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いま24
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なんだその失礼な言い草は。いくらハルくんでもひどいと思った。不機嫌が、口に出てしまう。
「それって、ばかなわたしなんかどこも受からないよってこと?そういう意味で言ったなら、ちょっとひどいと思うんだけど」
風の手助けもあり、せっかく普通の雰囲気に戻れたのに、どうしてまたもやこんな空気になってしまうのか。わたしはハルくんと楽しく帰りたいだけなのに。
「ち、違うんだナツっ。ごめんっ」
わたしの不機嫌に気が付いたハルくんは、慌ててわたしへ近寄った。
「じゃあ、どういう意味で言ったの?」
「だからそのっ、ナツには自覚があると思ってたからっ」
「自覚ってなに?自分がばかだって自覚?」
「そうじゃなくてっ」
今日のハルくんは変だ。わたしの何につっかかるのかはよくわからないが、ちょくちょく理解できないことを言ってくる。
「ごめん、ナツ。本当にごめん……」
こんなにも申し訳なさそうにするのなら、言わなければいいのに。
「いいよもう。早く帰りたい……」
不快をあらわにして俯いて、歩き出せばまた、ハルくんの突拍子もない行動にうろたえた。
「手ぇ、繋ご」
返事をする暇もなく、繋がれたふたつの手。手元を見て、ハルくんを見て、怒りの感情が消えていく。
「な、なんで?」
「なんでも」
ドキドキは、止められない。怒りたくたってもう、怒れない。だって今のわたしは、大好きな人と手を繋いでいる。
ハルくんの申し訳なさそうな顔は変わらなくて、しょぼんとした彼のまま、さんかく公園へと着いた。別れ際に彼は言う。
「また明日も逢えるよね?」
明日は平日、通常授業。学校に行けばまた、同じクラスで顔を合わせる。
「うん。だって明日も学校あるもんね」
「そうだね」
「じゃあ明日、学校で」
「うん」
ばいばい、とわたしが手を振ると、校庭では返してくれなかったハルくんもひらひら手を振った。
あたりには人気がなく、なんだか幽霊でも出そうだと思った。
「それって、ばかなわたしなんかどこも受からないよってこと?そういう意味で言ったなら、ちょっとひどいと思うんだけど」
風の手助けもあり、せっかく普通の雰囲気に戻れたのに、どうしてまたもやこんな空気になってしまうのか。わたしはハルくんと楽しく帰りたいだけなのに。
「ち、違うんだナツっ。ごめんっ」
わたしの不機嫌に気が付いたハルくんは、慌ててわたしへ近寄った。
「じゃあ、どういう意味で言ったの?」
「だからそのっ、ナツには自覚があると思ってたからっ」
「自覚ってなに?自分がばかだって自覚?」
「そうじゃなくてっ」
今日のハルくんは変だ。わたしの何につっかかるのかはよくわからないが、ちょくちょく理解できないことを言ってくる。
「ごめん、ナツ。本当にごめん……」
こんなにも申し訳なさそうにするのなら、言わなければいいのに。
「いいよもう。早く帰りたい……」
不快をあらわにして俯いて、歩き出せばまた、ハルくんの突拍子もない行動にうろたえた。
「手ぇ、繋ご」
返事をする暇もなく、繋がれたふたつの手。手元を見て、ハルくんを見て、怒りの感情が消えていく。
「な、なんで?」
「なんでも」
ドキドキは、止められない。怒りたくたってもう、怒れない。だって今のわたしは、大好きな人と手を繋いでいる。
ハルくんの申し訳なさそうな顔は変わらなくて、しょぼんとした彼のまま、さんかく公園へと着いた。別れ際に彼は言う。
「また明日も逢えるよね?」
明日は平日、通常授業。学校に行けばまた、同じクラスで顔を合わせる。
「うん。だって明日も学校あるもんね」
「そうだね」
「じゃあ明日、学校で」
「うん」
ばいばい、とわたしが手を振ると、校庭では返してくれなかったハルくんもひらひら手を振った。
あたりには人気がなく、なんだか幽霊でも出そうだと思った。
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