1,425 / 1,474
撮影は続く
異形の者
しおりを挟む
『それじゃあ行くわよ!スタート!』
アメリアの声に肩を寄せ合ってカウラと誠は歩いていた。秋の堤防沿いを歩く二人にやわらかい小春日和の風が吹く。
「久しぶりね、こうして二人で歩くの」
そう言いながらカウラは髪を掻き揚げる。誠は笑顔を浮かべながらカウラを見つめていた。
「そうだね、いつまでもこういう時間が続けばいいのにね」
そう言って歩く二人に高笑いが響いた。
そう思いながら誠は身構える。目の前に黒い渦が浮かび上がり、そこにいかにも悪な格好の機械魔女メイリーン将軍役の渡辺リン大尉と緑色の不気味な魔法怪人と言った姿の物体が現れた。
「逢瀬を楽しむとはずいぶん余裕があるじゃないか!マジックプリンス!そしてその思い人よ!」
そう言って杖を振るうリンの顔がやたらうれしそうなのを見て噴出しそうになる誠だが、必死にこらえてカウラをかばうようにして立つ。
「何を言っているんだ!」
ここではカウラは誠の正体を知らないと言う設定なので、誠はうろたえたような演技でリンを見つめる。
「なに?どう言う事なの!誠二さん」
カウラが誠にたずねてくる。しかし、そのカウラもリンの隣の魔法怪人が顔を上げたことでさらに驚いた表情を浮かべることになった。
「お母さん……」
緑色の肌に棘を多く浮かべた肌、頭に薔薇の花のようなものを取り付け、その下に見えるのは青ざめた春子の顔だった。
「オカアサン……ウガー!」
そう言うと地面から薔薇の蔓を思わせるものが突き出てきて誠とカウラの体を縛り上げる。
「残念だな南條カウラ!貴様の母はもう死んだ!今ここにいるのは魔法怪人ローズクイーン!機械帝国の忠実な尖兵だ!」
いかにもうれしそうに叫ぶリンに呆れつつ誠はカウラを助けようと蔓を引っ張って抵抗して見せた。
「どういうことなの?誠二さん……キャア!」
実生活でも聞いたことが無いカウラの悲鳴に一瞬意識を持っていかれそうになる誠だが、やっとのことで役に入り込んで巻きついた蔓の中でもがく。
「説明は後だ!」
「誠二さん」
カウラはじっと誠を掴んで離れない。怯えて見えるその表情。これも逆の立場は実戦で何度か経験したが、抱きしめたら折れそうな繊細な表情を浮かべるカウラにはいつもには無い魅力を感じでしまう。
「おのれ、メイリーン将軍!狙っていたな!」
誠は何とかカウラを見つめていたいと言う欲望に耐えて、視線を敵に向ける。上空に滞空して見下すような視線を落としながらリンは高笑いをする。そしてその隣で地面に両腕から伸びる蔓を操っている怪人役の春子が見える。
『ここらへんの状況の説明が良く分からなくて没になったんだよな……第一こんなところで暴れたら大変じゃないか。軍隊が動くぞ!実際なら』
誠はそう心の中で突っ込む。春子が全身の棘を立ててにらみつけたと思うと一陣の風が吹いた。両手を掲げて魔方陣を展開するがすぐに破られた。そして全身の衣服に蔓に生えた棘が刺さり、次第に赤い血が滲み出す。
「誠二さん……」
額から血を流しながらカウラは誠に手を伸ばす。誠は手にした小さなペンダントを握り締めながら悩む。
「くそ!このままでは!」
突然春子の右腕の蔓が伸ばされる。その一端が誠の左肩を捉え、棘が肉へと食い込む。そして誠の腕の皮膚を引き裂いた部分から吹き出た血でカウラは頬を濡らす。誠はぎりぎりと蔓は誠の左腕にめり込み上空であざ笑う怪人役の春子に吊るされようとする。
その時突然、蔓の根元に光が走った。
「何!」
勝利を確信していたリンの表情が驚きに満たされる。その周辺を目にも留まらぬ速度で飛んでいる光る弾、マジックボールを操っているのはサラだった。牽制で放った魔力弾でリン達を翻弄した彼女はそのまま鎌で魔力弾に対抗して伸ばされた太い蔓を次々と切り刻んでいく。
