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変わらない
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(な……にを…………)
浅間ひよりは困惑していた。
成長していないとはどういうことなのか、それに何より、犯罪者相手に組み伏せられ、手首を突き刺され、首を握られている自分自身に憤りを感じていた。
「ぐ……おあ……」
「…………」
駄目だ。そんなことを考えている暇は無い。ここから脱出することが難しいのならば、他のチェス隊員が来てくれることを祈り、時間を稼ぐほかない。少なくとも彼が私を止めるのに必死な以上、民間人に被害を与えるのは不可能のはずだ。
とにもかくにも、どうにかして時間を稼がなくては。
私は、酸素が足りない脳をフル回転させ、時間を稼ぐ方法を見つけ出す。
「ゴホッ……なん、で……」
「……」
「なんで……わ、か……た?」
伝えた。聞こえたはずだ。
時間を稼ぐことしかできない私が、唯一出せる方法。なぜ私をこの状態まで持っていくことができたのか。
これを聞くことには2つの意味がある。
1つ目は単に時間を稼ぐこと。そしてもう一つが……本当に私の弱点を知られたのか、この2つである。特に、後者を聞き取ることができれば、私の人間関係を洗い、彼が誰だか特定できるかもしれない。
そう、この質問には1つの言葉に2つの意味があるのだ。
……それに、なぜバレたのか。純粋な興味も……ないわけではない。
……意味が3つになってしまった。
とにかく、この考えは、彼が応じてくれないと何の意味もない。ここは、彼を刺激しないようじっと待ち、答えてくれるのを待つしかない。
「……俺が」
(きた……!)
きた。来たぞ。思いのほか早かった。単にバカなんだろうか? それとも、敵が来ても対処可能と思ったのか? どちらにしても、時間を使ってくれるのはありがたい。
私は、周りを見ながらも、彼の言葉に耳を傾けた――
――――
田中伸太が浅間ひよりを組み伏せ、最初に思った事は何か。
それは…………
(勝った!! 勝った勝った勝った!!!)
勝利した事による高揚感。その1つだけだった。
女を刺したことよりも、女を泣かせた事よりも、逆にそれが高揚感を煽り、勝ったと言う実感を沸かせていた。
(もう……相手が男だろうが女だろうが関係ない。勝ったものが全てを決めるんだ……こんな感じだったのかぁ……あいつらはこんな感じで俺を見ていたのかぁ……通りで俺をいじめていたわけだ)
初めての勝利。はじめての勝ちの感覚が伸太の体を支配する。
うれしい、うれしい、うれしい。
初めて努力が実り、形になった瞬間であった。少し目頭が熱くなる。
(……いかんいかん、まだ任務は終わってない。冷静にしなければ、冷静に、冷静に……)
伸太は心を落ち着かせ、冷静さを保とうとする。だが、はじめての勝利の快感は消せないのか、少し口がにやけていた。
「……俺が最初に気づいたのは、お前が途中からオーラとやらで、無限に攻撃を仕掛けてきた時だ」
浅間ひよりの口車に乗り、まんまと喋り始めた田中伸太だったが……無論、伸太自身もそのことに気づいていないわけではない。
(時間は稼がれて居るかも知れんが…………ハカセから連絡がない。ハカセならば、この状況になった瞬間にスチールアイで呼び出す、もしくは指示を出すはず……それがないと言う事は、まだ逃走経路が確保できていないと言う事か……)
実はその通りである。実はハカセ。2人の戦いの途中から、離脱して逃走経路を探していたのだ。
そのハカセは今……
(まずい……なかなか逃走経路が見つからん……)
逃走経路を探しに奮闘していた。
なぜ逃走経路探しにそこまで時間がかかるのか。理由は神奈川の特殊な車の構造にあった。
ハカセは駐車場に置いてある車のガラスを叩きながら思った。
(くそっ……やはり、ここも付与ガラスか……!)
付与ガラス。すべての原因はそれにあった。
もともと、付与と言うのは、スキルの1種で、物を強化したり、物に能力を与えることを言う。ものに能力等をかけられるスキルのことを付与スキルと言い、本来は希少価値が高く、頼むには相応の資金が必要となる。
……だが、神奈川の体制は違った。
ハカセたちが知る由もない話だが、その絶大な資金力と軍事力を使い、他県から付与スキル保持者を収集した。それにより、コストを下げて、一般庶民にも流通させることに成功したのである。
故に、神奈川の車はほぼ、スキルの息がかかっていた。
「ぬぬぬ……」
(まずいな……どこもかしこも付与ガラス付きの車ばかり……このままでは経路を確保できん……! 最初に用意しとった車も、レンタカーの店員に無理を言って、付与ガラスでない最後の車を回してくれたものじゃし……相当きついな……)
それならば車のロックを解除して侵入すれば良いと考える人もいるだろう。だが、神奈川派閥の車はロックに対しても徹底されており、なんと指紋認識だ。
さすがのハカセといえど、見たこともない人の指紋を真似ることはできない。
(何か……何かないか? 神奈川のようなシステムの車ではない車……神奈川のものでは無い車…………神奈川のものではない?)
「そうじゃ……! 神奈川の車じゃなくてもいいんじゃ……!」
そうやってハカセはスチールアイを巨大化させ、上に乗る。
その行く先は…………会議の会場だ。
――――
「攻、撃を……し、かけた時……?」
「……ああ」
浅間ひよりは田中伸太の言葉を聞きながら、考え込んでいた。
(あのタイミングで……? 何か隙でも見せたか……?)
「あの時、俺が着目したのが、お前の攻撃パターンだ」
「…………」
「あの時、お前はわざわざオーラキックとオーラナックル、その順番で"交互"に攻撃していた……変じゃないか? 予備動作なしのオーラナックルなんて物がありながら、わざわざそんな交互に攻撃するなんて……攻撃速度だけで言えば、両手でオーラナックルを連続で放つ方がいいはず、なのにお前はキックとナックルの組み合わせを、何度も何度も打ってきた……それは何故か?」
「…………」
「その疑問に対しての俺の答えは……元々存在しないんだよ……予備動作なしのオーラナックルなんて」
「…………!!」
今まで、ノーリアクションだった浅間ひよりの顔が歪む。伸太はその表情の変化から、自分の考えが当たりだったことに気がつく。
「お前のオーラナックルには、おそらく溜めが必要なんだ。
オーラナックルのエネルギーを貯めるためのな……そしてそれは、どんな体制であろうと行うことができたんだ」
「おそらく、あの正拳突きの構えはオーラナックルを打つために必要なものじゃない。オーラナックルを放つための"オーラを貯める"ための牽制のようなものなんだろ? あの構えをとれば、よほどの馬鹿じゃない限り警戒するからな……それと同時に、あの構えを取るか取らないかで、相手の警戒心を煽ることもできる……お前なりのトリックだったわけだな」
「…………」
その推理を聴き、浅間ひよりは完全に沈黙してしまった様だ。それを肯定と受け取ったのか、伸太はその推理を確信に変え、話しながらハカセの指示を待つ。
「その構えの代わりに、オーラキックを採用することによって……オーラキックを打ちながら腕にオーラを貯めて、オーラナックルを打っている間、足にオーラを貯める……これが無限攻撃の正体だったんだ」
「だが、俺はそれを見破り、遂にお前をここまで追い詰めた……」
「……何、が、言い、たい……んですか」
首を締められているため、途切れ途切れの声で浅間ひよりが言葉を出す。あまりにも図星だったのか、少し泣いているような声をしていた。
しかし、そんなものは関係ないと言いたげに、伸太は言葉を投げつける。
「そんな工夫もしたのに、あんたは俺を倒せなかった。前の戦いで圧勝していたのに…… 1ヵ月で俺に越されたんだ」
「戦ってみて……お前は変わっていなかった。1ヵ月前に戦ってた時と、お前は何にも変わらなかった」
「だから最初に言っただろ? ……成長してないって」
浅間ひよりは困惑していた。
成長していないとはどういうことなのか、それに何より、犯罪者相手に組み伏せられ、手首を突き刺され、首を握られている自分自身に憤りを感じていた。
「ぐ……おあ……」
「…………」
駄目だ。そんなことを考えている暇は無い。ここから脱出することが難しいのならば、他のチェス隊員が来てくれることを祈り、時間を稼ぐほかない。少なくとも彼が私を止めるのに必死な以上、民間人に被害を与えるのは不可能のはずだ。
とにもかくにも、どうにかして時間を稼がなくては。
私は、酸素が足りない脳をフル回転させ、時間を稼ぐ方法を見つけ出す。
「ゴホッ……なん、で……」
「……」
「なんで……わ、か……た?」
伝えた。聞こえたはずだ。
時間を稼ぐことしかできない私が、唯一出せる方法。なぜ私をこの状態まで持っていくことができたのか。
これを聞くことには2つの意味がある。
1つ目は単に時間を稼ぐこと。そしてもう一つが……本当に私の弱点を知られたのか、この2つである。特に、後者を聞き取ることができれば、私の人間関係を洗い、彼が誰だか特定できるかもしれない。
そう、この質問には1つの言葉に2つの意味があるのだ。
……それに、なぜバレたのか。純粋な興味も……ないわけではない。
……意味が3つになってしまった。
とにかく、この考えは、彼が応じてくれないと何の意味もない。ここは、彼を刺激しないようじっと待ち、答えてくれるのを待つしかない。
「……俺が」
(きた……!)
きた。来たぞ。思いのほか早かった。単にバカなんだろうか? それとも、敵が来ても対処可能と思ったのか? どちらにしても、時間を使ってくれるのはありがたい。
私は、周りを見ながらも、彼の言葉に耳を傾けた――
――――
田中伸太が浅間ひよりを組み伏せ、最初に思った事は何か。
それは…………
(勝った!! 勝った勝った勝った!!!)
勝利した事による高揚感。その1つだけだった。
女を刺したことよりも、女を泣かせた事よりも、逆にそれが高揚感を煽り、勝ったと言う実感を沸かせていた。
(もう……相手が男だろうが女だろうが関係ない。勝ったものが全てを決めるんだ……こんな感じだったのかぁ……あいつらはこんな感じで俺を見ていたのかぁ……通りで俺をいじめていたわけだ)
初めての勝利。はじめての勝ちの感覚が伸太の体を支配する。
うれしい、うれしい、うれしい。
初めて努力が実り、形になった瞬間であった。少し目頭が熱くなる。
(……いかんいかん、まだ任務は終わってない。冷静にしなければ、冷静に、冷静に……)
伸太は心を落ち着かせ、冷静さを保とうとする。だが、はじめての勝利の快感は消せないのか、少し口がにやけていた。
「……俺が最初に気づいたのは、お前が途中からオーラとやらで、無限に攻撃を仕掛けてきた時だ」
浅間ひよりの口車に乗り、まんまと喋り始めた田中伸太だったが……無論、伸太自身もそのことに気づいていないわけではない。
(時間は稼がれて居るかも知れんが…………ハカセから連絡がない。ハカセならば、この状況になった瞬間にスチールアイで呼び出す、もしくは指示を出すはず……それがないと言う事は、まだ逃走経路が確保できていないと言う事か……)
実はその通りである。実はハカセ。2人の戦いの途中から、離脱して逃走経路を探していたのだ。
そのハカセは今……
(まずい……なかなか逃走経路が見つからん……)
逃走経路を探しに奮闘していた。
なぜ逃走経路探しにそこまで時間がかかるのか。理由は神奈川の特殊な車の構造にあった。
ハカセは駐車場に置いてある車のガラスを叩きながら思った。
(くそっ……やはり、ここも付与ガラスか……!)
付与ガラス。すべての原因はそれにあった。
もともと、付与と言うのは、スキルの1種で、物を強化したり、物に能力を与えることを言う。ものに能力等をかけられるスキルのことを付与スキルと言い、本来は希少価値が高く、頼むには相応の資金が必要となる。
……だが、神奈川の体制は違った。
ハカセたちが知る由もない話だが、その絶大な資金力と軍事力を使い、他県から付与スキル保持者を収集した。それにより、コストを下げて、一般庶民にも流通させることに成功したのである。
故に、神奈川の車はほぼ、スキルの息がかかっていた。
「ぬぬぬ……」
(まずいな……どこもかしこも付与ガラス付きの車ばかり……このままでは経路を確保できん……! 最初に用意しとった車も、レンタカーの店員に無理を言って、付与ガラスでない最後の車を回してくれたものじゃし……相当きついな……)
それならば車のロックを解除して侵入すれば良いと考える人もいるだろう。だが、神奈川派閥の車はロックに対しても徹底されており、なんと指紋認識だ。
さすがのハカセといえど、見たこともない人の指紋を真似ることはできない。
(何か……何かないか? 神奈川のようなシステムの車ではない車……神奈川のものでは無い車…………神奈川のものではない?)
「そうじゃ……! 神奈川の車じゃなくてもいいんじゃ……!」
そうやってハカセはスチールアイを巨大化させ、上に乗る。
その行く先は…………会議の会場だ。
――――
「攻、撃を……し、かけた時……?」
「……ああ」
浅間ひよりは田中伸太の言葉を聞きながら、考え込んでいた。
(あのタイミングで……? 何か隙でも見せたか……?)
「あの時、俺が着目したのが、お前の攻撃パターンだ」
「…………」
「あの時、お前はわざわざオーラキックとオーラナックル、その順番で"交互"に攻撃していた……変じゃないか? 予備動作なしのオーラナックルなんて物がありながら、わざわざそんな交互に攻撃するなんて……攻撃速度だけで言えば、両手でオーラナックルを連続で放つ方がいいはず、なのにお前はキックとナックルの組み合わせを、何度も何度も打ってきた……それは何故か?」
「…………」
「その疑問に対しての俺の答えは……元々存在しないんだよ……予備動作なしのオーラナックルなんて」
「…………!!」
今まで、ノーリアクションだった浅間ひよりの顔が歪む。伸太はその表情の変化から、自分の考えが当たりだったことに気がつく。
「お前のオーラナックルには、おそらく溜めが必要なんだ。
オーラナックルのエネルギーを貯めるためのな……そしてそれは、どんな体制であろうと行うことができたんだ」
「おそらく、あの正拳突きの構えはオーラナックルを打つために必要なものじゃない。オーラナックルを放つための"オーラを貯める"ための牽制のようなものなんだろ? あの構えをとれば、よほどの馬鹿じゃない限り警戒するからな……それと同時に、あの構えを取るか取らないかで、相手の警戒心を煽ることもできる……お前なりのトリックだったわけだな」
「…………」
その推理を聴き、浅間ひよりは完全に沈黙してしまった様だ。それを肯定と受け取ったのか、伸太はその推理を確信に変え、話しながらハカセの指示を待つ。
「その構えの代わりに、オーラキックを採用することによって……オーラキックを打ちながら腕にオーラを貯めて、オーラナックルを打っている間、足にオーラを貯める……これが無限攻撃の正体だったんだ」
「だが、俺はそれを見破り、遂にお前をここまで追い詰めた……」
「……何、が、言い、たい……んですか」
首を締められているため、途切れ途切れの声で浅間ひよりが言葉を出す。あまりにも図星だったのか、少し泣いているような声をしていた。
しかし、そんなものは関係ないと言いたげに、伸太は言葉を投げつける。
「そんな工夫もしたのに、あんたは俺を倒せなかった。前の戦いで圧勝していたのに…… 1ヵ月で俺に越されたんだ」
「戦ってみて……お前は変わっていなかった。1ヵ月前に戦ってた時と、お前は何にも変わらなかった」
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