136 / 592
第十章:未来の為に
第百三十六話:英雄への一歩
しおりを挟む
英雄達には影が、悲劇が付き物だ。
そんなことを言ったのは誰だっただろうか。
少なくとも、この場にいる七人の中には居ないだろう。少なくとも悲劇を知っている彼らは、悲劇など起こらない方が良いことを、誰よりも知っている連中だった。
それはきっと、自分の才能を諦めた者達の言葉だったのだろう。
自分に才能が無いのは幸せであることの裏返し。それならば、才能が無いことに感謝しなければ。
そんなことを言った人が、この世界には確かに存在した。
――。
「がふっ、かは、も、もう一本……」
がくりと膝をつき、口からは真っ赤な鮮血を垂らしながら、王女は言う。
既に焦点は定まらず、その美しいはずの茜色の髪の毛は泥に塗れ、パリパリと薄茶色に乾いている。誰から見ても満身創痍。
早く回復させなければいつ倒れてもおかしくはない。それどころか、これ以上の戦闘を続ければ命にすら関わる。
正しき道を示すアリエル・エリーゼから見ても、これ以上は止めるのが正しい。そう、示されていた。
しかし、彼女の無謀を止められる者は、一人も居なかった。
「ならば立て」
対戦相手のレインもそう答えるしかない程に、オリヴィアの気迫は、真に迫っていた。
彼女はまだ、片腕が取れてしまっただけだ。
幸いにも、利き腕は残っている。
内臓も既にぐちゃぐちゃで、痛みも減ってきている。
それでも、もう一本分ならば、戦える。
本気でやれば次の決着と同時に、確実に死ぬだろうけれど、まだ、戦える。
「いきます……」
キィンっと甲高い音の後に、どさり、と人の倒れる音が聞こえる。
しばらくして、ざくっと地面に刺さる音。
「見事だ」
そんな言葉は既に届いていない。しかし確かに、王女は一つの壁を超えた。
もちろん、彼女は死の直前だったとは言え、死んではいない。
聖女の再生の奇跡は、取れた左腕を瞬く間に完全に修復し、内臓も同時にしっかりと治していく。足りない血も事前に確認した血液型に合わせて戻していく。
もちろん、その戦闘のイメージを忘れさせることなどしてはいけないので、目は覚まさない様に気を付けつつ。
「それにしても、レインさんの武器を弾き落すなんて……」
今回、オリヴィアが出来たことはたったそれだけのことだった。
本気の戦闘を始めてから1週間、彼女は文字通りの死ぬ気でレインに挑んだ。
レインに武器を持たせるのに成功したのが2日目、その時には、両腕を骨折した。
次の日には邪魔だとその美しい髪の毛を切り、更に次の日には奥歯が3本と前歯の殆どを失った。5日目には四肢を全て折り、6日目にはあと30秒で死ぬと言うところまで。
そして最終日には、片腕を落とし、あとほんの5秒後には魂が離れてしまうところ。
サニィが魂の離れる瞬間を、エリーゼ26世で見ていたからこそ、なんとか間に合ったと言う状況だった。
文字通り死ぬ気の修行、それに応えた、殺す気の修行。
「僕には何が起きてるのかすら分からなかった……」
「わたしも……」
魔法使いの二人はその壮絶さに最初こそ絶句していたものの、日を追うごとに、それを見届けることが自分達の義務であると考える様になっていた。二人は本当の実践を知らない。無限のマナがある状況でのリッチやスケルタルメイジと戦うと言うある意味ぬるい戦闘は何度も経験しているものの、ルークが無茶な登山で一度死にかけたことを除けば、命のやり取りをしていない。
「でも、見られて良かった。勇者は魔法使いに優る。その理由を、しっかりとこの目に刻めた。先生、目標が出来ました」
「わたしもです。今は負けてることは認めますけど、それでも私はいつか勝ちます。それに、先生の治癒魔法……」
彼らを呼んだ元々の理由はそれでは無かったけれど、この間マナスルに行った時にはまともに教えられなかった。
たまたまではあるけれど、頂点の戦いも見られた。彼らにも明確に、魔王がイメージ出来た筈だ。
「これじゃ、無理しないでね、なんて、言えないね」
そんなサニィの言葉に、二人の生徒はあえて作ったと「見てて下さい」と答える。王女の気迫に感化されたのだろう。
「死なないことだけは約束ね」
それだけを言って、サニィは早速修行したいと言う二人を霊峰へと送った。
「レイン君、これでオリヴィア君も、こう言っちゃなんだけど【英雄の資格】を得たのかもしれないね」
「いや、こいつはもう【英雄】だろう」
「ははは、間違いない」
レインから武器を落とさせるなど、魔王クラスにしか出来ない。サニィにすら不可能なことだ。
きっとそれは、何千何万かに一度運が良かったのだろう。きっとそれは、たまたまレインの気が逸れたのだろう。きっとそれは、レインの同情だったのだろう。
いずれの理由にせよ、鬼神レインは本気だった。少なくとも、自身はそのつもりだった。
しかしそんな本気の化け物から、例えどんな理由があろうとも、出来ないことをオリヴィアはやってのけた。
少なくともそれをただの偶然や、レインの手加減等と言える人間は、この場には居なかった。
――。
「……お師匠様、最後の一回は、どういう判定になりますか?」
「あれはお前の勝ちでいいだろう」
「……でも、わたくしよりも剣の方が後じゃ、ありませんでした?」
「……なるほど。惜しかったな」
「じゃあ、わたくしの負け、です」
「まあしかし、師としてはお前を一人前と認めざるを得ない。俺は魔王にすら剣を落とされたことなどないからな」
「ふふ、レイン様の初めて、奪ってしまいましたわ」
その言い方はなんとなく気に入らないものはあるが、まあ、今回くらいは良いだろう。
少なくとも今日は、新しい英雄の誕生を祝うべきだ。
今はまだ、表舞台には立てない英雄であれど、彼女は確実に魔王殺しの英雄としての一歩を踏み出した。
その日は修行をしないといけないと聞かなかったルークとエレナを除いた5人、アルカナウィンド王宮内で、英雄誕生のパーティが密かに、しかし彼らにとっては盛大に執り行われた。
わたくしの体をめちゃくちゃにした責任、とってくださいね。そんな風に英雄に詰め寄る王女は、聖女によって縛り上げられていたようだったけれど。
残り[1075日→1066日]
そんなことを言ったのは誰だっただろうか。
少なくとも、この場にいる七人の中には居ないだろう。少なくとも悲劇を知っている彼らは、悲劇など起こらない方が良いことを、誰よりも知っている連中だった。
それはきっと、自分の才能を諦めた者達の言葉だったのだろう。
自分に才能が無いのは幸せであることの裏返し。それならば、才能が無いことに感謝しなければ。
そんなことを言った人が、この世界には確かに存在した。
――。
「がふっ、かは、も、もう一本……」
がくりと膝をつき、口からは真っ赤な鮮血を垂らしながら、王女は言う。
既に焦点は定まらず、その美しいはずの茜色の髪の毛は泥に塗れ、パリパリと薄茶色に乾いている。誰から見ても満身創痍。
早く回復させなければいつ倒れてもおかしくはない。それどころか、これ以上の戦闘を続ければ命にすら関わる。
正しき道を示すアリエル・エリーゼから見ても、これ以上は止めるのが正しい。そう、示されていた。
しかし、彼女の無謀を止められる者は、一人も居なかった。
「ならば立て」
対戦相手のレインもそう答えるしかない程に、オリヴィアの気迫は、真に迫っていた。
彼女はまだ、片腕が取れてしまっただけだ。
幸いにも、利き腕は残っている。
内臓も既にぐちゃぐちゃで、痛みも減ってきている。
それでも、もう一本分ならば、戦える。
本気でやれば次の決着と同時に、確実に死ぬだろうけれど、まだ、戦える。
「いきます……」
キィンっと甲高い音の後に、どさり、と人の倒れる音が聞こえる。
しばらくして、ざくっと地面に刺さる音。
「見事だ」
そんな言葉は既に届いていない。しかし確かに、王女は一つの壁を超えた。
もちろん、彼女は死の直前だったとは言え、死んではいない。
聖女の再生の奇跡は、取れた左腕を瞬く間に完全に修復し、内臓も同時にしっかりと治していく。足りない血も事前に確認した血液型に合わせて戻していく。
もちろん、その戦闘のイメージを忘れさせることなどしてはいけないので、目は覚まさない様に気を付けつつ。
「それにしても、レインさんの武器を弾き落すなんて……」
今回、オリヴィアが出来たことはたったそれだけのことだった。
本気の戦闘を始めてから1週間、彼女は文字通りの死ぬ気でレインに挑んだ。
レインに武器を持たせるのに成功したのが2日目、その時には、両腕を骨折した。
次の日には邪魔だとその美しい髪の毛を切り、更に次の日には奥歯が3本と前歯の殆どを失った。5日目には四肢を全て折り、6日目にはあと30秒で死ぬと言うところまで。
そして最終日には、片腕を落とし、あとほんの5秒後には魂が離れてしまうところ。
サニィが魂の離れる瞬間を、エリーゼ26世で見ていたからこそ、なんとか間に合ったと言う状況だった。
文字通り死ぬ気の修行、それに応えた、殺す気の修行。
「僕には何が起きてるのかすら分からなかった……」
「わたしも……」
魔法使いの二人はその壮絶さに最初こそ絶句していたものの、日を追うごとに、それを見届けることが自分達の義務であると考える様になっていた。二人は本当の実践を知らない。無限のマナがある状況でのリッチやスケルタルメイジと戦うと言うある意味ぬるい戦闘は何度も経験しているものの、ルークが無茶な登山で一度死にかけたことを除けば、命のやり取りをしていない。
「でも、見られて良かった。勇者は魔法使いに優る。その理由を、しっかりとこの目に刻めた。先生、目標が出来ました」
「わたしもです。今は負けてることは認めますけど、それでも私はいつか勝ちます。それに、先生の治癒魔法……」
彼らを呼んだ元々の理由はそれでは無かったけれど、この間マナスルに行った時にはまともに教えられなかった。
たまたまではあるけれど、頂点の戦いも見られた。彼らにも明確に、魔王がイメージ出来た筈だ。
「これじゃ、無理しないでね、なんて、言えないね」
そんなサニィの言葉に、二人の生徒はあえて作ったと「見てて下さい」と答える。王女の気迫に感化されたのだろう。
「死なないことだけは約束ね」
それだけを言って、サニィは早速修行したいと言う二人を霊峰へと送った。
「レイン君、これでオリヴィア君も、こう言っちゃなんだけど【英雄の資格】を得たのかもしれないね」
「いや、こいつはもう【英雄】だろう」
「ははは、間違いない」
レインから武器を落とさせるなど、魔王クラスにしか出来ない。サニィにすら不可能なことだ。
きっとそれは、何千何万かに一度運が良かったのだろう。きっとそれは、たまたまレインの気が逸れたのだろう。きっとそれは、レインの同情だったのだろう。
いずれの理由にせよ、鬼神レインは本気だった。少なくとも、自身はそのつもりだった。
しかしそんな本気の化け物から、例えどんな理由があろうとも、出来ないことをオリヴィアはやってのけた。
少なくともそれをただの偶然や、レインの手加減等と言える人間は、この場には居なかった。
――。
「……お師匠様、最後の一回は、どういう判定になりますか?」
「あれはお前の勝ちでいいだろう」
「……でも、わたくしよりも剣の方が後じゃ、ありませんでした?」
「……なるほど。惜しかったな」
「じゃあ、わたくしの負け、です」
「まあしかし、師としてはお前を一人前と認めざるを得ない。俺は魔王にすら剣を落とされたことなどないからな」
「ふふ、レイン様の初めて、奪ってしまいましたわ」
その言い方はなんとなく気に入らないものはあるが、まあ、今回くらいは良いだろう。
少なくとも今日は、新しい英雄の誕生を祝うべきだ。
今はまだ、表舞台には立てない英雄であれど、彼女は確実に魔王殺しの英雄としての一歩を踏み出した。
その日は修行をしないといけないと聞かなかったルークとエレナを除いた5人、アルカナウィンド王宮内で、英雄誕生のパーティが密かに、しかし彼らにとっては盛大に執り行われた。
わたくしの体をめちゃくちゃにした責任、とってくださいね。そんな風に英雄に詰め寄る王女は、聖女によって縛り上げられていたようだったけれど。
残り[1075日→1066日]
0
お気に入りに追加
401
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる