道理恋慕

華子

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恋慕と成就

恋慕と成就3

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 芽衣に対する気持ちが恋だと知ったのは、小学3年生の時。だからといって当時8歳の俺が、付き合うとか付き合わないとか、そういう言葉に縛られる事はなかった。

 クラスが離れても、いつも君を目で追っていた。どうにかして話題が欲しくて、喋りたくて、けれど不器用に絡む以外、思いつけずにいた。

「めいのふく、ダッセー」

 廊下ですれ違っては、女子の嫌がる事を突く。

「うるさいな、うっちゃんのくりくりぼうずー」
「かみのけについてんのなにそれ。ゴミ?」
「おはなのヘアゴム!」

 眉間に皺を寄せて「嫌い」と言われるそんな時間でも、芽衣の声を脳がキャッチできるならばそれで良かった。何故ならば夜中、君と夢で出逢える材料になるから。

 芽衣を想えば明日への活力になる。彼女にとって、俺もそんな存在になりたいと思っていた。
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