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 声のする方を見ると、女生徒が

「その兎食べるの?」

「そうにゃ?」

「・・・野蛮人・・・」

 一人がそう言い出すと、野盗に成り下がった彼らは一斉に

「うさぎさんを食べるだって!?」
「うわー無いわー」
「それでも人の子か!」
「野蛮人・・・そもそもウサギを殺すなんて」
「そうだそうだ!」
「お前のような奴が!」
「帰れ!」「帰れ!」「帰れ!」

 ワーオ

「・・・なんにゃ?この人たちにゃに言ってるにゃ?」

 レムは村底わからないと言った顔をし

「牛や豚や鳥は食べても、ウサギはダメにゃにょ?なんで?」

「ウサギは可愛いからダメに決まってるでしょ!野蛮人!」

「豚や鳥や牛は可愛くにゃいにょ?」

「牛や豚や鳥は食べられるために飼育されてるから良いのよ!」

 おーい?その考え方はどうなの?

「まぁいいにゃ。さっさと仕事しないと味が落ちるにゃ!」

 レムはそう言ってウサギを吊るして解体を始めた・・・が・・・やっぱこいつらは・・・

「きゃー!な!何を!」

 いや、皮剥いで・・・可食部位とそうで無いところ分けなきゃ・・・
 そういえば何かの物語で、空腹の旅人?に森の動物が果物とか木の実を取ってきて、ウサギが「ボクにはこれしか・・・」って言って焚き火に身を投じて・・・ってあったけど、毛皮ごと焼いても・・・血抜きもされてないし・・・内臓も・・・何より排泄物も・・・きっと食えたもんじゃ無いだろうに・・・勿論今回のウサギは仕留める時に首を狙ってるから既に血抜きは終わってる。心臓が動いてた方が血抜きは容易いからね?

「そこうるさい!」

 姐御が注意するも焼け石に霧吹き・・・焼け石に水だったらお湯かお風呂が・・・ゲフンゲフン・・・

「先生!こんな人たちと一緒の空気吸うのも嫌です!さっさと追い出してください!」

 もはや雑音でしかない彼彼女達の声・・・レムは無言で解体を進めていき、その手際の良さに先生方も見惚れ・・・気がつけば二つの肉塊に・・・穴の中には不可食部位と骨等々・・・オレは薪木と可燃性の油を穴に入れて火葬し、土をかぶせて・・・

「ありがとう、レム」

 竈に火は入っている。肉を小分けにして串に刺し、姐御が取ってきた野草とキノコと肉とコンソメ顆粒と

「「「「ハァァァ!?なんでそんな調味料を!?」」」」

「え?いやいや、ここには野営の研修できてるんだろ?異世界?塩さえあるかわかんないんだから、各種調味料は持ち込むだろ?」

 塩胡椒・・・コンソメ顆粒や粉末のアレコレ・・・俺達は無限収納あるからいいけど、カモフラージュも含めて・・・ね?
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