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第四章
27 月光の下に、その少年
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俺はこの遠い地から眺めることしかできない。
目を閉じると、街の騒めきがキラキラと耳に流れ込んでいる。
この街を作るのは、何処にも行けない俺たちと、何処へでも行ける人々だ。
後者の彼らは俺の知らない世界を知っている。この世には、多くの魔法が存在していて、それはあっと見惚れるような摩訶不思議を創り出すこともできるらしい。
俺も幾つか魔法を知っているが、ごく限定された魔法だけだ。客との情事の際に、色んな話を聞いては、魔法に想いを馳せた。
例えば、花を咲かせる魔法。ここ、ファルン国の王都は美しい花園となっていて、花で覆われている家々が立ち並んでいるらしい。
夜空にも花は咲く。言葉だけでは到底想像ができないが、星よりも眩い光の花が夜空を埋め尽くすのだ。
そうした美しい花々の下で、恋人たちは永遠の愛を誓う。メルスに訪れる客たちも、それぞれ恋の物語を持っているらしかった。
見惚れるほどの魔法とはどんなものだろう。
恋とは……。
どんなに楽しいのだろう。
自由な世界は、美しいのだろうか。
街の向こうには真っ黒な山々が聳え立っている。
メルス街は壁で覆われているが、それ以上に囲うような山々は、途轍もない圧迫感があった。
と、俺は視線を別の方角へ向けた。
「……あれ」
『ソレ』に気付き、思わず目を見開く。
見間違いか? さすがに夜は暗くてよく見えない。でも、確かにそうだ。
メルス街にはいくつかの門がある。夜も朝も四六時中、そこには門番が銃を持って立っている。
だが、今の西の門には、門番が一人もいなかった。
「な、なんで……」
元々娼館の敷地外には出たことがないが、大客のお見送りでは門近くまで向かうこともある。そうした際にはいつも、大人の上半身ほどもある大きな銃を持った厳つい男たちが立っていて、街で働く人間が脱走しないよう見張っている。
この六年間、門番がいない光景など見たことがない。
それなのに。
「いない……」
俺は、直感的に思った。
——今なら、逃げられる?
同時に、見たこともない『光の花』が頭をパッと埋め尽くす。
今なら……その世界へ行けるのではないか。
今なら。
自由を。
考えるより先に、足は動き始めていた。
俺は勢いよく塔を駆け降りて、地上に出る。
娼館は塀で覆われているが、支配人たちが知らない秘密の穴が存在している。少なくとも俺とオーラはその穴の存在を知っていて、けれど脱走するなんて考えもしないから、いつも見なかったふりをして通り過ぎていた。
俺はあの穴へと無我夢中で走る。多分……ほら、人一人なら潜り抜けられる大きさだ。
地べたに這いつくばって、穴を通り抜ける。よろっとふらつきながらも立ち上がり、塀を振り返った。
煌びやかな娼館が俺を見下ろしている。夜に浮かぶ真っ赤な娼館が、今の俺にはこちらを睨み付ける恐ろしい怪物に見えた。
唾を呑み込んで、じり、と後退りをする。
それから娼館に背を向け、駆け出した。
途中で靴が脱げた。だが構わずに走り続ける。西だ。西の門。門番がいなかった。今なら逃げられる。
火の花。
きっとその向こうには、花が広がっている。
きっと……。
「——え……」
裸足の足を止めたのは、裏道を進んでいた途中だった。
初めは黒い物体が横たわっているだけに見えた。その正体など分からないが、とにかく西へ向かうことに集中していて、飛び越えようとしたのだ。
しかし近くに来てみて、それが不可能だと知る。
物体は、無生命ではなく生きた何かだったから。
「……何だ、これ」
ゼェゼェ荒い息を纏った俺の独り言が落ちる。
恐る恐る近づいて、俺は更に眉間の皺を深くした。
徐々に、その正体に勘付いていく。これは……魔獣ではないか?
狼の様相をしている。けれど角が生えている。こんなところに、魔獣? それらは山々や森にしか生息しないと聞く。それに、魔獣はこんなに静かに眠るものなのか?
そこでハッと気付いた。
もしかしてこれは……魔狼の民?
お客様や仕事仲間たちから聞いたことがある。ファルンには魔狼の末裔たちが住んでいると。俺はまだそうした『魔狼』の方々を見たことがないが、魔族の民なら相手をしたことがあった。
ならば此処に、魔狼の末裔がいてもおかしくないが……。
しかし、魔族の血を継ぐ末裔と、『魔狼』の末裔は少し存在価値が違う。
聞くところによると魔狼の民はとても高貴な血族らしい。魔族の血を継ぐ人々は時に差別を受けるが、魔狼の方々はまた別だ。確かに差別的な目はあるが、それよりも、彼らは畏敬を払われている。
勿論、仕事で魔狼の人々を接客したことなどなかった。メルスには身分の高い方も訪れるけれど、魔狼だなんて……。
なんで、こんなところで倒れているんだ。
「……大丈夫?」
しゃがみ込んで、眠りこける魔狼に声をかける。
あまりに驚いてしまって、この魔狼を飛び越えようなどもう考えもしない。何で倒れているんだ? もしかして、酔い潰れた?
あ……。
そこで、俺は夜空を見上げた。
夜空にはまん丸の月が浮かんでいる。
そうだ。今日は、満月だった。
噂に聞いた、魔狼の末裔たちの話。彼らは満月の夜に、人間の姿から魔狼へと変化することがあるらしい。
大人になると制御もできるようになるが、まだ成長しきれていない不安定な子供時代だと、勝手に姿が変わってしまうだとか。
冷静に眺めてみると、この狼は小柄な気がする。俺の体よりは大きいが、絵で見る魔狼は人間の三人分は優に越えている。
ならば、子供なのか?
俺はもう一度満月を見上げ、それから西の方を見つめた。
……門番がいないなんて初めてだ。
今なら外に出られるのに。
見たことのない景色を、この目にすることができるかもしれない。
だけれど……、見捨てられない。
きっと子供だ。何が起きたか分からないが、こんなところで倒れている子を放っておくことなんかできない。
俺は西からグッと顔を背けた。逃げられたかもしれない……後悔がこの瞬間から心を襲い、息苦しさが増す。
それでも俺はその体に触れた。反応はなかった。息はあるし、体も温かい。大丈夫。生きている。
前足を持ち上げてみると、存外そこまで重くはない。これなら俺一人でも運べそうだ。あたりを見渡すと、まだ然程俺の娼館から離れていないことに気付いた。
確かのこの辺りには、もう使われていない小屋がある。妊娠した遊女がいっとき棲まう小屋で、今は妊婦はいないはず。
なぜか、その魔狼が男であると直感した。彼を背負って、小屋を目指す。
あんなところで眠っているのが、彼らの常だとは思えない。もしかしたら、怪我をしているのかも……。
想像するだけで可哀想だ。心配で胸が騒ついた。やっとのことで小屋に辿り着き、座敷へと彼を降ろす。
すると、不思議なことが起きた。
狼の姿をしていた彼がみるみる縮まっていき、人の姿へと変化していったのだ。
何で……あ、そうか。月光から逃れたからだ。俺は啞然とその様を見下ろしていたが、ハッと我にかえり、慌てて小屋の戸を閉める。
改めて振り返って、その姿を確認する。
やはり、彼は男性だった。
思ったよりも体が大きいが、俺と同い年か少し下あたりの少年だ。黒い首元までの髪が顔を半分覆っているが、隠れていても端正な顔つきであることが容易に見て取れる。
少し、見惚れてしまうほどに綺麗な男だった。魔狼の民とは、こんなに美しい人ばかりなのだろうか。
しばらく呆然としてしまうが、唾を飲み込む。
俺は羽織を脱いで真っ裸の男へかけてやった。
確か小屋には衣服もあったはず。棚を探って、妊婦用の大きなワンピースを取り出した。
これなら少年も着られるだろう。だがしかし、まだ彼は眠っている。
小屋を彷徨きながら、
「どうしようかな……」
と呟いた時だった。
突然、
「……貴方は」
と声が届く。
見下ろすと、横たわっていた少年が俺を見つめている。
力なく開いた瞼の向こう、黄金の瞳が真っ直ぐに俺を見上げていた。
こんなに真っ暗な小屋の中でもその瞳は輝きを放っている。
まるで……、魔法のように。
俺はすぐさま、彼へ駆け寄った。
「起きた!」
「……」
「待ってろよ。今、灯りをつけてやるから」
目を閉じると、街の騒めきがキラキラと耳に流れ込んでいる。
この街を作るのは、何処にも行けない俺たちと、何処へでも行ける人々だ。
後者の彼らは俺の知らない世界を知っている。この世には、多くの魔法が存在していて、それはあっと見惚れるような摩訶不思議を創り出すこともできるらしい。
俺も幾つか魔法を知っているが、ごく限定された魔法だけだ。客との情事の際に、色んな話を聞いては、魔法に想いを馳せた。
例えば、花を咲かせる魔法。ここ、ファルン国の王都は美しい花園となっていて、花で覆われている家々が立ち並んでいるらしい。
夜空にも花は咲く。言葉だけでは到底想像ができないが、星よりも眩い光の花が夜空を埋め尽くすのだ。
そうした美しい花々の下で、恋人たちは永遠の愛を誓う。メルスに訪れる客たちも、それぞれ恋の物語を持っているらしかった。
見惚れるほどの魔法とはどんなものだろう。
恋とは……。
どんなに楽しいのだろう。
自由な世界は、美しいのだろうか。
街の向こうには真っ黒な山々が聳え立っている。
メルス街は壁で覆われているが、それ以上に囲うような山々は、途轍もない圧迫感があった。
と、俺は視線を別の方角へ向けた。
「……あれ」
『ソレ』に気付き、思わず目を見開く。
見間違いか? さすがに夜は暗くてよく見えない。でも、確かにそうだ。
メルス街にはいくつかの門がある。夜も朝も四六時中、そこには門番が銃を持って立っている。
だが、今の西の門には、門番が一人もいなかった。
「な、なんで……」
元々娼館の敷地外には出たことがないが、大客のお見送りでは門近くまで向かうこともある。そうした際にはいつも、大人の上半身ほどもある大きな銃を持った厳つい男たちが立っていて、街で働く人間が脱走しないよう見張っている。
この六年間、門番がいない光景など見たことがない。
それなのに。
「いない……」
俺は、直感的に思った。
——今なら、逃げられる?
同時に、見たこともない『光の花』が頭をパッと埋め尽くす。
今なら……その世界へ行けるのではないか。
今なら。
自由を。
考えるより先に、足は動き始めていた。
俺は勢いよく塔を駆け降りて、地上に出る。
娼館は塀で覆われているが、支配人たちが知らない秘密の穴が存在している。少なくとも俺とオーラはその穴の存在を知っていて、けれど脱走するなんて考えもしないから、いつも見なかったふりをして通り過ぎていた。
俺はあの穴へと無我夢中で走る。多分……ほら、人一人なら潜り抜けられる大きさだ。
地べたに這いつくばって、穴を通り抜ける。よろっとふらつきながらも立ち上がり、塀を振り返った。
煌びやかな娼館が俺を見下ろしている。夜に浮かぶ真っ赤な娼館が、今の俺にはこちらを睨み付ける恐ろしい怪物に見えた。
唾を呑み込んで、じり、と後退りをする。
それから娼館に背を向け、駆け出した。
途中で靴が脱げた。だが構わずに走り続ける。西だ。西の門。門番がいなかった。今なら逃げられる。
火の花。
きっとその向こうには、花が広がっている。
きっと……。
「——え……」
裸足の足を止めたのは、裏道を進んでいた途中だった。
初めは黒い物体が横たわっているだけに見えた。その正体など分からないが、とにかく西へ向かうことに集中していて、飛び越えようとしたのだ。
しかし近くに来てみて、それが不可能だと知る。
物体は、無生命ではなく生きた何かだったから。
「……何だ、これ」
ゼェゼェ荒い息を纏った俺の独り言が落ちる。
恐る恐る近づいて、俺は更に眉間の皺を深くした。
徐々に、その正体に勘付いていく。これは……魔獣ではないか?
狼の様相をしている。けれど角が生えている。こんなところに、魔獣? それらは山々や森にしか生息しないと聞く。それに、魔獣はこんなに静かに眠るものなのか?
そこでハッと気付いた。
もしかしてこれは……魔狼の民?
お客様や仕事仲間たちから聞いたことがある。ファルンには魔狼の末裔たちが住んでいると。俺はまだそうした『魔狼』の方々を見たことがないが、魔族の民なら相手をしたことがあった。
ならば此処に、魔狼の末裔がいてもおかしくないが……。
しかし、魔族の血を継ぐ末裔と、『魔狼』の末裔は少し存在価値が違う。
聞くところによると魔狼の民はとても高貴な血族らしい。魔族の血を継ぐ人々は時に差別を受けるが、魔狼の方々はまた別だ。確かに差別的な目はあるが、それよりも、彼らは畏敬を払われている。
勿論、仕事で魔狼の人々を接客したことなどなかった。メルスには身分の高い方も訪れるけれど、魔狼だなんて……。
なんで、こんなところで倒れているんだ。
「……大丈夫?」
しゃがみ込んで、眠りこける魔狼に声をかける。
あまりに驚いてしまって、この魔狼を飛び越えようなどもう考えもしない。何で倒れているんだ? もしかして、酔い潰れた?
あ……。
そこで、俺は夜空を見上げた。
夜空にはまん丸の月が浮かんでいる。
そうだ。今日は、満月だった。
噂に聞いた、魔狼の末裔たちの話。彼らは満月の夜に、人間の姿から魔狼へと変化することがあるらしい。
大人になると制御もできるようになるが、まだ成長しきれていない不安定な子供時代だと、勝手に姿が変わってしまうだとか。
冷静に眺めてみると、この狼は小柄な気がする。俺の体よりは大きいが、絵で見る魔狼は人間の三人分は優に越えている。
ならば、子供なのか?
俺はもう一度満月を見上げ、それから西の方を見つめた。
……門番がいないなんて初めてだ。
今なら外に出られるのに。
見たことのない景色を、この目にすることができるかもしれない。
だけれど……、見捨てられない。
きっと子供だ。何が起きたか分からないが、こんなところで倒れている子を放っておくことなんかできない。
俺は西からグッと顔を背けた。逃げられたかもしれない……後悔がこの瞬間から心を襲い、息苦しさが増す。
それでも俺はその体に触れた。反応はなかった。息はあるし、体も温かい。大丈夫。生きている。
前足を持ち上げてみると、存外そこまで重くはない。これなら俺一人でも運べそうだ。あたりを見渡すと、まだ然程俺の娼館から離れていないことに気付いた。
確かのこの辺りには、もう使われていない小屋がある。妊娠した遊女がいっとき棲まう小屋で、今は妊婦はいないはず。
なぜか、その魔狼が男であると直感した。彼を背負って、小屋を目指す。
あんなところで眠っているのが、彼らの常だとは思えない。もしかしたら、怪我をしているのかも……。
想像するだけで可哀想だ。心配で胸が騒ついた。やっとのことで小屋に辿り着き、座敷へと彼を降ろす。
すると、不思議なことが起きた。
狼の姿をしていた彼がみるみる縮まっていき、人の姿へと変化していったのだ。
何で……あ、そうか。月光から逃れたからだ。俺は啞然とその様を見下ろしていたが、ハッと我にかえり、慌てて小屋の戸を閉める。
改めて振り返って、その姿を確認する。
やはり、彼は男性だった。
思ったよりも体が大きいが、俺と同い年か少し下あたりの少年だ。黒い首元までの髪が顔を半分覆っているが、隠れていても端正な顔つきであることが容易に見て取れる。
少し、見惚れてしまうほどに綺麗な男だった。魔狼の民とは、こんなに美しい人ばかりなのだろうか。
しばらく呆然としてしまうが、唾を飲み込む。
俺は羽織を脱いで真っ裸の男へかけてやった。
確か小屋には衣服もあったはず。棚を探って、妊婦用の大きなワンピースを取り出した。
これなら少年も着られるだろう。だがしかし、まだ彼は眠っている。
小屋を彷徨きながら、
「どうしようかな……」
と呟いた時だった。
突然、
「……貴方は」
と声が届く。
見下ろすと、横たわっていた少年が俺を見つめている。
力なく開いた瞼の向こう、黄金の瞳が真っ直ぐに俺を見上げていた。
こんなに真っ暗な小屋の中でもその瞳は輝きを放っている。
まるで……、魔法のように。
俺はすぐさま、彼へ駆け寄った。
「起きた!」
「……」
「待ってろよ。今、灯りをつけてやるから」
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