19 / 41
初恋の終わりと地獄の始まり
しおりを挟む
ラティスラ王室は、夜会や晩餐会だけでなく、国内の貴族令嬢および令息を招く勉強会や茶会を定期的に王宮で開催していた。そこで王子達は、今後の人生で支えとなる友人や将来の結婚相手を見つけていくのである。
公爵令嬢であるアルビナも、当然ながらそういった催しに参加していた。その帰りに、必ず私の部屋に立ち寄るのが常となっていた。
「それで、今日のお茶会ではね……」
アルビナは、参加した催しでどんなことがあったかを自分に色々と教えてくれた。それは、世間から隔絶された世界に生きる私からすれば、広い世界を知る貴重な情報源となっていた。
「そのリボンの髪飾り、とても素敵です」
「ふふっ、今ご令嬢の間では、こういうリボンのヘアアクセサリーが流行りなのよ」
そして交流を続けていく中で、彼女は自らのことについて話すこともあった。
「私……ユリウス様と将来結婚しなきゃならないの。でもそれは義務ではなくて、五歳の時、殿下に初めてお会いした時からの目標でもあるの」
十歳でその言葉を聞いた時。彼女がユリウスに恋心を抱いていることを、私はすぐに理解した。何故ならユリウスの名を口にした途端、象牙色の頬が薔薇色に染まっていくのを見てしまったのだから。
「そうだったんですね」
「……ええ」
「きっとお二人ならば、良い夫婦になられるに違いありません。陰ながら、応援しております」
私の初恋は終わった。しかし、意外にも悲しくは無かったのが正直なところであった。
彼女と両思いになりたいなどと大それたことは考えていなかった。そもそも、後継者争いを避けるため、庶子には結婚権が無い。それもあり、幼いながら自分の初恋が実らないのは、最初から分かっていたのだ。
アルビナが思いを寄せる相手が、ほとんど顔を合わせたことが無い異母兄のユリウスであることにも、特段思うことは無かった。アルビナが幸せになるのならば、結婚相手は誰でも良かったのだ。
「ありがとう。貴方ならそう言ってくれると思ってたわ」
照れたように笑った彼女は、この上なく幸せそうであった。恋をすることで人は一段と魅力を増すと本で読んだことがあるが、このことかと私は妙に納得したのだった。
「……じゃあ、そろそろ時間たから。またね」
「ええ、またお待ちしております」
アルビナを見送った後、私はベッドに仰向けに寝転んだ。
この国の第二王子であるユリウスと結婚するならば、彼女も王宮に住むことになる。今まで憧れていた存在が自分と同じ一つ屋根の下に住む家族になるなど、全く実感が湧かなかったのだ。
公爵家となれば、王族に嫁ぐにも申し分の無い家柄だ。それに、あんなに魅力的な彼女のことだ。アルビナとユリウスの結婚に反対する者など居るはずが無い。ユリウスと結婚した後も、幸せは約束されたようなものだ。
当然、既婚者が夫以外の男と気軽に交流することは出来ない。彼女もこの部屋を訪れなくなるだろう。しかし、離れていても彼女の幸せを見届けられるならば、自分のような存在にとってはこれ以上無い幸福なことだ。
「同い年の義姉上か……なんだか、変なの」
瞼を閉じて、私はアルビナがユリウスと結婚した後のことをあれこれ考え始めたのだった。
+
約束されていたはずの幸せ。しかしそれは、ある令嬢の存在により、壊されてしまったのである。
ユリウスは、舞踏会で出会ったオフェリアという名の令嬢と恋に落ちた。そして周囲は、身分差のある二人の恋を純粋な愛だともてはやし、歓迎したのである。
やがてユリウスは、オフェリアを婚約を結んだ。それは私からすれば、到底信じられないことであった。
アルビナが長年ユリウスを想っていたことは、本人も知っていたはずだ。それを断ってまで刹那的な恋を選ぶなど、どうかしているとしか考えられなかったのだ。
一時の肉欲に任せ、女を抱いた父王。
一時の恋心に任せ、婚約者を選んだユリウス。
理性の無い獣なのか、貴様らは。
無意識に二人の行動を重ね合わせ、私のユリウスへの苛立ちは募るばかりであった。
その半面。婚約の報せを聞いてから、私はアルビナのことが心配で仕方が無かった。彼女がどれ程ユリウスを想っていたかを知っているが故に、発狂してしまっていないか恐れていたのだ。
そしてアルビナと会ったのは、ユリウスとオフェリアの婚約の第一報を聞いた三日後のことであった。
その日も王室で茶会が開かれていたので、終わった後に彼女は私の部屋へとやってきたのだった。
「お久しぶりです、アルビナ様」
「そうね……一週間ぶりかしら」
「何か飲まれますか?」
「いえ、大丈夫よ」
テーブルに座ってからも、アルビナはただ俯くばかり。目の下には、薄らとクマが出来ていた。彼女は何故か、薄い布製の黒い手袋をしていたのだった。
そして私は、気付いてしまったのだ。
左の手袋の指先に、血が滲んでいることを。
「っ、アルビナ様、少し、失礼します……!!」
「え、あっ……!?」
嫌な予感がして、私はアルビナの左手から手袋を外した。
「……これは」
あまりにも悲惨な光景を前にして、私は息を呑んだ。
彼女の……アルビナの左手の爪は、全て根元から剥がされていたのである。
「っ、一体、誰がこんなことを……っ」
「全部、私が悪いのよ」
「……え?」
「私が、ユリウス様の婚約者に選ばれなかったから……っ、これは、その罰なの」
そう言ったアルビナの声は、酷く震えていた。察するに、これは彼女の父親か兄の仕業なのだろう。
「……ユリウス様が、あの子と結婚するなら、今度は、右手と両足の爪もって言われたわ」
「そ、んな」
「どうしよう、イヴァン」
そしてとうとう、アルビナはテーブルに突っ伏して泣き出したのだった。
「……っ、ユリウス様と結婚出来なかったら、きっと私、殺されちゃう……!!」
「……」
一緒に逃げましょう、アルビナ様。
そう言えたならば、どれ程良かっただろう。しかし、彼女と共にここから逃げたとしても、待ち受けるのは厳しい現実のみ。凍え死ぬのが関の山だ。自分の無力さが、何よりも憎く感じられた。
「……アルビナ様」
「うっ、ううっ」
「お怪我が化膿してしまったら危ないので、手当しましょうか」
自分とアルビナが置かれた立場を呪いながら、私は彼女に優しく語りかけることが精一杯であった。
「……そうよ。あの子さえ居なければ」
手当している最中にアルビナがそう呟いたのを、私は聞き逃さなかった。
そして。この日を境に、アルビナの心は段々と狂い始めていくのである。
公爵令嬢であるアルビナも、当然ながらそういった催しに参加していた。その帰りに、必ず私の部屋に立ち寄るのが常となっていた。
「それで、今日のお茶会ではね……」
アルビナは、参加した催しでどんなことがあったかを自分に色々と教えてくれた。それは、世間から隔絶された世界に生きる私からすれば、広い世界を知る貴重な情報源となっていた。
「そのリボンの髪飾り、とても素敵です」
「ふふっ、今ご令嬢の間では、こういうリボンのヘアアクセサリーが流行りなのよ」
そして交流を続けていく中で、彼女は自らのことについて話すこともあった。
「私……ユリウス様と将来結婚しなきゃならないの。でもそれは義務ではなくて、五歳の時、殿下に初めてお会いした時からの目標でもあるの」
十歳でその言葉を聞いた時。彼女がユリウスに恋心を抱いていることを、私はすぐに理解した。何故ならユリウスの名を口にした途端、象牙色の頬が薔薇色に染まっていくのを見てしまったのだから。
「そうだったんですね」
「……ええ」
「きっとお二人ならば、良い夫婦になられるに違いありません。陰ながら、応援しております」
私の初恋は終わった。しかし、意外にも悲しくは無かったのが正直なところであった。
彼女と両思いになりたいなどと大それたことは考えていなかった。そもそも、後継者争いを避けるため、庶子には結婚権が無い。それもあり、幼いながら自分の初恋が実らないのは、最初から分かっていたのだ。
アルビナが思いを寄せる相手が、ほとんど顔を合わせたことが無い異母兄のユリウスであることにも、特段思うことは無かった。アルビナが幸せになるのならば、結婚相手は誰でも良かったのだ。
「ありがとう。貴方ならそう言ってくれると思ってたわ」
照れたように笑った彼女は、この上なく幸せそうであった。恋をすることで人は一段と魅力を増すと本で読んだことがあるが、このことかと私は妙に納得したのだった。
「……じゃあ、そろそろ時間たから。またね」
「ええ、またお待ちしております」
アルビナを見送った後、私はベッドに仰向けに寝転んだ。
この国の第二王子であるユリウスと結婚するならば、彼女も王宮に住むことになる。今まで憧れていた存在が自分と同じ一つ屋根の下に住む家族になるなど、全く実感が湧かなかったのだ。
公爵家となれば、王族に嫁ぐにも申し分の無い家柄だ。それに、あんなに魅力的な彼女のことだ。アルビナとユリウスの結婚に反対する者など居るはずが無い。ユリウスと結婚した後も、幸せは約束されたようなものだ。
当然、既婚者が夫以外の男と気軽に交流することは出来ない。彼女もこの部屋を訪れなくなるだろう。しかし、離れていても彼女の幸せを見届けられるならば、自分のような存在にとってはこれ以上無い幸福なことだ。
「同い年の義姉上か……なんだか、変なの」
瞼を閉じて、私はアルビナがユリウスと結婚した後のことをあれこれ考え始めたのだった。
+
約束されていたはずの幸せ。しかしそれは、ある令嬢の存在により、壊されてしまったのである。
ユリウスは、舞踏会で出会ったオフェリアという名の令嬢と恋に落ちた。そして周囲は、身分差のある二人の恋を純粋な愛だともてはやし、歓迎したのである。
やがてユリウスは、オフェリアを婚約を結んだ。それは私からすれば、到底信じられないことであった。
アルビナが長年ユリウスを想っていたことは、本人も知っていたはずだ。それを断ってまで刹那的な恋を選ぶなど、どうかしているとしか考えられなかったのだ。
一時の肉欲に任せ、女を抱いた父王。
一時の恋心に任せ、婚約者を選んだユリウス。
理性の無い獣なのか、貴様らは。
無意識に二人の行動を重ね合わせ、私のユリウスへの苛立ちは募るばかりであった。
その半面。婚約の報せを聞いてから、私はアルビナのことが心配で仕方が無かった。彼女がどれ程ユリウスを想っていたかを知っているが故に、発狂してしまっていないか恐れていたのだ。
そしてアルビナと会ったのは、ユリウスとオフェリアの婚約の第一報を聞いた三日後のことであった。
その日も王室で茶会が開かれていたので、終わった後に彼女は私の部屋へとやってきたのだった。
「お久しぶりです、アルビナ様」
「そうね……一週間ぶりかしら」
「何か飲まれますか?」
「いえ、大丈夫よ」
テーブルに座ってからも、アルビナはただ俯くばかり。目の下には、薄らとクマが出来ていた。彼女は何故か、薄い布製の黒い手袋をしていたのだった。
そして私は、気付いてしまったのだ。
左の手袋の指先に、血が滲んでいることを。
「っ、アルビナ様、少し、失礼します……!!」
「え、あっ……!?」
嫌な予感がして、私はアルビナの左手から手袋を外した。
「……これは」
あまりにも悲惨な光景を前にして、私は息を呑んだ。
彼女の……アルビナの左手の爪は、全て根元から剥がされていたのである。
「っ、一体、誰がこんなことを……っ」
「全部、私が悪いのよ」
「……え?」
「私が、ユリウス様の婚約者に選ばれなかったから……っ、これは、その罰なの」
そう言ったアルビナの声は、酷く震えていた。察するに、これは彼女の父親か兄の仕業なのだろう。
「……ユリウス様が、あの子と結婚するなら、今度は、右手と両足の爪もって言われたわ」
「そ、んな」
「どうしよう、イヴァン」
そしてとうとう、アルビナはテーブルに突っ伏して泣き出したのだった。
「……っ、ユリウス様と結婚出来なかったら、きっと私、殺されちゃう……!!」
「……」
一緒に逃げましょう、アルビナ様。
そう言えたならば、どれ程良かっただろう。しかし、彼女と共にここから逃げたとしても、待ち受けるのは厳しい現実のみ。凍え死ぬのが関の山だ。自分の無力さが、何よりも憎く感じられた。
「……アルビナ様」
「うっ、ううっ」
「お怪我が化膿してしまったら危ないので、手当しましょうか」
自分とアルビナが置かれた立場を呪いながら、私は彼女に優しく語りかけることが精一杯であった。
「……そうよ。あの子さえ居なければ」
手当している最中にアルビナがそう呟いたのを、私は聞き逃さなかった。
そして。この日を境に、アルビナの心は段々と狂い始めていくのである。
1
お気に入りに追加
467
あなたにおすすめの小説
【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り
楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。
たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。
婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。
しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。
なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。
せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。
「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」
「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」
かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。
執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?!
見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。
*全16話+番外編の予定です
*あまあです(ざまあはありません)
*表紙イラスト/倉河みおり様
*2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪
【R18】出来損ないの魔女なので殿下の溺愛はお断りしたいのですが!? 気づいたら女子力高めな俺様王子の寵姫の座に収まっていました
深石千尋
恋愛
バーベナはエアネルス王国の三大公爵グロー家の娘にもかかわらず、生まれながらに魔女としての資質が低く、家族や使用人たちから『出来損ない』と呼ばれ虐げられる毎日を送っていた。
そんな中成人を迎えたある日、王族に匹敵するほどの魔力が覚醒してしまう。
今さらみんなから認められたいと思わないバーベナは、自由な外国暮らしを夢見て能力を隠すことを決意する。
ところが、ひょんなことから立太子を間近に控えたディアルムド王子にその力がバレて――
「手短に言いましょう。俺の妃になってください」
なんと求婚される事態に発展!! 断っても断ってもディアルムドのアタックは止まらない。
おまけに偉そうな王子様の、なぜか女子力高めなアプローチにバーベナのドキドキも止まらない!?
やむにやまれぬ事情から条件つきで求婚を受け入れるバーベナだが、結婚は形だけにとどまらず――!?
ただの契約妃のつもりでいた、自分に自信のないチートな女の子 × ハナから別れるつもりなんてない、女子力高めな俺様王子
────────────────────
○Rシーンには※マークあり
○他サイトでも公開中
────────────────────
箱入り令嬢と秘蜜の遊戯 -無垢な令嬢は王太子の溺愛で甘く蕩ける-
瀬月 ゆな
恋愛
「二人だけの秘密だよ」
伯爵家令嬢フィオレンツィアは、二歳年上の婚約者である王太子アドルフォードを子供の頃から「お兄様」と呼んで慕っている。
大人たちには秘密で口づけを交わし、素肌を曝し、まだ身体の交わりこそはないけれど身も心も離れられなくなって行く。
だけどせっかく社交界へのデビューを果たしたのに、アドルフォードはフィオレンツィアが夜会に出ることにあまり良い顔をしない。
そうして、従姉の振りをして一人こっそりと列席した夜会で、他の令嬢と親しそうに接するアドルフォードを見てしまい――。
「君の身体は誰のものなのか散々教え込んだつもりでいたけれど、まだ躾けが足りなかったかな」
第14回恋愛小説大賞にエントリーしています。
もしも気に入って下さったなら応援投票して下さると嬉しいです!
表紙には灰梅由雪様(https://twitter.com/haiumeyoshiyuki)が描いて下さったイラストを使用させていただいております。
☆エピソード完結型の連載として公開していた同タイトルの作品を元に、一つの話に再構築したものです。
完全に独立した全く別の話になっていますので、こちらだけでもお楽しみいただけると思います。
サブタイトルの後に「☆」マークがついている話にはR18描写が含まれますが、挿入シーン自体は最後の方にしかありません。
「★」マークがついている話はヒーロー視点です。
「ムーンライトノベルズ」様でも公開しています。
冷酷無比な国王陛下に愛されすぎっ! 絶倫すぎっ! ピンチかもしれませんっ!
仙崎ひとみ
恋愛
子爵家のひとり娘ソレイユは、三年前悪漢に襲われて以降、男性から劣情の目で見られないようにと、女らしいことを一切排除する生活を送ってきた。
18歳になったある日。デビュタントパーティに出るよう命じられる。
噂では、冷酷無悲な独裁王と称されるエルネスト国王が、結婚相手を探しているとか。
「はあ? 結婚相手? 冗談じゃない、お断り」
しかし両親に頼み込まれ、ソレイユはしぶしぶ出席する。
途中抜け出して城庭で休んでいると、酔った男に絡まれてしまった。
危機一髪のところを助けてくれたのが、何かと噂の国王エルネスト。
エルネストはソレイユを気に入り、なんとかベッドに引きずりこもうと企む。
そんなとき、三年前ソレイユを助けてくれた救世主に似た男性が現れる。
エルネストの弟、ジェレミーだ。
ジェレミーは思いやりがあり、とても優しくて、紳士の鏡みたいに高潔な男性。
心はジェレミーに引っ張られていくが、身体はエルネストが虎視眈々と狙っていて――――
【完結】殺されたくないので好みじゃないイケメン冷徹騎士と結婚します
大森 樹
恋愛
女子高生の大石杏奈は、上田健斗にストーカーのように付き纏われている。
「私あなたみたいな男性好みじゃないの」
「僕から逃げられると思っているの?」
そのまま階段から健斗に突き落とされて命を落としてしまう。
すると女神が現れて『このままでは何度人生をやり直しても、その世界のケントに殺される』と聞いた私は最強の騎士であり魔法使いでもある男に命を守ってもらうため異世界転生をした。
これで生き残れる…!なんて喜んでいたら最強の騎士は女嫌いの冷徹騎士ジルヴェスターだった!イケメンだが好みじゃないし、意地悪で口が悪い彼とは仲良くなれそうにない!
