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恋文
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封筒を拾った男が中を確認すると、数枚の便箋に書かれた恋文だった。勝手にお札だと勘違いして持ち帰ったくせに甚く憤慨し全て破り捨てた。数時間後の芯や、枕元に無理矢理繕いだ跡のある白無垢を着た女性が「責任取って下さいね」と三つ指をつく。
最近一人暮らしの父の自宅に「お宅の娘さんに一目惚れしました」という葉書が週に一回来るという。子供は全員男だ。家を間違えているんじゃないかと首を捻っていた父は閃いた。そうだ、畑の案山子宛てかもしれんと案山子に着せている服のポケットに葉書を入れた翌朝、案山子は白無垢を着ていた。
最近一人暮らしの父の自宅に「お宅の娘さんに一目惚れしました」という葉書が週に一回来るという。子供は全員男だ。家を間違えているんじゃないかと首を捻っていた父は閃いた。そうだ、畑の案山子宛てかもしれんと案山子に着せている服のポケットに葉書を入れた翌朝、案山子は白無垢を着ていた。
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