お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
続く三代の手仕事に込めた饅頭の味
しらかわからし
ライト文芸
二〇二二年八月六日の原爆の日が祖母の祥月命日で奇しくもこの日念願だった「心平饅頭」が完成した。
そして七十七年前(一九四五年)に広島に原爆が投下された日で、雲母坂 心平(きららざか しんぺい)十八歳の祖母はそれによって他界した。平和公園では毎年、慰霊祭が行われ、広島県市民の多くは、職場や学校でも原爆が投下された時間の八時十五分になると全員で黙とうをする。
三代続きの和菓子店である「桔平」は売上が低迷していて、三代目の店主の心平は店が倒産するのではないかと心配で眠れない毎日を過ごしていた。
両親を連れて初めて組合の旅行に行った先で、美味しい饅頭に出会う。
それからというもの寝ても覚めてもその饅頭の店の前で並ぶ行列と味が脳裏から離れず、一品で勝負できることに憧れを持ち、その味を追求し完成させる。
しかし根っからの職人故、販売方法がわからず、前途多難となる。それでも誠実な性格だった心平の周りに人が集まっていき、店に客が来るようになっていく。
「じいちゃんが拵えた“粒餡(つぶあん)”と、わしが編み出した“生地”を使い『旨うなれ! 旨うなれ!』と続く三代の手仕事に込めた饅頭の味をご賞味あれ」と心平。
この物語は以前に公開させて頂きましたが、改稿して再度公開させて頂きました。
短い怖い話 (怖い話、ホラー、短編集)
本野汐梨 Honno Siori
ホラー
あなたの身近にも訪れるかもしれない恐怖を集めました。
全て一話完結ですのでどこから読んでもらっても構いません。
短くて詳しい概要がよくわからないと思われるかもしれません。しかし、その分、なぜ本文の様な恐怖の事象が起こったのか、あなた自身で考えてみてください。
たくさんの短いお話の中から、是非お気に入りの恐怖を見つけてください。
僕の名は。~my name~
バーニー
ライト文芸
「名前にはその人の過去が保存されている」
名前占いで言う、運が良い名前、運が悪い名前があるように、人の名前にはその人がこれまでどんな人生を送ってきたのかが保存される。そして本人は、脳ではなく、その名前に記録された「過去」を読み込むことで自己を認識している。姓名変更師が行うのは、その名前に保存された過去を改変し、その人を幸せにすることだった。
僕も、先日、その姓名変更師の世話になった。確か、「首吊り自殺をしようとした過去」を消去してほしかったんだ。けれど、過去の改変は失敗する。僕は過去の大半を失い、それと同時に、自分の名前を失った。
僕の名前の復元を行うべくやってきたのは、凄腕ながらも、高飛車な態度のため、会社から厄介者扱いをされている皆月舞子という女だった。僕は皆月舞子と共に、自分の名前を取り戻すべく、過去を探る旅を始める。
だけど、復元されるのは、悲惨な過去ばかりで…。
女子切腹同好会
しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。
はたして、彼女の行き着く先は・・・。
この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。
また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。
マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。
世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。
ホウセンカ
えむら若奈
恋愛
☆面倒な女×クセ強男の不器用で真っ直ぐな純愛ラブストーリー!
誰もが振り返る美しい容姿を持つ姫野 愛茉(ひめの えま)は、常に“本当の自分”を隠して生きていた。
そして“理想の自分”を“本当の自分”にするため地元を離れた大学に進学し、初めて参加した合コンで浅尾 桔平(あさお きっぺい)と出会う。
目つきが鋭くぶっきらぼうではあるものの、不思議な魅力を持つ桔平に惹かれていく愛茉。桔平も愛茉を気に入り2人は急接近するが、愛茉は常に「嫌われるのでは」と不安を抱えていた。
「明確な理由がないと、不安?」
桔平の言葉のひとつひとつに揺さぶられる愛茉が、不安を払拭するために取った行動とは――
※本作品はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。
※イラストは自作です。転載禁止。
王妃から夜伽を命じられたメイドのささやかな復讐
当麻月菜
恋愛
没落した貴族令嬢という過去を隠して、ロッタは王宮でメイドとして日々業務に勤しむ毎日。
でもある日、子宝に恵まれない王妃のマルガリータから国王との夜伽を命じられてしまう。
その理由は、ロッタとマルガリータの髪と目の色が同じという至極単純なもの。
ただし、夜伽を務めてもらうが側室として召し上げることは無い。所謂、使い捨ての世継ぎ製造機になれと言われたのだ。
馬鹿馬鹿しい話であるが、これは王命─── 断れば即、極刑。逃げても、極刑。
途方に暮れたロッタだけれど、そこに友人のアサギが現れて、この危機を切り抜けるとんでもない策を教えてくれるのだが……。
となりの芝生が青いのは神様が結んだ縁だから
ゆうひゆかり
ライト文芸
小森絋望は家族の誰とも似てないことに違和感を抱いてた。
しかも百件を超える就職面接に落ちて。
祖父に救いの手を差し出されて祖父が店主の“小森書店”でアルバイトをすることに。
そんなこんなで恵まれていないのか恵まれているのかわからない日々のなか色々悩んでるときに「自分は小さな神様だ」って名乗るひとりの男性と出会って強さを手に入れる絋望。
一方ヘタレな中学生・金井朋翔は家族仲が決していいとは言えず。
特に自分より頭がよく友達が多いようにみえる高校生の兄・明翔とは折り合いが悪くて。
絋望と同じく「自分は小さな神様だ」と名乗る男性に手助けされて心の整理の取っ掛かりをつけてもらうものの、そんなとき明翔がバイク事故を起こして。
これはそんなふたりの関係が絡みつく“縁結びの神様”が紡ぐ物語。
※本編後、アナザーストーリーがあります。
【完結】キラキラと舞え!!
九時せんり
現代文学
勉強しか取り柄のない駿河雅貴。同級生の宮下に出し抜かれるなか、学校で有名人の変人木下真琴と友達になる。
与えるものがある木下と、周りの評価ばかりを求める駿河の進路とは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる