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#03.さお
#03-09.浮気
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着信だ。ディスプレイを見たわたしは、表情筋がこわばるのを感じてしまう。発信者は……
「――もしもし」声音が固いな、と我ながら思う。「……真鍋さん。どうされました?」
『実はいま黒神と飲んでんだけど。……詳しくは自分の目で見て確かめて欲しい。来てくれない? 場所は銀座。いまURL送るから……いま、家?』
黒神さんのマンションを『家』と呼んでよいものか、迷いは生じたけれど、わたしは答えた。「分かりました。すぐ行きます」
本日、金曜日。仕事は慌ただしいが、わたしは出来る仕事を明日に回し、早めに帰宅した。――早馬さんの一件から二週間余りが経過しているが、いまだに……わたしは、黒神さんを受け入れられずにいる。
黒神さんは、詳しくは聞いてこない。わたしもあのときは早馬さんに言い返すのがやっとで、ろくろく説明していないことを申し訳なく思うが、でも、あの一件を思い起こすたびに、心臓から血が噴き出る感覚があって……つまり、わたしは思いだすことを拒否している。
実を言うと、ひとり、出社するときに、足がすくんでしまうこともある。
――たぶん、こういうことって、正直に話して、そして分かち合うものなのだろうけれど。それは、分かっている。
でも、正論とは裏腹にこころは動く。――わたしは、なんだか、あんなに信頼していた黒神さんでさえも、怖くなってしまうこともあり。――外ではいい顔を見せていても裏では獣の顔を隠し持つ。世の中の男は、早馬さんのような男ばかりでないことは分かっているのに、脳が、こころが受け入れられない。
事件のことを伏せた以上、誰にも相談は出来ない。わたしは、よっぽど分かりやすい人間なのか、高野さんにも小笠原さんにも声をかけられることはあるのだが、『大丈夫です』と返すのがやっとで。松井くんも心配そうな目線を投げかけてくることもある。――なにも、返せない自分がもどかしい。
黒神さんと交際を始めてから、あんなにも愛し合っていたのに。服を着ているよりもはだかでいる時間のほうが長いくらいに互いの肌を貪っていたのに。あれは、青春時代に見た夢幻のように遠い昔のように感じされ。――黒神さんの構築した、無機質なトーンで統一された快適な環境に甘えてしまう。――なにも問いかけない黒神さんの理性にも甘え。
社会人失格なのかもしれないな。
混雑した車内。暗い電車の窓には亡霊のような女が映っている。愛の味を教え込まれた女の顔ではなかった。警戒心も露わで、誰も信用しない――黒神さんとの交際を経て、他人を愛することの出来た女の見せる顔ではなかった。
失望した。結局、わたしはなにをしていたのだろう。――黒神さんを愛しぬくことが出来ず、真鍋さんも振り回して。他人に心配をかけ、迷惑をかけて。
あー負のループ。考えれば考えるほど泥沼に嵌まっていく。足を動かせない沼に入り込んだみたいだ。人生ってこういうときがあるのよね。と二十代も後半に差し掛かるわたしは学習している。
真鍋さんと黒神さんの顔を見たときに決めようと思った。これ以上、あのふたりを傷つけることは許されない。
階段をあがり、店に入ると、いかにもしっぽりしたダイニングバーの空間に出迎えられる。こういう店は電飾も綺麗なのだとつい、感心してしまう。真鍋さんの名前を出すと、きびきびとした店員さんが、ボックス席に案内してくれた。