「大丈夫!お姉ちゃん!」
上空で暴れているサラに変わりカウラの後ろには魔法少女の衣装の小夏が立っていた。魔力弾で誠に絡みついた蔓を撃ち抜きなんとか誠も地面に放り出された。
「小夏……でもあなた、その姿は」
魔法少女のコスチュームに身を包んだ小夏に驚いたように抱きかかえられながらカウラは驚いた表情を浮かべていた。そして彼女の視線の前ではぴっちりタイツ姿のマジックプリンスに変身していた誠の姿があった。
カウラは明らかに噴出しそううになるのをこらえている。とりあえず誠から目をそらすと彼女の前に立つ二人の妹役、小夏と上空での戦いをを切り上げて姉を守るべく降り立ったサラに目をやった。
「あなた達……」
「そう!私とお姉ちゃんは選ばれたんだよ!あの、機械帝国の手先を倒すために!」
そう言って小夏は杖でリンを指し示す。カウラは驚きながら後ずさる。
「嘘でしょ?なんであなた達なの……そして誠二さん……」
カウラは噴出す危険を避けるために伏せ目がちに誠の手の中に飛び込んだ。
「これも運命なんだ。すまない、相談もできなくて」
そんな二人の光景に微笑を浮かべた小夏とサラはそのまま視線を名リーン将軍と怪人姿の春子に向けた。
「ふっ!所詮はあの餓鬼では時間稼ぎもつとまらんか。良いだろう!行け!ローズクイーン!」
リンが小夏達を指差すと、地面から蔓を抜き取った春子はそのまま鞭のようにしなる蔓で二人を襲う。
「舐めてもらっては困るわね!私にそんな攻撃が効くものですか!」
そう言うとサラは蔓に向かって鎌を振り下ろす。だが、それは完全に読まれていた。サラはそのまま死角から延びてきた蔓の一撃で空中から投げ落とされる。
「お姉ちゃん!」
空中でもう一方の蔓と間合いの取り合いをしていた小夏の視線がサラに向いた一瞬。今度は小夏に蔓が絡みつき、そのまま堤防に叩きつけられる。
「小夏!サラさん!」
妹達の劣勢を見つめてカウラは叫ぶ。
「ふっ。たわいも無いな!この程度の敵にてこずるとは!あの亡国の姫君の程度が知れるわ!」
リンが高らかにそう叫んだとき、叩きつけたはずの小夏がリンの前に現れその頭に杖の一撃を加えた。
「なに!先ほどの一撃で斃れなかったというのか!」
勝利を確信したリンは慌てて体勢を立て直す。その前に着地してひざから崩れ落ちたような格好で呆然とした表情で目の前の戦いを見つめていたカウラを守るように小夏は立ちふさがる。
「許さない!あなたはあんなに一生懸命なランちゃんを笑った……」
「許さない?それこそお笑い種だ!貴様等のような下等な有機生命体にそのようなことを言われる筋合いはない!あいつが一生懸命?当然だろう!私達と同じことをなそうとすれば必死になっても仕方の無いことだ。まあ無駄な足掻きだがな」
そう言ってリンはあざ笑いながら小夏に叩かれた頭部を撫でる。
「オイル!……もしかして……」
リンは驚愕して顔を引きつらせる。その迫真の演技に誠は唖然とする。
『おい!オイルなのかよ!もしかして油圧シリンダーとかで動いてるの?いつの時代?』
油を払うようにして手を振ったリンに狂気の表情が浮かんでいる様が見える。
「貴様!私の美しいボディーに傷をつけるとは……許さん!」
誠はそんなリン達に思い切り突っ込みたくなる。だがここで突っ込んでも始まらないと誠は台詞を繰り出そうとする。
「小夏、だめ!その人に逆らっては!」
再び杖を構えようとした小夏に叫んでいたのは倒れたまま上空を見上げているカウラだった。その言葉に小夏がためらう。
「そうだ!この改造植物魔人ローズクイーンには貴様の姉のカウラの母、南條春子を素体として使っているからな。人の心とかを持つ貴様等には手も足も出まい!まあ、もはやその言葉すら届かぬまでに徹底して洗脳・改造してやったが」
