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第三章 宅飲み

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三章:宅飲み
 二人で帰路についた時に小雨が降ってきた。。
 二人して濡れて、ウエーってなって、同時に言ったので、だったので腹を抱えて笑いあった。
 まさか自分がこんなことをするなんて過去の俺は思わないだろうなっと思った。
そんな紆余曲折ありつつも、なんとか俺の家に着いた。
このままでは服も気持ち悪かろうと思い、先に風呂に入ってもらった。
自分の欲望のために覗くわけがない。本当にそういう間柄じゃないしな。と言いつつ、俺は別の事を考えていた。
それは俺の幼少期の記憶として残っている記憶だ。
俺は、優しい母と厳しくも自分の為を思ってくれる父の元に生まれ落ちた。幼少期はあまり記憶に残ってないが、でも小学校の頃にすこし問題を起こした事があった。
理由は友達との喧嘩だ。まー小学生の時はよくするよねーっと今ではそいつと笑いあえる関係だが、その時はお互い本気でブチギレていたと想う。例えば、キノコの山・たけのこの里論争など皆もよくやったものだろう。そんな些細なことでも殴り合いにならないがでもかなりの口論になっていた。偶に、周りの人間を巻き込んでさえしていたと思う。
今になっては笑い話になる黒歴史だ。
そんな事を回想していると、時雨さんが風呂から上がってきた。服はしょうがないから、貸してある。
ダボッとしていたが案外似合うものだなと思った。
俺も浴びてくると一言声をかけて、タオルを準備して浴室に向かう。軽くサッと体を洗い、泡を流して体を拭いて着替えてから出る。
「おまたせしました。」
「おかえりーお風呂ありがとうね。」
「いいですよ、お互い様ですから。」
「そっかー」
「眠たそうですね。」
「風呂の後ってねむたくない? w」
「少し分かるかも。w」
「なんか食べます?テキトーに作るので。」
「それなら中華」
多分その時時雨さんはニッコリとして笑顔になっていたと思う。
「はいよ。」
「店長、ラーメンライスに餃子!」
「懐かしいですねーそれ。w」
「そんな古いっけ!?」

 ー数分後ー

「お客さんお待ちーできやしたよ。」
「お、美味しそう~」
そして一口入れたら、時雨さんの顔は少し固まってしまった。
(そんな不味かった!?)
でもそれは誤解だなとすぐに気づく。なぜなら彼女の質問が違うと教えてくれたから。
「ねー?これどうやって作ったの?めっちゃ美味しんだけど。」
「うーん 適当に卵と米でチャーハン作っただけですよ?w」
「嘘よ、めちゃくちゃ美味しいんだもの。何かを仕込んでるでしょ。」
「ほんとにないですって。まー強いて言うなら焼き方とかですかね?」
「焼き方?」っと首をかしげる。
「焼き方で食感が違ったりするんですよ。」と言うと、時雨さんは「ほえー」と納得したように聞いてくる。
まーでも、美味しいならよかった。と正直に伝えると。
「将来シェフになりなよ。」っと返ってきた。
「自分はイラストレーター目指してるので。」
「そういえばそうだったね。あ、見せてくれない?さっきイラストのこと話したいって言ってたじゃん。」
いいですよと答えると書き終わった絵を取り出してきた。見せてみると「いいじゃん。」っと。でも小声で「こんな絵を私はもう描けないんだろうな」とも言っていた。
俺はそれを聞いてはならないと思って無視をした。
何やら張り詰めた感じのようなので、話題を無理矢理変えた。
「ごちそうさまでした、自分で言うのもですがw」
「それじゃあご粗末さまです? w」「のりいいすねーそんな時雨さんにささやかなプレゼントです。」
なんて言いながらストゼロの缶を渡した。お互いのプルタブを開け、乾杯をした。
「僕らの出会いに乾杯!「乾~杯!」」っと、その後はテキトーに雑談をして、ベットを譲り合い、結局は僕が床に布団を引いて寝ることになった。
俺はあの出会い方をした時雨さんとこんなふうに過ごせるのだろうと信じていた。
「初めて女の子に来てもらってるのに床に寝させるなんてできないね」
なんて他愛もない会話をしながら床についた。
それからなにかあるわけでもなく、朝を迎えた。
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