面食らった。テーブルに突っ伏して黒神さんが――寝ている。向かいに座る真鍋さんはちびちびと日本酒を飲んでおり、
「呼び出してごめんね」
「えっと……これ、どういう状況で?」男ふたりでボックス席に座る意味が分からない。家族が回転ずしを食べるのではあるまいし。わたしがコートとスヌードを脱ぎながら真鍋さんに問うてみると、
「ある程度、黒神に吐かせて、んできみを呼び出そうと思っていた。……座って?」
真鍋さんの隣のスペースに荷物を置かせて頂き、黒神さんの隣、真鍋さんの斜め前に座る。
わたしは、真鍋さんの目を見た。そこに浮かぶ感情を読み取ろうとした。けれど、澄んだ海の底のような瞳は、なんの感情も映さない。逆に、わたしから発されるなにかの感情を掴み取ろうとしているかに感じられた。シグナルのようなものが映った。
わたしは、自分から目を逸らした。「……黒神さん、なにか言ってました?」
「黒神も黒神でなかなか強情っぱりなところがあるからさ。勿論、仔細は聞いていない。ただ、悩んでいることだけは分かったな。きみのこころを開けず、悩んでいることが。……飲む?」
そんな場合ではないと分かっているのに。おちょこに日本酒を注がれ、わたしは頭を下げる。
一口、含む。「うわ。これ。美味し……!」
「美味しいよねえ」くくっと真鍋さんは喉の奥で笑う。「ぼくねえ。最初これ飲んだとき、気絶するかと思ったよ。フルーティーで、風味が豊かでたまんないよねえ。これに、おでんなんか合わせると最高なんだ。ここは、えびのしんじょ揚げとかも、最高なんだよ」
「うわ……」ごくり、と喉が鳴る。とここで冷静なほうのわたしが突っ込みを入れる。――いやいや彼氏を迎えに来たのに他の男とポン酒飲むとかどんな展開よ! 駄目でしょ!
……と思うのに、真鍋さんの行動は早かった。さっさとめちゃくちゃ美味しそうなメニューを注文し、料理が届けばお皿に盛ってくれ、手渡してくれた。
「……さおちゃんのそーゆー顔、久々に見た気がするなあ……」
はふはふはんぺんを食べてるとそんなふうに言われた。黒神さんはまだ寝ている。……てか黒神さん絶望的なまでにお酒弱いのに。どんだけ飲んだんだ。聞きたいこともやまほどあるけれど、とりあえず食欲を満たしたい。
しみじみと言う真鍋さんに向けて、「ご心配おかけしてすみません」とわたしは頭を下げる。
「なんか……こういう、雰囲気のいい店で、美味しいお酒と、美味しいご飯を食べる展開って久しぶりで……正直に、気分、高揚しちゃってます」
「やっぱ。さおちゃん、沈んでたんだ。顔に出てたよ」
「……ご心配おかけしてすみません」
二度繰り返すわたしに、真鍋さんは、
「――言って、いいんだよ? さおちゃん……」
胸の奥からなにかがあふれようとしている。ひとりで耐えなくては。ひとりで抱え込まなければならないことは分かっているのに。
「無理なんかしない。頼ったっていいんだよ? 使えるものならなんだって使ったっていいんだ。さおちゃん。ぼくは……いま、きみの力になることは出来ない?」
気づかわしげにわたしの目を覗き込む真鍋さんの姿を認めた瞬間、とうとうわたしは抑えきれなくなってしまった。
たまらず、顔を、覆った。――と、なにかあたたかい感触が伝わる。それが男の胸の感触だと認識するのに時間がかかった。
「――駄目です。真鍋さん。わたし……」
「いまだけ、ぼくのことを他の誰かだと思って。お願い。さおちゃん……。我慢なんかするな」
ぽんぽん、とあやすようにやさしく頭を撫でられるものだから、わたしは、吐き出せるものを全部、吐き出してしまった。
嵐のような感情は、治まった。
