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第十章:未来の為に
第百二十九話:竜には勝てない、人間では
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結局の所、オリヴィアは最強だ。あと三年が経てば、誰もがそれを認めるだろう。
今はレインとサニィと言う規格外、人外と言う言葉では最早収まらない、勇者外?それだとただの人間だ。きっと神に近い生き物なのだろう。
ドラゴンであっても、小さい国の中には神だと信仰する所があるらしい。それを、一人で倒せる戦力。それは最早人間ではない。
だから、後々の人はこう言うだろう。
歴史上最強の【人間】の一人はグレーズ王国のオリヴィアだ。
「ふう、終わりですわね。確かに皆さんお強かったです。でも、少しばかり、諦めが見える様な気がしますわ」
近衛騎士団精鋭部隊、総勢52人を、オリヴィアは合計52秒で倒した。一人一秒前後。
雷の様な速度で間合いを詰め、雷の様な鋭さでレイピアを突き出す。
オリヴィアの戦法はいつでもシンプルだ。基本に忠実。ただ、圧倒的な鍛錬と、圧倒的な才能で、そのシンプルな戦法を誰にも躱せない一撃必殺にしている。
その攻撃にどの程度の反応を見せたかで、オリヴィアは相手の戦力を測っていた。
「つ、強いな」
見ていたアリエル・エリーゼは呆然としていた。恐らく、その何一つが見えなかっただろう。元々彼女に戦闘の才は無い。初代英雄のエリーゼの血を引いているものの、今の彼女達王族にその戦闘能力は残っていなかった。450年の間、彼女達は王として君臨してきて、前線に出てはいなかったのだ。
「こないだレインさんに挑んだ時よりも少し速くなったかな?」
サニィはそんなことを冷静に言っている。サニィにも殆ど見えてはいないが、彼女はそのマナの流れを感じ取って、予知にも似た動体視力の様なものを発揮する。
「レイン様に最初の踏み込みの形を少しだけ変えましたの。その後の攻撃に隙が出来ない様、余裕を持って接近する為に。幸いなことにささみ3号はそれに応えてくれる剣ですから」
グレーズ王家の秘剣、ささみ3号、サニィとオリヴィアが変な名前を付ける前には無重の剣と呼ばれていたそれは、羽のように軽く、斬れ味が鋭い。ただそれだけの剣だ。
その軽さ故に、受け止められれば一気に不利になる。防御にも使えない。
しかし、その軽さは、オリヴィアの動きの一切を阻害しない。
故にオリヴィアは、相手に一撃を出させずに勝つことが最も最善の手となっている。回避しようとするのなら必中の餌食、防御をするのなら、それを貫けるならそのまま貫くし、無理そうなら少しだけ外に逸れてすれ違いざまに一閃、カウンターを仕掛けてくるなら避けながら振るえば良い。
流石に、レインの様にその手元を直接触って来られる様な者は、騎士団には1人もいなかった。その弱点を克服しようとしていたので、それが出来なかったことだけは少しばかり残念ではあったけれど。
「ところで、諦めとはどう言うことだ?」
アリエルが問う。
「そうですね。最初の一人目、彼はわたくしを本気で倒す気で来ていました。強さは近衛騎士団の中では中の上と言ったところですわよね? でも、二人目以降は負けても仕方がないと思っている様な、そんな感覚がしましたわ」
「確かに。オリヴィアが相手ならそれでも良いのかもしれないけれど、魔物相手じゃただ死んじゃうだけ。
アリエルちゃん、これから先ここの騎士団に必要なのは意識改革ですね。強さはまだグレーズ騎士団よりも上ですけど、今のグレーズ騎士団は凄い士気だから、きっと抜かれちゃいます」
一人の達人と、一人の聖女は、そんな心の弱点を見つけ出す。彼らもまた、ここ数年は正しき道を示すアリエルの指示によって、心が弛んでいたのが事実だった。
彼女さえいれば、常に最低限の犠牲で完璧な魔物討伐が出来ていたのだ。その油断は、今は良いかもしれないが、騎士団と同等以上の敵を相手にした時に、致命的な弱点となる。
問題点を見抜く宰相も、前女王の意図を汲んで9歳の女王の仕事の代わりの殆どを請け負っていた為、騎士団にまで意識が回っていなかった。
「ふむ。これは少しばかり修行が必要だな。サニィお姉さん、英雄レインを連れて来て欲しいんだけど」
「え、あの人がやると、ここまでたるんでるとみんな心折れちゃいますよ?」
サニィは、全く気付いていなかった。
それは、騎士達のプライドを酷く傷付ける一言だったということを。
英雄レインが余りにも強いということは知っている。しかし、ここまでたるんでると心折れちゃう?それは流石に聞き捨てならなかった。
確かに、英雄の弟子オリヴィアの強さに驚き、負けても仕方がないと思ってしまった点は認めよう。しかし、女子供にそんなことを言われてはいそうですねと言える程、彼らはいい加減な訓練をしてきたわけでは無かった。それなりに血の滲む努力をしてきたし、女王の言った作戦は全てその通りに遂行してきた。プライドもあった。
それでも、本当の人外になら、圧倒的な才能が相手なら、負けてしまっても仕方がない。決して悔しくないわけではない。
それでも、勝てないものは勝てない。だからこそ、この王都は50年に一度、灰色のドラゴンによって多大な被害を被ってきたのだ。
どれだけ努力しても、届かない高みだったのだ。
それが、たるんでるから心折れちゃう、だと?
