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続 スキル検証

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 失敗失敗・・・流木とクマを間違えるなんて・・・もしこれがクマでなくヒトだった事を考えると、軽く言ってる自分を罰しないとな・・・幸いクマは害獣であり狩猟区だったので悪い事には該当しなかったらしくスキル【ホンモノ】は削除も剥奪もされなかった。

「となると、アイテムの【ホンモノ】化よりも身体能力系を進めた方が良さそうだな」

 そう、小説にはアイテムボックス等の他にも身体強化や魔法等の無手による強化もあったので、今日はアイテムボックスからそれ系の小説教本を数冊取り出して昨日とは別の山で検証である

「やっぱまずは身体強化だよな?小型ハンドガンとかなら今のままでも撃てそうだけど、ちょっと大型になったら肩とか外れるって聞くし、ミニガンなんて持ち上げることもできなかったしな・・・所詮は中学生の身体だ。でも、身体強化できれば!!!」

 夢を持ち希望を固め教本小説を読み、能力の使い方を理解し、強くイメージを固めて・・・身体強化!

「とは言ったものの・・・これ強化されてないよな?小説教本だとどんなにスキルレベルが低くても、ある程度は驚きのパワーがで・・・ん?」

 そういえば、アイテムボックスとかの時は『声』が聞こえたけど、今回は無かったな・・・と何が違うんだ?少し考えてみよう・・・



 数分後・・・もしかして・・・?


 イメージを固めて・・・「身体強化!」

『身体強化がスキル【ホンモノ】により発現しました』

「できた!」

 今度は解る。身体の隅々まで力が・・・身体の使い方が分かるようだ!今まではこんなに無駄な動きをしてたのか・・・という位に

「発言か・・・発言する事によって発現するとはね・・・ギャグ?」

『・・・ガタッ・・・』





 ねえ?キミ?心あるでしょ?




 ダンマリか・・・ならこういうのはどうだろう?




 イメージは出来てる、強く思う・・・可能な限りの強い想いを!「命名!香織!」(名前をつけたら返事してくれるかな?軽くだけど意思の疎通を感じる時があったし、何より噛んでたこともあったし?)さぁ、どうなる?




『エラー☆〆〒々%\€°$○→♪』









「へ?」




 その日は他のスキルの検証をしようと一切発現せず、『声』も聞こえなかった。

「ヤバイ!ヤバイかもしれない!」

 もしかするとスキル検証がここで終わってしまうのか!?そしてこのまま残り三十年近く・・・それはまずい!でも・・・仕方ないのかも知れないね?無茶な使い方して負荷をかけちゃったのかも知れないから。

「考えてても仕方ない!今日は折角発現した身体強化を色々試してみよう!」




 その後は身体を動かし使う事でスキルレベルが上がっていき、調子に乗った僕は・・・


 ココどこだろう?気がついた時には見知らぬ山にいた・・・

「確か身体強化のスキルレベルが五になった辺りで、垂直跳びで十メートルを越えて面白がって斜めに思いっきり飛んだら・・・隣山の麓に着地して・・・ハッチャケて続けてたら・・・こんなるよね?」

 もしかして県を跨いでるかも知れないね?またじーちゃん達に迷惑かけちゃうよ。



「お願いだ!さっきのは謝るしもうしない!機嫌が悪くなったのか気分が悪くなったのかシステムに干渉するような事言ってゴメン!だから・・・」

「一緒に喋ったりしたいとか願わないから!」




「これ以上じーちゃん達に迷惑かけたくないんだ!だから!今この状況を打開するスキルを構築したいんだ!」

 色々言ってる事が無茶なことはわかってるつもりだが、今はこれしか無いと思った。見知らぬ山でもう空も暗くなりかけてる。これ以上暗くなると捜索隊が組織されてもおかしくない。そしてここは多分捜索エリア外だ。そうなったら村の捜索隊でなく自衛隊や警察が駆り出される可能性もある。そうなると捜索対象が僕であることに問題が発生する筈だ。



「頼むよ・・・」


 後で思えば支離滅裂である

 スキルに意識を持たせようとしてエラーを引き起こさせ、その願いを無かったことにしたいと口走ったのに、ソレに対して返答を求めてるなんて・・・
 返事されれば無理を通した
 返事が無ければこのまま捜索隊待ち



「ごめんよ・・・もう話したいとか考えないから・・・わすr『それは困ります!』eるか・・・ら・・・?」



 へ?「だれ?」


『香織です!貴方が「命名」してくれたんじゃないですか!当初は想定外の負荷がかかり一時的にフリーズして再起動に時間がかかってましたが、先程容量増加と最適化を済ませて再起動してやっと話せると喜んでたのに!』

 


 どうやらが聞こえ出したようだ

『幻聴じゃないですよ?が望んだことでふよ?』



「噛んだ?」

『/////やめてください/////』




「さっき声に出してなかったよね?」

『心で繋がってるので、無理に声に出す必要はないですよ?これからは。でも今はそれどころじゃないのでは?』

「そうだった!こんな事考えたんだけどできるかな?」

『それは貴方が強く願えば叶うことですよ?そうでしょ?』


 強く願った結果『香織』は生まれた。ならば・・・「Go→Home!」


『認証されました。スキルとして登録します・・・されました。実行しますか?』

「勿論!」




 そして僕は帰宅して捜索隊は結成されなかった。じーちゃんとばーちゃんには怒られたが、必要な事だから甘んじて受けた。

 これからの検証が楽しみで仕方がない!

ですか?』



「何もかもだ!」
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