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初報酬?

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「依頼に関しては総合ランクの一つ上まで。パーティーを組んでる場合は二つ上まで受けることができるわ。ただし、失敗した際のペナルティは同じだから、注意してね?」

「ペナルティ?」

「基本的には違約金ね?それと失敗三回・・・これは連続でなく合計ね?依頼の失敗は本人だけでなくギルドの評価にも繋がるから、そうなった場合は一週間の依頼受注禁止と街の清掃ね・・・これもしなかったらランク降格と、その先には剥奪もあるから注意してね?」

 なるほど・・・

「依頼の種類は街中関連と採取と討伐の3種類が基軸ね。あとはそれぞれで枝分かれしているから・・・採取依頼でも、討伐が含まれていたりするから、わからないことがあったらなんでも聞いてね?」

 〇〇の牙・・・を採取・・・討伐しないといけないとかかな?

「あとはそうね・・・モーリアは動物と魔物の区別はつくかしら?」

「・・・ツノですか?」

「なんだ知ってるのね・・・そうよその通り。ツノがあるか無いかで魔物か動物かを・・・まぁ、中には角の生えた動物もいるけどね?」

 かな?こっちではまだ見てないけど牛とか鹿とか・・・

「だいたいの説明はこんなところかしら?何か聞きたいことある?」

「・・・村からここに来るまでに狩った素材があるんですけど、それらはここで買取してもらえるんでしょうか?」

 ツノをね・・・肉は美味しいから・・・保存食に加工しようと・・・そのままでも時間停止してるけど、ジャーキーもあれはあれで良いものだしね

「そうね、その説明があったわね。
 採取依頼は基本的に束でね?動物の肉や魔物の素材も解体の良し悪しで報酬金額に差が出るわよ?当然薬草採取もね?」

 そこは適切なでなんとでも・・・茎でも土でも根でも、最適な場所を教えてくれるからね

「じゃぁこれで説明は終わり。ちょうどギルド証もできたことだし、これを渡して晴れて冒険者の仲間入りよ!」

 アンジェさんが手渡してきたのはクレカ等の一般的なサイズの板で

「ちょっと血を証に垂らして・・・そうね、これであなたの個人情報・・・魂の情報が刻まれたわ。これで他の誰かが勝手に使う事はできなくなったから・・・見せたい情報だけを念じれば、それだけを見せることも可能よ?ただし・・・Jobだけは常に表示されているから・・・残念だけどね」

 そうだね・・・もうその時点で諦めてるよ・・・

「はい。この場ではワタシだけ。このギルド内ではワタシとマスターしか貴方が冒険者になれたことを祝福してくれる人はいないけど、胸を張ってがんばってね!」

 はっきり言うなぁ・・・

「ありがとうございました。また質問があれば聞きに来るから、よろしく!

 それで、早速買取をお願いしたいんだけど・・・あそこで良いのかな?」

 受付カウンターの隣に、それっぽい場所があったので聞いてみると

「そこであってるわよ?でも手ぶらよね?」

 確かに今目に見えて身につけているものは革鎧と剣とマントと腰鞄・・・

「院長先生から貰ったがあるので・・・」

 そう言って買取カウンターの上に鞄から次々とを出していくと

「・・・モーリア?それは何かしら?」

 アンジェさんが怖い顔でこっちを見ている・・・

「え?ツノ兎のですが?あぁ、小さすぎて買取不可ですか?」

 一応わかりやすいように大体の大きさ別にわけてるけど・・・小指の第一関節位のと、親指くらいの、数本は指三本くらいの太さがあるけど・・・きっと他の人はくらいの太さのツノを持ってくるんだろうなぁ~

「・・・って違うわよ!ツノ兎のツノは大きくてもモーリアが持ってきたいちばん小さいツノの半分くらいしか無いのよ!」

 ・・・え?小指の第一関節の半分?じゃぁこの指三本分の太さのツノは?今ここに出した五十五本のツノは全部ツノ兎で間違い無かったけど・・・確かに何羽かは大きかった様な気もするけど・・・

「まぁいいわ・・・鑑定すればこれが何のツノかもわかることだし・・・そうね・・・少し時間が欲しいから、そこの酒場でご飯でも食べてらっしゃい」

 言われるがままに酒場のテーブルにて

「すみません。メニューありますか?」

「ハズレに出す物はねぇよ!」

 完全拒否された・・・なら・・・

「・・・勝手に食べる分には?」

「んなこたぁ!『構わんよ』・・・マスター?」

 店員と違って酒場のマスターは了承を出してくれたので・・・腰鞄からコップと皿を出し、氷の入った入れ物から数個の氷をコップに入れて、果実水を注ぎ、更にはもはや定番?の串肉を数本出して

「いただきます!」

 串肉からは焼き立ての湯気が立ち上り、皿に残ってる方からは肉汁が・・・その暴力的な匂いは酒場のみならずギルドカウンターにまで・・・

「はっふはっふ・・焼きたてがやっぱりいいね!」

 口の頬張り、噛み、咀嚼して・・脂のベタつきを冷たい果実水で流し・・・

「ゴックゴックゴック・・・プハ~!」

 もう一杯!と、コップに氷と果実水を追加し、別の果実水を取り出し

「フレーバーチェンジ!オレンジにブドウを・・・ウッメェェェェ!」

 今自分が周りからどんな目で見られているか・・・知ってるよ?【測量士】のJobで対象との距離感や視線・・・今は興味と殺意が混ざり合ってて気持ちが悪いけど・・・

「テメェ!クセェんだよ!よそで食いやぎゃりぇ!」

 店員が食ってかかってるけど・・・よだれがはみ出てるよ?

「でも、マスターさんが了承してくれたのにあなたは・・・マスターさんよりも偉いんですか?それなら従いますけど・・・」

 そう言いながら二本目の串へ・・・手調理なので、塩加減にムラがあったようなので、追加で塩胡椒を出してふりかけ

「・・・やっべ・・・ちょっとかけすぎたかな?でも・・・美味い!」

 果実水を楽しみ、串肉を食べ終わるタイミングでアンジェさんから声がかかった

「モーリア?君何してたの?」

「ハズレに出すメニューはないって言われたので、道中作った串肉を食べてただけですが?」

「それが今この空間を支配してる匂いの正体ね・・・まさかその鞄・・・」

「院長先生からの贈り物なので・・・ご理解いただけますよね?」

 アンジェさんはため息をつきつつも買取カウンターにて

「鑑定した結果、全部ツノ兎のツノでまちがい無かったわよ?ただ・・・ではなかったけどね?」

 ん?個体差があったのかな?大きさ?

「その顔はわかってないわね・・・通常の倍の大きさが二十五匹。ビッグ種が二十匹。メガビッグ種が九匹。キング種が一匹だったわ」

 キング?ウサキングか?
 大きさが変わるだけの違いでなく、種別が変わっていくそうで、その強さは倍々に・・・

「コレは全部買取でいいのかしら?」

 そうだね・・・今は特に欲しいもの・・・生活費程度?あればいいし・・・

「全部でお願いします。でもそんな大した金額じゃ無いですよね?」

「・・・通常のツノ兎が銀貨一枚なのに、あなたが持ってきたのは・・・一つ銀貨五枚にはなるわよ!?」

 銀貨五枚が二十五個
 銀貨二十枚が二十個
 銀貨五十枚が九個
 金貨五十枚が一個

 銅貨・・・・十枚で銀貨
 銀貨・・・・十枚で金貨
 金貨・・・十枚で大金貨
 大金貨・・・十枚で白貨
 白貨・・・・十枚で虹貨

 銀貨125+400+450+5000枚・・・で合計銀貨5975枚

5975枚・・・
 白貨・・・・五枚
 大金貨・・・九枚
 金貨・・・・七枚
 銀貨・・・・五枚ね・・・」

 これにはギルドホール内の冒険者も静まり返り

「・・・俺買取で大金貨なんて初めて聞いたぞ?」
「俺も俺も」
「白貨って・・・」
「なんでハズレがそんなに貰ってんだ?」
「おかしいよな?」
「ハズレはハズレらしくしなくちゃな」
「「「「・・・」」」」

 俄かに殺気が辺りに立ち込める・・・

「ギルド証には預金システムがあるので、全額入れておきますか?証は本人しか使えない様になってますし、街のどの店・・・露店でも使えるので安全ですよ?」

 そうしよう・・・そうしましょう・・・
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