魔導師ミアの憂鬱

砂月美乃

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6・ルカ様に 下

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「あっ……」
「ん、は……」
 ルカ様の口づけは、唇だけでなく、私の顔じゅうにふりそそいだ。そしていつの間にか、首筋から胸元に降りてきていて、私は初めての感覚に声が漏れてしまうのがわかった。
「ああっ!」
 ルカ様の手がシャツのボタンを外し、私は恥ずかしさに身をすくめた。はだけられた胸をルカ様の手が覆い、胸の頂に唇をよせる。
「あぁ、ルカ様!? ダメ!」
 両手で胸を柔らかく揉まれ、胸の先はしびれるような感覚に占められている。そこをルカ様は舌で転がして、その度に私は必死でこらえていた。
「ん、はぁ……、あ、は……」

「……感じ易いようだな。これならば……。ミア、我慢することはない。素直に感じていいんだ」
「ルカ様……だめ、恥ずかし……あっ!?」
 答える私のわき腹を、ルカ様の手がすっと掠めた。
「やぁっ、くすぐっ……!」
  ルカ様の手はまた胸に戻り、唾液で光る頂を親指で弾く。
「ん、あぁっ……!」
「ミア、恥ずかしがることはない……可愛いよ」
 そして首筋をつうっと舐められたとたん、
「ああぁっっ!」
 抑えることのできない声が出てしまった。

 そこからはよく覚えていない。ただ堰をきったように、ルカ様の愛撫に恥ずかしい声をあげていたような気がする。そして一度身を起こしたルカ様が、私の脚の間に体をいれた。
「あぁ……。ルカ様……」
 体を開かれ、また恥ずかしくて顔を覆った私は、次の瞬間、予想もしなかったことに悲鳴をあげる。

「ああぁぁっっ!? ぃやあっ、そんな!?」
 ルカ様が私の脚の間を舐めている。
「あぁ、ダメぇルカ様っ! 汚いです!!」
「そんなことはない、ミア。とても綺麗だ」
「ああああ……いやぁ……」
 恥ずかしすぎて涙がでてきた。ところが、最初のショックが過ぎると、ルカ様の舌が引き出す感覚は強烈すぎて、私は恥ずかしがる余裕などなくなってしまった。
「あぁ! んっ、あ、やぁっ!」
 もう声を抑えることなど出来はしない。
「あぁ、ルカ様ぁ! やぁん……はぁっ!」

 ルカ様は顔を離し、指先でそっとそこをなぞった。
「ミア、こんなに濡らして……。大丈夫、立派な大人の身体だ」
 そしてその指を、ゆっくりと私のなかに差し入れた。
「ひ……あ……」
「痛くはないか?」
「ああ……はい……でも……」
 何ともいえない異物感と……ほのかな、知らぬ感覚。

 ルカ様は指を少しずつ、動かしはじめた。はじめはゆっくりと、強弱をつけて次第に激しく。
「あ、あ……、やぁ……ん、は……」
 初めは異物感のほうが強かった。なのにルカ様が指を動かすにつれ、異物感は消えて、少しずつ快感が生まれてくる。ルカ様は指を増やし、内壁を擦るように動かした。すると、あるところで私は叫んでしまった。
「はあぁん! ああ、そこはっ!」
 私のなかが、きゅうっと締め付けられるような感覚だった。

 当然ルカ様はさらにそこを刺激し、私はその度に声をあげ、枕を掴んで反り返る。身体のなかの知らないあの感覚が、腰のあたりに広がってくる。
 ルカ様は空いた手を胸の頂に伸ばし、指先できゅっと摘まんだ。
「あぁ! やぁっ!!」
 私はひときわ高い声をあげる。自分の声とは思えないくらい、鼻にかかった甘い声だった。


 ルカ様からもたらされる快感に、私は圧倒されていた。こんなに激しいものだったなんて、想像もしていなかった。
 とくにだんだん自分の中で高まってくる、いままで知らなかったあの不思議な感覚。大きな何かの予兆のような、その感覚は今や私を飲み込みそうなほど強くなっていた。

「あぁっ! はぁん! ルカ様、ルカ様ぁ!!」
 あの感覚に飲まれそうで、私は半狂乱でルカ様にしがみついた。
「どうした、ミア?」
「いや、怖い、怖いの! なにかが……何か来そうなんです! あぁ、ルカ様!」
「ミア、大丈夫だ、怖がらなくていい」
 ルカ様は私に口づけてくれたが、私の中のあの感覚は収まらない。
「ああ、でも! あ、あ、ルカ様、助けて!」
「いいんだ、そのまま感じて」
 そしてルカ様は、ひときわ激しく私の中をかき回し、小さな尖りをきゅっとつまんだ。
 私のなかで、なにかがはじけた。
「やあああぁぁ━━━━━!」


 気がつくと、ルカ様が私の額の汗を拭いてくれていた。
「あ、ルカ様……」
 ルカ様はほっとしたような、でも気遣わしげな表情で私を見下ろした。
「私、気を失ったんですか?」
「いや、そこまではいってないだろう。初めてにしては激しく達してしまったから」
「すみません……」
「謝ることではない」
 ルカ様は笑った。
「男からみれば、ミアのように感じやすい娘は貴重だ。むしろ礼を言いたいくらいだ」
「ルカ様……」
 私は赤くなってルカ様を見上げる。ああ、あれが、そうなのか……。


 しかしルカ様は真顔になって独り言のように言う。
「だが、達するだけでは顕現できなかった。ここで済めば、おまえの純潔を守っておいてやれたんだが……。やはり魔導師ソフィアと同じなのか……」
「ルカ様……、そこまでお考えだったのですか?」
「当たり前だ、私だって、おまえを大切に思っている」
「ルカ様……」

 ルカ様は私を抱いて髪を撫でていたけれど、その手を止めた。
 私を見つめて、真剣な瞳で言う。
「ミア、ここから先はもう後戻りはできない。私も、たとえおまえが泣こうとやめるつもりはない。本当にいいんだね?」
 また心臓が早鐘をうつのを感じた。でも私ももう今さら戻れない。私はもう、ルカ様の腕のなかを知ってしまったのだから。

 私は頷いた。
「まだ、怖いです……。でも、やめないでください、ルカ様」


 私の返事をきいたルカ様は、何故か苦笑したように見えた。
「ふっ……、いつの日か、ミアを本当に手に入れる男が羨ましいね」
「え……?」
「今はまだ分からないだろうが……。おまえの言動は……」
 でもルカ様は、それ以上言おうとはしなかった。

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