(完) ミリエネッタお嬢様の周りは変な人ばかり

「4」新しい国の作り方

終話

癇癪持ちのお嬢様は、強い魔法使い。この夜は限界で切れました。


(何が、史上最強魔女の女帝ベルナデアールの子孫よ。おふざけも酷すぎるわ。私が一生懸命に仕事をしたというのに、毒殺しておいて。国政が上手くいかなくなると、祟り除けに女神として祭り出したのを知ってるのよ！)


王様と結婚したら、一度も寝所を共にした事は無く王の愛妃や子供達を養う為に働きずめだった。子供が126人も。

大王とて同じ身。国の為に我が身を犠牲にして抹殺された。あまりにも、理不尽な扱いではありませんか。

オロオロするコムが、側に飛んでくる。


「お嬢様、大丈夫ですか？」

「え、私？平気よ。それより、あちらね。」

「え、あちら？」

「フェルナンドが家臣や召使いの落し種のオジサンに名前を取られて怒ってるみたいかのようよ。抑えなくては！(やらせてあげたいけど)」


拳くらいの金魚に乗った大王が、舞踏会場の上空を浮遊して行く処だった。ジョナサンが買い取って番犬に改造した金魚さん。大王用に改良した小さな金魚を与えられている。

小さいとはいっても、番犬金魚。獰猛で凶暴です。どうやら、あの竜人族の末裔のフェルナンドさんを目指している様子。コムは慌てた。


「大変だ、止めなくちゃ！」

「別に止めなくてもいいのに。面白そうじゃないの？」


出た、癇癪持ちのお嬢様。こちらも、反撃の構え。これから、どうなるか。コムは、卒倒しそうになった。

神さま、今夜が無事に終わりますように！






ーーーーーおわりーーーーー




「作者より」

本当は、もっと長いーお話なのですが。長過ぎる話に疲れてしまいました。

中途半端な終わり方で申し訳ありません。