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終章 王子を襲った陰謀と国家転覆
『141、王城前の攻防戦』
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フタンズさんと別れてから1時間ほど歩いただろうか。
俺たちはやっと王城の前に作られた広場に到着し、作戦会議を開く。
「門は閉じられているわね」
「ええ。ツバーナちゃんの話だと結界が張られているから魔法で入ることも出来ないし・・・」
アスネお姉さまが恨めしげに門を睨む。
すると門が音を立てて開き、中から黒い鎧を纏った騎士たちが数十人出て来た。
「何!?」
「もう見つかってもいいとか言っている場合じゃないわね。戦うわよ!」
凛々しい表情でアリナお姉さまがシャウトする。
その声に応じた俺たちも、思い思いの武器を構えて騎士たちに向き合う。
「我に眠る魔法の根源、魔力よ。我の求めに応じて闇の矢となれ。ダーク・アロー」
「私に眠る魔法の根源、魔力よ。私の求めに応じて風を飛ばせ。ハリケーン!」
俺とアスネお姉さまが先制攻撃を放つ。
しかし、黒龍騎士たちはいとも簡単に同じ技を放って相殺してしまった。
「クッ・・・こいつらは本隊ね」
「アリナさん、私が援護するので魔法を放ってください。ツバーナ特製魔導具発動!」
「私に眠る魔法の根源、魔力よ。私の求めに応じて大波を作れ。ウォーター・ハザード!」
俺とアスネお姉さまの先制が失敗したと見ると、すぐにアリナお姉さまとツバーナが対応。
攻撃を仕掛けていく。
「僕たちも第2の魔法の準備をしておきましょう。手数で仕掛けないと勝てません」
「分かっているわ。次は火魔法でもいいわね」
幸いにも地面は石畳みだ。
俺が頷くと、アスネお姉さまはスタッフを取り出して詠唱を始める。
今までは威力を度外視していたが、ついに本気モードを開放したようだ。
アスネお姉さまが詠唱している間、黒龍騎士がアリナお姉さまの出した波に呑まれていく。
反撃をツバーナが作った魔導具の効果、【魔法攻撃力低下】によって封じられたのだろう。
びしょ濡れになった騎士たちに俺たちの魔法が突き刺さる。
「本当は詠唱した方がいいんだけどね・・・。荒れ狂え、ホット・ウィンド!」
「私に眠る魔法の根源、魔力よ。私の求めに応じて炎を出せ。ファイヤー・ランス!」
2度目の攻撃に、黒龍騎士たちは瞠目する。
しかし、俺が出した魔法は温かい風を吹かせて黒龍騎士たちを乾かしただけ。
水気が完全に失われたところにアスネお姉さまの火魔法が着弾した。
「ちょっと・・・あの風は魔法の前段階か」
「アイツら・・・騎士としてはあり得ないけど、完全に油断しきってたわね」
炎に焼き尽くされる黒龍騎士たちから目を背けたアリナお姉さまとツバーナが呟く。
未だに燃え盛る炎を見ずに進もうとした時、不意に攻撃が頬を掠めた。
「精鋭部隊が破れましたか・・・。ならば私たちが直接、この手で叩き潰してあげましょう」
エルフの王城から出て来たのは、燃えるような赤髪を靡かせた元女騎士だった。
そして、俺の護衛隊長だった人でもある。
「まさか・・・あなたと剣を交えることになるとはね。ねえ、フェブアー=レイン?」
俺たちはやっと王城の前に作られた広場に到着し、作戦会議を開く。
「門は閉じられているわね」
「ええ。ツバーナちゃんの話だと結界が張られているから魔法で入ることも出来ないし・・・」
アスネお姉さまが恨めしげに門を睨む。
すると門が音を立てて開き、中から黒い鎧を纏った騎士たちが数十人出て来た。
「何!?」
「もう見つかってもいいとか言っている場合じゃないわね。戦うわよ!」
凛々しい表情でアリナお姉さまがシャウトする。
その声に応じた俺たちも、思い思いの武器を構えて騎士たちに向き合う。
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「私に眠る魔法の根源、魔力よ。私の求めに応じて風を飛ばせ。ハリケーン!」
俺とアスネお姉さまが先制攻撃を放つ。
しかし、黒龍騎士たちはいとも簡単に同じ技を放って相殺してしまった。
「クッ・・・こいつらは本隊ね」
「アリナさん、私が援護するので魔法を放ってください。ツバーナ特製魔導具発動!」
「私に眠る魔法の根源、魔力よ。私の求めに応じて大波を作れ。ウォーター・ハザード!」
俺とアスネお姉さまの先制が失敗したと見ると、すぐにアリナお姉さまとツバーナが対応。
攻撃を仕掛けていく。
「僕たちも第2の魔法の準備をしておきましょう。手数で仕掛けないと勝てません」
「分かっているわ。次は火魔法でもいいわね」
幸いにも地面は石畳みだ。
俺が頷くと、アスネお姉さまはスタッフを取り出して詠唱を始める。
今までは威力を度外視していたが、ついに本気モードを開放したようだ。
アスネお姉さまが詠唱している間、黒龍騎士がアリナお姉さまの出した波に呑まれていく。
反撃をツバーナが作った魔導具の効果、【魔法攻撃力低下】によって封じられたのだろう。
びしょ濡れになった騎士たちに俺たちの魔法が突き刺さる。
「本当は詠唱した方がいいんだけどね・・・。荒れ狂え、ホット・ウィンド!」
「私に眠る魔法の根源、魔力よ。私の求めに応じて炎を出せ。ファイヤー・ランス!」
2度目の攻撃に、黒龍騎士たちは瞠目する。
しかし、俺が出した魔法は温かい風を吹かせて黒龍騎士たちを乾かしただけ。
水気が完全に失われたところにアスネお姉さまの火魔法が着弾した。
「ちょっと・・・あの風は魔法の前段階か」
「アイツら・・・騎士としてはあり得ないけど、完全に油断しきってたわね」
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未だに燃え盛る炎を見ずに進もうとした時、不意に攻撃が頬を掠めた。
「精鋭部隊が破れましたか・・・。ならば私たちが直接、この手で叩き潰してあげましょう」
エルフの王城から出て来たのは、燃えるような赤髪を靡かせた元女騎士だった。
そして、俺の護衛隊長だった人でもある。
「まさか・・・あなたと剣を交えることになるとはね。ねえ、フェブアー=レイン?」
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