「あの、聖女様、再戦を申し込んで宜しいでしょうか。私達52人対、貴女一人で。全力でお願いします」
にやり。王女アリエル・エリーゼは嗤う。
正しき道は、オリヴィアが諦めを説明した瞬間から、見えていた。彼らは確かに諦めていたけれど、努力家で、本当は根性がある。
以前の訪問でのサニィの圧倒的な力と、オリヴィアを見て、少しばかりビビってしまっただけだったのだ。
だから、少しつついてやれば、立ち直る。士気も上がる。簡単なことだった。
「勿論です。三日後には一度ここを発ちますから、それまでは何度でも相手になりますね。オリヴィア、私は三日後、生徒の所に行くから、その間少し彼らを鍛えてあげてね」
「彼ら次第では喜んで」
そんな二人の会話を聞くと、騎士達はお願いしますと叫び、全員でサニィに斬りかかった。
勿論のこと、その52人は5秒もかからずノックアウトされていたけれど、その士気は最早下がる事はなかった。
よくよく考えてみれば、あり得ない程の力であっても、彼女も確かに、自分達と同じ【人間】だったからだ。
今はレインとサニィと言う規格外、人外と言う言葉では最早収まらない、勇者外?それだとただの人間だ。きっと神に近い生き物なのだろう。
ドラゴンであっても、小さい国の中には神だと信仰する所があるらしい。それを、一人で倒せる戦力。それは最早人間ではない。
だから、後々の人はこう言うだろう。
歴史上最強の【人間】の一人はグレーズ王国のオリヴィアだ。
「ふう、終わりですわね。確かに皆さんお強かったです。でも、少しばかり、諦めが見える様な気がしますわ」
近衛騎士団精鋭部隊、総勢52人を、オリヴィアは合計52秒で倒した。一人一秒前後。
雷の様な速度で間合いを詰め、雷の様な鋭さでレイピアを突き出す。
オリヴィアの戦法はいつでもシンプルだ。基本に忠実。ただ、圧倒的な鍛錬と、圧倒的な才能で、そのシンプルな戦法を誰にも躱せない一撃必殺にしている。
その攻撃にどの程度の反応を見せたかで、オリヴィアは相手の戦力を測っていた。
「つ、強いな」
見ていたアリエル・エリーゼは呆然としていた。恐らく、その何一つが見えなかっただろう。元々彼女に戦闘の才は無い。初代英雄のエリーゼの血を引いているものの、今の彼女達王族にその戦闘能力は残っていなかった。450年の間、彼女達は王として君臨してきて、前線に出てはいなかったのだ。
「こないだレインさんに挑んだ時よりも少し速くなったかな?」
サニィはそんなことを冷静に言っている。サニィにも殆ど見えてはいないが、彼女はそのマナの流れを感じ取って、予知にも似た動体視力の様なものを発揮する。
「レイン様に最初の踏み込みの形を少しだけ変えましたの。その後の攻撃に隙が出来ない様、余裕を持って接近する為に。幸いなことにささみ3号はそれに応えてくれる剣ですから」
グレーズ王家の秘剣、ささみ3号、サニィとオリヴィアが変な名前を付ける前には無重の剣と呼ばれていたそれは、羽のように軽く、斬れ味が鋭い。ただそれだけの剣だ。
その軽さ故に、受け止められれば一気に不利になる。防御にも使えない。
しかし、その軽さは、オリヴィアの動きの一切を阻害しない。
故にオリヴィアは、相手に一撃を出させずに勝つことが最も最善の手となっている。回避しようとするのなら必中の餌食、防御をするのなら、それを貫けるならそのまま貫くし、無理そうなら少しだけ外に逸れてすれ違いざまに一閃、カウンターを仕掛けてくるなら避けながら振るえば良い。
流石に、レインの様にその手元を直接触って来られる様な者は、騎士団には1人もいなかった。その弱点を克服しようとしていたので、それが出来なかったことだけは少しばかり残念ではあったけれど。
「ところで、諦めとはどう言うことだ?」
アリエルが問う。
「そうですね。最初の一人目、彼はわたくしを本気で倒す気で来ていました。強さは近衛騎士団の中では中の上と言ったところですわよね? でも、二人目以降は負けても仕方がないと思っている様な、そんな感覚がしましたわ」
「確かに。オリヴィアが相手ならそれでも良いのかもしれないけれど、魔物相手じゃただ死んじゃうだけ。
アリエルちゃん、これから先ここの騎士団に必要なのは意識改革ですね。強さはまだグレーズ騎士団よりも上ですけど、今のグレーズ騎士団は凄い士気だから、きっと抜かれちゃいます」
一人の達人と、一人の聖女は、そんな心の弱点を見つけ出す。彼らもまた、ここ数年は正しき道を示すアリエルの指示によって、心が弛んでいたのが事実だった。
彼女さえいれば、常に最低限の犠牲で完璧な魔物討伐が出来ていたのだ。その油断は、今は良いかもしれないが、騎士団と同等以上の敵を相手にした時に、致命的な弱点となる。
問題点を見抜く宰相も、前女王の意図を汲んで9歳の女王の仕事の代わりの殆どを請け負っていた為、騎士団にまで意識が回っていなかった。
「ふむ。これは少しばかり修行が必要だな。サニィお姉さん、英雄レインを連れて来て欲しいんだけど」
「え、あの人がやると、ここまでたるんでるとみんな心折れちゃいますよ?」
サニィは、全く気付いていなかった。
それは、騎士達のプライドを酷く傷付ける一言だったということを。
英雄レインが余りにも強いということは知っている。しかし、ここまでたるんでると心折れちゃう?それは流石に聞き捨てならなかった。
確かに、英雄の弟子オリヴィアの強さに驚き、負けても仕方がないと思ってしまった点は認めよう。しかし、女子供にそんなことを言われてはいそうですねと言える程、彼らはいい加減な訓練をしてきたわけでは無かった。それなりに血の滲む努力をしてきたし、女王の言った作戦は全てその通りに遂行してきた。プライドもあった。
それでも、本当の人外になら、圧倒的な才能が相手なら、負けてしまっても仕方がない。決して悔しくないわけではない。
それでも、勝てないものは勝てない。だからこそ、この王都は50年に一度、灰色のドラゴンによって多大な被害を被ってきたのだ。
どれだけ努力しても、届かない高みだったのだ。
それが、たるんでるから心折れちゃう、だと?
「あの、聖女様、再戦を申し込んで宜しいでしょうか。私達52人対、貴女一人で。全力でお願いします」
にやり。王女アリエル・エリーゼは嗤う。
正しき道は、オリヴィアが諦めを説明した瞬間から、見えていた。彼らは確かに諦めていたけれど、努力家で、本当は根性がある。
以前の訪問でのサニィの圧倒的な力と、オリヴィアを見て、少しばかりビビってしまっただけだったのだ。
だから、少しつついてやれば、立ち直る。士気も上がる。簡単なことだった。
「勿論です。三日後には一度ここを発ちますから、それまでは何度でも相手になりますね。オリヴィア、私は三日後、生徒の所に行くから、その間少し彼らを鍛えてあげてね」
「彼ら次第では喜んで」
そんな二人の会話を聞くと、騎士達はお願いしますと叫び、全員でサニィに斬りかかった。
勿論のこと、その52人は5秒もかからずノックアウトされていたけれど、その士気は最早下がる事はなかった。
よくよく考えてみれば、あり得ない程の力であっても、彼女も確かに、自分達と同じ【人間】だったからだ。
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