「アンナ、やはり君は私の妻に一番向いている女だ」
嫌いだと言っているのに、彼は『自分を好きにならない女』を妻にしたいと契約結婚を持ちかけて来た。
私は命を守るため。
彼は偽物の妻を得るため。
お互いの利益のための婚約生活。喧嘩ばかりしていた二人だが…少しずつ距離が近付いていく。そこに健斗ことケントが現れアンナに興味を持ってしまう。
「この命に代えても絶対にアンナを守ると誓おう」
アンナは無事生き残り、幸せになれるのか。
転生した恋を知らない女子高生×女嫌いのイケメン冷徹騎士のラブストーリー!?
ハッピーエンド保証します。
モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~
咲桜りおな
恋愛
前世で大好きだった乙女ゲームの世界にモブキャラとして転生した伯爵令嬢のアスチルゼフィラ・ピスケリー。
ヒロインでも悪役令嬢でもないモブキャラだからこそ、推しキャラ達の恋物語を遠くから鑑賞出来る! と楽しみにしていたら、関わりたくないのに何故か悪役令嬢の兄である騎士見習いがやたらと絡んでくる……。
いやいや、物語の当事者になんてなりたくないんです! お願いだから近付かないでぇ!
そんな思いも虚しく愛しの推しは全力でわたしを口説いてくる。おまけにキラキラ王子まで絡んで来て……逃げ場を塞がれてしまったようです。
結構、ところどころでイチャラブしております。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
前作「完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい」のスピンオフ作品。
この作品だけでもちゃんと楽しんで頂けます。
番外編集もUPしましたので、宜しければご覧下さい。
「小説家になろう」でも公開しています。
伯爵は年下の妻に振り回される 記憶喪失の奥様は今日も元気に旦那様の心を抉る
新高
恋愛
※第15回恋愛小説大賞で奨励賞をいただきました!ありがとうございます!
※※2023/10/16書籍化しますーー!!!!!応援してくださったみなさま、ありがとうございます!!
契約結婚三年目の若き伯爵夫人であるフェリシアはある日記憶喪失となってしまう。失った記憶はちょうどこの三年分。記憶は失ったものの、性格は逆に明るく快活ーーぶっちゃけ大雑把になり、軽率に契約結婚相手の伯爵の心を抉りつつ、流石に申し訳ないとお詫びの品を探し出せばそれがとんだ騒ぎとなり、結果的に契約が取れて仲睦まじい夫婦となるまでの、そんな二人のドタバタ劇。
※本編完結しました。コネタを随時更新していきます。
※R要素の話には「※」マークを付けています。
※勢いとテンション高めのコメディーなのでふわっとした感じで読んでいただけたら嬉しいです。
※他サイト様でも公開しています
旦那様は大変忙しいお方なのです
あねもね
恋愛
レオナルド・サルヴェール侯爵と政略結婚することになった私、リゼット・クレージュ。
しかし、その当人が結婚式に現れません。
侍従長が言うことには「旦那様は大変忙しいお方なのです」
呆気にとられたものの、こらえつつ、いざ侯爵家で生活することになっても、お目にかかれない。
相変わらず侍従長のお言葉は「旦那様は大変忙しいお方なのです」のみ。
我慢の限界が――来ました。
そちらがその気ならこちらにも考えがあります。
さあ。腕が鳴りますよ!
※視点がころころ変わります。
※※2021年10月1日、HOTランキング1位となりました。お読みいただいている皆様方、誠にありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる