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第1章
第24話
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モヤモヤしたまま講義を終えて家に帰った佑里斗は、まだ琉生の帰宅していない広いそこで深く溜息を吐いた。
真正面から正直に伝える方がいいのだろうか。
普段から目立ちたくないからと言って一緒に登下校したり大学で話をすることは無いのだが、より周りの視線が気になるようになってしまった。
佑里斗は決して琉生が嫌な訳では無いし、彼が性別を教えてくれなかったことを怒っている訳でもない。
むしろアルファなのにオメガである自分を救い、自宅に住まわせてくれていることには感謝しかない。
なのでそんな彼に突き放すようなことは絶対に何があっても口にしたくない。
とりあえず、彼が帰ってくるまでに晩御飯を作ろうとキッチンに行き、冷蔵庫を開ける。
卵とご飯があったので、天津飯を作ることにした佑里斗は、冷凍庫に餃子の冷凍食品を見つけて喜んだ。
そしてそれをスマホで撮って琉生にメッセージを送る。
「今日は中華です……っと」
そうすればすぐに『最高』と返事が来て、佑里斗はフフっと笑った。
■
「ただいま」
「あ、おかえりなさい!」
琉生が帰宅したのはちょうど佑里斗が卵を焼き終えた時だった。
フワフワに焼かれた卵を見た琉生は「腹減った……」と呟きながら手を洗いに洗面所に消える。そして部屋着に着替えた後、何か手伝おうとして部屋をウロウロ歩き回り、最終的に佑里斗のすぐ横に立つ。
「なあ」
「はい?」
「全部してくれてありがと」
「え?」
「洗濯物とか、風呂洗いとか」
「ああ、今日帰ってくるの早かったんで」
お皿に盛り付けた佑里斗は、満足そうに口角を上げると「餃子焼きまーす」と楽しそうに冷凍庫を開ける。
「俺やるよ」
「ううん。俺がやるから座ってて」
「……じゃあ食べる準備しとく」
「うん。ありがとう」
琉生は静かにお箸やお茶を用意してテーブルの席につく。
少し眠たくて小さく欠伸を零し、軽く目を閉じた。
真正面から正直に伝える方がいいのだろうか。
普段から目立ちたくないからと言って一緒に登下校したり大学で話をすることは無いのだが、より周りの視線が気になるようになってしまった。
佑里斗は決して琉生が嫌な訳では無いし、彼が性別を教えてくれなかったことを怒っている訳でもない。
むしろアルファなのにオメガである自分を救い、自宅に住まわせてくれていることには感謝しかない。
なのでそんな彼に突き放すようなことは絶対に何があっても口にしたくない。
とりあえず、彼が帰ってくるまでに晩御飯を作ろうとキッチンに行き、冷蔵庫を開ける。
卵とご飯があったので、天津飯を作ることにした佑里斗は、冷凍庫に餃子の冷凍食品を見つけて喜んだ。
そしてそれをスマホで撮って琉生にメッセージを送る。
「今日は中華です……っと」
そうすればすぐに『最高』と返事が来て、佑里斗はフフっと笑った。
■
「ただいま」
「あ、おかえりなさい!」
琉生が帰宅したのはちょうど佑里斗が卵を焼き終えた時だった。
フワフワに焼かれた卵を見た琉生は「腹減った……」と呟きながら手を洗いに洗面所に消える。そして部屋着に着替えた後、何か手伝おうとして部屋をウロウロ歩き回り、最終的に佑里斗のすぐ横に立つ。
「なあ」
「はい?」
「全部してくれてありがと」
「え?」
「洗濯物とか、風呂洗いとか」
「ああ、今日帰ってくるの早かったんで」
お皿に盛り付けた佑里斗は、満足そうに口角を上げると「餃子焼きまーす」と楽しそうに冷凍庫を開ける。
「俺やるよ」
「ううん。俺がやるから座ってて」
「……じゃあ食べる準備しとく」
「うん。ありがとう」
琉生は静かにお箸やお茶を用意してテーブルの席につく。
少し眠たくて小さく欠伸を零し、軽く目を閉じた。
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