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少年の目覚め

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 最近なんとなく体が熱っぽくてだるい。
 テオドアが熱を測ってくれて、微熱があるから今日は勉強は休みだと言われた。

「…なるべく早く帰る。安静にしていろよ」
「うん…」

 テオドアは心配そうにしていたが、今日は重要な行事のある日らしく名残惜しそうに家を出た。

 テオドアとアエテルニアが一つの部屋で暮らし始めてからもう10年以上たった。
 テオドアはもう25歳で大人の男の人になってしまって、官吏として仕事をしていた。アンリ、という同級生と一緒に働いていると言っていた。
 テオドアは寡黙のくせに口が悪くて人付き合いが悪いから、学園で友達がちゃんと作れたようでよかった。

(僕も、もし学園に行けてたら友達、できたかな…)

 もしくは、母と義父が再婚することなく下町で育っていたら、ほかの人生があったのだろうか。

 熱に浮かされてぼんやりとした頭でとりとめもなく考える。
 アエテルニアはもう18歳だ。テオドアはもう学園に通っていて、アエテルニアに勉強を教えてくれていた。
 あの頃のテオドアは今のアエテルニアより大人だった気がする。

「ん…はぁ」

 息が苦しい。不安と焦燥のようなもので胸がいっぱいで泣いてしまいそうだ。
 テオドアのベッドは柔らかくて寝心地がいい。でも今日は何となく落ち着かない。

 匂いのせいだと、しばらくして気づいた。
 あんまりにも長い間テオドアとテオドアの部屋で過ごしていたせいで忘れていた。昔、この匂いを嗅ぐだけで下腹部がじんじんして体が熱くなって嫌だった。

 なんで忘れていたのか不思議になるくらい、今はこの匂いに心が乱される。

「はぁ…う、なんで、あ…」

 下半身に違和感があって、毛布をめくってみてみるとそこはぐしょぐしょに濡れていた。
 粗相をしてしまったと焦って身をよじるとさらにとろりと何かがそこからあふれるのを感じた。

「う…ど、どうしよ…ておどあっ…」

 どうしたらいいのかわからなくてアエテルニアは毛布をかぶって丸まるが、匂いが強くなるばかりで逆効果だ。

「ひ、ひぐ…ぅあ」

 パニックで泣きじゃくりながらアエテルニアは本能に導かれてとろとろ蜜を垂れ流す後孔に手を伸ばした。
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