529 / 592
第四章:三人の旅
第百二十九話:勝てない女と
しおりを挟む
「なるほど、体内の陽のマナにおいが分かるんですか。良い匂いだとしても、匂うと言われるのは少し恥ずかしいですね」
ナディアと二人になったサラは、クラウスの力についての情報をナディアに話すと、こんな返事が返ってきた。
恥ずかしいとは口だけの様で、まるで顔色を変えることなくナディアは続ける。
「今のクラウスは90mのドラゴン相当。今はドラゴンの発生も確認されてませんし、現在単体で最強の生き物はクラウスと言って間違いはないかもしれないですね」
その言葉も、ナディアは平然と言い放った。
クラウスが聖なるマナの匂いを良いと感じると言うことはつまり、いつか剣の力に気付いた時、それを抑えられなくなった時、クラウスは勇者を殺しマナを奪い始めるかもしれないということ。
いいや、かもではない。
クラウスは必ずいつか、本能に逆らえず勇者を喰らおうとする日がやってくる。クラウスの正体に英雄達が気付いて以来、凡ゆるシミュレーション、予測、予言を持ってしても、そのどれもがクラウスの暴走を示していた。
そして予言は、文献からの推測は、同時に単なるクラウスの暴走だけで終わることはないことも示していた。
それは簡単に言えば、クラウスが生きている以上は絶対に止められず、また、もしも殺せば機嫌を損ねた世界の意思によって毎年作られることになる魔王によって世界は滅ぼされる。
そんな未来がやってくるということ。
かつては20年程の猶予があるとされた未来も、もうそれほど遠くはない未来へと移り変わっていた。
思わず最悪の未来を想像して不安げな表情をしてしまうサラに、ナディアは再び平然と言い放った。
しかしその表情はどこか柔らかく、真に確信を持った瞳で。
「でも、大丈夫ですよ。
そう、私には世界にたった二人だけ、勝てないと認めている女がいます。一人は献身をその身に体現したあの子。そしてもう一人は、意志を受け継いだあの子。魔女は置いておいたとしても、その二人には敵いません」
それは、ナディアがライバルをライラに絞らなければならない理由だった。
その様にナディアは続ける。
曰くあの魔女には事実として負けていたけれど、二人の愛弟子には勝てないと悟った。
だからこそ自分は、夢見るお姫様の様な綺麗事を言うライラにつっかかるしか無かったのだと。
「こんな見苦しい女の言うことにどれほどの説得力があるかは分かりませんが、私個人としては確信を持って言えます。
あの人の、二人の弟子が居るから世界は大丈夫です。
例えクラウスが、かつて英雄ベルナールが討伐したと言われる強き魔王より強くても、例え……あの人より強くても、世界は大丈夫なんですよ」
あの人が、どの英雄を指すのか位サラにも分かっている。
比較対象にその人物を出すのに、少しだけ逡巡したその理由も。
「ふふ、そんな眉間に皺を寄せたらせっかく可愛い顔をしてるのに台無しですよ。
それに、大丈夫です」
最初の報告以来声を出していないサラは、ナディアに対していつのまにか表情で返事をしていたらしい。
そんなサラを見たナディアの表情は今までにも増して柔らかくなり、確かに聖女と瓜二つと言われるに足る微笑みに変わる。
「世界はあの二人に守られますけど、きっとそんなクラウスを守れるのは、あなただけなんですから」
その言葉は、もしかしたらサラが一番かけて欲しかった言葉なのかもしれない。
自身が無かった。
魔法使いであるサラは、クラウスが暴走した時にはきっとなんの役にも立たないのだと、昔から確信していたからだ。
魔法使いの寿命は短い。
それは文字通りの命の長さではなく、魔法使いとしての寿命。
クラウスが産まれたことで、世界からいつかマナは消えて無くなってしまう。
体内にマナを内包している勇者と違って、魔法使いはある器官に一時的にマナを貯蔵出来るだけ。
世界からマナが失われれば、魔法使いはいつかただの一般人と何一つ変わらなくなってしまう。
そんな事実を知ってから、サラは魔法の鍛錬を怠りがちになっていった。
偉大な両親はそれを知っていても尚魔物から人々を守る為に研鑽を続けていたけれど、スタート地点がそもそも既に英雄である二人とと才能を失う子どもでは違っている。
だからサラは、まだ暴走しないクラウスと少しでも一緒に居たいと思ったのが、クラウスが旅に出ると聞いた時の最初の感想。
「私で、……大丈夫なんでしょうか?」
思わず、そんなことを尋ねてしまう。
才能があるから苦労はしていなかった。
それは確かにそうだった。
これまでは、確かにそうだった。
しかしそれは同時に、虚しさでしかなかったのも事実だった。
失うことを分かりきっている才能に喜ぶ、何も知らない世界中の大人達。
その才能を、いつしか遥かに超えて行ってしまった幼馴染の持つ運命。
そしてたった一つしかない欲しいものは、失うことが確定している才能とともになければ、得られるかすら怪しいと思ってしまうもの。
「私は、クラウスの側に居てもいいんでしょうか」
幼馴染が憧れる英雄は、世界最高の英雄と呼ばれる聖女と共にあった。
世界最高の魔法使いである父は、同じく世界最高の魔法使いである母と共にある。
そして目の前の自称敗者もまた、敗者ながら世界で最も英雄らしい英雄と共に。
だから自分には、ただの一般人になるサラは全ての始まりである剣と共に居られないのではないか。
居てはいけないのではないか。
そんな不安を、思わず漏らしてしまう。
そんなサラに返ってきたナディアの言葉は、まるで聖女ではなく、ナディアらしい、魔女らしいもの。
そして同時に、相談する相手がサラにとっねベストだったことが、確信出来たものだった。
「大丈夫です。
勇者ならあの子の餌になって終わりですし、一般人に才ある苦労は分かりません。
全てを持っていながら失うあなただからこそ、あの子の弱い部分と相互依存出来て良いはずなんですよ」
甘い雰囲気もロマンも何もかもぶち壊しな、相互依存関係を築けるなどという現実的な意見。
夢見る乙女だったと言う英雄ライラなら、怒り出す様な言い草だったかもしれない。
それでもそのナディアの言葉は、サラにとって望んでいた言葉にとても近くて。
「あはは、じゃあ上手くいかなかったらナディアさんのせいにしちゃいますよ」
そんなことを言いながら、頰を温かいものが伝うのだった。
ナディアと二人になったサラは、クラウスの力についての情報をナディアに話すと、こんな返事が返ってきた。
恥ずかしいとは口だけの様で、まるで顔色を変えることなくナディアは続ける。
「今のクラウスは90mのドラゴン相当。今はドラゴンの発生も確認されてませんし、現在単体で最強の生き物はクラウスと言って間違いはないかもしれないですね」
その言葉も、ナディアは平然と言い放った。
クラウスが聖なるマナの匂いを良いと感じると言うことはつまり、いつか剣の力に気付いた時、それを抑えられなくなった時、クラウスは勇者を殺しマナを奪い始めるかもしれないということ。
いいや、かもではない。
クラウスは必ずいつか、本能に逆らえず勇者を喰らおうとする日がやってくる。クラウスの正体に英雄達が気付いて以来、凡ゆるシミュレーション、予測、予言を持ってしても、そのどれもがクラウスの暴走を示していた。
そして予言は、文献からの推測は、同時に単なるクラウスの暴走だけで終わることはないことも示していた。
それは簡単に言えば、クラウスが生きている以上は絶対に止められず、また、もしも殺せば機嫌を損ねた世界の意思によって毎年作られることになる魔王によって世界は滅ぼされる。
そんな未来がやってくるということ。
かつては20年程の猶予があるとされた未来も、もうそれほど遠くはない未来へと移り変わっていた。
思わず最悪の未来を想像して不安げな表情をしてしまうサラに、ナディアは再び平然と言い放った。
しかしその表情はどこか柔らかく、真に確信を持った瞳で。
「でも、大丈夫ですよ。
そう、私には世界にたった二人だけ、勝てないと認めている女がいます。一人は献身をその身に体現したあの子。そしてもう一人は、意志を受け継いだあの子。魔女は置いておいたとしても、その二人には敵いません」
それは、ナディアがライバルをライラに絞らなければならない理由だった。
その様にナディアは続ける。
曰くあの魔女には事実として負けていたけれど、二人の愛弟子には勝てないと悟った。
