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嫁じゃないぞ?

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「どどどどどこじゃ!?」

 さっきまでいたところから地球に転移してきたんだけど、そりゃ驚くよね?前情報で「景色が変わる」って言われても、草原から屋内・・・しかも未知の建造物じゃね?

「レム?キツネにちゅーるはどうかわからないから、無理強いはしちゃだめだよ?俺は風呂の準備してくるから、妹に色々教えてあげててね?」

 妹に~というところが気に入ったのか、あれやこれやと説明をし出した。まぁ、後で改めてきちんとした説明するわけだけど、二人の姉妹としてのコミュニケーションにもいいかな~っておもってね。

「レム?お風呂の準備終わったから、お湯張りが終わったらティナと一緒に入っちゃってね?たぶん・・・初めてだろうから、しっかり洗ってあげるんだぞ?
 俺はちょっと買い物に行ってくるから」

「はいにゃ!」「・・・」

 ティナが静かだったけど、大丈夫だろう。さて、狐といえばお揚げさんっていうけど、どうだろうね・・・?流石にコンビニにはなさそうだからスーパーに行って・・・あったあった。他には・・・ペット用の首輪・・・いや、チョーカー?レムみたいにリボンにするか・・・ぁ!自在サイズ!栗鼠さんに・・・って、最初に現れた時に服着てたし、1回子狐化した後も服着てたし、自作できそうかな?でも、一応買っておこうかな・・・

「ぁ・・・通常の服装が巫女さんだけだったらあれだな・・・身長的にレムの服ってのも合いそうにないし・・・召喚するか・・・気乗りしないけど」

 買い物を済ませて家に帰ると、ちょっとグッタリした子狐と子猫が伸びていた・・・

「おーい、大丈夫か?」

「お帰りにゃー」

「なんじゃこれは・・・」

 ティナが若干壊れかけてた。横に座って胡座をかき、膝の上に乗せて、風魔法で毛を乾かしながらマッサージしてやってると

「カイにゃー、レムもー」

 反対側の膝の上にレムを装備して・・・何この最強布陣!そのまましばらくは2人を介抱しながら癒されてると、ティナが復活して

「カイザー?ここはどこじゃ?」

「ここは元々俺が生活してた『地球』という惑星で、ティナがいたところとは理の違う世界・・・異世界というやつだ。俺にはちょっとした過去があって、その時に・・・(説明中)・・・というわけだ。だから、妙な知識で変な魔法も使えるって訳。OK?」

 納得のいかない様な顔してるけど、そこは納得してもらうしかないわけで、これから先長い付き合いになりそうだから、追々慣れてもらうしかないけどまずは・・・

「ティナ?こっちの世界では狐の好物はコレって半ば決まってるんだけど、食べてみる?」

 先ほど買ってきたお揚げさんを差し出すと、クンカクンカ匂いを嗅いだ後パクッと・・・!!そこからは一心不乱に食べ進め、あっという間に食べ終わると

「もう少し欲しいのぅ?無いのか?」

 上目遣いの子狐・・・あざといけど許す。

「今日はもう後これ1枚だけだよ?レムもチュール1本だけだよ?」

 本当にこれらには怪しい常習性のある物質入ってないよな?っていうくらいの食いつきぶりなんだよね・・・さて、服装のこともあるし先ずはうるにメール送って・・・いちおうじーちゃんとばーちゃんにも紹介しておいた方がいいよな・・・例の件もあるし。
 2人が落ち着いたあたりで

「ティナ?ここにリボンがあるんだけど、レムとお揃いでもいいかな?向こうの世界で街に入るときに一応扱いは『従魔』として目印をつけておかないと間違えて喧嘩売ってくるバカが出てくると思うからその目印なんだけど」

「それは仕方がないね?煩わしいことになるんだったら、予防線は張っておいてそんはないだろうし」

 首のリボンは人化と獣化での伸縮も可能になるのと、一度身につければそういった変化も造作ないとのことで、この後の衣装合わせも、実際には買わずに、見るだけで良いと言ってった。

「レム?ティナの服の件もあるから、うる呼ぶぞ?」

「仕方ないにゃ・・・ティナ?これからくる人はカイザーの妹さんだけど、決して心を許しちゃだだよ?気をしっかり持つにゃ!」

 酷い言われ様だな妹よ・・・

「じゃぁ、ちょっと連れてくるから待っててね?『転移』」シュン



「うる?さっきメールした通りなんだけど、暴走するなよ?ただでさえ前回のことがあってレムが警戒してるんだからな?」


「ハァハァ大丈夫だってハァハァ私だってそこまでハァハァ見境ないわけじゃ無いんだからねハァハァ」

「・・・うる?お兄ちゃんは妹を犯罪者にしたく無いからな?
 それと、うるが間違いなく今から揃う4人の中で最底辺だから、本気で・・・自制してくれよ?」

 万が一うるが暴走してティナも乗っかったら・・・アカン想像しか出てこない・・・

「じゃぁいくぞ?『うるを拘束!』『転移』」シュン


「ねぇ?お兄ちゃん?なんで私拘束されてるのかな?」

「今はそれが最善の策だと天の声が聞こえたんだ!
 レム、ティナ、ただいま。これが妹の『うるち』だ。多分危険はないけど、あまり近づかない様にね?」

「うる姉・・・この子が妹のティナですにゃ。怖がらせちゃダメ\にゃよ?」

「昨夜から妹になったティナです。よろしくお願いするのじゃ」

「き・・・きつねが喋ったぁぁぁぁぁぁ!」

「レムも猫で喋ってただろ?」

 うるの絶叫にレムとティナが揃って俺の背後に隠れた。ちなみにまだティナは子狐形態のままだ。
 因みに服は見るだけで大丈夫とは言ってたが、試しにネット画像を見せてみたけど、再現はできなかった。

「うる?人化するけど、叫ぶなよ?近所迷惑だから。それと、次におかしな行動取ったら本気で二度と会わせないからな?転移も無しだ」

 そしてティナに人化してもらった
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