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第3章 銀髪の兄弟と国を揺るがす大戦
『91、各国対策会議・中』
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音楽魔法の談義が1段落ついたところでヘウムが首を傾げた。
「ちなみに古代魔法っていくつあるんですかね?
「儂の国で文献が見つかっているのは5つだな。どの魔法も高度過ぎてな・・・」
ロビウムがさも残念そうに首を振る。
妙に芝居がかっているため、申し訳ないが演技とバレバレである。
そもそも服が動かぬ証拠だろうに。
「何を言っているのだ。自動回復を復活させた服を着てからに」
「この魔法も高度であることを知らぬか。この服を作るのに10人は魔力切れを起こした」
「へえ・・・規定を破って復活させたことを認めるのか」
父上の挑発に乗ってしまったロビウムをマリウムが冷たい目で射貫く。
ロビウムは瞠目した後、力なく項垂れた。
「ああ、認める。儂は古代魔法を2つ復活させている。自動回復と・・・生命魔力だ」
「生命魔力だとっ!?お前は何を考えているのだ!?」
「そうですよ!あれは古代魔法の中でも絶対に復活させてはいけない禁忌!」
父上とヘウムが顔を青ざめさせて糾弾する。
生命魔力というのは、名前から推測するに生命を魔力に変えること。
言い換えるとライフ・バーンであろう。
あの魔法はミラさんも何か関わっているみたいだったが、ウダハルも関わっていたのか。
確かに使っていたリアンの友人はウダハル出身みたいだが。
「儂は知らぬわ。古代魔法を担当していた研究員が勝手に復活させおっただけだ」
「もちろん粛清したのであろうな!あれが漏れれば・・・」
「前にアラッサムで復活させた者と同じ扱いをしたと言えば分かるか?」
ロビウムの言葉に全員が黙って頷いた。
過去にもアラッサムで復活させた者がいたのか・・・。
「次は私のところか。エルハス王国で判明している古代魔法は6つだな」
「ウダハルより1つ多いのか」
「どうせ役に立たない魔法ばかりを漁っているのではないか?」
「失礼だなロビウムよ!既に音楽魔法も自然回復も解析は終わっているわ!」
ムッとしたナウムが机を叩く。
机の上に乗っていたお茶が大きく波打ち、ロビウムの服に零れた。
「わっ!何をやっておるのだ!机を叩くならお茶が乗っていないかを確認せい!」
「うるさいっ!我が国を侮辱してきた奴が良く言うわ!」
何気なく見ると濡れた箇所が徐々に光に包まれ、次に見た時は完全に乾いていた。
これが古代魔法が1つ、自然回復の効果か。
「ロビウムさん、もう服が乾いているように見えますが、それが自動回復ですか?」
「本当だ。これで完全に黒ですね」
王子2人に責められたロビウムは開き直ったのか、鷹揚に頷いただけ。
その態度に父上が不満を露わにする。
「何だ、その偉そうな態度は。ここでは各王が対等であるということを念頭に置いてくれ」
「別にそのような考えがあったわけではない。それに今は王子の質問だったではないか」
「屁理屈を言うな!ロビウムはいつもそうだ!他の国王を見下すような態度を取る!」
「言うではないかモルネ。我が国にも勝てない弱小のくせに!」
ロビウムと父上の言い争いがデッドヒートしそうになった時、マリウムがため息を吐いた。
大きいため息は睨み合っている2人にも届き、怒りのベクトルがマリウムに向く。
「何なのだ!人が真剣に話し合っているときに!」
「失礼だぞマリウム!言いたいことがあるなら言えばいい!これ見よがしにため息など!」
2人に詰め寄られたマリウムは氷点下の視線をしながら立ち上がる。
そして立っている2人の間に立った。
「今はアラッサムの対策をするときでしょう!?何を対立しているのですかバカバカしい。あなたがた2人はアラッサムにやられっぱなしで良いのですか!?特にロビウムはさっきから足を引っ張ってばかり!古代魔法の確認も手札を出し合う場で罵る場じゃない!」