だから、わたしのするべきことは、離れること、なのだが。
泣きじゃくるわたしを迷惑がる様子もなく、ずっと抱き締めて、頭や背中を撫で続けた真鍋さんの誠意に、これ以上甘えてはいけないと分かっているのに。時に、正論は、理性を押しつぶす。ブルドーザーのように正確無比に。
「あの……真鍋さん、わたし、これ以上、は……」
するとわたしの背に添える力が強くなる。「いまだけ、……もう少しだけ、こうさせてくれないか……さおちゃん」
切なさの混ざった真鍋さんの声に胸が切りつけられる。なにをしているのだろうこの馬鹿女、と罵倒する声よりも、素直に彼の恋心に胸を締め付けられる威力のほうが強い。
「……さおちゃん」
彼が、からだを、離した。魅惑の感触が離れていくことにわたしは当惑を覚えた。
彼は、床に跪き、わたしと目の高さを合わせ、うるんだ瞳でわたしのことを見つめると、心底愛おしい者にするような手つきでわたしの頭の輪郭をなぞるようにするりと撫で、
「――キスしたい。ごめん……」
両の頬を包まれ、たっぷりとした感情を注がれる。無意識のうちに口を開いていた。その反応を分かってか、真鍋さんが熱い熱い舌を絡ませてくる。――ああ、気持ちいい。脳髄がとろけちゃう。さきほどたしなんだばかりのアルコールの香りが混ざり合い、口の中でセックスをしているみたいだった。
顎を上下させ、視界がスパークするのを感じながら、彼の注ぎ込む唾液を飲み干す。――飢えていた味がたちまち呼び戻される。日頃隠し持つ女の部分がどろりと溶けた。ひょっとしたらわたしは、ここが店でなければ、真鍋さんにからだを許していたのかもしれない。それほどまでに、濃密で、情熱的な接吻だった。その時間が終わったのは――
「それが、おまえたちの出した答えなのか」
背後から、黒神さんの声がした。いつから――起きていたのだろう。見られたか。
情けなくもこのときわたしは、黒神さんとの交際が終わらないことを願っていた。けれど、黒神さんはわたしに目で退くように命じると、ボックス席を抜け出し、荷物を手にすると、
「――荷物は、おまえのマンションに送ってやる。――さよなら。さお」
それが、去り際に黒神さんがわたしに残した言葉だった。
*
「――もしもし」声音が固いな、と我ながら思う。「……真鍋さん。どうされました?」
『実はいま黒神と飲んでんだけど。……詳しくは自分の目で見て確かめて欲しい。来てくれない? 場所は銀座。いまURL送るから……いま、家?』
黒神さんのマンションを『家』と呼んでよいものか、迷いは生じたけれど、わたしは答えた。「分かりました。すぐ行きます」
本日、金曜日。仕事は慌ただしいが、わたしは出来る仕事を明日に回し、早めに帰宅した。――早馬さんの一件から二週間余りが経過しているが、いまだに……わたしは、黒神さんを受け入れられずにいる。
黒神さんは、詳しくは聞いてこない。わたしもあのときは早馬さんに言い返すのがやっとで、ろくろく説明していないことを申し訳なく思うが、でも、あの一件を思い起こすたびに、心臓から血が噴き出る感覚があって……つまり、わたしは思いだすことを拒否している。
実を言うと、ひとり、出社するときに、足がすくんでしまうこともある。
――たぶん、こういうことって、正直に話して、そして分かち合うものなのだろうけれど。それは、分かっている。
でも、正論とは裏腹にこころは動く。――わたしは、なんだか、あんなに信頼していた黒神さんでさえも、怖くなってしまうこともあり。――外ではいい顔を見せていても裏では獣の顔を隠し持つ。世の中の男は、早馬さんのような男ばかりでないことは分かっているのに、脳が、こころが受け入れられない。
事件のことを伏せた以上、誰にも相談は出来ない。わたしは、よっぽど分かりやすい人間なのか、高野さんにも小笠原さんにも声をかけられることはあるのだが、『大丈夫です』と返すのがやっとで。松井くんも心配そうな目線を投げかけてくることもある。――なにも、返せない自分がもどかしい。
黒神さんと交際を始めてから、あんなにも愛し合っていたのに。服を着ているよりもはだかでいる時間のほうが長いくらいに互いの肌を貪っていたのに。あれは、青春時代に見た夢幻のように遠い昔のように感じされ。――黒神さんの構築した、無機質なトーンで統一された快適な環境に甘えてしまう。――なにも問いかけない黒神さんの理性にも甘え。
社会人失格なのかもしれないな。
混雑した車内。暗い電車の窓には亡霊のような女が映っている。愛の味を教え込まれた女の顔ではなかった。警戒心も露わで、誰も信用しない――黒神さんとの交際を経て、他人を愛することの出来た女の見せる顔ではなかった。
失望した。結局、わたしはなにをしていたのだろう。――黒神さんを愛しぬくことが出来ず、真鍋さんも振り回して。他人に心配をかけ、迷惑をかけて。
あー負のループ。考えれば考えるほど泥沼に嵌まっていく。足を動かせない沼に入り込んだみたいだ。人生ってこういうときがあるのよね。と二十代も後半に差し掛かるわたしは学習している。
真鍋さんと黒神さんの顔を見たときに決めようと思った。これ以上、あのふたりを傷つけることは許されない。
階段をあがり、店に入ると、いかにもしっぽりしたダイニングバーの空間に出迎えられる。こういう店は電飾も綺麗なのだとつい、感心してしまう。真鍋さんの名前を出すと、きびきびとした店員さんが、ボックス席に案内してくれた。
面食らった。テーブルに突っ伏して黒神さんが――寝ている。向かいに座る真鍋さんはちびちびと日本酒を飲んでおり、
「呼び出してごめんね」
「えっと……これ、どういう状況で?」男ふたりでボックス席に座る意味が分からない。家族が回転ずしを食べるのではあるまいし。わたしがコートとスヌードを脱ぎながら真鍋さんに問うてみると、
「ある程度、黒神に吐かせて、んできみを呼び出そうと思っていた。……座って?」
真鍋さんの隣のスペースに荷物を置かせて頂き、黒神さんの隣、真鍋さんの斜め前に座る。
わたしは、真鍋さんの目を見た。そこに浮かぶ感情を読み取ろうとした。けれど、澄んだ海の底のような瞳は、なんの感情も映さない。逆に、わたしから発されるなにかの感情を掴み取ろうとしているかに感じられた。シグナルのようなものが映った。
わたしは、自分から目を逸らした。「……黒神さん、なにか言ってました?」
「黒神も黒神でなかなか強情っぱりなところがあるからさ。勿論、仔細は聞いていない。ただ、悩んでいることだけは分かったな。きみのこころを開けず、悩んでいることが。……飲む?」
そんな場合ではないと分かっているのに。おちょこに日本酒を注がれ、わたしは頭を下げる。
一口、含む。「うわ。これ。美味し……!」
「美味しいよねえ」くくっと真鍋さんは喉の奥で笑う。「ぼくねえ。最初これ飲んだとき、気絶するかと思ったよ。フルーティーで、風味が豊かでたまんないよねえ。これに、おでんなんか合わせると最高なんだ。ここは、えびのしんじょ揚げとかも、最高なんだよ」
「うわ……」ごくり、と喉が鳴る。とここで冷静なほうのわたしが突っ込みを入れる。――いやいや彼氏を迎えに来たのに他の男とポン酒飲むとかどんな展開よ! 駄目でしょ!