そう言って舌なめずりをするリンに誠はどんびきする。普段はかえでの世話をして少し控えめに見えたリンが天性のサディストであることを確認した瞬間だった。
アメリアの声に肩を寄せ合ってカウラと誠は歩いていた。秋の堤防沿いを歩く二人にやわらかい小春日和の風が吹く。
「久しぶりね、こうして二人で歩くの」
そう言いながらカウラは髪を掻き揚げる。誠は笑顔を浮かべながらカウラを見つめていた。
「そうだね、いつまでもこういう時間が続けばいいのにね」
そう言って歩く二人に高笑いが響いた。
そう思いながら誠は身構える。目の前に黒い渦が浮かび上がり、そこにいかにも悪な格好の機械魔女メイリーン将軍役の渡辺リン大尉と緑色の不気味な魔法怪人と言った姿の物体が現れた。
「逢瀬を楽しむとはずいぶん余裕があるじゃないか!マジックプリンス!そしてその思い人よ!」
そう言って杖を振るうリンの顔がやたらうれしそうなのを見て噴出しそうになる誠だが、必死にこらえてカウラをかばうようにして立つ。
「何を言っているんだ!」
ここではカウラは誠の正体を知らないと言う設定なので、誠はうろたえたような演技でリンを見つめる。
「なに?どう言う事なの!誠二さん」
カウラが誠にたずねてくる。しかし、そのカウラもリンの隣の魔法怪人が顔を上げたことでさらに驚いた表情を浮かべることになった。
「お母さん……」
緑色の肌に棘を多く浮かべた肌、頭に薔薇の花のようなものを取り付け、その下に見えるのは青ざめた春子の顔だった。
「オカアサン……ウガー!」
そう言うと地面から薔薇の蔓を思わせるものが突き出てきて誠とカウラの体を縛り上げる。
「残念だな南條カウラ!貴様の母はもう死んだ!今ここにいるのは魔法怪人ローズクイーン!機械帝国の忠実な尖兵だ!」
いかにもうれしそうに叫ぶリンに呆れつつ誠はカウラを助けようと蔓を引っ張って抵抗して見せた。
「どういうことなの?誠二さん……キャア!」
実生活でも聞いたことが無いカウラの悲鳴に一瞬意識を持っていかれそうになる誠だが、やっとのことで役に入り込んで巻きついた蔓の中でもがく。
「説明は後だ!」
「誠二さん」
カウラはじっと誠を掴んで離れない。怯えて見えるその表情。これも逆の立場は実戦で何度か経験したが、抱きしめたら折れそうな繊細な表情を浮かべるカウラにはいつもには無い魅力を感じでしまう。
「おのれ、メイリーン将軍!狙っていたな!」
誠は何とかカウラを見つめていたいと言う欲望に耐えて、視線を敵に向ける。上空に滞空して見下すような視線を落としながらリンは高笑いをする。そしてその隣で地面に両腕から伸びる蔓を操っている怪人役の春子が見える。
『ここらへんの状況の説明が良く分からなくて没になったんだよな……第一こんなところで暴れたら大変じゃないか。軍隊が動くぞ!実際なら』
誠はそう心の中で突っ込む。春子が全身の棘を立ててにらみつけたと思うと一陣の風が吹いた。両手を掲げて魔方陣を展開するがすぐに破られた。そして全身の衣服に蔓に生えた棘が刺さり、次第に赤い血が滲み出す。
「誠二さん……」
額から血を流しながらカウラは誠に手を伸ばす。誠は手にした小さなペンダントを握り締めながら悩む。
「くそ!このままでは!」
突然春子の右腕の蔓が伸ばされる。その一端が誠の左肩を捉え、棘が肉へと食い込む。そして誠の腕の皮膚を引き裂いた部分から吹き出た血でカウラは頬を濡らす。誠はぎりぎりと蔓は誠の左腕にめり込み上空であざ笑う怪人役の春子に吊るされようとする。
その時突然、蔓の根元に光が走った。
「何!」
勝利を確信していたリンの表情が驚きに満たされる。その周辺を目にも留まらぬ速度で飛んでいる光る弾、マジックボールを操っているのはサラだった。牽制で放った魔力弾でリン達を翻弄した彼女はそのまま鎌で魔力弾に対抗して伸ばされた太い蔓を次々と切り刻んでいく。
「大丈夫!お姉ちゃん!」
上空で暴れているサラに変わりカウラの後ろには魔法少女の衣装の小夏が立っていた。魔力弾で誠に絡みついた蔓を撃ち抜きなんとか誠も地面に放り出された。
「小夏……でもあなた、その姿は」
魔法少女のコスチュームに身を包んだ小夏に驚いたように抱きかかえられながらカウラは驚いた表情を浮かべていた。そして彼女の視線の前ではぴっちりタイツ姿のマジックプリンスに変身していた誠の姿があった。
カウラは明らかに噴出しそううになるのをこらえている。とりあえず誠から目をそらすと彼女の前に立つ二人の妹役、小夏と上空での戦いをを切り上げて姉を守るべく降り立ったサラに目をやった。
「あなた達……」
「そう!私とお姉ちゃんは選ばれたんだよ!あの、機械帝国の手先を倒すために!」
そう言って小夏は杖でリンを指し示す。カウラは驚きながら後ずさる。
「嘘でしょ?なんであなた達なの……そして誠二さん……」
カウラは噴出す危険を避けるために伏せ目がちに誠の手の中に飛び込んだ。
「これも運命なんだ。すまない、相談もできなくて」
そんな二人の光景に微笑を浮かべた小夏とサラはそのまま視線を名リーン将軍と怪人姿の春子に向けた。
「ふっ!所詮はあの餓鬼では時間稼ぎもつとまらんか。良いだろう!行け!ローズクイーン!」
リンが小夏達を指差すと、地面から蔓を抜き取った春子はそのまま鞭のようにしなる蔓で二人を襲う。
「舐めてもらっては困るわね!私にそんな攻撃が効くものですか!」
そう言うとサラは蔓に向かって鎌を振り下ろす。だが、それは完全に読まれていた。サラはそのまま死角から延びてきた蔓の一撃で空中から投げ落とされる。
「お姉ちゃん!」
空中でもう一方の蔓と間合いの取り合いをしていた小夏の視線がサラに向いた一瞬。今度は小夏に蔓が絡みつき、そのまま堤防に叩きつけられる。
「小夏!サラさん!」
妹達の劣勢を見つめてカウラは叫ぶ。
「ふっ。たわいも無いな!この程度の敵にてこずるとは!あの亡国の姫君の程度が知れるわ!」
リンが高らかにそう叫んだとき、叩きつけたはずの小夏がリンの前に現れその頭に杖の一撃を加えた。
「なに!先ほどの一撃で斃れなかったというのか!」
勝利を確信したリンは慌てて体勢を立て直す。その前に着地してひざから崩れ落ちたような格好で呆然とした表情で目の前の戦いを見つめていたカウラを守るように小夏は立ちふさがる。
「許さない!あなたはあんなに一生懸命なランちゃんを笑った……」
「許さない?それこそお笑い種だ!貴様等のような下等な有機生命体にそのようなことを言われる筋合いはない!あいつが一生懸命?当然だろう!私達と同じことをなそうとすれば必死になっても仕方の無いことだ。まあ無駄な足掻きだがな」
そう言ってリンはあざ笑いながら小夏に叩かれた頭部を撫でる。
「オイル!……もしかして……」
リンは驚愕して顔を引きつらせる。その迫真の演技に誠は唖然とする。
『おい!オイルなのかよ!もしかして油圧シリンダーとかで動いてるの?いつの時代?』
油を払うようにして手を振ったリンに狂気の表情が浮かんでいる様が見える。
「貴様!私の美しいボディーに傷をつけるとは……許さん!」
誠はそんなリン達に思い切り突っ込みたくなる。だがここで突っ込んでも始まらないと誠は台詞を繰り出そうとする。
「小夏、だめ!その人に逆らっては!」
再び杖を構えようとした小夏に叫んでいたのは倒れたまま上空を見上げているカウラだった。その言葉に小夏がためらう。
「そうだ!この改造植物魔人ローズクイーンには貴様の姉のカウラの母、南條春子を素体として使っているからな。人の心とかを持つ貴様等には手も足も出まい!まあ、もはやその言葉すら届かぬまでに徹底して洗脳・改造してやったが」
