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第三章:王国最強の騎士と王
第四十二話:全くこの国の王族は録なのが居ないな
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魔物による王都襲撃の次の日、騎士団や魔王師団以外からの魔王討伐軍入隊の試験が行われた。
これに合格すると莫大な保証金が手に入る。
命の保証がされない代わりに、せめてもと一生遊んで暮らせるだけの給料が支払われるのだ。
つまり、命知らずで金に目が眩んだ連中が多く参加してくる。
「全然ダメね。オーガ5匹分。次」
「もう少し精進しなさいな。魔王はわたくしより遥かに強いですわ」
試験は簡単だ。実戦形式の一本勝負。
騎士団の精鋭達20人と、エリーオリヴィアが試験管。
ディエゴはキマイラで負傷したために休めと言われていたのだが、どうしてもと言って聞かなかったらしく見学をしている。それに付いて、王子アーツも見守る。
エリーとオリヴィアはディエゴの代理というわけだ。
二人だけは合格基準はシンプル。二人が良いと思うか否か。
午前中から既に100人以上の相手をしてきても、二人は未だにこれといった人物には会えていない。
精鋭20人が見てきた内でも合格者は3人ということ。
鬼神の訓練を通して思った以上に騎士団が強くなったのか冒険者が遅れているのかは分からないが、大きな差がある様だ。
そもそも、デーモンを倒せれば一流の勇者と言われている中で騎士団のレベルはそれの遥か上を行く。
魔王の強さを考えればそれでも全く足りない為に判断基準は厳しくならざるを得なかった。
「デーモンと変わらない! せめてデーモン100匹分! 次」
「流石に無意味な死を許すわけには行きませんわ」
ボロクソに言われながらもエリーに負けた者達の多くはそれほど悔しい顔をしていない。
それはオリヴィアの方も同じだ。
どれだけ頑張っても勝てない域にいると一太刀交えた瞬間から殆どの者が理解するのと、もう一つの特典があるからだ。
試験が終わった者も、ある理由からその多くは会場に残っている。
試験が全て終了すれば、鬼神の弟子二人の決闘が見られる。
世界で最も強いと噂される雷姫オリヴィアと、鬼神の一番弟子エリーの戦いを見たい者が会場には溢れかえっていた。もちろんそれは当日に告知されたのだが、それでも噂は噂を呼ぶ。
自称腕自慢は更に増え、騎士団側も採用試験の当日参加を受け入れたのだった。
そんな中で、オリヴィアの前に一人の参加者が現れた。
仮面を付けた服の上からでも丸太のような腕が分かる男だ。
その男はどこかで聞いたことがあるような野太い声で言う。
「血染めの鬼姫、このG仮面がお前を倒す!」
「ふふふ、良い意気ですわ。わたくしも本気でお相手致しましょう」
刃を潰したレイピアを構えてオリヴィアは今までにない少し嬉しそうな、そして真剣な表情に変わる。
「お、面白そう。ちょっとこっちは休憩ー!」
エリーはにやりと笑いながら言う。まだまだ希望者の数は多いものの、この戦いは見逃せない。
「行くぞ!」「ええ」
速い。
その場の全ての人間が思った。
オリヴィアは今までにない速度で踏み込む。そしてそれを仮面は難なく交わし、逆に胴を薙に行く。
しかしオリヴィアも、ただの身体能力でそれを強引に躱す。
この時点でオリヴィアの中では合格が決まっていた。
しかし。
「その戦い中止だ」
そんな声がかかった。
声の主はディエゴ。そして、ディエゴ以外にも騎士団の全員がその理由に気づいていた。
もちろん、心の声を聞けるエリーは現れた瞬間から気づいている。
気付いていないのはオリヴィアだけだ。
「だめだめ、決着までやろうよ」
だからこそ、エリーは抗議する。今までの参加者とはレベルが違う上に、オリヴィアが気付いていないのが面白い。
「しかしなエリー君……」
「良いでしょ、ほら、残りは私一人で全員見てもいいからさ、お願い。こんなに面白いの止めるなんてもったいないよ」
「確かにおもしろ、いや、しかし……」
そんな会話をしている最中にも、二人の戦いは続いていた。
オリヴィアの身体能力に付いていく仮面の男。おそらくオリヴィアが必中の力を使えば直ぐに終わってしまうのだろう。それでも、身体能力にはついて行っている。
明らかにオリヴィアよりも遅いにも関わらず、男はオリヴィアの速度に合わせて攻防を繰り広げている。
その戦いはどことなくディエゴに似ていて、そしてそれよりも荒々しい。
そして、いつしか誰しもがその戦いに見入っていた。
……。
「ふう、俺の負けだ」
「強かったですわ。文句なしに合か――」
「それは流石に待った」
最後の一文字を言い切る直前に、騎士団長がそれを止める。
「どうしたんですの?」
「ぶふっ……」
まだ気づかないオリヴィアに、エリーは思わず吹き出してしまう。しかしそれでもオリヴィアは首を傾げている。
「えーと、仮面のGさん。あちらでお話を伺いましょうか」
「待て、俺は合格だろ?」
「それも含めてお話しましょうか」
「待て、オリヴィア、俺も合格だろ?」
そうして、仮面の男はディエゴに腕を掴まれ引きずられていく。
「へ? オリヴィア?」【なんで呼び捨てですの?】
「ぶっははは、あっははははは、オリ姉なんで気づかないの?」
腹を抱えて笑い転げるエリーに、相変わらず分かっていない様子のオリヴィア。
ある騎士にその正体を耳打ちされるまで、間抜けな姫様は首を傾げたままだった。
――。
「全く、今日は見ないと思ったら何やってるんだお前は」
「いやぁ、俺も意外とやるだろう? 二人の決闘を広めたのも俺だ!」
「俺だ! じゃないだろう。お前を認めたら国はどうなるんだ」
「まあそう硬いことは言うなよ。本気の腕試しをしたかっただけなんだ。それにアリエルちゃんも頑張ってるじゃないか」
「アリエル様は別だ。彼女は指揮官であって戦わない。……はあ、全くこの国の王族は録なのが居ないな。殿下は大丈夫なんだろうか……」
「それがこの国が平和な理由だ。というか不敬だぞ」
「うるさい。お前のせいだろうが」
騎士団の詰所、その一室で騎士団長と国王はいつかの様に喧嘩をしていた。
結局、仮面の男以上の参加者が現れることはなく、合格者は五人だけに留まった。
ちなみに二人の決闘で勝利したのは再びオリヴィア。
1時間以上に渡る戦いの末、ほんの僅かの差だった。
その本気の戦いを見て合格者五人の内三人が辞退したのが幸か不幸か、まだ誰にも分からない。
これに合格すると莫大な保証金が手に入る。
命の保証がされない代わりに、せめてもと一生遊んで暮らせるだけの給料が支払われるのだ。
つまり、命知らずで金に目が眩んだ連中が多く参加してくる。
「全然ダメね。オーガ5匹分。次」
「もう少し精進しなさいな。魔王はわたくしより遥かに強いですわ」
試験は簡単だ。実戦形式の一本勝負。
騎士団の精鋭達20人と、エリーオリヴィアが試験管。
ディエゴはキマイラで負傷したために休めと言われていたのだが、どうしてもと言って聞かなかったらしく見学をしている。それに付いて、王子アーツも見守る。
エリーとオリヴィアはディエゴの代理というわけだ。
二人だけは合格基準はシンプル。二人が良いと思うか否か。
午前中から既に100人以上の相手をしてきても、二人は未だにこれといった人物には会えていない。
精鋭20人が見てきた内でも合格者は3人ということ。
鬼神の訓練を通して思った以上に騎士団が強くなったのか冒険者が遅れているのかは分からないが、大きな差がある様だ。
そもそも、デーモンを倒せれば一流の勇者と言われている中で騎士団のレベルはそれの遥か上を行く。
魔王の強さを考えればそれでも全く足りない為に判断基準は厳しくならざるを得なかった。
「デーモンと変わらない! せめてデーモン100匹分! 次」
「流石に無意味な死を許すわけには行きませんわ」
ボロクソに言われながらもエリーに負けた者達の多くはそれほど悔しい顔をしていない。
それはオリヴィアの方も同じだ。
どれだけ頑張っても勝てない域にいると一太刀交えた瞬間から殆どの者が理解するのと、もう一つの特典があるからだ。
試験が終わった者も、ある理由からその多くは会場に残っている。
試験が全て終了すれば、鬼神の弟子二人の決闘が見られる。
世界で最も強いと噂される雷姫オリヴィアと、鬼神の一番弟子エリーの戦いを見たい者が会場には溢れかえっていた。もちろんそれは当日に告知されたのだが、それでも噂は噂を呼ぶ。
自称腕自慢は更に増え、騎士団側も採用試験の当日参加を受け入れたのだった。
そんな中で、オリヴィアの前に一人の参加者が現れた。
仮面を付けた服の上からでも丸太のような腕が分かる男だ。
その男はどこかで聞いたことがあるような野太い声で言う。
「血染めの鬼姫、このG仮面がお前を倒す!」
「ふふふ、良い意気ですわ。わたくしも本気でお相手致しましょう」
刃を潰したレイピアを構えてオリヴィアは今までにない少し嬉しそうな、そして真剣な表情に変わる。
「お、面白そう。ちょっとこっちは休憩ー!」
エリーはにやりと笑いながら言う。まだまだ希望者の数は多いものの、この戦いは見逃せない。
「行くぞ!」「ええ」
速い。
その場の全ての人間が思った。
オリヴィアは今までにない速度で踏み込む。そしてそれを仮面は難なく交わし、逆に胴を薙に行く。
しかしオリヴィアも、ただの身体能力でそれを強引に躱す。
この時点でオリヴィアの中では合格が決まっていた。
しかし。
「その戦い中止だ」
そんな声がかかった。
声の主はディエゴ。そして、ディエゴ以外にも騎士団の全員がその理由に気づいていた。
もちろん、心の声を聞けるエリーは現れた瞬間から気づいている。
気付いていないのはオリヴィアだけだ。
「だめだめ、決着までやろうよ」
だからこそ、エリーは抗議する。今までの参加者とはレベルが違う上に、オリヴィアが気付いていないのが面白い。
「しかしなエリー君……」
「良いでしょ、ほら、残りは私一人で全員見てもいいからさ、お願い。こんなに面白いの止めるなんてもったいないよ」
「確かにおもしろ、いや、しかし……」
そんな会話をしている最中にも、二人の戦いは続いていた。
オリヴィアの身体能力に付いていく仮面の男。おそらくオリヴィアが必中の力を使えば直ぐに終わってしまうのだろう。それでも、身体能力にはついて行っている。
明らかにオリヴィアよりも遅いにも関わらず、男はオリヴィアの速度に合わせて攻防を繰り広げている。
その戦いはどことなくディエゴに似ていて、そしてそれよりも荒々しい。
そして、いつしか誰しもがその戦いに見入っていた。
……。
「ふう、俺の負けだ」
「強かったですわ。文句なしに合か――」
「それは流石に待った」
最後の一文字を言い切る直前に、騎士団長がそれを止める。
「どうしたんですの?」
「ぶふっ……」
まだ気づかないオリヴィアに、エリーは思わず吹き出してしまう。しかしそれでもオリヴィアは首を傾げている。
「えーと、仮面のGさん。あちらでお話を伺いましょうか」
「待て、俺は合格だろ?」
「それも含めてお話しましょうか」
「待て、オリヴィア、俺も合格だろ?」
そうして、仮面の男はディエゴに腕を掴まれ引きずられていく。
「へ? オリヴィア?」【なんで呼び捨てですの?】
「ぶっははは、あっははははは、オリ姉なんで気づかないの?」
腹を抱えて笑い転げるエリーに、相変わらず分かっていない様子のオリヴィア。
ある騎士にその正体を耳打ちされるまで、間抜けな姫様は首を傾げたままだった。
――。
「全く、今日は見ないと思ったら何やってるんだお前は」
「いやぁ、俺も意外とやるだろう? 二人の決闘を広めたのも俺だ!」
「俺だ! じゃないだろう。お前を認めたら国はどうなるんだ」
「まあそう硬いことは言うなよ。本気の腕試しをしたかっただけなんだ。それにアリエルちゃんも頑張ってるじゃないか」
「アリエル様は別だ。彼女は指揮官であって戦わない。……はあ、全くこの国の王族は録なのが居ないな。殿下は大丈夫なんだろうか……」
「それがこの国が平和な理由だ。というか不敬だぞ」
「うるさい。お前のせいだろうが」
騎士団の詰所、その一室で騎士団長と国王はいつかの様に喧嘩をしていた。
結局、仮面の男以上の参加者が現れることはなく、合格者は五人だけに留まった。
ちなみに二人の決闘で勝利したのは再びオリヴィア。
1時間以上に渡る戦いの末、ほんの僅かの差だった。
その本気の戦いを見て合格者五人の内三人が辞退したのが幸か不幸か、まだ誰にも分からない。
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