんのこと好きじゃないもん!」
その瞬間、咲いた花が萎れていった。
「だーかーらー。原田翔平は瑠夏のことが好きだって言ってるじゃんっ。第三者から見てればわかるって。そして瑠夏も、けっこう前から原田翔平のことが気になってる。これも、わたしから見たら明らかなの!」
そう言われて、カーッと熱を帯びてく頬。「ち、違うもんっ!」とわたしは否定した。「エレン先生にあげるのは本命チョコで、原田くんのは義理チョコだもん!」と。
そんなわたしには、「はいはいっ」と美希ちゃんが呆れ顔。ラッピングをするところまで手伝ってもらって、彼女の家をあとにした。
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