激昂したマリウスは恐ろしいほど饒舌だった。
誰も言えなかったことを鋭いナイフとして2人に突き刺していく。
怒られて反省したのか、気まずそうに自身の席に戻っていく父上とロビウム。
2人が席についたのを確認したマリウムは父上にパスを振る。
「それでグラッザド王国は古代魔法の解析はいくつ終わっているのです?」
「我が国は8つの解析が終わっています。しかし今回使われた音楽魔法はまだでした」
「だから対策がとれなかったというわけか」
「そうなります。最も、アラッサムが音楽魔法を復活させたという話は聞いていましたから、対策が十分で無かった我が国の責任です。申し訳ない」
集まった面々に父上が頭を下げる。
俺もグラッザドの一員として謝ったほうがいいのかと思い、とりあえず頭を下げておいた。
すると各国の王や王子が失笑を漏らす。
「なぜ王子が謝っておるのだ?その年でグラッザドの一員という自覚があるのか」
「凄いですね。私がこの年のころは自分がこうなるとは思ってもいなかった」
「王子として完敗ですか・・・。グラッザドは強敵ですね」
それぞれの言葉を聞いて、何か妙なことをしてしまったのではないかと冷や汗をかく。
焦る俺の頭に父上の手が置かれ、初めて自分が震えていたと気づいた。
「お前は凄いな。良い国にしてくれそうだ」
「そうだな。我が国も日和見ではいけないか・・・。いつか抜かされなきゃいいが」
ロビウムが呟いた言葉は、なぜか俺の心に残った。
今まで自信に満ち溢れていた彼の言葉にしては、どこか悲しく、寂し気に聞こえたからか。
「最後は私の国ですね。我が国は4つしか判明していませんが必ず役に立ちますよ?」
「ほう・・・役に立つとはどういうことかな?」
ナリムがマリウムに挑発するような目線を向け、お茶に手を伸ばした。
すると、ナリムの手から逃れるように湯呑みが動きはじめる。
「どういうことだ?何で湯呑みが動くんだ?誰かが机の下にいるのか?」
不思議そうに机の下を覗き込むナリムにロビウムが微笑を浮かべる。
あれは古代魔法のサイキックだな。
ミラさんの授業で古代魔法を行った際、触れなくても物を動かすという魔法があった。
それがサイキックだ、
魔力を多く消費する技で、俺の魔力量でも動かせるのは5分が限界か。
というか、よく考えればグラッザド王国も復活させているじゃん。
最も、ウダハルのように堂々と使ったりはしていないが。
「それは古代魔法のサイキックですね。相手の武器を取り上げるのに役に立ちます」
「上手くいくのか?武器を魔力で包まなきゃいけないのだろう」
「慣れれば以外と簡単ですよ?ほらこうやって人が持っているものも奪えます」
ちょうど俺がお茶を飲もうとしていたからか、湯呑みがサイキックで奪われてしまった。
魔力も感じなかったし、相当手慣れているな。
でも・・・ちょっとイラついたし、マリウスにはお灸を据えてあげよう。
「僕の湯呑みを奪わないでくださいよ。それと・・・古代魔法を復活させていいんですか?」
「あ・・・皮肉にも契約違反がバレちゃいましたね」
ヘウムが肩を竦めてみせると、ロビウムがため息交じりに呟く。
「もういいではないか。きっとエルハスもグラッザドもいくつかは復活させているだろう」
「ええ・・・じゃあ契約は消滅したということで」
ナウムが自国の不利を悟ったのか、素直に引き下がって契約の無効化を主張した。
しかし、待ったをかけたのは意外にも父上だった。
「我が国は8つも解析していながら契約を守っていたのだぞ?少し酷くないか?」
「そうですね。僕なら古代魔法も使いこなせる自信がありますし」
要するに、契約を無効化するなら全力で古代魔法の復活と取得を行うというブラフだ。
俺たちの思惑通り、各国の王が苦い顔をする。
「それならグラッザドは何なのですか?聞けば王子が我が国の商人を締めだしたとか」
「は?何の話ですか?僕には身に覚えがありませんが」
俺と4国連合の仁義なき戦いが始まった。
「ちなみに古代魔法っていくつあるんですかね?
「儂の国で文献が見つかっているのは5つだな。どの魔法も高度過ぎてな・・・」
ロビウムがさも残念そうに首を振る。
妙に芝居がかっているため、申し訳ないが演技とバレバレである。
そもそも服が動かぬ証拠だろうに。
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「生命魔力だとっ!?お前は何を考えているのだ!?」
「そうですよ!あれは古代魔法の中でも絶対に復活させてはいけない禁忌!」
父上とヘウムが顔を青ざめさせて糾弾する。
生命魔力というのは、名前から推測するに生命を魔力に変えること。
言い換えるとライフ・バーンであろう。
あの魔法はミラさんも何か関わっているみたいだったが、ウダハルも関わっていたのか。
確かに使っていたリアンの友人はウダハル出身みたいだが。
「儂は知らぬわ。古代魔法を担当していた研究員が勝手に復活させおっただけだ」
「もちろん粛清したのであろうな!あれが漏れれば・・・」
「前にアラッサムで復活させた者と同じ扱いをしたと言えば分かるか?」
ロビウムの言葉に全員が黙って頷いた。
過去にもアラッサムで復活させた者がいたのか・・・。
「次は私のところか。エルハス王国で判明している古代魔法は6つだな」
「ウダハルより1つ多いのか」
「どうせ役に立たない魔法ばかりを漁っているのではないか?」
「失礼だなロビウムよ!既に音楽魔法も自然回復も解析は終わっているわ!」
ムッとしたナウムが机を叩く。
机の上に乗っていたお茶が大きく波打ち、ロビウムの服に零れた。
「わっ!何をやっておるのだ!机を叩くならお茶が乗っていないかを確認せい!」
「うるさいっ!我が国を侮辱してきた奴が良く言うわ!」
何気なく見ると濡れた箇所が徐々に光に包まれ、次に見た時は完全に乾いていた。
これが古代魔法が1つ、自然回復の効果か。
「ロビウムさん、もう服が乾いているように見えますが、それが自動回復ですか?」
「本当だ。これで完全に黒ですね」
王子2人に責められたロビウムは開き直ったのか、鷹揚に頷いただけ。
その態度に父上が不満を露わにする。
「何だ、その偉そうな態度は。ここでは各王が対等であるということを念頭に置いてくれ」
「別にそのような考えがあったわけではない。それに今は王子の質問だったではないか」
「屁理屈を言うな!ロビウムはいつもそうだ!他の国王を見下すような態度を取る!」
「言うではないかモルネ。我が国にも勝てない弱小のくせに!」
ロビウムと父上の言い争いがデッドヒートしそうになった時、マリウムがため息を吐いた。
大きいため息は睨み合っている2人にも届き、怒りのベクトルがマリウムに向く。
「何なのだ!人が真剣に話し合っているときに!」
「失礼だぞマリウム!言いたいことがあるなら言えばいい!これ見よがしにため息など!」
2人に詰め寄られたマリウムは氷点下の視線をしながら立ち上がる。
そして立っている2人の間に立った。
「今はアラッサムの対策をするときでしょう!?何を対立しているのですかバカバカしい。あなたがた2人はアラッサムにやられっぱなしで良いのですか!?特にロビウムはさっきから足を引っ張ってばかり!古代魔法の確認も手札を出し合う場で罵る場じゃない!」
激昂したマリウスは恐ろしいほど饒舌だった。
誰も言えなかったことを鋭いナイフとして2人に突き刺していく。
怒られて反省したのか、気まずそうに自身の席に戻っていく父上とロビウム。
2人が席についたのを確認したマリウムは父上にパスを振る。
「それでグラッザド王国は古代魔法の解析はいくつ終わっているのです?」
「我が国は8つの解析が終わっています。しかし今回使われた音楽魔法はまだでした」
「だから対策がとれなかったというわけか」
「そうなります。最も、アラッサムが音楽魔法を復活させたという話は聞いていましたから、対策が十分で無かった我が国の責任です。申し訳ない」
集まった面々に父上が頭を下げる。
俺もグラッザドの一員として謝ったほうがいいのかと思い、とりあえず頭を下げておいた。
すると各国の王や王子が失笑を漏らす。
「なぜ王子が謝っておるのだ?その年でグラッザドの一員という自覚があるのか」
「凄いですね。私がこの年のころは自分がこうなるとは思ってもいなかった」
「王子として完敗ですか・・・。グラッザドは強敵ですね」
それぞれの言葉を聞いて、何か妙なことをしてしまったのではないかと冷や汗をかく。
焦る俺の頭に父上の手が置かれ、初めて自分が震えていたと気づいた。
「お前は凄いな。良い国にしてくれそうだ」
「そうだな。我が国も日和見ではいけないか・・・。いつか抜かされなきゃいいが」
ロビウムが呟いた言葉は、なぜか俺の心に残った。
今まで自信に満ち溢れていた彼の言葉にしては、どこか悲しく、寂し気に聞こえたからか。
「最後は私の国ですね。我が国は4つしか判明していませんが必ず役に立ちますよ?」
「ほう・・・役に立つとはどういうことかな?」
ナリムがマリウムに挑発するような目線を向け、お茶に手を伸ばした。
すると、ナリムの手から逃れるように湯呑みが動きはじめる。
「どういうことだ?何で湯呑みが動くんだ?誰かが机の下にいるのか?」
不思議そうに机の下を覗き込むナリムにロビウムが微笑を浮かべる。
あれは古代魔法のサイキックだな。
ミラさんの授業で古代魔法を行った際、触れなくても物を動かすという魔法があった。
それがサイキックだ、
魔力を多く消費する技で、俺の魔力量でも動かせるのは5分が限界か。
というか、よく考えればグラッザド王国も復活させているじゃん。
最も、ウダハルのように堂々と使ったりはしていないが。
「それは古代魔法のサイキックですね。相手の武器を取り上げるのに役に立ちます」
「上手くいくのか?武器を魔力で包まなきゃいけないのだろう」
「慣れれば以外と簡単ですよ?ほらこうやって人が持っているものも奪えます」
ちょうど俺がお茶を飲もうとしていたからか、湯呑みがサイキックで奪われてしまった。
魔力も感じなかったし、相当手慣れているな。
でも・・・ちょっとイラついたし、マリウスにはお灸を据えてあげよう。
「僕の湯呑みを奪わないでくださいよ。それと・・・古代魔法を復活させていいんですか?」
「あ・・・皮肉にも契約違反がバレちゃいましたね」
ヘウムが肩を竦めてみせると、ロビウムがため息交じりに呟く。
「もういいではないか。きっとエルハスもグラッザドもいくつかは復活させているだろう」
「ええ・・・じゃあ契約は消滅したということで」
ナウムが自国の不利を悟ったのか、素直に引き下がって契約の無効化を主張した。
しかし、待ったをかけたのは意外にも父上だった。
「我が国は8つも解析していながら契約を守っていたのだぞ?少し酷くないか?」
「そうですね。僕なら古代魔法も使いこなせる自信がありますし」
要するに、契約を無効化するなら全力で古代魔法の復活と取得を行うというブラフだ。
俺たちの思惑通り、各国の王が苦い顔をする。
「それならグラッザドは何なのですか?聞けば王子が我が国の商人を締めだしたとか」
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