そう言って舌なめずりをするリンに誠はどんびきする。普段はかえでの世話をして少し控えめに見えたリンが天性のサディストであることを確認した瞬間だった。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『修羅の国』での死闘
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第三部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』は法術の新たな可能性を追求する司法局の要請により『05式広域制圧砲』と言う新兵器の実験に駆り出される。その兵器は法術の特性を生かして敵を殺傷せずにその意識を奪うと言う兵器で、対ゲリラ戦等の『特殊な部隊』と呼ばれる司法局実働部隊に適した兵器だった。
一方、遼州系第二惑星の大国『甲武』では、国家の意思決定最高機関『殿上会』が開かれようとしていた。それに出席するために殿上貴族である『特殊な部隊』の部隊長、嵯峨惟基は甲武へと向かった。
その間隙を縫ったかのように『修羅の国』と呼ばれる紛争の巣窟、ベルルカン大陸のバルキスタン共和国で行われる予定だった選挙合意を反政府勢力が破棄し機動兵器を使った大規模攻勢に打って出て停戦合意が破綻したとの報が『特殊な部隊』に届く。
この停戦合意の破棄を理由に甲武とアメリカは合同で介入を企てようとしていた。その阻止のため、神前誠以下『特殊な部隊』の面々は輸送機でバルキスタン共和国へ向かった。切り札は『05式広域鎮圧砲』とそれを操る誠。『特殊な部隊』の制式シュツルム・パンツァー05式の機動性の無さが作戦を難しいものに変える。
そんな時間との戦いの中、『特殊な部隊』を見守る影があった。
『廃帝ハド』、『ビッグブラザー』、そしてネオナチ。
誠は反政府勢力の攻勢を『05式広域鎮圧砲』を使用して止めることが出来るのか?それとも……。
SFお仕事ギャグロマン小説。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
【完結】捨ててください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。
でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。
分かっている。
貴方は私の事を愛していない。
私は貴方の側にいるだけで良かったのに。
貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。
もういいの。
ありがとう貴方。
もう私の事は、、、
捨ててください。
続編投稿しました。
初回完結6月25日
第2回目完結7月18日
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
思わず呆れる婚約破棄
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある国のとある夜会、その場にて、その国の王子が婚約破棄を言い渡した。
だがしかし、その内容がずさんというか、あまりにもひどいというか……呆れるしかない。
余りにもひどい内容に、思わず誰もが呆れてしまうのであった。
……ネタバレのような気がする。しかし、良い紹介分が思いつかなかった。
よくあるざまぁ系婚約破棄物ですが、第3者視点よりお送りいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる