異世界召喚〜転移前にスキルの検証させてもらえますか？三十年くらい〜

ウオッシュwash

　最初は本当に何をさせられるんだろうとドキドキしていたメイドさんだったが、四天王とリルには少し離れた所に待機してもらい、配下の一人を洗い場に誘導し、一緒に洗っていく・・・その際に胴長の性能チェックや道具(シャワーやブラシ)の使い方、洗う際の注意点等を実演を交えて一緒に洗っていく。最初はやはり黒ずんだ汚れに戸惑いが見られたが、数度洗い、指通りが良くなり出した頃には、最初の様な及び腰は見られなくなり、一人目のシャンプーが終わって毛並みを乾かす・・・前に、洗礼・・・自ら水気をブルンブルンして・・・メイドさんも良い笑顔になってた。
　
　そして温風魔法で乾かし、フッカフカになった毛並みに恐る恐る顔と体を埋め

「フハァァァァァ！」

　抗えるなら争ってみろ！無理だろ？

「というお仕事をお願いしたいのですが・・・いかがでしょうか？」

　もちろん一部始終・・・最後まで見てもらい、毛並みも体験してもらった。
　もちろん追加の手当の内容・・・金銭でなく洗い場に追加で作ったメイド専用の露天風呂等の施設利用権利だ。

「・・・ワシが使う風呂よりも豪華ではないか・・・だがまぁ、メイド達の意思に任せよう」

　それはOKで良いんですよね？

「胴長やその他の着替えはこちらで準備するので、希望者を募って・・・まぁ、二階で覗いてる彼女達をまずは引き込みましょうか」

　そうして第二陣が強制連行され・・・二階からの覗き見防止の屋根の設置や、給水所等々、改善点を見つけ出しては改良を・・・最終的には騎士団にも手を借りるという形で・・・王宮に二箇所の保養施設健康ランドが作られた

「・・・ワシの風呂も改良してもらえんかな？」

　ソウデスネーアトデガンバリマスヨー

「最初のメイドさん？今後はあなたがリーダーとなって、他のメイドさんや騎士団の方に洗い方や施設の利用方法を教えてあげてくださいね？もちろん最初の数回はボクも一緒にするので、気負わずに・・・楽しんでください」

「ハイ！謹んで承ります」

　最初は人身御供？の様な青かった顔が、今はリフレッシュされたイキイキとした笑顔になっている。ソコ！ソコの兵士！見惚れてないで仕事しろ！

「従魔のシャンプー？は一回でいいのか？」

「出来れば数日に一回・・・まぁ一週間に一回程度でいいのですが、何せ特殊個体含めると百二十以上いますからね・・・常に誰かが洗われてる状態になりかねないので・・・」

「百二十以上∑(ﾟДﾟ)」

「はい。この白いリルとその母親は、ボクとボクの家族で洗いますが、四天王他その配下は・・・お願いできますか？」

「・・・お主は・・・勇者召喚に紛れ込んだ魔王か？」

　心外な・・・魔王なんて目じゃないよ！