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荷置き
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モリスさんの部屋で待つ事数分。実はイボールさんと分かれてすぐに、家の塀を飛び越えて、モリスさんに話しをつけて部屋で待機させてもらっていた
ノックと共にイボールさんがその姿を現し、部屋に入るなり
「・・・スマナカッタ!orz」
「・・・頭を上げてください。ボクは貴方にその様な事をされる覚えがありません。もし何かあるのだとしても、そう簡単にその様な姿勢を取る必要はありませんよ。周りの目を気にしないようこの部屋をお借りしたのは、そう言った姿を見たいからではありませんので」
二人きりだからといってこの街の隊長さんのそんな姿・・・まぁ、小手返しでコテン凹○させたこともありますけど・・・そんなことよりも
「詰所でミリアさんから先触れを受けてあそこで待ってたんですよね?それなら、何か話したいことがあると言うことで・・・そんな改まらなくても良いですよ?隊長さん」
落ち着いてきたのか、顔は上げてもらえたが、正座のままこちらに向き合っている。確かに?モリスさんのこの部屋には椅子が一脚しかなく、ボクが座っていれば・・・床に正座をしてるイボールさんの方が目線が高い・・・いやいや・・・
「そうだな。話を本題に入れよう。あの日【測量士】と聞いて、カシューが激昂して、モーリアを攻めたこと、本当に申し訳なく思っている。俺自身も・・・周囲が言うように【測量士】に関して侮っていた・・・侮っていたが、モーリアに転がされるまで・・・本当に何が起こったか理解できなかった・・・モーリア!測量士の先の流れ・・・いや、モーリアが既に流れの先に居るのなら・・・息子も・・・その流れに迎えるのか?」
「・・・それが隊長の知りたいことですか?今日の話の本題ということで良いんですか?」
確かにJobには流れがあるが、基本支流は無いとされている。火魔法の使い手が水魔法を使うことはあり得ないとまで・・・剣士が間違っても拳士にはならないように・・・それなら測量士は?相手との距離を測るだけ?だとしたらボクのこの・・・支流の先は何?
「・・・測量士について詳しく知りたいのはボクの方なんです。Jobや天啓について詳しく知るにはどこが良いですか?やっぱり・・・王都でしょうか?」
イボールさんの肩がビクッとしたような・・・
「今すぐっていうわけじゃ無いですが、この街での活動も一段落したら・・・探してみるのも良いかもしれませんね」
「・・・そうだな・・・それよりも・・・」
「昨日の門外で襲われて返り討ちにした件ですか?」
「そうだ!調べによると総合C+な五人を返り討ちにしたとか・・・本当にそんなことが可能なのか?」
「まぁ、ソコは実際に見てみないと、信じられませんよね?たった一回でもマグレで転がされた身としては?」
「・・・そうだな・・・できれば一度真剣勝負で手合わせを願いたい程だ・・・それ以前に・・・フェアじゃないな」
何だろう?
「俺のJobは【堅牢堅固】だ。守るべき者が多ければ多いほど・・・その威力は増す!」
この街の兵士の隊長・・・すごく恵まれたJobですね・・・まぁ・・・成る可くしてなった・・・という感じですね
「ボクとしてもこの街でまだすることがあると感じるので、しばらくは・・・それに、明日はミリアさんとデートですから・・・って、宿がない!」
「・・・プッ・・・モーリアはこの街に来た時から宿に苦労してる様だな・・・隣の部屋が空いているんだろ?そこに泊まっていってもいいぞ?門番とモリスに迷惑をかけないのなら、何度泊まりに来ても構わないぞ?」
・・・連泊許可ですか!?とりあえず
「許可いただきました。ありがとうございます。それと、昨日はお肉食べましたか?」
「肉?あぁ、モリスがどこかから調達してきた・・・って・・・まさか・・・」
「はい。ボクがモリスさんに渡した肉ですが・・・おいしかったですか?」
「美味かったも何も・・・この前もらった串肉のような感じもしたが・・・もっとこう・・・脂が旨かった・・・肉の弾力もあるのに、驚くほどの速度で口の中で消えていった・・・アレはなんだ!?」
大好評の様ですね・・・
「あれはウサキングの肉です」
「ウサキング?何だそれは?」
・・・おっと、ボクが勝手に命名した名前でしたね・・・
「ツノ兎のKING種ですよ。略してウサキング・・・どうです?」
「・・・KING種・・・だと・・・?」
「はい。此処から2km先の森に居たので、イボールさんに食べてもらおうと思って・・・どうしました?」
イボールさんがプルプルと震えている
「KING種の目撃情報なら王都に応援要請を出さなきゃいかんだろ!」
「倒しましたが?そんなに危険な魔物なんですか?」
「・・・倒した?」
「はい。倒したからこそのお肉に・・・イボールさんのお腹の中に収まっているんですが・・・まさか食されてお腹の中に収まっても、再生して復活するんですか?だとしたら・・・モリスさんとボクのお腹も心配になってきますね・・・それに」
「それに?」
「とうぜんイボールさんの他にも・・・カシューも食べてますよね?」
「・・・∑(゚Д゚)」
いくら何でも倒して解体されて、切り刻まれて焼かれて調理されて、噛み潰されて胃の中で消化されても再生復活する・・・そんな謎生物がこの世にいる・・・はずないよね?
「まさかそんなことはないでしょ」
「・・・それ以前に・・・魔物の肉だったのか?」
あぁそこですか・・・そういえばあの【料理人】さんはどんな料理を作ったのかな?それも気にはなるね・・・
「味付けが違うからカシューも俺も、モーリアが持ち込んだ同じ肉とは気づかなかったと思うが・・・」
肉からバレ・・・なくてよかった
「それはそうと・・・まさかモリスから・・・聞いたか?」
「・・・隠しても仕方がないですね・・・答えは『ハイ』です。カシューのお兄さんのJobですよね・・・その先のことも聞きました。明日はそのことをギルマスに聞いてみるつもりです。ギルマスの反応からしても、イボールさんの息子としてギルドに行ったわけではないんでしょ?」
身分を明かしていれば、今のイボールさんの扱いも変わっていたかもしれないが・・・お兄さんは・・・最後まで言わなかった・・・それは誇っても良いと思う・・・けど・・・
「罰せられるべきは・・・ギルド側・・・いえ、もっと根底から・・・そう考えています。なので、これ以上話を大きくするつもりはありませんが、事と次第によっては・・・この街をひっくり返す様なことになるかもしれませんが・・・その時は・・・」
「その時は?」
イボールさんの目つきも真剣なものとなり・・・生唾を飲む音も聞こえ・・・
「・・・その時は逃げます」
「・・・は?」
「追手がどうのっという間も無く、逃げます!」
「いっそ潔良いな・・・」
「王国が発行している地図とボクが測量した地図に若干のズレがあるから、帝国や魔族領との境目もおかしいですし、その辺の火種を持って魔族領や帝国に行くのも面白そうですしね」
【測量士】は間合いを正確に測る・・・いや距離を正確に・・・今居る地点からの正確な距離を測れば・・・周辺地図も簡単に作成できる・・・そうやって知り得た情報・・・魔族領と王国の距離にズレがあり、実際は数km王国が魔族領を侵犯しているのだ・・・これは隣接する帝国がわもそうだ・・・明確な国境線は引かれてないが、目印となるべき杭がズラされているということだ
「・・・モーリア?それは・・・国家としての一大事件なんだが?」
ワーオ
ノックと共にイボールさんがその姿を現し、部屋に入るなり
「・・・スマナカッタ!orz」
「・・・頭を上げてください。ボクは貴方にその様な事をされる覚えがありません。もし何かあるのだとしても、そう簡単にその様な姿勢を取る必要はありませんよ。周りの目を気にしないようこの部屋をお借りしたのは、そう言った姿を見たいからではありませんので」
二人きりだからといってこの街の隊長さんのそんな姿・・・まぁ、小手返しでコテン凹○させたこともありますけど・・・そんなことよりも
「詰所でミリアさんから先触れを受けてあそこで待ってたんですよね?それなら、何か話したいことがあると言うことで・・・そんな改まらなくても良いですよ?隊長さん」
落ち着いてきたのか、顔は上げてもらえたが、正座のままこちらに向き合っている。確かに?モリスさんのこの部屋には椅子が一脚しかなく、ボクが座っていれば・・・床に正座をしてるイボールさんの方が目線が高い・・・いやいや・・・
「そうだな。話を本題に入れよう。あの日【測量士】と聞いて、カシューが激昂して、モーリアを攻めたこと、本当に申し訳なく思っている。俺自身も・・・周囲が言うように【測量士】に関して侮っていた・・・侮っていたが、モーリアに転がされるまで・・・本当に何が起こったか理解できなかった・・・モーリア!測量士の先の流れ・・・いや、モーリアが既に流れの先に居るのなら・・・息子も・・・その流れに迎えるのか?」
「・・・それが隊長の知りたいことですか?今日の話の本題ということで良いんですか?」
確かにJobには流れがあるが、基本支流は無いとされている。火魔法の使い手が水魔法を使うことはあり得ないとまで・・・剣士が間違っても拳士にはならないように・・・それなら測量士は?相手との距離を測るだけ?だとしたらボクのこの・・・支流の先は何?
「・・・測量士について詳しく知りたいのはボクの方なんです。Jobや天啓について詳しく知るにはどこが良いですか?やっぱり・・・王都でしょうか?」
イボールさんの肩がビクッとしたような・・・
「今すぐっていうわけじゃ無いですが、この街での活動も一段落したら・・・探してみるのも良いかもしれませんね」
「・・・そうだな・・・それよりも・・・」
「昨日の門外で襲われて返り討ちにした件ですか?」
「そうだ!調べによると総合C+な五人を返り討ちにしたとか・・・本当にそんなことが可能なのか?」
「まぁ、ソコは実際に見てみないと、信じられませんよね?たった一回でもマグレで転がされた身としては?」
「・・・そうだな・・・できれば一度真剣勝負で手合わせを願いたい程だ・・・それ以前に・・・フェアじゃないな」
何だろう?
「俺のJobは【堅牢堅固】だ。守るべき者が多ければ多いほど・・・その威力は増す!」
この街の兵士の隊長・・・すごく恵まれたJobですね・・・まぁ・・・成る可くしてなった・・・という感じですね
「ボクとしてもこの街でまだすることがあると感じるので、しばらくは・・・それに、明日はミリアさんとデートですから・・・って、宿がない!」
「・・・プッ・・・モーリアはこの街に来た時から宿に苦労してる様だな・・・隣の部屋が空いているんだろ?そこに泊まっていってもいいぞ?門番とモリスに迷惑をかけないのなら、何度泊まりに来ても構わないぞ?」
・・・連泊許可ですか!?とりあえず
「許可いただきました。ありがとうございます。それと、昨日はお肉食べましたか?」
「肉?あぁ、モリスがどこかから調達してきた・・・って・・・まさか・・・」
「はい。ボクがモリスさんに渡した肉ですが・・・おいしかったですか?」
「美味かったも何も・・・この前もらった串肉のような感じもしたが・・・もっとこう・・・脂が旨かった・・・肉の弾力もあるのに、驚くほどの速度で口の中で消えていった・・・アレはなんだ!?」
大好評の様ですね・・・
「あれはウサキングの肉です」
「ウサキング?何だそれは?」
・・・おっと、ボクが勝手に命名した名前でしたね・・・
「ツノ兎のKING種ですよ。略してウサキング・・・どうです?」
「・・・KING種・・・だと・・・?」
「はい。此処から2km先の森に居たので、イボールさんに食べてもらおうと思って・・・どうしました?」
イボールさんがプルプルと震えている
「KING種の目撃情報なら王都に応援要請を出さなきゃいかんだろ!」
「倒しましたが?そんなに危険な魔物なんですか?」
「・・・倒した?」
「はい。倒したからこそのお肉に・・・イボールさんのお腹の中に収まっているんですが・・・まさか食されてお腹の中に収まっても、再生して復活するんですか?だとしたら・・・モリスさんとボクのお腹も心配になってきますね・・・それに」
「それに?」
「とうぜんイボールさんの他にも・・・カシューも食べてますよね?」
「・・・∑(゚Д゚)」
いくら何でも倒して解体されて、切り刻まれて焼かれて調理されて、噛み潰されて胃の中で消化されても再生復活する・・・そんな謎生物がこの世にいる・・・はずないよね?
「まさかそんなことはないでしょ」
「・・・それ以前に・・・魔物の肉だったのか?」
あぁそこですか・・・そういえばあの【料理人】さんはどんな料理を作ったのかな?それも気にはなるね・・・
「味付けが違うからカシューも俺も、モーリアが持ち込んだ同じ肉とは気づかなかったと思うが・・・」
肉からバレ・・・なくてよかった
「それはそうと・・・まさかモリスから・・・聞いたか?」
「・・・隠しても仕方がないですね・・・答えは『ハイ』です。カシューのお兄さんのJobですよね・・・その先のことも聞きました。明日はそのことをギルマスに聞いてみるつもりです。ギルマスの反応からしても、イボールさんの息子としてギルドに行ったわけではないんでしょ?」
身分を明かしていれば、今のイボールさんの扱いも変わっていたかもしれないが・・・お兄さんは・・・最後まで言わなかった・・・それは誇っても良いと思う・・・けど・・・
「罰せられるべきは・・・ギルド側・・・いえ、もっと根底から・・・そう考えています。なので、これ以上話を大きくするつもりはありませんが、事と次第によっては・・・この街をひっくり返す様なことになるかもしれませんが・・・その時は・・・」
「その時は?」
イボールさんの目つきも真剣なものとなり・・・生唾を飲む音も聞こえ・・・
「・・・その時は逃げます」
「・・・は?」
「追手がどうのっという間も無く、逃げます!」
「いっそ潔良いな・・・」
「王国が発行している地図とボクが測量した地図に若干のズレがあるから、帝国や魔族領との境目もおかしいですし、その辺の火種を持って魔族領や帝国に行くのも面白そうですしね」
【測量士】は間合いを正確に測る・・・いや距離を正確に・・・今居る地点からの正確な距離を測れば・・・周辺地図も簡単に作成できる・・・そうやって知り得た情報・・・魔族領と王国の距離にズレがあり、実際は数km王国が魔族領を侵犯しているのだ・・・これは隣接する帝国がわもそうだ・・・明確な国境線は引かれてないが、目印となるべき杭がズラされているということだ
「・・・モーリア?それは・・・国家としての一大事件なんだが?」
ワーオ
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