【R18】転生先は男女比１：３０の貞操逆転世界～ビッチを夢見る三十路の魂～

『ＧＷ編・初日 煽情の狼と三人娘（６）』

『ＧＷ編・初日　煽情の狼と三人娘（６）』

そんな感じで団子になって移動するオレたち。

そうしてサキちゃんがオレを連れてきたのは、プリクラコーナーだった。

なかなかのスペースが確保されていて、何台ものプリクラが絶賛稼働中だ。

「一緒に撮ろっ！」
「さんせぇーい」
「わ、私も！」

三人がオレをプリクラコーナーに引き込もうとするものの、オレはそこで立ち止まる。

「どしたの？」
「お兄ぃさん？」
「や、やっぱり一緒に撮ってもらうのはセクハラなんじゃないかな……」

オレはプリクラコーナーにある注意書きを探していた。

この手のものは店によっては男子禁制だったりしたはずだ。

こちらの世界でもそうなのかはわからないが、確認しておくに越した事はない。

しかしポップや立て看板などにある注意書きには、男性の入場制限には触れられていなかった。

「んー。ねぇ、プリクラのコーナーって男が入ってもいいんだっけ？」

結局、三人に聞いた方が早いと思い、こちらを見てい彼女たちに聞いてみる。

「え？　別にいいっしょ？」
「男の人とプリクラを撮るのは女の子の夢ですよぉー」
「それは男女差別です。そんなのありえません」

三者三様ながらも求めていた回答は得られたので、オレは改めてプリクラコーナーに足を向けた。

三人の期待しているまなざしが、ますます輝く。

「オレね、プリクラって撮った事ないんだけど、どうすればいいのかな？」

ちなみに前世でもプリクラ未経験だ。

かつての親友である山田君とゲーセンに来る事は何度もあったが、男同士でプリクラを撮るなんて狂気の沙汰のような事をするはずもない。

もちろん、一緒に撮る彼女なんているはずもない。

であれば、オレにとってプリクラコーナーというのは女性とイケメンだけの遊技場、という認識だった。

だが、今のオレはイケメンなう、である。

しかもかわいらしい女の子を三人も連れて、堂々とプリクラコーナーにダイナミックエントリーだ。

「えー、プリクラ撮ったことない人とかいるんだ」
「まぁ、男の人でしたらぁ彼女さんがいないと、そうかもですねぇ」
「ご無理言ってすみません！　あとユキちゃん、それセクハラだよ！」

この三人、性格が違いすぎて、逆にうまくバランスが取れているようでもある。

「それでオレはどうすればいいの？　みんなと一緒にこのカーテンの入ればいいのかな？」

カーテンとは言ったものの、筐体によっては個室だったり、テントのごとくだったりするが、最初に三人が選んだプリクラはかろうじてカーテンと言える目隠しのものだった。

だがどれも四人で入るには少々狭い気もする。

「え、えっと」

珍しくサキちゃんがそのさっぱりした口調をどもらせた。

詰まった会話の続きを引き継ぐように、ユキちゃんが言葉をつなげる。

「お兄さんさえよければぁ……一人ずつとか、いいですかぁ？」

ほう。

ツーショットをお望みか。

無論、オレに異論はない。

しかし、セクハラポリスのマキちゃんはどうだろう？

ここで一人だけ反対意見を述べてしまうと空気を悪くしてしまうだろうし、いっそオレから誘ってしまうかと考えていると。

「二人きりで狭いところとかセクハラ……とは言えないかもしれないので、わ、私も……」

婦警さんもオッケーだった。

ならば問題なし。

「もちろんいいよ。じゃあ、順番に撮ろうか？」

オレは笑顔でそう答えた。