……と思うのに、真鍋さんの行動は早かった。さっさとめちゃくちゃ美味しそうなメニューを注文し、料理が届けばお皿に盛ってくれ、手渡してくれた。
「……さおちゃんのそーゆー顔、久々に見た気がするなあ……」
はふはふはんぺんを食べてるとそんなふうに言われた。黒神さんはまだ寝ている。……てか黒神さん絶望的なまでにお酒弱いのに。どんだけ飲んだんだ。聞きたいこともやまほどあるけれど、とりあえず食欲を満たしたい。
しみじみと言う真鍋さんに向けて、「ご心配おかけしてすみません」とわたしは頭を下げる。
「なんか……こういう、雰囲気のいい店で、美味しいお酒と、美味しいご飯を食べる展開って久しぶりで……正直に、気分、高揚しちゃってます」
「やっぱ。さおちゃん、沈んでたんだ。顔に出てたよ」
「……ご心配おかけしてすみません」
二度繰り返すわたしに、真鍋さんは、
「――言って、いいんだよ? さおちゃん……」
胸の奥からなにかがあふれようとしている。ひとりで耐えなくては。ひとりで抱え込まなければならないことは分かっているのに。
「無理なんかしない。頼ったっていいんだよ? 使えるものならなんだって使ったっていいんだ。さおちゃん。ぼくは……いま、きみの力になることは出来ない?」
気づかわしげにわたしの目を覗き込む真鍋さんの姿を認めた瞬間、とうとうわたしは抑えきれなくなってしまった。
たまらず、顔を、覆った。――と、なにかあたたかい感触が伝わる。それが男の胸の感触だと認識するのに時間がかかった。
「――駄目です。真鍋さん。わたし……」
「いまだけ、ぼくのことを他の誰かだと思って。お願い。さおちゃん……。我慢なんかするな」
ぽんぽん、とあやすようにやさしく頭を撫でられるものだから、わたしは、吐き出せるものを全部、吐き出してしまった。
嵐のような感情は、治まった。
だから、わたしのするべきことは、離れること、なのだが。
泣きじゃくるわたしを迷惑がる様子もなく、ずっと抱き締めて、頭や背中を撫で続けた真鍋さんの誠意に、これ以上甘えてはいけないと分かっているのに。時に、正論は、理性を押しつぶす。ブルドーザーのように正確無比に。
「あの……真鍋さん、わたし、これ以上、は……」
するとわたしの背に添える力が強くなる。「いまだけ、……もう少しだけ、こうさせてくれないか……さおちゃん」
切なさの混ざった真鍋さんの声に胸が切りつけられる。なにをしているのだろうこの馬鹿女、と罵倒する声よりも、素直に彼の恋心に胸を締め付けられる威力のほうが強い。
「……さおちゃん」
彼が、からだを、離した。魅惑の感触が離れていくことにわたしは当惑を覚えた。
彼は、床に跪き、わたしと目の高さを合わせ、うるんだ瞳でわたしのことを見つめると、心底愛おしい者にするような手つきでわたしの頭の輪郭をなぞるようにするりと撫で、
「――キスしたい。ごめん……」
両の頬を包まれ、たっぷりとした感情を注がれる。無意識のうちに口を開いていた。その反応を分かってか、真鍋さんが熱い熱い舌を絡ませてくる。――ああ、気持ちいい。脳髄がとろけちゃう。さきほどたしなんだばかりのアルコールの香りが混ざり合い、口の中でセックスをしているみたいだった。
顎を上下させ、視界がスパークするのを感じながら、彼の注ぎ込む唾液を飲み干す。――飢えていた味がたちまち呼び戻される。日頃隠し持つ女の部分がどろりと溶けた。ひょっとしたらわたしは、ここが店でなければ、真鍋さんにからだを許していたのかもしれない。それほどまでに、濃密で、情熱的な接吻だった。その時間が終わったのは――
「それが、おまえたちの出した答えなのか」
背後から、黒神さんの声がした。いつから――起きていたのだろう。見られたか。
情けなくもこのときわたしは、黒神さんとの交際が終わらないことを願っていた。けれど、黒神さんはわたしに目で退くように命じると、ボックス席を抜け出し、荷物を手にすると、
「――荷物は、おまえのマンションに送ってやる。――さよなら。さお」
それが、去り際に黒神さんがわたしに残した言葉だった。
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