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第23章 大人達の会話
大人達の会話
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大都会の縁というべき東都郊外の洋風建築の母屋。腰に拳銃をぶら下げた警官が、その大きな窓の下に並んでいる。そこは東都西園寺邸、西園寺義基の執務室だった。
空を見上げていた警備の警官達がコートの襟に手をやった後で苦笑いを浮かべている。春先の冷たい空には黒い雲が立ち込めていた。
「この空……雨かね、これは」
西園寺義基は静かにそう言うと自分の執務机の脇に置かれたパイプに手を伸ばした。
「西モスレムは遼北内での直接的反政府勢力支援を停止する。遼北は政治犯26名の身柄を西モスレムに引き渡す。国境線の小競り合いに関しては同盟機構の役人で構成された特別チームを編成し然るべき措置を行う。まあ中規模の軍事衝突の落としどころとしちゃあ無難なところですかね」
パイプを手にした義基に、執務室の目の前にあるソファーにふんぞり返る、義基の嵯峨惟基はそう言いながら天然パーマの頭を掻いた。義基はそんな弟のでかい態度は見慣れているので、嫌な顔一つするわけでもなかった。そのまま手にしたパイプに目をやると、静かにタバコを詰めていく。
「いつものことながら人の苦労も知らないで……遼北の人民党の幹部を説得するのにどれだけ俺が苦労したと思ってるんだ?いや、お前さんのことだ。知ってて言ってるだろ」
「やっぱわかります?」
苦笑いを浮かべながら嵯峨はタバコの箱をポケットから取り出すと、鈍い光を放つジッポライターで火を灯した。西園寺はその様子を確認しながらパイプの上から舐めるようなガスライターの火でタバコに火を灯す。
「そう言えば兄貴。タバコはやめたんじゃ……」
「紙巻きたばこはやめたんだ。パイプは別腹だ」
「よく言うねえ、まあ俺が言える話じゃないけれど」
苦笑いを浮かべながら嵯峨がつぶやく。西園寺はその様子を満足げに眺めるとパイプを道具を使って火種を作り、再び着火して大きく煙をふかした。
「まあ遼北に着いたときは、俺も正直連中を説得できる確率は五分ぐらいと思ってたんだがね」
義基はそう言うと握ったパイプに力を込めた。
「それもこれも空に浮かんでいる大砲のおかげでしょ?兄貴は遼北の偉いさんが突然態度を変える場所に立ち会ったわけだ。まあ考えもしない厄災の詰まった箱が浮かんでると突然知ったわけだ。人民党の幹部もまるっきり馬鹿というわけじゃない。その箱についてる砲台が紛争地帯に向けばどうなるかということぐらい察しはつく。でもまあ……突然の方針転換だ。頭が回る連中は何かあったのかと勘ぐるでしょうからね。あの大砲、マスコミにリークするタイミングは間違えるとえらいことになりますよ」
ニヤニヤ笑いながら物騒な話を始める弟を、パイプをくゆらせながら義基はにらみつけた。そのまま静かにパイプをもう一服したあと、義基は何事もなかったかのように再びパイプ用の道具で火種を潰して火力の調整をした。
「そんなことお前さんに言われなくてもわかっているよ。と言っても胡州にとってはあの砲台の由来は東和の軍事上の秘密のお話だからな。東和政府にタイミングの助言は出来るが、いつ発表するかは連中の胸一つだ」
「東和政府じゃなくて菱川のお大尽のでしょ?」
いかにも嬉しそうにそう言う弟の表情を見ると、義基は視線を弟から窓の外へ逸らした。
「一応、東和は民主国家だ。確かに財界の影響力が強すぎるのは事実だがな。ちょうど胡州の領邦領主の権威が強すぎるのと一緒だ」
嵯峨の茶々に苦笑いを浮かべながら再び西園寺は大きくタバコの煙を吹き上げた。
「それより新三郎。俺に無断で摂州の州軍を軍を動かしやがったな。康子は自分からこういう場面で動くわけじゃない……泣きついたな」
かつて西園寺家の三男として過ごしていた嵯峨の通り名を呼ぶ義基に嵯峨は吸い終えたタバコをガラスの灰皿に押し付けて潰して静かに深呼吸をした。摂州州軍は本来、胡州帝国宰相と摂州公を兼務している義基の指揮下にあった。だが、その義基が摂州州軍艦隊が任地のコロニーを離れ、最大船速で遼州軌道上へ向かっていると言う報告を受けたのはこの屋敷に入る直前だった。
現在、その艦隊が義基の妻、西園寺康子の指揮で動いていることは、義基も予想はしていないわけではなかった。
「へへへ、姉さんは俺に甘いですからね。まあ一応、保険ですよ。ゲルパルトの残党が動き出すことに対してのね」
嵯峨はそう言って二本目のタバコを取り出す。そのまま火を点け、パイプを咥えた兄の顔を眺めた。
「まあな、確かにお前に甘いな、康子は。東和宇宙軍は表立っては言っちゃいないが内部にゲルパルトに同情的な勢力が存在する。俺としても下手に胡州の一線級部隊を動かして薮を突いて蛇を出す真似はできないしな」
「そう言うこと。頼りになるのは結局は身内だけってわけですよ」
それだけ言うと嵯峨は静かにタバコを吹かした。近くに雷が落ちたような轟音が響く。
「それほど身内を宛にしているなら少しは兄の言うことも聞くもんだ。今回の件もそうだが、同盟内部じゃお今回の前さんの行動を危険視する向きもある」
「なに言ってるんですか?自分で同盟司法局に引っ張っといて。俺が何をするかは兄貴が一番よく知っているじゃないですか」
弟の愚痴に義基は静かな笑みを浮かべてパイプをくゆらせる。
「まあそれはそうなんだが、危ない橋を渡ることを嫌うのが政治屋と言う職業さ、職業病だな。そのくせ名誉にだけはこだわるんだからタチが悪い」
「西モスレムじゃ早速、カリフ退位の話が出てるそうですしね。遼北もトップの失脚は避けられない」
「まあ政治の世界の常識ではそうなるのが当然ということだ」
西園寺は静かにパイプをパイプレストに置くと机の上の書類に手をやった。
「今のタイミングでなんだが……」
立ち上がりそのまま手にした書類を嵯峨に手渡す。嵯峨は苦笑いを浮かべながらそれを手にした。
「摂州軍の総司令への任命書ですか?俺は外様ですよ」
嵯峨はそれを受け取るなりテーブルに放り出す。その姿を予想していたというように笑みを浮かべながら義基は見つめていた。
「なに、書類上の話だ。実際戦争の素人の康子に任せてばかりはいられないだろ?」
「俺は一度も剣術では康子さんに勝ったことないんですよ……」
「剣術の話をしているんじゃない。あと、康子の身を案じての話でもないがな」
「そりゃそうだ。あの地上最強の生物の心配をするだけ無駄だ」
嵯峨の『地上最強の生物』の表現に義基は苦笑を浮かべた。
「何のことはない、これも政治の上の話だ。胡州正規軍に対して睨みを効かせるなら素人の康子より貴様の憲兵畑の経歴の方が睨みが利く」
「さすが宰相殿。ご苦労お察ししますよ」
皮肉を込めた嵯峨の言葉に西園寺は顔を歪めた。
「遅かれ早かれ胡州の貴族主義派、特に烏丸一派は遅かれ早かれ軍の情報部の発表を疑って独自に情報収集を始めるだろうな。そしてゲルパルトのネオナチに東和宇宙軍や菱川重工業が支援をしている事実にたどり着くわけだ」
「まあ今回の一件が最悪の事態に発展せずに片付けばって話でしょ?俺はそんな先のこと考えちゃいませんよ」
嵯峨の言葉に西園寺はうなづく。そして西園寺はそのまま雨の打ち付ける窓越しに空を見上げた。
「全てがうまくいくといいな」
「どうですかね?」
嵯峨はいたずらでもしたかのような笑みを浮かべると静かにタバコを吹かした。東都に春を告げているように雷鳴が響く。それを聞きながら嵯峨は立ち上がった。
「それじゃあ、公安に自首してきますんで」
「ああ、自首なりなんなり好きにしろ。俺はお前に言うことは一通り言った」
パイプを握りしめたまま吐き捨てるようにそう言った、兄、義基に一礼すると、嵯峨は兄の執務室を後にした。
空を見上げていた警備の警官達がコートの襟に手をやった後で苦笑いを浮かべている。春先の冷たい空には黒い雲が立ち込めていた。
「この空……雨かね、これは」
西園寺義基は静かにそう言うと自分の執務机の脇に置かれたパイプに手を伸ばした。
「西モスレムは遼北内での直接的反政府勢力支援を停止する。遼北は政治犯26名の身柄を西モスレムに引き渡す。国境線の小競り合いに関しては同盟機構の役人で構成された特別チームを編成し然るべき措置を行う。まあ中規模の軍事衝突の落としどころとしちゃあ無難なところですかね」
パイプを手にした義基に、執務室の目の前にあるソファーにふんぞり返る、義基の嵯峨惟基はそう言いながら天然パーマの頭を掻いた。義基はそんな弟のでかい態度は見慣れているので、嫌な顔一つするわけでもなかった。そのまま手にしたパイプに目をやると、静かにタバコを詰めていく。
「いつものことながら人の苦労も知らないで……遼北の人民党の幹部を説得するのにどれだけ俺が苦労したと思ってるんだ?いや、お前さんのことだ。知ってて言ってるだろ」
「やっぱわかります?」
苦笑いを浮かべながら嵯峨はタバコの箱をポケットから取り出すと、鈍い光を放つジッポライターで火を灯した。西園寺はその様子を確認しながらパイプの上から舐めるようなガスライターの火でタバコに火を灯す。
「そう言えば兄貴。タバコはやめたんじゃ……」
「紙巻きたばこはやめたんだ。パイプは別腹だ」
「よく言うねえ、まあ俺が言える話じゃないけれど」
苦笑いを浮かべながら嵯峨がつぶやく。西園寺はその様子を満足げに眺めるとパイプを道具を使って火種を作り、再び着火して大きく煙をふかした。
「まあ遼北に着いたときは、俺も正直連中を説得できる確率は五分ぐらいと思ってたんだがね」
義基はそう言うと握ったパイプに力を込めた。
「それもこれも空に浮かんでいる大砲のおかげでしょ?兄貴は遼北の偉いさんが突然態度を変える場所に立ち会ったわけだ。まあ考えもしない厄災の詰まった箱が浮かんでると突然知ったわけだ。人民党の幹部もまるっきり馬鹿というわけじゃない。その箱についてる砲台が紛争地帯に向けばどうなるかということぐらい察しはつく。でもまあ……突然の方針転換だ。頭が回る連中は何かあったのかと勘ぐるでしょうからね。あの大砲、マスコミにリークするタイミングは間違えるとえらいことになりますよ」
ニヤニヤ笑いながら物騒な話を始める弟を、パイプをくゆらせながら義基はにらみつけた。そのまま静かにパイプをもう一服したあと、義基は何事もなかったかのように再びパイプ用の道具で火種を潰して火力の調整をした。
「そんなことお前さんに言われなくてもわかっているよ。と言っても胡州にとってはあの砲台の由来は東和の軍事上の秘密のお話だからな。東和政府にタイミングの助言は出来るが、いつ発表するかは連中の胸一つだ」
「東和政府じゃなくて菱川のお大尽のでしょ?」
いかにも嬉しそうにそう言う弟の表情を見ると、義基は視線を弟から窓の外へ逸らした。
「一応、東和は民主国家だ。確かに財界の影響力が強すぎるのは事実だがな。ちょうど胡州の領邦領主の権威が強すぎるのと一緒だ」
嵯峨の茶々に苦笑いを浮かべながら再び西園寺は大きくタバコの煙を吹き上げた。
「それより新三郎。俺に無断で摂州の州軍を軍を動かしやがったな。康子は自分からこういう場面で動くわけじゃない……泣きついたな」
かつて西園寺家の三男として過ごしていた嵯峨の通り名を呼ぶ義基に嵯峨は吸い終えたタバコをガラスの灰皿に押し付けて潰して静かに深呼吸をした。摂州州軍は本来、胡州帝国宰相と摂州公を兼務している義基の指揮下にあった。だが、その義基が摂州州軍艦隊が任地のコロニーを離れ、最大船速で遼州軌道上へ向かっていると言う報告を受けたのはこの屋敷に入る直前だった。
現在、その艦隊が義基の妻、西園寺康子の指揮で動いていることは、義基も予想はしていないわけではなかった。
「へへへ、姉さんは俺に甘いですからね。まあ一応、保険ですよ。ゲルパルトの残党が動き出すことに対してのね」
嵯峨はそう言って二本目のタバコを取り出す。そのまま火を点け、パイプを咥えた兄の顔を眺めた。
「まあな、確かにお前に甘いな、康子は。東和宇宙軍は表立っては言っちゃいないが内部にゲルパルトに同情的な勢力が存在する。俺としても下手に胡州の一線級部隊を動かして薮を突いて蛇を出す真似はできないしな」
「そう言うこと。頼りになるのは結局は身内だけってわけですよ」
それだけ言うと嵯峨は静かにタバコを吹かした。近くに雷が落ちたような轟音が響く。
「それほど身内を宛にしているなら少しは兄の言うことも聞くもんだ。今回の件もそうだが、同盟内部じゃお今回の前さんの行動を危険視する向きもある」
「なに言ってるんですか?自分で同盟司法局に引っ張っといて。俺が何をするかは兄貴が一番よく知っているじゃないですか」
弟の愚痴に義基は静かな笑みを浮かべてパイプをくゆらせる。
「まあそれはそうなんだが、危ない橋を渡ることを嫌うのが政治屋と言う職業さ、職業病だな。そのくせ名誉にだけはこだわるんだからタチが悪い」
「西モスレムじゃ早速、カリフ退位の話が出てるそうですしね。遼北もトップの失脚は避けられない」
「まあ政治の世界の常識ではそうなるのが当然ということだ」
西園寺は静かにパイプをパイプレストに置くと机の上の書類に手をやった。
「今のタイミングでなんだが……」
立ち上がりそのまま手にした書類を嵯峨に手渡す。嵯峨は苦笑いを浮かべながらそれを手にした。
「摂州軍の総司令への任命書ですか?俺は外様ですよ」
嵯峨はそれを受け取るなりテーブルに放り出す。その姿を予想していたというように笑みを浮かべながら義基は見つめていた。
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「俺は一度も剣術では康子さんに勝ったことないんですよ……」
「剣術の話をしているんじゃない。あと、康子の身を案じての話でもないがな」
「そりゃそうだ。あの地上最強の生物の心配をするだけ無駄だ」
嵯峨の『地上最強の生物』の表現に義基は苦笑を浮かべた。
「何のことはない、これも政治の上の話だ。胡州正規軍に対して睨みを効かせるなら素人の康子より貴様の憲兵畑の経歴の方が睨みが利く」
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皮肉を込めた嵯峨の言葉に西園寺は顔を歪めた。
「遅かれ早かれ胡州の貴族主義派、特に烏丸一派は遅かれ早かれ軍の情報部の発表を疑って独自に情報収集を始めるだろうな。そしてゲルパルトのネオナチに東和宇宙軍や菱川重工業が支援をしている事実にたどり着くわけだ」
「まあ今回の一件が最悪の事態に発展せずに片付けばって話でしょ?俺はそんな先のこと考えちゃいませんよ」
嵯峨の言葉に西園寺はうなづく。そして西園寺はそのまま雨の打ち付ける窓越しに空を見上げた。
「全てがうまくいくといいな」
「どうですかね?」
嵯峨はいたずらでもしたかのような笑みを浮かべると静かにタバコを吹かした。東都に春を告げているように雷鳴が響く。それを聞きながら嵯峨は立ち上がった。
「それじゃあ、公安に自首してきますんで」
「ああ、自首なりなんなり好きにしろ。俺はお前に言うことは一通り言った」
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