407 / 592
第三部第一章:英雄の子と灰色の少女
第八話:ツノノ少女
しおりを挟む
ジャガーノートの足跡を辿っていく。周囲の状況に全神経を集中させるが、特に他の魔物の気配は無い。
こんな時にもっと対魔物の実践経験が豊富だったら良かったな、と今更な後悔も感じるけれど、今は集中を乱すわけには行かなかった。
ジャングルの中でジャガーノートも燃える様な毛並みはとても目立つ。しかし目立つからと言っていつでもそれが見えるわけではない。あくまでここはジャングルで、死角は多い。
クラウスは、今まで無いほどに集中していた。
「う、うぅぅ……」
耳を澄ませていると、向かっている方向からそんな声が聞こえた。
一聴する限りでは、少女の声。
しかしここではまず聞くことが無い筈の声だった。
ジャングルを北に抜けると比較的大きな街がある。グレーズ王国の中では魔法使いが多く住んでいる街で、かつて聖女が魔法書の原本の一つを置いて行ったとされる街、サウザンソーサリス。
このジャングルは、その街の魔法使いにとって格好の修行場だ。見通しの悪い視界は探知系の魔法を鍛えるのに役に立つし、それほど強い魔物は存在しない。
しかし魔法使いがこのジャングルの南方へと足を踏み入れることは、まず無かった。
そもそも、北の端からクラウスが居る地点までは50km程離れている。一般人並みの体力しか無い魔法使いが、それなりに危険があるこのジャングルを、ジャガーノートがいる可能性がある南方エリアまで進んでくると言うことは、普通に考えればあり得ないと言っていい。
「なら、なんだ?」
ジャングルに少女の擬態をする魔物が居ただろうかと思い、考えるが、候補は一つ。
森林地帯に居るとすればドライアドだ。
しかしそれらは動物の気配の少ない静かな森に居る筈で、今も猿や鳥がぎゃーぎゃー騒いでいるジャングルには出現しないと聞いたことがある。
しかし、本来は死の山に五年に一度しか生まれなかったはずのデーモンロードが魔王出現前には世界各地に生まれたと言う。
「例外はいつだって存在する」
エリー叔母さんの口癖だったその言葉を思い出す。
「警戒した方が良いな」
もしかしたら、人間かもしれない。それなら素直に助ければ良いけれど、人間では無い可能性の方が高い。今も聞こえる嗚咽の様な声は、どう聞いてもあり得ない、一桁の年齢の少女にしか聞こえないのだから。
「うぅぅ、ぅ、うあう」
声の主を、木の陰から伺ってみる。母やエリー叔母さんと共に訓練した隠密技術は、音の多いジャングルでは有利に働いていて、少女に見つかることは無かった。
そう、それは正しく少女だった。
ただ、額に小さな角があることを除けば。
「……女の子? でもあの角は……」
それが魔物かどうかを見抜く方法は難しい。何も擬態して居ないのならば湧き上がる殺意でそれが魔物かどうかを判別することは簡単だ。
ところが、それが疑似餌や変身、そして人間に取り付くタイプであるならば、殺意では分からない。
少女に対して、クラウスが殺意を感じることは無かった。
「どうしたもんか……」
それぞれの英雄パターンを考えてみる。
レインなら、堂々と出て行って攻撃された瞬間に殺すと思う。サニィならマナを判別して、オリヴィアならば慈悲を見せる。そして心を読めるエリーなら、きっと考えるまでも無い。
「……全然参考にならないな…………」
そのどれ一つ、クラウスには出来っこない。いや、オリヴィアの様に慈悲を見せることは出来るかもしれないけれど、その結果殺されてしまう可能性も無きにしも非ず。
見る限りでは親に捨てられた所、ジャガーノートの母性本能をくすぐって育てられていた様にも見える。服は麻で作った様な薄汚れた一枚だけ。
ただ、角が生えている意味がまるで分からない。
「狛の村の人々も見た目は普通の人だって聞いてるしな……」
ここまで考えて、クラウスの考えは概ね纏まっていた。親に捨てられたのならば、このままここで放置することは出来ない。見つけてしまった以上、なんとかしなければならない。逆に魔物だったり魔物の疑似餌であるのならば、仕留めてしまわなければこの先何が起こるか分からない。
この少女はどう見ても、エリーの言う例外だった。
「なら、……どっちにしろ殺してあげるのが最善か?」
もしも角が変わっているだけの人ならば、その命を奪った罪を背負い続ければ良い。
「うはー、流石クラウス、容赦無いね」
かつてエリー叔母さんに言われた、そんな一言を思い出す。
魔物のことも、殺戮の様で良い気分では無いけれど、倒さなければならないのならば仕方ない。それはこの少女でもクラウスにとって同じで、もしも寝首を掻かれる可能性があるのなら、殺してしまった方が憂いがない。
それが異常な考えであることを、クラウス自身は殆ど自覚して居なかった。
「ぅぅうう、ままぁ……」
そんな、一言を聞くまでは。
「ママ、か。そんなことを言われちゃ、仕方ないな」
比較的マザコンのクラウスには、その言葉が突き刺さる。もしも母に捨てられたらと考えれば、クラウスは平常心では居られない。もしも先程倒したジャガーノートがこの子の母であるならば、いくら正当防衛とは言え、この子を育てる義務が発生する。
クラウスにとって、母とはそれ程の存在だった。
父がおらず、母の過度な愛情を受けて育ち、首都の人々の冷たさに触れて育ったのだから仕方ない。
エリー叔母さんも似たようなものだし。
そんな風にクラウスは開き直って居たけれど、ママのたった一言で殺そうという考えが助けようにシフトしているのは、十分におかしいのかもしれない。
何故なら、エリーはそんなことを呟いた所で、魔物なら倒してしまうのだから。
「君は、どうして泣いてるんだ?」
一先ずクラウスは、偶然そこに居合わせたかの様に左手を挙げて言った。右手には宝剣旭丸を持って、急な襲撃にも対処出来る様に。
――。
「あの子は大丈夫かしら……」
「大丈夫だよ。何回言うのさ」
「だって、だって心配ですもの……」
「まあ、分からなくも無いけどね。クラウスは魔物と人の見分けが付かないから」
「ええ、あの子は多分、勇者ではないもの……」
「それでも大丈夫。オリ姉の全てを持っていったあの子が道中野垂れ死ぬなんて、万が一にもあり得ないから、ね」
自分を信じなさい、とエリーは、相変わらず全く子離れ出来そうにない母親をあやしていた。
こんな時にもっと対魔物の実践経験が豊富だったら良かったな、と今更な後悔も感じるけれど、今は集中を乱すわけには行かなかった。
ジャングルの中でジャガーノートも燃える様な毛並みはとても目立つ。しかし目立つからと言っていつでもそれが見えるわけではない。あくまでここはジャングルで、死角は多い。
クラウスは、今まで無いほどに集中していた。
「う、うぅぅ……」
耳を澄ませていると、向かっている方向からそんな声が聞こえた。
一聴する限りでは、少女の声。
しかしここではまず聞くことが無い筈の声だった。
ジャングルを北に抜けると比較的大きな街がある。グレーズ王国の中では魔法使いが多く住んでいる街で、かつて聖女が魔法書の原本の一つを置いて行ったとされる街、サウザンソーサリス。
このジャングルは、その街の魔法使いにとって格好の修行場だ。見通しの悪い視界は探知系の魔法を鍛えるのに役に立つし、それほど強い魔物は存在しない。
しかし魔法使いがこのジャングルの南方へと足を踏み入れることは、まず無かった。
そもそも、北の端からクラウスが居る地点までは50km程離れている。一般人並みの体力しか無い魔法使いが、それなりに危険があるこのジャングルを、ジャガーノートがいる可能性がある南方エリアまで進んでくると言うことは、普通に考えればあり得ないと言っていい。
「なら、なんだ?」
ジャングルに少女の擬態をする魔物が居ただろうかと思い、考えるが、候補は一つ。
森林地帯に居るとすればドライアドだ。
しかしそれらは動物の気配の少ない静かな森に居る筈で、今も猿や鳥がぎゃーぎゃー騒いでいるジャングルには出現しないと聞いたことがある。
しかし、本来は死の山に五年に一度しか生まれなかったはずのデーモンロードが魔王出現前には世界各地に生まれたと言う。
「例外はいつだって存在する」
エリー叔母さんの口癖だったその言葉を思い出す。
「警戒した方が良いな」
もしかしたら、人間かもしれない。それなら素直に助ければ良いけれど、人間では無い可能性の方が高い。今も聞こえる嗚咽の様な声は、どう聞いてもあり得ない、一桁の年齢の少女にしか聞こえないのだから。
「うぅぅ、ぅ、うあう」
声の主を、木の陰から伺ってみる。母やエリー叔母さんと共に訓練した隠密技術は、音の多いジャングルでは有利に働いていて、少女に見つかることは無かった。
そう、それは正しく少女だった。
ただ、額に小さな角があることを除けば。
「……女の子? でもあの角は……」
それが魔物かどうかを見抜く方法は難しい。何も擬態して居ないのならば湧き上がる殺意でそれが魔物かどうかを判別することは簡単だ。
ところが、それが疑似餌や変身、そして人間に取り付くタイプであるならば、殺意では分からない。
少女に対して、クラウスが殺意を感じることは無かった。
「どうしたもんか……」
それぞれの英雄パターンを考えてみる。
レインなら、堂々と出て行って攻撃された瞬間に殺すと思う。サニィならマナを判別して、オリヴィアならば慈悲を見せる。そして心を読めるエリーなら、きっと考えるまでも無い。
「……全然参考にならないな…………」
そのどれ一つ、クラウスには出来っこない。いや、オリヴィアの様に慈悲を見せることは出来るかもしれないけれど、その結果殺されてしまう可能性も無きにしも非ず。
見る限りでは親に捨てられた所、ジャガーノートの母性本能をくすぐって育てられていた様にも見える。服は麻で作った様な薄汚れた一枚だけ。
ただ、角が生えている意味がまるで分からない。
「狛の村の人々も見た目は普通の人だって聞いてるしな……」
ここまで考えて、クラウスの考えは概ね纏まっていた。親に捨てられたのならば、このままここで放置することは出来ない。見つけてしまった以上、なんとかしなければならない。逆に魔物だったり魔物の疑似餌であるのならば、仕留めてしまわなければこの先何が起こるか分からない。
この少女はどう見ても、エリーの言う例外だった。
「なら、……どっちにしろ殺してあげるのが最善か?」
もしも角が変わっているだけの人ならば、その命を奪った罪を背負い続ければ良い。
「うはー、流石クラウス、容赦無いね」
かつてエリー叔母さんに言われた、そんな一言を思い出す。
魔物のことも、殺戮の様で良い気分では無いけれど、倒さなければならないのならば仕方ない。それはこの少女でもクラウスにとって同じで、もしも寝首を掻かれる可能性があるのなら、殺してしまった方が憂いがない。
それが異常な考えであることを、クラウス自身は殆ど自覚して居なかった。
「ぅぅうう、ままぁ……」
そんな、一言を聞くまでは。
「ママ、か。そんなことを言われちゃ、仕方ないな」
比較的マザコンのクラウスには、その言葉が突き刺さる。もしも母に捨てられたらと考えれば、クラウスは平常心では居られない。もしも先程倒したジャガーノートがこの子の母であるならば、いくら正当防衛とは言え、この子を育てる義務が発生する。
クラウスにとって、母とはそれ程の存在だった。
父がおらず、母の過度な愛情を受けて育ち、首都の人々の冷たさに触れて育ったのだから仕方ない。
エリー叔母さんも似たようなものだし。
そんな風にクラウスは開き直って居たけれど、ママのたった一言で殺そうという考えが助けようにシフトしているのは、十分におかしいのかもしれない。
何故なら、エリーはそんなことを呟いた所で、魔物なら倒してしまうのだから。
「君は、どうして泣いてるんだ?」
一先ずクラウスは、偶然そこに居合わせたかの様に左手を挙げて言った。右手には宝剣旭丸を持って、急な襲撃にも対処出来る様に。
――。
「あの子は大丈夫かしら……」
「大丈夫だよ。何回言うのさ」
「だって、だって心配ですもの……」
「まあ、分からなくも無いけどね。クラウスは魔物と人の見分けが付かないから」
「ええ、あの子は多分、勇者ではないもの……」
「それでも大丈夫。オリ姉の全てを持っていったあの子が道中野垂れ死ぬなんて、万が一にもあり得ないから、ね」
自分を信じなさい、とエリーは、相変わらず全く子離れ出来そうにない母親をあやしていた。
0
お気に入りに追加
401
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる