3 / 24
3.王女
しおりを挟む
真一達が案内された部屋は一人一部屋であり、ものすごく広く超高級ホテルをも凌ぐような豪華さであった。
ちなみに密会が行われないようにか、他のクラスメイトの部屋の位置は分からないようにされていた。
真一はベッドに腰を下ろし、自らの手をじっと見つめる。
自らの手に纏われている空間の揺らぎを見て、これは異世界に来たことにより発現した能力なのだろうかと思案する。
魔力か生命力か分からないが、人によって色が違うのは何かしらの性質の違いなのだろう。
見えた色は全部で赤、青、緑、黄の四色であった。
ちなみに真一は無色である。この世界に来てから真一が視た人数は少ないが、無色は真一しかいなかった。
それが良いことか悪いことか現在の情報では判断出来ないので置いておいたとして、他人の性質を視覚的に把握できるというのはそれなりに有用な能力なのではないかと考察した。
真一は、これからどうしたものかと思考を巡らせる。
まず第一に、突然転移してきた真一達はこの世界のことを知らなすぎる。何をするにしても、情報の収集は最優先事項であろう。
真一は少しでも情報を集めるため、そこまで疲れていないこともあり部屋を抜け出した。
特に行く当てがある訳では無いが、城内を探索しておけばいざと言う時にも役に立つはずである。
見つかったときに若干面倒なことになりそうではあるが、影が薄いためそう簡単に見つかることも無いだろうと考え、真一は部屋を出た。
静かな廊下を歩いていると、曲がり角の先から話し声が聞こえてきた。
真一は息を潜めて曲がり角の壁に背を当て、ゆっくりと覗いてみた。
潜入調査みたいだと思っていると、ふと言い知れぬ違和感を覚えた。
見つからないように息を潜めているが、それ以上に自分の存在感が希薄になっているような気がするのだ。
自分で自分が影が薄いと感じるような感覚だろうか。
真一は自身でも理解できない不思議な感覚に戸惑いつつも、聞こえてくる話し声に耳を傾けた。
「姫様が気づかれたそうだぞ! 食事を頼む!」
「承知いたしました。すぐにご用意いたします」
「あぁ、私はジェシカを呼んでくる。君は食事を用意したら姫様の部屋へ持ってきてくれ」
「承知いたしました」
女性のメイドと男性の兵士が少し早口で話をしていたが、話が終わると別れて別々の方向に歩きはじめた。
姫様……もしかして……
真一の脳裏に、自身が転移してきた直後に見た儚げな少女の姿が浮かぶ。
あの悲しみに満ちた表情がどうしても頭から離れない。
そんなことを思い出していると、メイドが真一の方向に歩いてきている事に気がついた。
真一は咄嗟に廊下に置いてある壺の影に隠れたが到底体を隠せるような大きさでなかったため、見つかった時の言い訳を必死で考える。
しかしメイドは真一の真横を通り過ぎたが、全く気づくこと無く素通りしていった。
真一は自分の影の薄さに感謝しつつ、メイドの後をつけることにした。
◆
メイドは先程の話の通り料理を用意し、最上階の部屋の前に運んできていた。
その部屋の前には兵士が二人とメイド服の老婦人が立っていた。
「ジェシカ様、姫様のお食事をお持ちしました」
「ご苦労だったね。あとは私がお渡ししておくから、また食後に取りにおいで」
「承知いたしました」
メイド服の老婦人、ジェシカは若いメイドから食事を受け取る。
ちなみに真一は、若いメイドの背中に隠れるように立っていた。
こんなところにいて気づかれないのかと思うが、誰にも気づかれていなかった。
真一にとって友人にも近くに寄るまで気づかれないことは日常茶飯事であったが、気配を消そうとすると起きる自分の存在感が希薄になる現象のお陰か、より一層気づかれにくくなっているようであった。
真一は、もしかしてこれも異世界に来たことにより発現した能力なのかも知れないと思い始めていた。
ジェシカが扉をノックすると、中から鈴を転がすような声の返事が聞こえた。
ジェシカは扉を開き、食事を運び込みはじめた。
「姫様、お食事をお持ちしましたぞ」
「……いりません」
「少しでもいいからお食べなさい。食べないとお胸も小さいままですぞ?」
「ッ!? 余計なお世話です! ……とりあえずそこに置いといて」
「ほっほっほ。じゃあここに置いときますから、少しでも食べるんですぞ」
「……」
ジェシカは机の上に食事を置き、部屋から出ていった。
真一はその隙を突き、王女の部屋に侵入していた。
◆
部屋の主である王女、セリーヌは溜め息をついて席についた。
食事には手をつけず、代わりに淹れてある紅茶に口をつけてなにやら思案していた。
真一は少し緊張しつつも、話しかけることを決意して机を挟んで反対側の椅子に座った。
「王女殿下、少しお話をお聞かせいただけないでしょうか?」
「ぴゃっ!!??」
できる限り穏やかに話しかけたつもりの真一であったが、突然自分の目の前に見知らぬ男が現れた驚愕によりセリーヌの肩が跳ね上がるのは必然であった。
「な、なななななななな!?」
「お、落ち着いてください。僕は貴女に一切の危害を加えるつもりはありません。先程召喚された時にいらっしゃった貴女の話を聞きたかっただけです」
「し、召喚……あっ!? 貴方は!?」
「先ほど異世界から召喚された、朝霧 真一と申します」
「し、しししかし何故ここに!? いや、どうやって!?」
「普通に入ってきて座っただけなのですが……僕は影が薄いようで、人に気づかれにくいのです」
「影が薄いとかそういうレベルではないと思うのですが……いや、異世界人であれば、もしかして《異能》……」
「《異能》……?」
「《異能》は、異世界人が身に付けていることがある特別な能力です。貴方のその異常な隠密能力も、《異能》であると考えれば納得できます」
元々異常に影が薄いのだが……と心の中で突っ込む真一であったが、あの自分の存在感が希薄になる現象は、もしかして異能なのかも知れないと思い当たる。
「そ、それよりも、貴方……アサギリ様に、私は謝らなければなりません」
「謝る……?」
「我々の都合で異世界に住むあなた方を巻き込み、本当に……申し訳ございませんでした……」
セリーヌは立ち上がり、真一に向かって深く頭を下げた。
一般市民である真一は、王族に頭を下げられて焦って立ち上がった。
「お、王女殿下、頭を上げてください。確かに突然異世界に連れてこられた理不尽さは感じていますが、貴女の責任ではありません」
「……私の責任です」
「なぜですか?」
「あなた方を召喚したのは、私なのですから」
ちなみに密会が行われないようにか、他のクラスメイトの部屋の位置は分からないようにされていた。
真一はベッドに腰を下ろし、自らの手をじっと見つめる。
自らの手に纏われている空間の揺らぎを見て、これは異世界に来たことにより発現した能力なのだろうかと思案する。
魔力か生命力か分からないが、人によって色が違うのは何かしらの性質の違いなのだろう。
見えた色は全部で赤、青、緑、黄の四色であった。
ちなみに真一は無色である。この世界に来てから真一が視た人数は少ないが、無色は真一しかいなかった。
それが良いことか悪いことか現在の情報では判断出来ないので置いておいたとして、他人の性質を視覚的に把握できるというのはそれなりに有用な能力なのではないかと考察した。
真一は、これからどうしたものかと思考を巡らせる。
まず第一に、突然転移してきた真一達はこの世界のことを知らなすぎる。何をするにしても、情報の収集は最優先事項であろう。
真一は少しでも情報を集めるため、そこまで疲れていないこともあり部屋を抜け出した。
特に行く当てがある訳では無いが、城内を探索しておけばいざと言う時にも役に立つはずである。
見つかったときに若干面倒なことになりそうではあるが、影が薄いためそう簡単に見つかることも無いだろうと考え、真一は部屋を出た。
静かな廊下を歩いていると、曲がり角の先から話し声が聞こえてきた。
真一は息を潜めて曲がり角の壁に背を当て、ゆっくりと覗いてみた。
潜入調査みたいだと思っていると、ふと言い知れぬ違和感を覚えた。
見つからないように息を潜めているが、それ以上に自分の存在感が希薄になっているような気がするのだ。
自分で自分が影が薄いと感じるような感覚だろうか。
真一は自身でも理解できない不思議な感覚に戸惑いつつも、聞こえてくる話し声に耳を傾けた。
「姫様が気づかれたそうだぞ! 食事を頼む!」
「承知いたしました。すぐにご用意いたします」
「あぁ、私はジェシカを呼んでくる。君は食事を用意したら姫様の部屋へ持ってきてくれ」
「承知いたしました」
女性のメイドと男性の兵士が少し早口で話をしていたが、話が終わると別れて別々の方向に歩きはじめた。
姫様……もしかして……
真一の脳裏に、自身が転移してきた直後に見た儚げな少女の姿が浮かぶ。
あの悲しみに満ちた表情がどうしても頭から離れない。
そんなことを思い出していると、メイドが真一の方向に歩いてきている事に気がついた。
真一は咄嗟に廊下に置いてある壺の影に隠れたが到底体を隠せるような大きさでなかったため、見つかった時の言い訳を必死で考える。
しかしメイドは真一の真横を通り過ぎたが、全く気づくこと無く素通りしていった。
真一は自分の影の薄さに感謝しつつ、メイドの後をつけることにした。
◆
メイドは先程の話の通り料理を用意し、最上階の部屋の前に運んできていた。
その部屋の前には兵士が二人とメイド服の老婦人が立っていた。
「ジェシカ様、姫様のお食事をお持ちしました」
「ご苦労だったね。あとは私がお渡ししておくから、また食後に取りにおいで」
「承知いたしました」
メイド服の老婦人、ジェシカは若いメイドから食事を受け取る。
ちなみに真一は、若いメイドの背中に隠れるように立っていた。
こんなところにいて気づかれないのかと思うが、誰にも気づかれていなかった。
真一にとって友人にも近くに寄るまで気づかれないことは日常茶飯事であったが、気配を消そうとすると起きる自分の存在感が希薄になる現象のお陰か、より一層気づかれにくくなっているようであった。
真一は、もしかしてこれも異世界に来たことにより発現した能力なのかも知れないと思い始めていた。
ジェシカが扉をノックすると、中から鈴を転がすような声の返事が聞こえた。
ジェシカは扉を開き、食事を運び込みはじめた。
「姫様、お食事をお持ちしましたぞ」
「……いりません」
「少しでもいいからお食べなさい。食べないとお胸も小さいままですぞ?」
「ッ!? 余計なお世話です! ……とりあえずそこに置いといて」
「ほっほっほ。じゃあここに置いときますから、少しでも食べるんですぞ」
「……」
ジェシカは机の上に食事を置き、部屋から出ていった。
真一はその隙を突き、王女の部屋に侵入していた。
◆
部屋の主である王女、セリーヌは溜め息をついて席についた。
食事には手をつけず、代わりに淹れてある紅茶に口をつけてなにやら思案していた。
真一は少し緊張しつつも、話しかけることを決意して机を挟んで反対側の椅子に座った。
「王女殿下、少しお話をお聞かせいただけないでしょうか?」
「ぴゃっ!!??」
できる限り穏やかに話しかけたつもりの真一であったが、突然自分の目の前に見知らぬ男が現れた驚愕によりセリーヌの肩が跳ね上がるのは必然であった。
「な、なななななななな!?」
「お、落ち着いてください。僕は貴女に一切の危害を加えるつもりはありません。先程召喚された時にいらっしゃった貴女の話を聞きたかっただけです」
「し、召喚……あっ!? 貴方は!?」
「先ほど異世界から召喚された、朝霧 真一と申します」
「し、しししかし何故ここに!? いや、どうやって!?」
「普通に入ってきて座っただけなのですが……僕は影が薄いようで、人に気づかれにくいのです」
「影が薄いとかそういうレベルではないと思うのですが……いや、異世界人であれば、もしかして《異能》……」
「《異能》……?」
「《異能》は、異世界人が身に付けていることがある特別な能力です。貴方のその異常な隠密能力も、《異能》であると考えれば納得できます」
元々異常に影が薄いのだが……と心の中で突っ込む真一であったが、あの自分の存在感が希薄になる現象は、もしかして異能なのかも知れないと思い当たる。
「そ、それよりも、貴方……アサギリ様に、私は謝らなければなりません」
「謝る……?」
「我々の都合で異世界に住むあなた方を巻き込み、本当に……申し訳ございませんでした……」
セリーヌは立ち上がり、真一に向かって深く頭を下げた。
一般市民である真一は、王族に頭を下げられて焦って立ち上がった。
「お、王女殿下、頭を上げてください。確かに突然異世界に連れてこられた理不尽さは感じていますが、貴女の責任ではありません」
「……私の責任です」
「なぜですか?」
「あなた方を召喚したのは、私なのですから」
0
お気に入りに追加
1,105
あなたにおすすめの小説
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます
ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。
何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。
何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。
それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。
そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。
見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。
「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」
にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。
「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。
「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。
修行マニアの高校生 異世界で最強になったのでスローライフを志す
佐原
ファンタジー
毎日修行を勤しむ高校生西郷努は柔道、ボクシング、レスリング、剣道、など日本の武術以外にも海外の武術を極め、世界王者を陰ながらぶっ倒した。その後、しばらくの間目標がなくなるが、努は「次は神でも倒すか」と志すが、どうやって神に会うか考えた末に死ねば良いと考え、自殺し見事転生するこができた。その世界ではステータスや魔法などが存在するゲームのような世界で、努は次に魔法を極めた末に最高神をぶっ倒し、やることがなくなったので「だらだらしながら定住先を見つけよう」ついでに伴侶も見つかるといいなとか思いながらスローライフを目指す。
誤字脱字や話のおかしな点について何か有れば教えて下さい。また感想待ってます。返信できるかわかりませんが、極力返します。
また今まで感想を却下してしまった皆さんすいません。
僕は豆腐メンタルなのでマイナスのことの感想は控えて頂きたいです。
不定期投稿になります、週に一回は投稿したいと思います。お待たせして申し訳ございません。
他作品はストックもかなり有りますので、そちらで回したいと思います
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる