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第3章 銀髪の兄弟と国を揺るがす大戦
『83、少年の変化と作戦会議』
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「僕たちに料理を手伝ってほしい?何を言っているんだ?」
「この王城では王妃や王子が厨房に入って料理をするものなのですか?」
料理を作って欲しいとお願いしたところ、2人は警戒したように疑問をぶつけてきた。
ただ、その質問が飛んでくることは想定済みだ。
あらかじめ俺たち家族が協力して大きなケーキを作ってきている。
俺たちの家族は協力すれば、このくらいのお菓子は作れるよとアピールするのだ。
「そう言うと思ってケーキを持って来ました。僕たちグラッザド家が協力して作ったんです」
「え?ケイネ様とモルネ様も?」
ハーナンが素っ頓狂な声を上げたので、風魔法で声を散らしながら答える。
こちらのペースに乗せることが出来ているな。
「僕たちは一通りの料理は出来ますから。いつ王族じゃなくなるか分かりませんし」
「そうなんですか・・・確かにそれはそうですわね・・・」
奴隷になっていたことでも思い出したのだろう。顔が真っ青になっている。
あと一押しで作戦の第1段階は成功か。
たくさん場数を踏んでも、心を閉じている人間の説得というものは緊張するものだ。
一歩間違えれば、さらに心を閉ざしてしまうから。
「だから料理を手伝って欲しいんだ。僕たちもハーナンさんたちに苦労してほしくないし」
「リレンくん・・・。分かったわ。料理をしてあげようじゃないの!」
「僕も手伝うよ。お母さんだけだと危なっかしいし」
リアンも微笑んでから俺がいることを思い出したらしく、しまったという顔をしている。
ちなみに俺は彼の笑顔をバッチリと見ていた。
普段は大人っぽいリアムだが、笑顔は年相応に無邪気で可愛かったと思う。
最も、年相応といっても彼の年齢など知る由も無いが。
「もしかして弟のリエルが何か言ったの?例えば僕たちの過去とか」
「ううん。特にそういうのは。リアンは素直になれないだけだから許してあげてって」
一瞬、動揺を顔に出してしまいそうになった。
カマをかけているのだとすぐに分かったから良かったが、一歩間違えたら危なかったな。
リアンは顔を歪めている。
「リエルはまた余計なことを喋って・・・。それで僕たちがどんな目に遭ってきたか」
「ハーナンさん、厨房の場所って分かりますか?」
この呟きは聞かなかったことにするのが正解の対応だろう。
さっきの発言から察せるが、リアンたちは過去の話を知られるのを酷く嫌がっていた。
恐らくは虐げられるのを怖がっているのだ。
よく前世の物語にもあった“平民出身風情が偉そうにするな”という奴である。
「分かるわ。この城は隅々まで把握しているわよ」
「そうなんですか。まさか、僕の部屋とか勝手に見ていませんよね?」
特に見られて困るものなど置いてないが、精神は高校生のままなのでどこか恥ずかしい。
この人たちならやりそうだという不安感もあった。
しかし心配は杞憂だったのかハーナンとなぜかリアムまで首を横に振る。
「そんなことするわけないじゃん。僕だってやられたら嫌だし」
「私もグラッザド家の皆様の自室は見ていないわ。淑女として失格だし失礼じゃない」
そこら辺は常識ある人物のようで一安心だ。
ちなみに今の発言から察するにリアンも思春期真っ只中じゃないのか?
「ちなみに2人は何歳なの?」
「あ、そういえば誰にも言ってなかったね。僕が10歳で・・・リエルが8歳だったかな?」
「正解。自分の弟の年齢くらい、正確に覚えときなさいよ」
ハーナンが呆れた口調で言うと、リアンは顔を赤くして明後日の方向を向いた。
ここでリエルが戻ってきて、顔を朱色に染めている兄、リアンを見つけて首を傾げる。
どうして兄が痴態を晒しているのかが理解できないらしい。
「リアンお兄ちゃん?どうして顔を真っ赤にしているの?トマトみたい!」
「なっ・・・。そこまで赤くなっているのか?」
うん。第3者である僕から見ても真っ赤だね。トマトみたいというのも頷ける。
面白いので頷きながら見つめていると、リアンが恥ずかしそうに手を顔の前で振った。
「ほら、準備するからリレンは出て行って。僕たちの料理を楽しみにしていなよ」
「へぇー・・・料理に意外と自信があるんだね。楽しみだなぁ」
俺の素直な気持ちを伝えて部屋を出ると、扉の前には料理長のグリーソンさんがいた。
パートナーを一目見ておきたかったのであろうか。
「あの人たちですか・・・。私としてはお兄さんが面白そうな印象を受けましたね」
「そうなんだよ。これをきっかけとして恐れを取り払えるといいな」
一緒の王城で暮らしていく以上、ギスギスとした雰囲気になるのは避けたい。
だからこそ、このような機会を設けているのだ。
「作ってもらう料理の相談をしたいのでお時間を頂けないでしょうか」
「うん。2人には簡単すぎず、難しすぎずの料理を作ってもらわねきゃいけないからね」
グリーソンさんと話し合いを行うために自室に向かう。
部屋に入ると、フェブアーが武器を手入れしており、カルスはソファーで寝ていた。
・・・ツバーナはどこに行ったのだろうか?
カルスは御者に疲れたのだろうか。俺が入ってきたことにすら気づいていない。
「どうやら疲れてしまったみたいですね。御者は大変ですから。休ませてあげましょう」
「そうだね。起こしちゃっても悪いし、リビングで話そうか」
せっかく帰ってきたのだから、母上や父上たちともお話したいという思いがあったのだ。
やっぱり家族が近くにいるという安心感は凄いな。
前世では感じられなかった気持ちで心が満たされていくのを感じ、自然と顔が綻ぶ。
「リレン王子、なぜニヤニヤしていらっしゃるのですか?」
「えっ!?なんだ・・・マークか。驚かさないでよ。後ろから話しかけられたからビックリした」
後ろを振り向くと、宮廷魔術師のマークが立っていた。
俺がニヤニヤしているなどと言っていたが、マークさんも薄笑いを浮かべている。
バカにするような目が何かイラつくな。
「そうだ。マークさんも知恵を出してよ。リアンたちに作ってもらう料理を考えなきゃ」
「僕、料理は不得手なんですけど。――ちょっと腕を引っ張らないで下さい!」
嫌がるマークを引っ張ってリビングに行くと、ちょうど母上と父上がお茶を飲んでいた。
俺は両親の向かいにグリーソンさんたちとともに座る。
急に入ってきて、真剣な目をしている俺たちに2人が訝しげな視線をした。
「実はリアンたちに作ってもらう料理を考えようかと思って」
「確かに。私たちもケーキは作ったけど具体的なないようまでは考えてないわね」
母上が顎に手を当てて頷く。
その横でコップを静かに置いた父上がグリーソンさんに視線を向けた。
「冷蔵庫にあるもので作るとしたら何になりそうだ?食材はもう買いにいけないだろ」
つまりは、冷蔵庫にあるもので作ることになるということだ。
そうなると作れる料理の幅が絞られるな。
作ろうと思っても材料が足りないといった事態が考えられる。
「そうですね・・・。ポトフなどが妥当でしょうか。2人には包丁を持たせるのがいいでしょう」
「肉のようなものは無いの?僕とかお姉さまたちはいいとしてリアンとか足りる?」
10歳の体で野菜だけとか耐えられないだろう。
俺も小学生のころは孤児院で出された美味しい料理をよく食べたものだ。
そういえばあの時はポトフが一番のお気に入りだったな。
だったらハーナンはともかくとして、リアンやリエルは喜んでくれるのではなかろうか。
「ソーセージがあったはずです。それも入れましょうか」
「それなら足りるわね。私は部屋に隠してある秘蔵のお茶を出してあげましょう」
母上がそう言ってコップを手に取る。
その瞬間、父上がいきなり立ち上がったと思うと天井に腕を突き上げた。
「よっしゃっ!ケイネ秘蔵のお茶は美味しいからな。私も飲むのが楽しみなんだ」
「そうなんだ。せっかく美味しいお茶もあるんだし、いい会になるといいね」
俺が言うと、父上は大きく頷いた。
ハーナンたちの中に巣食う、王族への恐怖心との戦いが幕を開けようとしていたのだ。
「この王城では王妃や王子が厨房に入って料理をするものなのですか?」
料理を作って欲しいとお願いしたところ、2人は警戒したように疑問をぶつけてきた。
ただ、その質問が飛んでくることは想定済みだ。
あらかじめ俺たち家族が協力して大きなケーキを作ってきている。
俺たちの家族は協力すれば、このくらいのお菓子は作れるよとアピールするのだ。
「そう言うと思ってケーキを持って来ました。僕たちグラッザド家が協力して作ったんです」
「え?ケイネ様とモルネ様も?」
ハーナンが素っ頓狂な声を上げたので、風魔法で声を散らしながら答える。
こちらのペースに乗せることが出来ているな。
「僕たちは一通りの料理は出来ますから。いつ王族じゃなくなるか分かりませんし」
「そうなんですか・・・確かにそれはそうですわね・・・」
奴隷になっていたことでも思い出したのだろう。顔が真っ青になっている。
あと一押しで作戦の第1段階は成功か。
たくさん場数を踏んでも、心を閉じている人間の説得というものは緊張するものだ。
一歩間違えれば、さらに心を閉ざしてしまうから。
「だから料理を手伝って欲しいんだ。僕たちもハーナンさんたちに苦労してほしくないし」
「リレンくん・・・。分かったわ。料理をしてあげようじゃないの!」
「僕も手伝うよ。お母さんだけだと危なっかしいし」
リアンも微笑んでから俺がいることを思い出したらしく、しまったという顔をしている。
ちなみに俺は彼の笑顔をバッチリと見ていた。
普段は大人っぽいリアムだが、笑顔は年相応に無邪気で可愛かったと思う。
最も、年相応といっても彼の年齢など知る由も無いが。
「もしかして弟のリエルが何か言ったの?例えば僕たちの過去とか」
「ううん。特にそういうのは。リアンは素直になれないだけだから許してあげてって」
一瞬、動揺を顔に出してしまいそうになった。
カマをかけているのだとすぐに分かったから良かったが、一歩間違えたら危なかったな。
リアンは顔を歪めている。
「リエルはまた余計なことを喋って・・・。それで僕たちがどんな目に遭ってきたか」
「ハーナンさん、厨房の場所って分かりますか?」
この呟きは聞かなかったことにするのが正解の対応だろう。
さっきの発言から察せるが、リアンたちは過去の話を知られるのを酷く嫌がっていた。
恐らくは虐げられるのを怖がっているのだ。
よく前世の物語にもあった“平民出身風情が偉そうにするな”という奴である。
「分かるわ。この城は隅々まで把握しているわよ」
「そうなんですか。まさか、僕の部屋とか勝手に見ていませんよね?」
特に見られて困るものなど置いてないが、精神は高校生のままなのでどこか恥ずかしい。
この人たちならやりそうだという不安感もあった。
しかし心配は杞憂だったのかハーナンとなぜかリアムまで首を横に振る。
「そんなことするわけないじゃん。僕だってやられたら嫌だし」
「私もグラッザド家の皆様の自室は見ていないわ。淑女として失格だし失礼じゃない」
そこら辺は常識ある人物のようで一安心だ。
ちなみに今の発言から察するにリアンも思春期真っ只中じゃないのか?
「ちなみに2人は何歳なの?」
「あ、そういえば誰にも言ってなかったね。僕が10歳で・・・リエルが8歳だったかな?」
「正解。自分の弟の年齢くらい、正確に覚えときなさいよ」
ハーナンが呆れた口調で言うと、リアンは顔を赤くして明後日の方向を向いた。
ここでリエルが戻ってきて、顔を朱色に染めている兄、リアンを見つけて首を傾げる。
どうして兄が痴態を晒しているのかが理解できないらしい。
「リアンお兄ちゃん?どうして顔を真っ赤にしているの?トマトみたい!」
「なっ・・・。そこまで赤くなっているのか?」
うん。第3者である僕から見ても真っ赤だね。トマトみたいというのも頷ける。
面白いので頷きながら見つめていると、リアンが恥ずかしそうに手を顔の前で振った。
「ほら、準備するからリレンは出て行って。僕たちの料理を楽しみにしていなよ」
「へぇー・・・料理に意外と自信があるんだね。楽しみだなぁ」
俺の素直な気持ちを伝えて部屋を出ると、扉の前には料理長のグリーソンさんがいた。
パートナーを一目見ておきたかったのであろうか。
「あの人たちですか・・・。私としてはお兄さんが面白そうな印象を受けましたね」
「そうなんだよ。これをきっかけとして恐れを取り払えるといいな」
一緒の王城で暮らしていく以上、ギスギスとした雰囲気になるのは避けたい。
だからこそ、このような機会を設けているのだ。
「作ってもらう料理の相談をしたいのでお時間を頂けないでしょうか」
「うん。2人には簡単すぎず、難しすぎずの料理を作ってもらわねきゃいけないからね」
グリーソンさんと話し合いを行うために自室に向かう。
部屋に入ると、フェブアーが武器を手入れしており、カルスはソファーで寝ていた。
・・・ツバーナはどこに行ったのだろうか?
カルスは御者に疲れたのだろうか。俺が入ってきたことにすら気づいていない。
「どうやら疲れてしまったみたいですね。御者は大変ですから。休ませてあげましょう」
「そうだね。起こしちゃっても悪いし、リビングで話そうか」
せっかく帰ってきたのだから、母上や父上たちともお話したいという思いがあったのだ。
やっぱり家族が近くにいるという安心感は凄いな。
前世では感じられなかった気持ちで心が満たされていくのを感じ、自然と顔が綻ぶ。
「リレン王子、なぜニヤニヤしていらっしゃるのですか?」
「えっ!?なんだ・・・マークか。驚かさないでよ。後ろから話しかけられたからビックリした」
後ろを振り向くと、宮廷魔術師のマークが立っていた。
俺がニヤニヤしているなどと言っていたが、マークさんも薄笑いを浮かべている。
バカにするような目が何かイラつくな。
「そうだ。マークさんも知恵を出してよ。リアンたちに作ってもらう料理を考えなきゃ」
「僕、料理は不得手なんですけど。――ちょっと腕を引っ張らないで下さい!」
嫌がるマークを引っ張ってリビングに行くと、ちょうど母上と父上がお茶を飲んでいた。
俺は両親の向かいにグリーソンさんたちとともに座る。
急に入ってきて、真剣な目をしている俺たちに2人が訝しげな視線をした。
「実はリアンたちに作ってもらう料理を考えようかと思って」
「確かに。私たちもケーキは作ったけど具体的なないようまでは考えてないわね」
母上が顎に手を当てて頷く。
その横でコップを静かに置いた父上がグリーソンさんに視線を向けた。
「冷蔵庫にあるもので作るとしたら何になりそうだ?食材はもう買いにいけないだろ」
つまりは、冷蔵庫にあるもので作ることになるということだ。
そうなると作れる料理の幅が絞られるな。
作ろうと思っても材料が足りないといった事態が考えられる。
「そうですね・・・。ポトフなどが妥当でしょうか。2人には包丁を持たせるのがいいでしょう」
「肉のようなものは無いの?僕とかお姉さまたちはいいとしてリアンとか足りる?」
10歳の体で野菜だけとか耐えられないだろう。
俺も小学生のころは孤児院で出された美味しい料理をよく食べたものだ。
そういえばあの時はポトフが一番のお気に入りだったな。
だったらハーナンはともかくとして、リアンやリエルは喜んでくれるのではなかろうか。
「ソーセージがあったはずです。それも入れましょうか」
「それなら足りるわね。私は部屋に隠してある秘蔵のお茶を出してあげましょう」
母上がそう言ってコップを手に取る。
その瞬間、父上がいきなり立ち上がったと思うと天井に腕を突き上げた。
「よっしゃっ!ケイネ秘蔵のお茶は美味しいからな。私も飲むのが楽しみなんだ」
「そうなんだ。せっかく美味しいお茶もあるんだし、いい会になるといいね」
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