だからこそ自分は、夢見るお姫様の様な綺麗事を言うライラにつっかかるしか無かったのだと。
「こんな見苦しい女の言うことにどれほどの説得力があるかは分かりませんが、私個人としては確信を持って言えます。
あの人の、二人の弟子が居るから世界は大丈夫です。
例えクラウスが、かつて英雄ベルナールが討伐したと言われる強き魔王より強くても、例え……あの人より強くても、世界は大丈夫なんですよ」
あの人が、どの英雄を指すのか位サラにも分かっている。
比較対象にその人物を出すのに、少しだけ逡巡したその理由も。
「ふふ、そんな眉間に皺を寄せたらせっかく可愛い顔をしてるのに台無しですよ。
それに、大丈夫です」
最初の報告以来声を出していないサラは、ナディアに対していつのまにか表情で返事をしていたらしい。
そんなサラを見たナディアの表情は今までにも増して柔らかくなり、確かに聖女と瓜二つと言われるに足る微笑みに変わる。
「世界はあの二人に守られますけど、きっとそんなクラウスを守れるのは、あなただけなんですから」
その言葉は、もしかしたらサラが一番かけて欲しかった言葉なのかもしれない。
自身が無かった。
魔法使いであるサラは、クラウスが暴走した時にはきっとなんの役にも立たないのだと、昔から確信していたからだ。
魔法使いの寿命は短い。
それは文字通りの命の長さではなく、魔法使いとしての寿命。
クラウスが産まれたことで、世界からいつかマナは消えて無くなってしまう。
体内にマナを内包している勇者と違って、魔法使いはある器官に一時的にマナを貯蔵出来るだけ。
世界からマナが失われれば、魔法使いはいつかただの一般人と何一つ変わらなくなってしまう。
そんな事実を知ってから、サラは魔法の鍛錬を怠りがちになっていった。
偉大な両親はそれを知っていても尚魔物から人々を守る為に研鑽を続けていたけれど、スタート地点がそもそも既に英雄である二人とと才能を失う子どもでは違っている。
だからサラは、まだ暴走しないクラウスと少しでも一緒に居たいと思ったのが、クラウスが旅に出ると聞いた時の最初の感想。
「私で、……大丈夫なんでしょうか?」
思わず、そんなことを尋ねてしまう。
才能があるから苦労はしていなかった。
それは確かにそうだった。
これまでは、確かにそうだった。
しかしそれは同時に、虚しさでしかなかったのも事実だった。
失うことを分かりきっている才能に喜ぶ、何も知らない世界中の大人達。
その才能を、いつしか遥かに超えて行ってしまった幼馴染の持つ運命。
そしてたった一つしかない欲しいものは、失うことが確定している才能とともになければ、得られるかすら怪しいと思ってしまうもの。
「私は、クラウスの側に居てもいいんでしょうか」
幼馴染が憧れる英雄は、世界最高の英雄と呼ばれる聖女と共にあった。
世界最高の魔法使いである父は、同じく世界最高の魔法使いである母と共にある。
そして目の前の自称敗者もまた、敗者ながら世界で最も英雄らしい英雄と共に。
だから自分には、ただの一般人になるサラは全ての始まりである剣と共に居られないのではないか。
居てはいけないのではないか。
そんな不安を、思わず漏らしてしまう。
そんなサラに返ってきたナディアの言葉は、まるで聖女ではなく、ナディアらしい、魔女らしいもの。
そして同時に、相談する相手がサラにとっねベストだったことが、確信出来たものだった。
「大丈夫です。
勇者ならあの子の餌になって終わりですし、一般人に才ある苦労は分かりません。
全てを持っていながら失うあなただからこそ、あの子の弱い部分と相互依存出来て良いはずなんですよ」
甘い雰囲気もロマンも何もかもぶち壊しな、相互依存関係を築けるなどという現実的な意見。
夢見る乙女だったと言う英雄ライラなら、怒り出す様な言い草だったかもしれない。
それでもそのナディアの言葉は、サラにとって望んでいた言葉にとても近くて。
「あはは、じゃあ上手くいかなかったらナディアさんのせいにしちゃいますよ」
そんなことを言いながら、頰を温かいものが伝うのだった。
0
お気に入りに追加
401
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる