200 / 592
第十四章:取り敢えずで世界を救う
第二百話:英雄というものは
しおりを挟む
そのドラゴン戦を行う事になったのは、この大陸に入って6戦目、全体を通して15頭目だった。
流石に14頭も見ていれば、歴戦の勇者達誰しもがその戦い方をシミュレートしている。
翼を広げて約70m。サニィが相討ちになったものと同程度の個体。
燃える様に真っ赤な鱗を持つ、見た目にも文句なしの個体。
それは休火山の火口付近に住まい、勇者達を待ち構えていた。
『貴様らが世界のイレギュラーとその一味か』
決して、最上級の個体ではない。
70mと言えば、ドラゴンの中では上位に差し掛かったところ。しかし、レインやサニィを介さず見ると、その迫力は尋常ではない。
念話を通して伝わるその声からも、圧倒的な威圧感が伝わってくる。
「お姉様は、あの時で既にこれと同じ強さでしたのね……」
一人では決して勝てない。
オリヴィアは、未だ高くそびえ立つ壁を思い描く。サニィは、自分の大好きな姉は、3年前の王都で既に、これを一人で倒したと言うのだ。
自分では未だ、どう足掻いてもこれに相討ち狙いですら一人では敵わない。叶わない。
目の前にして、実感する。
「皆さん、作戦の通りに」
だからこそ、オリヴィアは仲間と戦う。
アリエルの出してくれた作戦をしっかりと頭の中で反復する。
「師匠やお姉ちゃんが前に立たないってだけで、こんなに怖いんだ」
エリーもアリエルの前に立ち、オリヴィア達の後ろに控えながら言う。
しかし、その瞳には怯えも無ければ、体も震えてはいない。
武者震いすら起こってはいない。
「だ、だだい丈夫だ。妾の能力は、か、勝てるといってお、おるからな」
その後ろで、アリエルがガクガクと震えながら言う。
蒼白な顔で、今にも泣き出しそうに。
だからこそ、エリーは振り返ってこう伝えた。
「大丈夫。アリエルちゃんはわたしがいる限り絶対守る。わたしの後ろは、師匠とお姉ちゃんの次に安全な場所だから」
それは、かつて母親を守ろうとした5歳の英雄のそれを超えた、深い安心感があった。
震えも怯えもない、確信を持った瞳。
それはまるでレインが前に立っている時の様な、確定した勝利が目の前にあるような安心感。
それを見て、アリエルもようやく、ほっと息を整える。
エリーは、ここに居る戦闘員の中ではマルスを除けば最も弱い。
しかし、自分の前に前に立つ彼女は8歳の未熟な勇者ではなく、歴戦の英雄。
アリエルの瞳には、彼女が正に師匠を継ぐ者だとはっきりと理解できた。
戦いは、静かに始まった。
ドラゴンが戦闘の意思を示した瞬間、オリヴィアが踏み込む。
同時に、ルークが重力魔法でその巨体を地面に縫いつけようとする。
ドラゴンはその重力を力で無理やり押し切ると、オリヴィアに向けて口を開く。オリヴィアの速度なら、まだ対応可能範囲だ。今食らった重力魔法を模倣してしまえば速度を落とせる。
マナ効率が悪かろうが、先ずは一人を始末してしまえば、相手方の士気は一気に落ちる。ましてや、真っ先に突っ込んできた者がこの中で最も強い位置にいることを、ドラゴンの観察力は見抜いていた。
『食いちぎってくれる』
「くっ、エレナさん!」
言うのと同時、オリヴィアの姿が二つに分かれる。それはそれぞれ左右に別れ、ドラゴンの側面に移動しようとする。
それを目で追おうとすれば、そこを狙う者がいる。
「もらった!」
クーリアとライラが同時に接近し、ライラがその拳でドラゴンの顎を下から打ち上げる。
そこにクーリアが上から飛びかかり首を切断しようと体験を振り下ろす。
ギィンっと鈍い音を立てて、大剣がドラゴンの鱗の一枚を破壊する。
「くっ、浅いか」
流石に、ドラゴンが無防備な状態で幻術にそこまで翻弄されなどしない。探知の魔法程度は使える。拳には油断してしまったが、次いで来る斬撃は分かっていた。
そうしたなら次は、こいつだろう。
向かってきた男に向けて、ドラゴンはブレスを吐く。左右に別れた女は、現在も重力魔法で動きを抑えてある。自分も重力の影響で手を上げられないのが不満ではあるが、問題はない。
「ぐぅっ」「きゃっ」
ブレスの直撃を受ける騎士団長と、翼に弾かれるオリヴィア。
ブレス中は意識が正面だけに向くのがドラゴンだ。こいつはそれを知っていた。だからこそ、翼を動かしてからブレスを吐く。
ブレスは、能力で防げるものの、オリヴィアは翼の直撃を受ける。完全な防御をするものの、でかいと言うのはそれだけで、強い。
レインやサニィの攻撃をいつも受けているとはいえ、その衝撃は予想外だ。
しかし、ただやられるだけでこの連中のトップは名乗れない。
『くっ、右だったか』
オリヴィアは、切り裂いていた。
右の翼を7m程。光速の剣技がオリヴィアのスタイル。速度を抑えられたところで、羽の様に軽い剣を振り回すにはそれほどの支障がない。
その為の、この剣だ。その為に、デメリットも計り知れないこの軽すぎる剣を、敢えて使っているのだ。
「本格的な傷一号、貰い受けましたわ」
体勢を整えながら、再び構えを取るオリヴィアに、少し頭に血を登らせるドラゴン。その隙を突いて、イリスとナディアが視界の外、ドラゴンの左側から頭上に飛び掛った。
元々奇襲の得意なナディアは言うに及ばす、イリスもエレナの魔法であらかじめ姿を消していた。
「しかし、まだ甘い。やはり……」
先日イリスの弱点を見抜いたレインがそう呟いた通り、それは成功しなかった。
傷ついた翼をも使って瞬時に風を起こすと、二人はそれに吹き飛ばされる。
イリスの魔法は、呪文を唱える必要がある。不意の攻撃には、即座に対応出来ない。
ライラとナディアも、オリヴィアを弾き飛ばした瞬間に解除した重力魔法に代わって打ち出される地面からの土槍を避けるのに必死だ。
ドラゴンは、知性が高い。巨大で、一国の軍でも追い返すのがやっと。
複数人で挑んだところで、そう簡単には隙を晒さない。
同時に幻術を使うエレナにも牽制を行っている。エレナは今、全力の威圧を込めた念話でそのイメージを崩されている。
サキュバスを上回るエレナの幻術。
しかし、ドラゴンにとっては、たかがサキュバス。魔法だけで圧倒する術等、とっくに持ち合わせている。
ドラゴンはオリヴィアが踏み込む直前、オリヴィアの足元を泥沼化し、その機動力を一瞬奪った。
そして、作戦の中心となっているアリエル。常にルークの念話回線によって指示を出しているアリエルを向き直った。
口を開く。魔法で完全に制御圧縮されたブレスで一撃。この重力魔法とやらは使える。アリエルまでの距離は400m。簡単な一撃だ。障害等存在しない。
これで、こいつらの連携は崩れ、その隙を突いてこの地からはおさらば。今回はそれで良い。
幸いにも、イレギュラーは腕を組んで見ているだけ。これだけの距離があれば、流石に逃げられるだろう。
そう、面倒臭い蟻どもを相手にしたと思えば戦いを放棄することが多いのも、またドラゴンだ。
だからこそ、軍はドラゴンを追い返すことができる。
レインにボロボロにされて再び舞い戻った緑の竜は、変わり者だった。もちろんレインがその王者のプライドをズタズタに切り刻むような残虐な戦いをしたのもあったのだが。
「うーん、やっぱり思ったよりも凄くないかも」
一本の槍が飛ぶ。
一筋の光を放って、それは口を開いた瞬間のドラゴンの口の中へと侵入していき、頭蓋を貫いて反対側へと突き抜ける。
「もちろん、オリ姉達が頑張ったおかげなんだけど、意外と考えてることはしょぼいっていうか」
目を見開いたまま一瞬ビクッと体を震わせると、その巨体はゆっくりと崩れ落ちる。
「まあともかく、アリエルちゃんを守るのが私の仕事だから」
驚愕したのは、既に事切れたドラゴンだけではない。
彼女よりも強い者達全員が全力で挑んで傷二つ、鱗一枚の破壊及び打撲と、翼一枚の断裂。
それを、完全な不意打ちとは言え一撃で仕留めてみせたことに、レインすらも驚いている。
確かに、あの瞬間は隙だらけだった。レインには、確実に仕留められる隙として見えていた。
しかし、その隙を突ける者は居なかった。確かに、ここにいるエリーを除いては。
「『戦槍マルス』の力は、後ろに守る人が居ると威力が増す。それが、大切な人ほど」
どうやって認識しているのかは分からないけれど、なんとなくそれが分かって、なんとなく今なら倒せると分かったから、なんとなく放り投げてみた。失敗したら、アリエルちゃんを抱えて逃げ回るつもりだった。
エリーはそう続ける。
このまま続けていれば、開幕から大量のマナを最初から消費していたドラゴンがいずれマナ切れを起こしなんとか仕留めることは出来ただろう。
それまでに、大分こちら側の傷は増えていただろうし、リタイアする者は出てきただろうが。
どこか釈然としない気持ちもあることながら、これで誰一人として、エリーのドラゴン戦参加を否定することは出来なくなってしまったのだった。
結局誰一人負傷らしい負傷をせず、エリーの力によって70mのドラゴンはあっさりと討伐されてしまったのだ。
「あ、あの、お師匠様、残り三頭もわたくし達にやらせてはいただけませんでしょうか」
オリヴィアが全員を代表してそんなことを提案してきたのも、また当然のことだった。
流石に14頭も見ていれば、歴戦の勇者達誰しもがその戦い方をシミュレートしている。
翼を広げて約70m。サニィが相討ちになったものと同程度の個体。
燃える様に真っ赤な鱗を持つ、見た目にも文句なしの個体。
それは休火山の火口付近に住まい、勇者達を待ち構えていた。
『貴様らが世界のイレギュラーとその一味か』
決して、最上級の個体ではない。
70mと言えば、ドラゴンの中では上位に差し掛かったところ。しかし、レインやサニィを介さず見ると、その迫力は尋常ではない。
念話を通して伝わるその声からも、圧倒的な威圧感が伝わってくる。
「お姉様は、あの時で既にこれと同じ強さでしたのね……」
一人では決して勝てない。
オリヴィアは、未だ高くそびえ立つ壁を思い描く。サニィは、自分の大好きな姉は、3年前の王都で既に、これを一人で倒したと言うのだ。
自分では未だ、どう足掻いてもこれに相討ち狙いですら一人では敵わない。叶わない。
目の前にして、実感する。
「皆さん、作戦の通りに」
だからこそ、オリヴィアは仲間と戦う。
アリエルの出してくれた作戦をしっかりと頭の中で反復する。
「師匠やお姉ちゃんが前に立たないってだけで、こんなに怖いんだ」
エリーもアリエルの前に立ち、オリヴィア達の後ろに控えながら言う。
しかし、その瞳には怯えも無ければ、体も震えてはいない。
武者震いすら起こってはいない。
「だ、だだい丈夫だ。妾の能力は、か、勝てるといってお、おるからな」
その後ろで、アリエルがガクガクと震えながら言う。
蒼白な顔で、今にも泣き出しそうに。
だからこそ、エリーは振り返ってこう伝えた。
「大丈夫。アリエルちゃんはわたしがいる限り絶対守る。わたしの後ろは、師匠とお姉ちゃんの次に安全な場所だから」
それは、かつて母親を守ろうとした5歳の英雄のそれを超えた、深い安心感があった。
震えも怯えもない、確信を持った瞳。
それはまるでレインが前に立っている時の様な、確定した勝利が目の前にあるような安心感。
それを見て、アリエルもようやく、ほっと息を整える。
エリーは、ここに居る戦闘員の中ではマルスを除けば最も弱い。
しかし、自分の前に前に立つ彼女は8歳の未熟な勇者ではなく、歴戦の英雄。
アリエルの瞳には、彼女が正に師匠を継ぐ者だとはっきりと理解できた。
戦いは、静かに始まった。
ドラゴンが戦闘の意思を示した瞬間、オリヴィアが踏み込む。
同時に、ルークが重力魔法でその巨体を地面に縫いつけようとする。
ドラゴンはその重力を力で無理やり押し切ると、オリヴィアに向けて口を開く。オリヴィアの速度なら、まだ対応可能範囲だ。今食らった重力魔法を模倣してしまえば速度を落とせる。
マナ効率が悪かろうが、先ずは一人を始末してしまえば、相手方の士気は一気に落ちる。ましてや、真っ先に突っ込んできた者がこの中で最も強い位置にいることを、ドラゴンの観察力は見抜いていた。
『食いちぎってくれる』
「くっ、エレナさん!」
言うのと同時、オリヴィアの姿が二つに分かれる。それはそれぞれ左右に別れ、ドラゴンの側面に移動しようとする。
それを目で追おうとすれば、そこを狙う者がいる。
「もらった!」
クーリアとライラが同時に接近し、ライラがその拳でドラゴンの顎を下から打ち上げる。
そこにクーリアが上から飛びかかり首を切断しようと体験を振り下ろす。
ギィンっと鈍い音を立てて、大剣がドラゴンの鱗の一枚を破壊する。
「くっ、浅いか」
流石に、ドラゴンが無防備な状態で幻術にそこまで翻弄されなどしない。探知の魔法程度は使える。拳には油断してしまったが、次いで来る斬撃は分かっていた。
そうしたなら次は、こいつだろう。
向かってきた男に向けて、ドラゴンはブレスを吐く。左右に別れた女は、現在も重力魔法で動きを抑えてある。自分も重力の影響で手を上げられないのが不満ではあるが、問題はない。
「ぐぅっ」「きゃっ」
ブレスの直撃を受ける騎士団長と、翼に弾かれるオリヴィア。
ブレス中は意識が正面だけに向くのがドラゴンだ。こいつはそれを知っていた。だからこそ、翼を動かしてからブレスを吐く。
ブレスは、能力で防げるものの、オリヴィアは翼の直撃を受ける。完全な防御をするものの、でかいと言うのはそれだけで、強い。
レインやサニィの攻撃をいつも受けているとはいえ、その衝撃は予想外だ。
しかし、ただやられるだけでこの連中のトップは名乗れない。
『くっ、右だったか』
オリヴィアは、切り裂いていた。
右の翼を7m程。光速の剣技がオリヴィアのスタイル。速度を抑えられたところで、羽の様に軽い剣を振り回すにはそれほどの支障がない。
その為の、この剣だ。その為に、デメリットも計り知れないこの軽すぎる剣を、敢えて使っているのだ。
「本格的な傷一号、貰い受けましたわ」
体勢を整えながら、再び構えを取るオリヴィアに、少し頭に血を登らせるドラゴン。その隙を突いて、イリスとナディアが視界の外、ドラゴンの左側から頭上に飛び掛った。
元々奇襲の得意なナディアは言うに及ばす、イリスもエレナの魔法であらかじめ姿を消していた。
「しかし、まだ甘い。やはり……」
先日イリスの弱点を見抜いたレインがそう呟いた通り、それは成功しなかった。
傷ついた翼をも使って瞬時に風を起こすと、二人はそれに吹き飛ばされる。
イリスの魔法は、呪文を唱える必要がある。不意の攻撃には、即座に対応出来ない。
ライラとナディアも、オリヴィアを弾き飛ばした瞬間に解除した重力魔法に代わって打ち出される地面からの土槍を避けるのに必死だ。
ドラゴンは、知性が高い。巨大で、一国の軍でも追い返すのがやっと。
複数人で挑んだところで、そう簡単には隙を晒さない。
同時に幻術を使うエレナにも牽制を行っている。エレナは今、全力の威圧を込めた念話でそのイメージを崩されている。
サキュバスを上回るエレナの幻術。
しかし、ドラゴンにとっては、たかがサキュバス。魔法だけで圧倒する術等、とっくに持ち合わせている。
ドラゴンはオリヴィアが踏み込む直前、オリヴィアの足元を泥沼化し、その機動力を一瞬奪った。
そして、作戦の中心となっているアリエル。常にルークの念話回線によって指示を出しているアリエルを向き直った。
口を開く。魔法で完全に制御圧縮されたブレスで一撃。この重力魔法とやらは使える。アリエルまでの距離は400m。簡単な一撃だ。障害等存在しない。
これで、こいつらの連携は崩れ、その隙を突いてこの地からはおさらば。今回はそれで良い。
幸いにも、イレギュラーは腕を組んで見ているだけ。これだけの距離があれば、流石に逃げられるだろう。
そう、面倒臭い蟻どもを相手にしたと思えば戦いを放棄することが多いのも、またドラゴンだ。
だからこそ、軍はドラゴンを追い返すことができる。
レインにボロボロにされて再び舞い戻った緑の竜は、変わり者だった。もちろんレインがその王者のプライドをズタズタに切り刻むような残虐な戦いをしたのもあったのだが。
「うーん、やっぱり思ったよりも凄くないかも」
一本の槍が飛ぶ。
一筋の光を放って、それは口を開いた瞬間のドラゴンの口の中へと侵入していき、頭蓋を貫いて反対側へと突き抜ける。
「もちろん、オリ姉達が頑張ったおかげなんだけど、意外と考えてることはしょぼいっていうか」
目を見開いたまま一瞬ビクッと体を震わせると、その巨体はゆっくりと崩れ落ちる。
「まあともかく、アリエルちゃんを守るのが私の仕事だから」
驚愕したのは、既に事切れたドラゴンだけではない。
彼女よりも強い者達全員が全力で挑んで傷二つ、鱗一枚の破壊及び打撲と、翼一枚の断裂。
それを、完全な不意打ちとは言え一撃で仕留めてみせたことに、レインすらも驚いている。
確かに、あの瞬間は隙だらけだった。レインには、確実に仕留められる隙として見えていた。
しかし、その隙を突ける者は居なかった。確かに、ここにいるエリーを除いては。
「『戦槍マルス』の力は、後ろに守る人が居ると威力が増す。それが、大切な人ほど」
どうやって認識しているのかは分からないけれど、なんとなくそれが分かって、なんとなく今なら倒せると分かったから、なんとなく放り投げてみた。失敗したら、アリエルちゃんを抱えて逃げ回るつもりだった。
エリーはそう続ける。
このまま続けていれば、開幕から大量のマナを最初から消費していたドラゴンがいずれマナ切れを起こしなんとか仕留めることは出来ただろう。
それまでに、大分こちら側の傷は増えていただろうし、リタイアする者は出てきただろうが。
どこか釈然としない気持ちもあることながら、これで誰一人として、エリーのドラゴン戦参加を否定することは出来なくなってしまったのだった。
結局誰一人負傷らしい負傷をせず、エリーの力によって70mのドラゴンはあっさりと討伐されてしまったのだ。
「あ、あの、お師匠様、残り三頭もわたくし達にやらせてはいただけませんでしょうか」
オリヴィアが全員を代表してそんなことを提案してきたのも、また当然のことだった。
0
お気に入りに追加
401
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる